2020年9月30日水曜日

政治家の討論

 何故かなかなか決まらなかった臨時国会の開催予定がやっと報道された。それも来月23日か26日とのことで未だはっきりしないが、未だ約1ヶ月も先のことのようだ。新首相の所信表明演説を聞きたいと期待している人も少なかろうからどうでも良いのかもしれぬ。今日はアメリカの大統領候補の第1回テレビ討論会が日本時間の午前10時から始まった。

暇人の常で野次馬根性でテレビのスイッチを入れたが、討論と言うよりまるでガキの口喧嘩のような感じは伝わってくるが早口過ぎて通訳すら追いつけていたのかどうか分からないが、司会者が苦労していたことだけは理解できた。、どちらに軍配を上げるべきかなんてことにはならないので、結局15分の辛抱でテレビを切ってしまった。夕方の情報番組がどんな紹介をするか楽しみといえば楽しみ。

唯一思ったのは日本の国会質疑応答と或いはテレビ討論でもいいが、日本とアメリカの政治家の討論の違いだ。彼の国では政治家に限らず子供の頃からディベートなる討論技術を学習するようになっているらしい。相手の意見を聞き、限られた時間内でそれに対する反論をする技術らしいが、今日のテレビ討論は明らかにそのルールを逸脱していたかもしれぬ。しかし用意したであろう原稿を見る暇もなく機関銃のように言葉を吐き出すのは大変なことだ。

何を言っているかよく分からないが、司会者が提示する質問に対して即座に現状認識と自分の考えを述べ、尚且うまいこと相手の考えを牽制しなければならない。観た感じだけだが、双方とも勢い余ってとつい、といった風情が濃厚だった。テーマは予め分かっているか、或いは容易に想像できるので、基本的な数字なんかは頭に入っているだろうが、相手の言いそうなこともインプットしておかないと瞬時には反論できないだろう。

日本の国会もぜひこの調子でやってもらいたいものだが、小中学校の学芸会を観ているような台本通りに進行することになっている質疑応答にどんな意味があるというのだろう?我が国では常套句になっている「質問通告がありませんでしたので返事ができません。」とか「事前の理事会での協議の結果、残念ながら資料の提出ができません。」とか「後刻協議会で競技します。」なんてことは外国でも当たり前のことなのだろうか?

政治家は言語を以って戦ってナンボの筈。その意味で今日のアメリカのテレビ討論会は英語を解する人に取って見応えがあったに違いない。

2020年9月29日火曜日

老人とスポーツ

東京は昨日の明け方まで19日か20日間雨が降り続いたらしいが、昨日の朝からやっと秋らしい晴天になってきた。そしてこの晴天は1週間ほどは続くらしい。しかも政府は、今までGo To トラベルから除外して都民に自粛要請をしていた他府県への移動を10月1日から解除するとのこと。医学的にはさしたる根拠は無いらしいが、何よりも経済が心配なのでと言うことだ。

折角だからどこか近隣の山にでも行こうかとも思うが、8ヶ月近く都内の山にさえ行っていないので「よし、行こう。」という元気が出てこない。孫でも誘えばその気になるかと思って誘ったところ「学校が始まってしまったので、ごめん。」とあっさり断られてしまった。独居、独り身は気が楽だと思っていたが、益々その気になれない自分を思うと情けなくなってくる。何事によらず、傍で見守ったり相談できる人が必要になってきたようだ。

そうは言ってもこの秋を逃すと、気分だけでなく、体力も本当に落ちて、もう永遠に山の独り歩きは出来なくる可能性もあるような気がする。だから}今「どこに行こうか」と考えながら書いている。先週の土曜日いつもの仲間とリモートで雑談していたら、親しい友人が「ゴルフは83歳位まで、スキーは90歳くらいまでかな。」なんて言っていた。

何でもその日に、地元長野で同窓会のゴルフコンペが行われ、同期の参加者が一人欠けて、急遽呼び出されて参加してきたとのことで遅れて入ってきた。参加者の中で我々の同期生が最年長だったらしい。それで前述の話になった訳である。ゴルフ会では老人扱いで散々だったようだが、彼はスキーの指導員なのでスキーについては自信があるのだろう、偉いものだ。こちらは今年の3月に予定されていたスキーの会が中止になったので、来年再開されても行く気になれるかどうか自信が無い。

山歩きにしても同じこと、今のところは少し山に行きたい気持ちがあるものの、ここで萎えてしまうとこの先永遠に山に行こうなんて思わなくなるだろう。だから無理してでもこの秋にはどうしても行きたいと思うのだ。

2020年9月28日月曜日

読後感「防衛省と外務省 歪んだ二つのインテリジェンス組織」福山隆著

 2013年5月30日初版だから少し古い本になる。しかし書かれている内容は現在の日本を見事に見通していることに先ず驚いた。本書を読むきっかけになったのは先週BS・TBSの「報道1930」を観ていた時、出演していた元防衛大臣の中谷元氏と元外務審議官田中均氏との発言に大きな落差を感じたからである。中谷氏は防衛大学出身だから生粋の自衛隊員、言わば軍人。田中氏は言わずとしれた外務官僚時代に北朝鮮から拉致家族を取り戻した張本人。

防衛省と外務省が昔から仲が悪いことは聞いていたが、双方の出身者が面と向かって話す時、こんなにも意見が食い違うは何故だろうと改めて考えてみた。そこで見つけたのが本書。著者は元陸将で中谷氏が小隊長時代の中隊長で先輩に当たると書かれていた。外務省出向経験や日本大使館の駐在武官も歴任、且つ退官直後はハーバード大学アジアセンター上級客員研究員を2年間経験している。氏が自身の経験をベースに、日本のインテリジェンスのご粗末さを明らかにすべく執筆された著作と言える。

氏が真っ先に強調されるのは、国家にとって最も重要なことは常に国家を取り巻く周辺の事柄に鳶の目と兎の耳をもって注意していなければならない。情報は国家にとって衣服のようなもので、極論すれば「志の無い国家に情報は不要」と言い切っている。しかし残念ながら日本は、戦後アメリカの庇護下に置かれ国防・外交に関してはアメリカに追従を旨とし、独自の「志」を持たなかった。或いは持つ必要がなかったのかもしれない。

また著者は現在の米中対立を2013年の段階で見事に予見し、アメリカが国力からして分不相応に戦力を拡大しつつあるが、何れ経済的に行き詰まり、12年後(現時点からは5年後)米中のパワーバランスが逆転するだろうとも言っている。その時になって慌てないように、日本も独自のインテリジェンス機能を高める必要性を強調したかったのだろう。

少し具体的に言えば、日米同盟を日本側から破棄することは決して許されないだろうが、何らかの理由でアメリカが日本を見捨てる日が来ないとも限らない。

将来予測はおくにしても、同盟国と言えど米に関する知識の不足は勿論、近隣諸国に関する情報の足りなさを感じるには、イスラエルのことを学ぶべきだとも言う。アメリカには日本のことを専門に研究する学者が2千人以上いるそうだが、日本は外国事情を殆どアメリカに頼り切っているので本当の諸国の事情が分かっていない。

本論に戻れば、アメリカからの情報は全て先ず外務省に入るので、国防的見地に立てば、日本では外務省が第1国防省とも言えるのだそうだ。詳しくは書かないが、防衛省と外務省の仲が悪い理由も分かった気がする。

2020年9月27日日曜日

砂上の楼閣

 菅首相が国会で国民に向け所信を表明する前に、25日の金曜日リモートであったが国連総会で一般討論演説を行い、来年夏の東京五輪・パラリンピックについて「人類が疫病に打ち勝った証し」として開催する決意を表明した。決意は結構だが、果たしてその根拠が奈辺にあるか、首相自身も証明できないし、保証してくれた専門家が居たわけでもない。ただ、IOCのバッハ会長やコーツ調整委員長は前から、ウイルスが「あろうがなかろうが」開催されると言っている。

IOCという組織は特にどこかの国や国民に責任を負わない気楽な立場であるのは言うまでもない。悪く言えば一種の興行師、イベント屋だから祭りが開催されれば儲かる連中だから国連で演説できる立場ではない。しかし日本国総理大臣となると発言の重みが大分異なる。約300日後に予定されているイベントが安全に実行できる根拠無しに「打ち勝った証し」とは少し言い過ぎではないか。菅首相は日本の感染者や死亡者が少ないことに希望を繋いでいるのだろうが、オリンピック・パラリンピックは日本だけの催事ではない。

全世界の国々から多くのアスリートと観客を呼んで盛り上げる4年に1度の世界最大級のお祭のはず。日本国内では感染者が劇的に減り始めているわけでもないのに旅行制限を緩めたり、海外からの入国制限を緩めるよう進めているが、世界でこんなに呑気な政策をとっている国は無いだろう。むしろ感染第2波を警戒して再び3月のように対策を強化し始めている国さえ多い。日本良いとこ一度はお出で、と張り切っても、今後10ヶ月後にこの状況が劇的に改善されると予測している国も無い筈だ。

ひょっとしたらアメリカのトランプ大統領は似たような観測をしているかもしれない。彼は任期中にワクチンが開発され全国民に摂取可能と言ったりしている。(しかし国内の専門家はこれを否定している)兎も角、日本の首相が人類を代表して述べたことが海外でどのように報道されたか分からないが、もしまともに報道されたら多くの人が違和感を覚えたことだろう。何もオリンピックが中止になることを望んでいるわけではないが、僅か300日間で奇跡が起きることを信ずるほど甘くもない。

IOCが強引に事を進めればオリンピック史上例を見ない悲惨な大会となり、多くの人が虚しさを覚えるのではいだろうか。

2020年9月26日土曜日

大いなる疑問

 日本が戦争に負けて早くも75年、戦争の道具であった軍隊は一旦解体されたが、敗戦5年目には占領軍の命令で警察予備隊なる名称で武装組織が編成されている。これは占領軍であったアメリカ軍のご都合主義に依るものであることは歴然としている。占領軍は占領直後日本に憲法改正を迫り、改正憲法の中に「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」なる条文を入れさせてしまっていた。

しかし、アメリカ軍はその3年後の昭和25年に朝鮮半島で戦争をせざるを得なくなる。当然進出基地は日本であり、総司令部も日本にいる占領軍がこれに当たった。即ち総司令官はマッカーサー元帥。在日米軍を朝鮮半島に注ぎ込めば総司令部の防御が手薄になるのは当たり前(当時ミサイルがなくてよかったなぁ)。どこの軍隊でも地元で住民がかき集められるならこれを利用しない手はない。マッカーサー氏もそうするのが理の当然であるが、地元の日本人を予備軍として使用するのは先の憲法との兼ね合いで遠慮したのだろう。

名前だけを「警察予備隊」としたに過ぎない。これが後に保安隊、から自衛隊と名称は変わっていくが、日本の自衛隊は誕生から今日に至るまで明らかなアメリカ予備軍である。皮肉を言えば、朝鮮戦争が終結していないから日本自衛隊で良いのかもしれぬが終結したらどうするのだろう?既に同盟を結んでいるアメリカ軍と一緒に海外でも戦えるように憲法解釈まで変更しているから、どうでも良いが、誰がどう見ても立派な軍隊だ。

即ち、共産党ではないが「自衛隊は憲法に違反している」ことに論理的反論は難しいだろう。ところが日本人は言葉遊びが上手でもあり、日本語はそれに都合良く出来ているので、憲法は変更せず、かと言って自衛隊も軍隊とは言い直さず70年が経過してしまった。

しかしここに来て、嘗日本にとってはて国連軍であったアメリカ軍に大きな変化が起きている。即ちアメリカの大統領が国連中心主義を否定し「アメリカは独自でやっていくんだ」見たいことを言い始め、大国に成長してきた中国を目の敵にし始めた。大統領が代わればまた戻るかもしれぬが、来年にならなければ分からないし、可能性は50%だから未だ4年は続く可能性もある。日本は75年も前からアメリカの属国同様ではあったが、一方で国連によって世界各国の協調が図られると信じてきた。

未だアメリカから「日米同盟を選ぶか、国連主義を選ぶか?」と選択は迫られていないようにも見えるが、もし迫られたらどうすのだろう?

2020年9月25日金曜日

在宅映画鑑賞

 先日古い友人と久しぶりに昼飯を食った時、話題が映画のことになった。彼も昔から映画好きで、学生時代にはよく一緒に映画館に足を運んだ間柄。最近やっと映画館も行くようになったとのこと。こちらは元日に「アイリッシュ マン」を観たきりでその後映画は1本も観ていない。彼曰く「NHKのBS3チャンネルで平日午後1時から昔の名作をやっているぜ。」とのお薦めがあり、今日はたまたま雨模様で昼飯を家で食べ終わったのが丁度1時少し前。

ふとこの話を思い出してBS3チャンネルを入れると現れたのがグレゴリー・ペックとジーン・シモンズ主演の「大いなる西部」。何回か観たような気がするので、食休みで最初だけ少し観よう、と思ったのが間違いのもと。結局2時間50分最初からおしまいまで観てしまった。NHKのことだからCMが無いのでトイレにも行けなかった。準主演とも言えるチャールトン・ヘストンなんか本当に若い。彼がアカデミー賞を受賞したようだ。

脚本も良いのだろうが、やはり製作と監督を兼任しているウィリアム・ワイラー氏の手腕が卓越している証拠だろう。もちろん音楽も素晴らしい。15分のつもりが3時間近くになってしまったが悔いはない。

2020年9月24日木曜日

衣替え

 暑さ寒さも彼岸までとはよく言ったものだ。先週末までの頭がおかしくなりそうな暑さがすっかり和らぐどころか薄ら寒くなってしまった。昨夜は本当に何ヶ月ぶりかで風呂を沸かして湯に浸ってしまった。一方でもともと熱帯の気象現象の残滓とも言える台風が未だ日本の近くをうろついている。シベリア由来の寒波と熱帯由来の台風が同居する日本特有の気候は世界でも珍しいのではないだろうか。ひょっとすれば新型コロナウィルスにとっては案外棲みにくい環境だったりするのかな、なんて勝手に想像している。

これからは日が短くなる一方で夜長となる。このところ就寝時刻が早いのに朝暗いので睡眠時間が長くなってきた。睡眠が長いのは別に悪い事では無さそうだが、季節の変わり目には風邪を引きやすい体質なので、昼間の衣類と同様に夜具の交換も考える必要がありそうだ。日本には昔から衣替えの習慣があった。高校時代には女子校生徒のセーラー服が白から紺に変わる時期が10月1日頃で、男子生徒も登校する際には学生服を着るようになったものだ。

家庭でも母なり家内がその頃になると、秋用の下着なり着るものを用意してくれていたが、自分ではいつどうすべきか分からない。唯自分の体感に応じて着衣を増やすまでだ。海外テレビ報道を観ていると、ヨーロッパの多くの国の報道関係者の殆どが、外では冬服と言うよりコート着用に及んでいる。緯度的には北海道札幌より北に位置しているのだから当然だろうが。東京では未だ半袖のTシャツに半ズボン姿の若者も少なくないが、こちらは寒がりの年寄りだからそうはいかない。長袖のシャツにジャンパーまで着込んでいる。

今日は特段書きたいことも無く、下らないことばかり書いたが、季節は変わってもやるべきことは相変わらず沢山ある。

2020年9月23日水曜日

アメリカ大統領選挙

アメリカのトランプ大統領がユニークな性格であることについては、多くの人が賛同してくれるだろう。彼は昨日行われた国連総会の一般討論演説で「私は過去の誤ったアプローチをやめ、『アメリカ第一主義』を貫いている。皆さんが自分の国を第一に考えるのと同じようにだ。あなたたちもそうすべきだ。」と暗に国連の存在を否定するような発言をした上に、コロナウィルスに関して中国を名指しで「責任を取らせる」と激しく非難している。

名指しされた習近平氏の演説は事前の収録だったため反論はしていないが、新型コロナウイルスを巡り中国とWHO=世界保健機関への非難を強めるアメリカを念頭に「新型コロナウイルスに直面する私たちは団結を強め、WHOに指導的な役割を十分に発揮させるべきで、ウイルスを政治問題化し、汚名を着せることに反対する」と述べている。

国連は昨日も書いた通り、第2次世界大戦の戦勝国連合で、世界平和のために各国が協力協調を図る場のはず。場違いと言えばこれほど場違いな発言はあるまい。アメリカ人が全員狂っているとは思えないが、兎に角現大統領は異常だ。彼に異常ぶりは全て再来月11月3日に迫った大統領選に勝つための言動に他ならない。この選挙は直接選挙と言われもするが、実際は間接選挙で、有権者は11月3日に居住する州の共和党・民主党の選挙人団 (Electoral College) の何れかに票を投じる仕掛けのようだ。

この先の手順は少し分かりにくいが、ざっくり言えば票数が多かった政党が最終的に選挙人3人を総取りする仕組みになっている。よく言われる4年前の選挙でヒラリー・クリントンの得票数が多かったのにトランプ氏が勝ったのは、この仕組のせいであるらしい。そのことはさて措き、ここにもう一つ複雑な要素が絡んでいる。日本でも度々報道されている事前投票の郵便投票だ。これは既に投票が始まっているらしい。

ところが、これを利用する人は比較的低所得層の民主党支持者に多いと言われ、トランプ氏は当初これを廃止すべきだなんて事も言っていたくらいだ。しかし実際に投票は始まっている。しかしここからがギャングの国アメリカの真骨頂、郵便はアメリカ合衆国郵便公社なる役所が扱っているが、この最高責任者は大統領によって任命された人物。彼が大統領の意向を忖度したかどうか知らぬが、様々な画策をしているのが事実らしい。

例えば、低所得層居住地域の郵便ポストを撤去するとか、最終的には集計作業を遅らせるとかいろんな事があるらしい。民主党側は「11月3日トランプ氏が勝利宣言をしても、郵便投票結果で当選はひっくり返る。」なんて言う向きもあり、両候補が勝利宣言をするなんて事態も起こりうるらしい。他国とは言え、アメリカは我が日本の宗主国同様の存在故、大いに気になるところでもある。 

2020年9月22日火曜日

国連総会

 今日から国連総会が始まるらしい。当然今年はリモートなので今までにないほど多数の首脳が一般討論演説を行うとのこと。初日はトランプ氏、習近平氏、プーチン氏が予定されているとのこと。日本代表の菅首相は25日予定とされている。首相就任が26日だから既に1週間、国民に向けた施政方針演説も無いまま、世界に向け演説を発信することに違和感を覚えるのは小生だけかな。

菅首相が外交に弱いとか言われる以前の問題だ。考えれば、所詮日本はアメリカの委任統治国ではないが、憲法の上に日米委員会決議が優先するアメリカ軍政下にある属国に他ならない、アメリカ軍が領土や領空を占有していることを咎めた日本人は居ない。一見するとアメリカは日本国民に対し、サンフランシスコ講和条約会議以降、かなりな自由裁量権を与えたことは事実だ。

しかし国連における敵国条項は未だ解除されず、政治的にも経済的にも相当に自由を束縛している。先の大戦を単純化して見れば、日独伊の3国対米英蘭とその前から戦っていた中国にソ連までが敵側に回ったので、言わば世界全体が敵になったようなものだ。しかし、戦後生まれた国際連合に日本が平和友好国として加盟を許されたのは1956(昭和31)年12月18日。しかし、敵国条項を外してもらえず、現在に至っている。

イタリアとドイツが外してもらったのが何年か、はっきり理解できていないが、日本が加盟を許された年か、そのあたりのようだ。何れにせよイタリアもドイツも今やEUの有力メンバー、ドイツなんか安保理理事会議長国になっている。この違いを日本の政治家はなんと心得ているか知らぬが、現実は何事もアメリカ様の言うがまま、武器を買えと言われれば、ハイわかりました。一緒に戦争する準備をしろと言われても、了解です。が実態、ついには敵的基地攻撃が真面目に検討されるまでになってしまった。

日本と韓国の関係が安倍政権で決定的に悪化していろいろなことが言われている。一見すると両国は同じ価値観を共有しているように見える。しかし、日本と韓国の決定的な違いは、韓国はアメリカの保護下にあり、日本はアメリカの監視下に置かれていることだと思う。それでも日本の政治家の多くは、韓国を相変わらず嘗ての植民地同様、明らかに見下している。馬鹿な奴らだと思わざるを得ない。

2020年9月21日月曜日

お役所仕事

 今日は敬老の日ということで、昨日長女一家がお揃いでお祝いのお菓子を届けに来てくれた。80歳を超えたからお祝いだそうだ。確かに80歳を過ぎればどこに出しても立派な老人に違いあるまい。しかし、人生100年時代とやらで、昨年の統計で65歳以上の高齢者が総人口の28.8%、約3600万人、100歳以上人が約9万人もいるそうだ。しかし100歳以上の高齢者の約9割は女性とのこと。街を歩いていても見かける老人の殆どが女性に見える。政府が女性活躍なんて言わなくても、ちゃんと長生きしているのだから余計な心配は必要無さそうだ。

話が変わるが、新しい政府は規制改革を全面に打ち出し、無駄を排除したり古い習慣を見直すようなことを言っている。結構なことだと思うが、その割にデジタル担当大臣なんてポストを新設している。その担当大臣が新しいデジタル庁なる役所を来年か再来年中に創設すると言うのだからわけが分からい。確かに日本の役所のデジタル化は遅れているようにも見えるが、先程国勢調査表を開封してみると、回答用紙と一緒にインターネットで回答可能と書いてあり、簡単に回答を済ますことが出来た。

国勢調査は総務省の所管だが、同じ省の住民登録システムのマイナンバーカードシステムや財務相の所得申告システムのe-Taxは極めて使いづらいのも事実だ。他には、保健所がPCR検査報告を自治体に上げる際FAXで上げていると問題もある。しかしこれらの問題は個別に対応すれば済む話で、別に新たな役所を作ってまで検討する必要は無いだろう。デジタル庁なんて発想自体が屋上に屋を重ねる典型だ。命令した総理がデジタル化についての基礎知識が無いのは仕方ないが、受けた大臣閣下も元電通社員とのことで、専門家ぶっているが、頼りないことおびただしい。

先日孫の大学生と故郷の墓参りの後、昼飯を食いながら少し話をした。彼はたまたま大学で情報を専門にすべく学んでいるとのこと。母親である娘が「情報て何をするの?」と聞いたら彼曰く「AIだ。」当然ながら余計分からない。「お父さん分かる?」と聞かれたので「俺にも分からないが、少し知っていることもある。それは囲碁ソフトがAIで凄く進化したことだ。」と答えた。それからやや暫くAI談義になったが、親と爺の世代には十分理解するのは少し無理だったようだ。

アメリカの大統領が如何にシャカリキになろうと、中国のデジタル化には追いつけないように、60歳を超えた爺さんたちがわけも分からずデジタル化を叫び、新しい役所を創設しても日本の遅れは当分の改善されないだろう。旅行を奨励して経済の底入れを図ろうなんてこととは次元が異なりすぎる。

2020年9月20日日曜日

秋の彼岸

 日帰りではあったが、昨日久しぶりに北陸新幹線で長野に小旅行をしてきた。乗車券を買った日に第1希望の列車が満席で購入できなかったことは書いたが、昨日乗車した大宮発8時38分発の列車もほぼ満席状態。不要不急の用事がある人がこんなに居る筈はないので、旅行好きの人が多いことに改めて感心してしまう。我が主たる目的は墓参り、お彼岸でもあるので先ずお寺への挨拶をした。

お寺も春のお彼岸とお盆は墓参の人が少なかったとのこと。いつものお返しだけでなく、お盆のために用意した冊子が余ってしまったのでどうぞ、と言われて「禅の友8月号」を頂戴する。帰宅して読んでみるとなかなかいいことが書いてある。巻頭言に「日々是好日」これはゆったりした毎日を言うと思うのは間違い。「人生はなかなか思い通りにはいきません。思い通りにいかないほうが普通です。昨年末に始まった新型コロナウィルスの蔓延は、当たり前のように過ごしてきた私達の生活を一変させました。

半年あまり経ましたが、この先世の中がどう変わるか全く予測不可能です。今私達には、思い通りにになってもならなくても、ともに諸行無常の世界と想いを定め、目先のことに振り回されることなく、毎日を生きていくことが求められています。」と解説し「毎日毎日が良い日(かけがいのない、大事な日だと受け止めて生きていく)」と結論づけている。

そんなに変わったことを言っているわけでもなく、ごく当たり前かもしれぬが、お寺のお土産だけに何となく有り難いような気がしないでもない。昨日は心配した雨にも降られず、長野駅で待ち合わせをした次女が仙台単身赴任中のご亭主と20歳代の孫2人まで動員してくれたので、墓の掃除も行き届いて良いお参りができた。一つ残念だったのは善光寺平から望む周辺の山々が全部厚い雲に覆われて一峰も望めなかったことかな。

墓参りの後は車で飯山に行って名物うなぎの「本多」で昼食。ここも駐車場の車のナンバーからすると長野の他に新潟、横浜、名古屋、東京と広い範囲から押し寄せている。娘は東京ガスの電話サポートの仕事をしているので、運動不足、太り過ぎを警戒してご飯は食べないとのことで白焼きだけを注文。可哀そうなので、地酒(水尾)の冷酒を付き合うことに。これが結構美味く、飯山から列車に乗って、気がついたら高崎を過ぎていた。

帰宅するといろいろな用事が溜まっていたが、取り敢えず気になっていたことを済ませたので肩の荷が降りた思いの一日だった。

2020年9月18日金曜日

形の問題

 弱いくせに囲碁がやめられない。困ったことだが誰に迷惑かけるわけでもないので、相変わらず最大の暇つぶしだ。ところでふと思ったことがある。石の形のことだ。石は全て丸いのでその形ではなくて、並べている石の姿を言う。もう大分前になるが、若い頃勤務していた会社に花を活けに来ていたお花の先生が言ったことを今になって思い出した。その先生が来た時、傍らで先輩二人が囲碁に興じていた。古き良き時代のことだ。

先生曰く「私はよく分からないけれど、テレビで観ていると上手な人が打つ囲碁は石の形が美しいです。」傍らの先輩がどう聞いたか分からないが、当時こちらは覚え初めのことで、先輩の打つ囲碁は勝負が進むに連れ何がなんだか分からなくなってしまったことが思い出される。今考えると、スポーツなんかでも形は非常に大事なようで、特に格闘技はシャドウ〇〇と言うぐらい形を訓練するものらしい。相撲でさえ決まりては一種の形だろう。決まった形は観ていて美しいのも事実。

山登りだってスキーだって、その人の姿形でその人の年季が分かるとしたものだ。形は他にも沢山ある。文章の形もあろうし、大きく言えば国の形まである。書は人を表すと言うが、最近筆記用具を手にして文字を書くことが無くなって久しい。明日の墓参りを控え、寺にお届けするお布施ののし袋、筆ペンを取り出して表書きを書くのが一仕事で面倒くさい。しかもこれが名代の金釘流で、これまでに納得いった試しがない。悲しいことだ。乏しい経験だから当てにはならぬが、総じて中国の人は字が上手な人が多いように思う。さすが書の国だけのことがある。

漢字を基本とするのは台湾も同じだが、台湾は簡体漢字を使わないので台湾に行くと看板なんか読みやすい。しかし、池袋にある台湾料理店のメニューを見るとけっして上手な文字で書かれていない、どちらかと言えば本国系の中華料理店の方がむしろ日本で使っている漢字で美しく書かれているのが不思議だ。一昔前に誰かが「美しい国-日本」を唱えたが、きれいな姿形は大事なことだが、美しい国とは何を目指すのだろう?まさか富士山のゴミを拾う訳でもあるまいし。

囲碁に話が戻るが、意味不明な石は大抵相手に無視される。同じことで意味不明な言葉は美醜以前に問題とするに当たらないだろう。

*長野に墓参りに行きますので、明日とひょっとしたら明後日も休みます。

2020年9月17日木曜日

やはり横着

お彼岸が迫っているのに天気の方は一向に秋らしくならない。やっぱり今年は異常気象なんだろう。予報では明日の気温は更に上がり真夏日になって、翌々日から一気に冷え込むとされている。「体調を崩さないように気をつけましょう。」と天気予報の女子アナが叫んでいるが、体調をどう気をつければいいか、具体的にお教え願いたいものだ。

先日受診した区の健康診断結果が郵送されてきた。体重と身長は3年間ほぼ横ばい。血圧が少し高くなっているのと、先日日大病院での検査結果と同じく尿酸値が少し高い。血圧は高いと言っても130と80だから誤差の範囲かもしれぬ。毎日似たよう事の繰り返しで面白くもないが、昨日と同じ今日であり、明日も同じでありたいと思っているのだから良しせねばなるまい。

外気は変化して当たり前、風も吹けば雨も降る。心配事を少なくするには多くを望まずできるだけシンプルなライフスタイルでいるしかない。従って所有する物は少ないほうが良い。着るものでも食べるものでも3日分持つことを原則に、着るものは取っ替え引っ替え毎日洗濯を繰り返し、食料は3日毎に調達するのが基本。但し、米5キロ、味噌は1.5キロだから丁度1ヶ月分くらいだろうか。

我ながら随分単調だと思うが、問題は掃除の類。雑巾がけくらいまではたまにするが、庭の雑草だけは気になっても手が回らない。どくだみが伸び放題で、前の家のおばさんに「大分伸びてしまいましたね。」と注意を促されてしまった。それでも草刈りをせず放ったらかしている。自分ではマメな方と思っているので、認めたくないが、やはり無精者だ。 

2020年9月16日水曜日

政治とテレビ

 毎日テレビでいろいろな番組を見て思うのは番組制作に関わる人たちのご苦労だ。ここ半月あまりの政変となると、1時間なり2時間くらいの番組に適切な報道を取り込み、視聴者をある程度納得させる解説を盛り込むのは容易なことではない。大道具や小道具の美術面ではパソコンとかプリンターの発達が著しいから10年、20年前とは随分事情は異なるだろうが、ゲストの選定なんかは昔と変わるまい。特に政治関係では、NHKに限らず商業放送でも発信するメッセージが一定の政党に偏ることは好ましくない。

そんなことをすれば、視聴者の反感以前にスポンサーを失い、経営に危機が及ぶ。変なゲストを呼んで、ゲストが予定してない変なことを言ったり、放送局側の人間がゲスト政治家とのやり取りで変なことを言えば、番組がぶち壊しになったり、後で誰かの首が飛びかねない。NHK「クローズアップ現代」のキャスター国谷裕子氏やテレビ朝日「報道ステーション」のコメンテーター古賀茂明氏の番組降板が典型だろう。

それにしても昔は現役政治家がゲスト出演する番組は社会情報系には少なかったように思う。しかし今や、現役政治家の出演は常識化して、政治家の方も積極的に出演を希望しているようだ。そのことは視聴者即ち国民が政治に関心を持つことに繋がると思うので大いに賛成したい。ところが昨夜、BS/TBS「報道1930」にゲスト出演した中村喜四郎氏(元自民党の衆議院議員で若くして嘱望されていたが、汚職事件で有罪確定服役までするも無所属で議員を続け、今回立憲民主党再結集に参加)が面白いことを言っていた。

7年8ヶ月に及ぶ安倍政権が齎したものは「政治への諦め」だそうだ。政治に面白さと言うか興奮を感じなくなったような気がしていたのも確かなので、成程と思った。彼が指摘したのは先ず自民党内部のことで、自民党内での議論というものが最近殆ど無い状態になっているとのこと。自民党は元来変幻自在な政党で国民の支持が落ちてきた時には必ず逆バネが効いて、それまでのイメージを払拭するような政策に舵をとってきた。

しかし今回は同じ方向を向いた政権を作ることで一致した。結果的には支持率が回復しているが、これは見かけに過ぎない。野党の側からすれば、石破氏がその任に当たれば手強いと思ったが、菅氏で良かった。国民にも政治に対する諦め感情があり、そのことが選挙の投票率低下に繋がっているとの分析。テレビがどんな役割を果たしてきたか分からないが、政治に対してもっと興味が湧くような番組制作に励んで貰いたいと念願する。

2020年9月15日火曜日

書生論は承知之助

 昨日、19日の里帰り墓参のための新幹線乗車券を買いに行ってびっくりした。第1希望の列車が満席で購入できなかったからだ。池袋に2箇所あるJRみどりの窓口はいつものように空いていたので直ぐに窓口に行けたが、係の人が「申し訳ありませんが、満席です。」とのこと。自由席の無い列車なので仕方なく1本前に変更した。帰宅して娘一家に約束した長野の昼飯で、飯山の鰻屋「本多」に予約を入れたら、ここも既に予約がいっぱいで少々お待ち頂きます、だった。<他府県へのご旅行はお控えください>はお彼岸の4連休で既に無効になっているのだろうか?

そんなことは無いだろうが、小生だってお控えにならず、言わば禁を犯しているのだから他人のことを言えた義理ではない。何れにしても中途半端なコロナ対策がこれからも続くだろうから、日本でのコロナ禍は当分収まらないだろう。実務型で実行力ある明日就任される新首相は実務型で実行力ある方だそうだ。その割にはコロナ対策も前内閣の方針を引き継がれるとの事なので、法改正などによる規制の強化は期待できない。

新首相はそんなことよりもやりたいお仕事があ有りになるとのこと。強調されたのは規制改革と縦割り行政の弊害や悪しき前例主義の打破。どこかで聞いたような気もするが何れモ立派なお志。ぜひ頑張っていただきたい。先ず手始めとして、来年開催を予定している東京五輪の中止をご決断願いたい。先日テレビを観ていたら、いま一番売れている政治評論家の田崎史郎氏が「これを中止して儲かる人は一人もいない。国民一人ひとりを含め全員が大損するわけですから、なかなか中止は出来ませんでしょう。」とのこと。では強引な開催で得するのは誰ですか?

先程、古い友人と昼飯をしながら同じことを話したら「そうは言っても、IOCは既にコロナがどうなろうと来年開催と言っているんだぜ。」とやはり否定的だった。さもありなん、しかし、さはさりながら、である。持ち前の決断力を発揮願いたいと心から願うものである。書生論を承知で言うのだが、見切り千両と言われる割に日本人は見切りの悪いところがある。先の大戦がいい例だ。ポツダム宣言が発信されて以降でさえ何万人もの命が失われている。

無理は承知だが、もし耐え難きを耐え、忍び難きを忍んで、国民に中止を呼びかけるなら新首相のこれまでの悪業は全部チャラにしてあげてもいいくらいだ。

2020年9月14日月曜日

政治の話題

 今日も日中はムシムシしているが、朝起床した時に寝汗を感じなくなった。夕方もずっと冷水浴だったが、昨夜は久しぶりに温水シャワーに切り替えた。少し秋雨前線の中に入っているようなので、太陽が出ないせいかもしれない。このまま一気にとはいかないだろうが少しホッとした気分でもある。先月末以来ブログのテーマが「老化と健康」が多くなっていて、「政治」が全く無い。的基地攻撃能力問題とか、書いてみたいテーマがない訳ではないが、政治の空白状態が続いているので書きようがない。

空白状態を作っている奴らが「政治に空白は許されない」なんてことを聞くと笑止千万だ。来週には新しい内閣が発足して政治が動き出すだろうが、目新しさは期待できない。悪口を言う向きは第3次安倍内閣なんて言っているが、首相になることが決まっている菅氏自身が「安倍内閣の継承」をはっきり言っているから仕方あるまい。8年弱続いた第2次安倍政権の業績はなんとも言えぬが、支持率が高かったことだけは確かだ。コロナ禍の影響で支持率は下がってきていたが、辞任発表と同時に支持率が一気に20%も跳ね上がったのは驚いた。

土曜日の高校同期生テレミーティングでも菅氏がベストと言う友人が居て、少し反論しかけたが、すぐにやめた。政治の話題は友人間に相応しくないからだったが、インテリが多いと思っていた我が同期生にさえ菅内閣出現を期待する人がいるくらいだから菅氏が圧勝するのは当然かも知れぬ。菅氏を支持する友人に言わせると「石破氏には国家的ビジョンは何も無く、地方に少し人気があるだけ。精々県知事程度の器量だ。」とのこと。

大分見解は異なるが、前述の通りその場での議論はやめて後で考えた。「どうも俺は子供の頃からいつも野党、少数派で来てしまった気がする。大樹に寄り添うのが苦手なのは何故だろう?」一人では答えを見つけにくい問いかけだ。勝ち馬への乗り方が分からないのかもしれない。思えば父に若干その傾向があったかもしれぬ。母がいつもそれを欠点として指摘していたが、父はいつも笑って受け流していた。

そんなことから自分なりに見つけた今日の答え。俗に野党ボケと言う言葉あるが、実現不可能なことばかり言う無責任を指すものだ。それと同じで、気楽に好き勝手を言えるから精神衛生的には良いのだろう。ポピュリズムに流される気安さもあれば、一方には好き勝手を唱える気安さもある。どちらが良いかは本人の好みだ。少なくと小生は後者で、昼間言いたいことを言い、夜中に熟睡することを選びたい。お彼岸明けに発足する新しい内閣が何をしでかすか分からぬが、そのうちにまた政治をテーマにブログを書けるだろう。

2020年9月13日日曜日

発信力

 大坂なおみが2度めの全米プロを制した。たまたまテレビ朝日を観ていたので、ほぼリアルタイムで勝利のシーンを見ることが出来た。プロスポーツの観戦にそれほど興味は無いが、それでも嬉しいニュースだった。同じ番組の中でテレビ朝日は彼女が今大会で必ず着けていた黒いマスクについて詳細な解説をしてくれた。今大会で使用したマスクはたしか14枚で、毎回ディザインが異なり、人種差別の犠牲者となった人の名前が書かれていた。

更に言えば、彼女は先月この大会の前哨戦のニューヨークで行われたツアー大会に出場していた。しかし「私はアスリートである以前に一人の黒人です。」と言って準々決勝の試合をボイコットした。それに対して主催者側が折れ、1日試合を延期して再開、彼女も出場して準決勝を勝ち上がり決勝に進むも、結局左足を故障し決勝は棄権していた。このボイコットのきっかけはウィスコンシン州で8月23日に起こった新たな警察暴力事件、車に乗り込もうとした黒人男性のジェイコブ・ブレイクさんが、白人警官に背後から至近距離で7発銃撃された事件にあるが、彼女はそれより大分前から「Black Lives Matter」運動に声を上げていたようだ。

彼女は大阪出身のプロテニスプレーヤーで未だ22歳。活躍し続ける身体能力には誰しも称賛を惜しまないだろう。しかし今回の優勝で彼女が装着したマスクが大きく取り上げられたことで、その社会性とそれに基づく発信力の強さに感動を覚えた。米国において人種差別問題は非常に大きな問題で、日本で報道されるより遥かに大きなものであることを昨日アメリカに長かった友人から聞いたばかりだったので、よけいインパクトが強く、メッセージ性に乏しいブログを発信し続けている身には羨ましい限りだ。

友人が言うには今度の大統領選も、理性的に考えるとトランプ氏が不利とも言われるが、選挙戦でもマイノリティーに対する様々妨害工作、説明すると長くなるが、アメリカには住民票というものが無い。住民は先ず選挙の前に投票する意思表示が必要になる。この段階から日本人には想像できない様々妨害工作が行われることになるらしい。

従って理性的とされるバイデン氏が世論調査で有利であっても、ヒステリックなアジテーションで事実上の選挙でトランプ氏が優位に立つ可能性も大いにあるらしい。外国の事ゆえ詳しい事情は理解しかねるが、これに対抗して大阪なみさんが全米プロテニスでマスクを通して放っメーッセージが功を奏し、反トランプ票が増えることを期待してやまない。

2020年9月12日土曜日

情緒不安定

 極めて稀なケースになるが、友人の中に現役のミュージシャンが居る。彼は京都在住で、昔小生が大阪時代に新人サラリーマンとして入社してきて暫く一緒に仕事をした仲間だ。年齢は15歳以上若いだろう。彼もその後幾つかの会社を渡り歩くが、不思議に交際が続いた。そして地元の民放を最後に60歳で定年を迎えてから、会社の申し出を断り、独立して京都で数年前から音楽活動で老後の生活を建てることにした。

詳しくは分からないが、サラリーマンとして転職を重ねた人間が、音楽活動だけで食っていくのは容易なことではないだろう。転職経験では似たようなものだから、現在と異なり現役中にまともな貯蓄ができないことはよく分かる。音楽という芸能の世界の競争は想像するだけだが、相当厳しいものがあるはずだ。ところが彼は案に相違してと言おうか、結構それなりに生活をエンジョイできるだけの仕事にありついていたようだ。ライブ活動で東京に来た折には何度かコンサートに足を運んだこともある。

その彼から昨日メールで新曲が送られてきた。添えられた文章を読むと、流石にコロナ禍の影響は大きいようだ。年金受給はしているかもしれぬが、一定の仕事していた人間が急に仕事が一切無くなるショックは大きいだろう。自粛制限が徐々に解除されそうな雰囲気は出ているが、彼のように小さなホールでの公演は、第一波の折に大阪の小さなホールから最初のクラスター発生が起きたことを思い出せばそう簡単に行かないことが分かる。

「もう暫くの辛抱を頑張れ。」としか言いようがなかった。それにしてもこの辛抱、他人事ではなくて己のこととして身に降りかかり始めている。未だ鬱にこそなっていないだろうが、精神的には相当参って来てることを感じざるを得ない。最大の証が酒量の問題、酒は前から好きで、それほど強くはないが弱くもない口。サラリーマン時代は毎晩のように飲んだし、晩酌もしていた。しかしサラリーマン生活が終わって、毎日自宅で夕食を食べるようになった頃から先ず晩酌をやめた。

それ以来徐々に酒量を落として、家内が亡くなる頃には、山歩きから帰った夕食だけ缶ビール350ccを1本だけにしていて、一人で外食するときにはアルコールを注文することはなかった。ところが、最近は夕食の際に酒を注文することが増えている。のみならず態々ワインを買い込んできたりして自宅でも時々飲みはじめた。屋内は涼しいので暑さのせいとは言えぬだろう。どちらかと言えば情緒、精神上の問題に違いない。

思い出せばワインの前は梅酒だった。梅酒がワインになり更に進めばウィスキーになっていくだろう。気をつける必要がありそうだ。

2020年9月11日金曜日

何かと手間暇が

 多くの方が感じておられると思うが、毎日使っているパソコンが何かの拍子に思い通りに動かなくなることが起きる。現在のマシンは購入したのが1年ちょっと前だから比較的新しいと言える。普段使うのは決まったことだけで、ブログ書き、メールのやりとり、ネット囲碁、時々国会中継やYouTubeの動画を観たりすることぐらいで特に目新しいことはしようと思わない。だから安く購入したマシンの割には動きも悪くないので満足していた。

ところがである、数日前から動画を観ても囲碁をしても音が小さすぎて気になって仕方ない。そこで普段頼りにしているエンジニアにメールでアドバイスを頼んだ。直ぐに返信が来て「マスターボリュームはいくつになってますか?」「下記を参照:https://manual-shop.com/Windows/0018_Sound/02_volume/24_Win10Pro/index.html[Windows 10 / Windows 10 Pro ]音量の調整をする方法」を送ってきてくれた。

昨日、このアドバイスに基づき三つの方法をトライするが、どうもしっくりこない。Windowsのマニュアルは実に丁寧に図入りで説明されているが、何回かトライするうちにこの図に書かれていないインジケーターが一つ見つかった。普段使用しているブラウザ Chromeの音量調節インジケータである。考えてみればWindowsはマイクロソフト社製品、Chromeは競合関係にあるグーグル社製品だからWindowsのマニュアルに掲載されていなくて当然かも知れぬ。

これで問題の一つ、動画の音量は回復できた。しかし囲碁ソフト(パンダネット)の音、それも石音だけの問題が解決しない。最近パンダネットのサーバーが更新された関係で、様々な不具合が発生している一環のことのようだ。パンダネットに問い合わせてみると、今まで使用していたプログラムを一旦削除して最新版を再インストールしみてくれとのこと。面倒だが挑戦してみたが、やはり直らない。対局中に石音が無いと自分の手番を気付かずに負けてしまうことが起こりうる。

そこでやはり数日前に再度問い合わせをすると、次のような返信が来た。

「石音が鳴らず大変ご不便をお掛けしております。

改善の為お手数をお掛けしますが、次の操作を操作お試しください。

『Windows10で音が出ない場合の第2の矢』

という事で今度も丁寧な図入りの案内が付いている。下手にいじると数日前に折角直った映像の音声に支障がまた出るのではと、おっかなびっくりながら挑戦して、今朝やっと直すことが出来た。慣れている人には簡単なことだろうが、普段は決まった簡単な操作しかしない年寄りには大変な作業だ。

2020年9月10日木曜日

変容し続ける大都会

 素人と言うか不勉強のせいか知らぬが、どうも景気というものに対する実感が持てなくて困る。報道ではコロナ禍で不況ということになっているが、池袋駅から直線距離にすれば1キロくらいか 歩くと2.5キロ程、バス停で7つ目か8つ目、我が家の周辺は、ここ数年新築ラッシュが続いている。半径50メートル以内に6,7大収容のコインパーキングが3箇所もあり、昼間はほぼ満車状態で。どが建設作業員の車のようだから、朝8時前には満車になっている。

これが大都市東京の1極集中を物語るものかもしれぬ。この風景は見慣れたものなので普段は大都市云々なんて感じなかったが、今日銀座に昼飯を食いに出掛け、改めて大都市東京を感じてきた。東京では産業らしきものの匂いは感じることがないが、建設業だけは沢山存在しているようだ。特に大手の殆どが昔は地方にあったかもしれぬ本社を東京に構えている。それが皆景気よく商売が成り立っているのだから、東京のエネルギーは凄い。

建設業は人が生活している町が破壊される、あるいは破壊することから仕事が始まる。先日書いた日月の歩みではないが、2011年の東北大震災に始まり、2013年に東京オリパラ2020が決まって以来この10年は、建設業には正に天の恵みだったに違いない。そのお零れに与っているのが、我が家の近くで働いている作業員たちだ。外国人も結構いるが、彼らの表情は一様に明るいく、飲食業界や小売店業界の人とは違い、コロナ禍なんてどこ吹く風の様子だ。1業界だけでも明るい業界があるのは結構なことだからこのへんでやめる。

実は昨日特に意味もなく昼飯に銀座に出掛けた。暑いので日向のアスファルトを避けて少しは涼しい地下街を徘徊したほうが健康上益しだろうと思っただけである。銀座から東京駅までの地下街は長いこと工事で汚れていたが、昨日行ってみると見事にきれいになっていた。そして東京駅に差し掛かると(行幸通り地下)、世界各国の駅の美しい写真が何十枚も掲げられ、ちょっとした美術館気分が味わえる。

そして東京駅の地下街、これが凄い。前から東京駅の地下街は他のどの駅より充実していたが、新装なった地下街は充実が一層増している。歩数を稼ぐために丸の内口から八重洲口まで最初は外回りを、復路は入場券を買って駅構内の店を見ながら歩いてみた。時節柄外国人観光客は殆ど見当たらなかったが、もし外国人が来れば東京の名所として1日の観光にあてる価値は十分あるだろう。

大学に入学して初めて東京に来た頃、大阪の友人とそのお父さんの見送りのために東京駅の特急「こだま」のホームまで入ったことがあった。その時見た「こだま」は信越線を走る蒸気機関車とは打って変わったスマートな姿だったことを思い出した。今では長野駅でも東京駅と同じように新幹線を見ることは出来る。でも大都会との差は否定し難い。

2020年9月9日水曜日

テレビの楽しみ

 昔とは暦が違うとは言え、重陽の節句となれば栗おこわでも食べながら秋を楽しむのが本来だろうが、相変わらず熱風が吹きすさみ、とてもそんな気分になれない。今どき栗おこわなんぞスパーなりデパ地下に行けば簡単に手に入れることは可能だろうが、そうでなくても大都会に住みながら俊寛かロビンソン・クルーソーまがいの生活なので食生活も孤島の生活者同様に単純化され情緒が乏しすぎる。生活に潤いを与えることを少し考える必要がありそうだ。

読書も良いだろうし、現代は態々出掛けなくても音楽も芝居も映画も鑑賞できる。音楽なんかも本格的愛好者から見れば、テレビなんかで放送されるものは本物でないと笑われるだろうが、生来の音痴だからテレビの音楽で十分だ。よく観るのはBS・日テレ月曜19時からの「BS日本・こころの歌」。不定期の割によく観てしまうBS・NHK「駅ピアノ・空港ピアノ・街角ピアノ」。昔は時々寄席に足を運んだこともあったが最近は全く無くなった。代わりにNHK・Eテレ「日本の話芸」なんかも日曜日の午後囲碁番組に引き続いて観てしまうことがある。

このように上げれば、現代人の余暇には楽しみが十分すぎるほどあることに驚くが、なかなか出来ないのは何故だろう?本なんかも思いついて買っては来たものの積ん読状態、最近は読むのは精々雑誌で、1ヶ月に1冊の本も読めない。テレビでは、一時期は山登り関係の番組を録画してまで観て楽しんだこともあったが、最近はそれもなくなった。時折、何かの拍子でNHKの「日本百名山」に出くわし、それが親しみを覚える山であったりすると30分間観続けることはある。

しかし、これもNHKの「グレートトラバース」のような冒険的な大型番組は観なくなった。これは冒険登山家と言える田中陽希氏が日本の名峰を自分の力だけで踏破していく大型企画で、数年前から始まり、最初の年は深田久弥氏が書いた「日本百名山」を南の宮之浦岳(鹿児島県・屋久島)から北の利尻岳(北海道・利尻島)まで全延長3千キロを超す長さだったが、これを全く動力を使わず脚力と手漕ぎのカヌーだけで踏破した記録だった。これが何年前だったか記憶にないが、家内が生きていたことは覚えている。

当時は非常に興味深く観ていたのも事実。最近は300名山に挑戦中であるのも知ってはいるが、どうも観る気がしない。山は楽しむために登りたいので「日本百名山」の方が観る気になるのだ。しかしどれを観ても最後の感想は「もう再び行くことはないだろうな」と悲しい感傷に襲われるので、これももう暫くすれば観なくなる恐れもある。歳を取るということは、こうして自ら楽しみを減らしていくことなのだろう。

2020年9月8日火曜日

運の定め

 最近しみじみ感じるのは「ここまで生きてくることが出来たのは、いろいろな人の助けもあっただろうが、たまたま自分の運が良かっただけのことだ。」運・鈍・根と言うことなんかも言われるが、鈍と言われるほど真面目でもないし、根気に至ってはまるで無い、極めて飽きっぽい性格だ。このブログが10年以上続いているのはレアーケースだ。しかし小さい頃から不思議と際どいところで命拾いしてきたような経験が何度もある。

最初はなんと言っても小学生時代の木登り、おっちょこちょいだから木から落ちた経験だけは嫌になるほどあるが、不思議に頭に怪我をしたり骨折なんかで大きな負傷を負ったことが無い。人生の岐路とも言うべき大学入試で、山をかけたわけでもないのに、運良く数日前に復習したばかりの英文和訳が出たことにびっくりもした。

65歳過ぎてから高い山を独り歩きするようになり、山でも結構危ない目にあった。それこそ小さな怪我は何回かあったが、命に関わることは無く現在に至っている。痛みに耐えかねて入院するような病気も経験したし、年寄定番の癌も前立腺だけで今のところお許し願っている。家内の存命中は全て我が家のカミ(女将)さんのお陰としていたが、今では神様、仏様のお陰と言うべきだろう。

誰にも日頃の精進とは別に運、不運がありそうだ。今日は自民党の総裁選、即ち日本の首相を選ぶ選挙が正式に始まった。当選する人が決まっているようなのである意味茶番であるが、残るお二人には大きな運試しなんだろう。当選確実視されている菅氏にとっても、来年の任期終了までに総選挙をするかしないかで運が試されることになりそうだ。他人の運気を云々するのは占い師に任せるとして、己のことに戻ろう。

お陰様で80歳に達することが出来たが、俺は運が良いなんて自惚れていると天罰が下るかもしれぬ。やはり精進が大切、精進とは健康の維持、健康は先ず睡眠、睡眠には適度な運動が必要。これまで1日最低1万歩を目標に頑張ってきたが、昨日は台風の影響もあって7千歩くらいしか歩けなかった。今日も相変わらず真夏の暑さなので歩数を少なめにしようと思っている。こうして精進は減少し、逆に段々加齢現象が高まるのも仕方ないだろう。

2020年9月7日月曜日

日月の歩み

 昨年の9月7日は町の氏神様長崎神社の秋祭り、例年残暑の名残はあっても9月の第2土曜日は秋の気配を感じるとしたものだが、今年は祭りの中止が早々に伝えられていた。同じ祭りでも国際的な祭りのオリンピックも中止は決まっても、4年に1度のことなので来年に先送りするそうだ。2021年に最初からケチが付いた2020東京オリンピックを開催するのでは来年も日本がハッピーにならないかもしれない。

どうして今の日本はこんなに思い切りが悪いのか。こと志と異なり、諦めなくてはならない事の発生は誰の人生にも一回や二回は起こりうることで、その際はきっぱりと諦めたほうが良い。昔から言われる「立つ瀬を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」だ。2013年の9月7日、ブエノスアイレスで開かれたIOC総会で東京開催が決定したわけだが、当時の東京都知事の猪瀬氏は「開催費用(5千億円弱)は既に準備済みで、オリンピック会場は1964年のオリンピックで使用した会場をそのまま使い、コンパクトで経費の掛からぬオリンピックを目指す。」ことを世界に明言していた。

その後如何なる経緯か忘れたが、猪瀬氏は失職、跡を引き継いだ舛添氏も失職、この原因も何かはもう忘れたが、何れにしても余り縁起のいい話ではない。なんだかんだ言いながら4年前のリオにおける引き継ぎ式には今の女帝とされる小池知事と安倍晋三首相が晴れ晴れしくご出席になっている。その頃には猪瀬時代の公約は全てチャラになり、いつの間にかオリンピック会場は1964年に使用したものを取り壊して新設することになっていた。

これも経緯を鮮明に覚えている人は少ないだろうが、エンブレムなんかと同じで、ディザイン問題で様々なケチが付き、最終的に聖火台の無い現在の競技場の出現になった。東京開催決定と同時に政府にはオリンピック担当大臣まで置かれて現在に至っているのもご承知の通り。いつの間にか総経費も1兆3850億円と膨れ上がっている。国が総力を上げて成功に導くという訳だが、これに賛同した人がどのような形で賛同したかを思い出してもらいたい。少なくとも小生はどこで賛同したかを思い出せない。

安倍首相はその8年目が先延ばしになって嫌になったかどうか、7年8ヶ月でお辞めになった。安倍一強と言われる現在だからお辞めにならず晴れの舞台を飾れば良いのにと思う人が多いのは世論調査の支持率が57%にも達したことから明らかだろう。安倍氏が逃げるように辞任を宣言したことは不愉快極まる。彼は無能さを追求されて石モテ追われるべき人間だと思う。

2020年9月6日日曜日

遊び心

 昨日、毎日同じようなことをして過ごすのに飽きて、高校同期生が卒業30年を記念して長野で記念行事を持った際に発行された冊子を改めて読み直してみた。地元同期生の有志数人が力を結集して制作してくれたもので相当な読み応えがあった。高校を卒業して30年経ち、殆どが50歳を目前にしている時期のものだ。中に記念パーティーへの出欠取るために送られた往復はがきの返信欄の複写が添えられている。

因みに我々が卒業した昭和38年当時440人が、平成2年の記念行事当時で412人に減っている。往復はがきで回答を寄せた同期生は約200人、殆どの人が近況を書いている。近況の他には現在の趣味を書く欄もあり、これはほぼ全員が回答を寄せている。中に一人だけ、「趣味が無くて困っている」と書いた友人がいるが、これは洒落のようなもので、彼こそ同期会の総まとめ役で、当時は勿論それ以前から現在に至るまで全員に目配りをしてくれているのだ。

はがきに写真を貼るようになっていたので、これも殆どが近影を貼っていて懐かしかった。卒業当時の面影を残している人が多かったが、中には頭髪が薄くなったことを嘆く友人も出始めている。家族構成は欄は設けられてはいないが、近況で触れている友人も多い。勤務先は欄が設けられていたので、200人近い友人が様々な職業に居ることが分かると同時に、学生時代を知っている友人についてはその関連が忍ばれた。

卒業後、それぞれがどんな人生を歩んでいるかも興味深かった。小生は数少ない転職組の一人。それ以外には、卒業時の写真やクラス担任の先生からの記念催事に対する感想文、各クラス一人くらいから寄せられた人生前半を顧みての感想文と盛りだくさん。記念行事当時、日本人の平均年齢が確か75歳位だった書かれていたような気がするが、改めて確認はしていない。

兎も角現在はその年齢も過ぎ去り、もう半分は80歳だろう。この30年で亡くなった友人も少なくない。しかし未だに高校同期生の付き合いは小中学や大学以上に深いものがある。偏に先に書いた無趣味を自称した友人のお陰だ。そして最近思うことがこの趣味のこと。経済的理由とは関係無いという意味では高校同期生同士の付き合いと同じこと。遊び心が旺盛すぎるのは考えものかもしれぬが、遊び心の無いと人間関係はギスギスしがちだ。

因みに、記念冊子に書かれた趣味欄を見ていくと当時圧倒的に多いのはゴルフ、長野だけにスキーとか(本格的)登山とか軽登山、あるいは囲碁とか将棋、麻雀と書いた友人もいた。いま日本で大騒ぎしている首相候補のお三方、何方も公式ホームページで趣味を書いていない。

2020年9月5日土曜日

5年ぶりの変わりよう

 普段はテレビやネットで日々のニュースを見てブログのネタを思いつくとしたものだが、何故か今日は朝からニュースに接する気持ちが起きない。理由は昨夜寝すぎたことがあるかもしれない。と言うのはその前日の木曜日の夜、ネット碁に夢中になって寝るのが2時近くになってしまい、昨日は3時間ほどしか睡眠が取れなかった。こりゃまずい、今日は昼寝をしようと思っていたが、居眠りはよくするくせに横になって時間単位の昼寝はしたことがないので結局できなかった。

しかし人間の体は良くしたもので、昨夜は9時前に床に入ったら今朝の5時まで8時間以上も寝入ってしまった。普段は長くても6時間半程度だから、睡眠不足の補給がなされたということだと思う。しかし昨日は睡眠不足の影響で今朝の食材を買い忘れてしまった。それもメインの食材である納豆なので、朝からレトルト食品を食う気はしない。そこで久しぶりに歩いて20分ほどの場所にある24時間営業のジョナサンに散歩がてら出向くことにした。どうせテレビなんか観ても大したニュースがないことは分かっているし、台風の影響も未だ無さそうで爽やか天気でもある。

朝の洗濯やゴミ出しなど一通りのルーティンの後、ジョナサンに行くと店が開いていない。東京都からの要請で、7時から22時までの営業と玄関に張り紙が出て、店内は従業員が一人で準備に大わらわの様子。仕方ないので辺りをうろついて時間を潰した。7時5分前頃1台の横浜ナンバーの乗用車が駐車場に入ってきたので従業員かと思いきや、これもお客らしく降りてこない。7時丁度に黒いリュックを背負った青年が慌ただしく駆けつけてきたが、これもお客。

3人が並んで入店したが、従業員は女性一人のみ。厨房にもう一人くらい居たかもしれぬが、チェックアウトでカウンターのベルを押すと先ほどの女性が厨房から出てきた。最近どこの店でも思うのだが、食い物屋のフロアを担当する女性の忙しさは感心するくらいよく働いている。殆どの店が注文は電子機器で自動化されているので注文取りの必要は無いが、食器の後片付けとアルコール消毒、食器や飲料などの補給は結構頻繁に行う必要がある。

こちらも最近台所仕事を少ししているので、そのこまめな仕事が意外に厄介だということはよく理解できる。7時オープンだからもう暫くすれば遅出の従業員が少しは増えるだろうが、時給1030円にしては少し苛酷かなと思わぬでもない。税込み699円のスクランブルエッグ朝定食を食いながら、従業員も大変だろうが、経営者も大変なんだろなと思う。この店は日大板橋病院に通っていた5年前の夏、毎日昼飯を食いに立ち寄っていた大型レストランだ。

いつも14時過ぎだったが、いつも家族連れで大賑わいだった。フロアの女性も最低3人はいたと記憶している。味や量とは当時と殆ど変わっていないようだが、消費税分くらいは上がっているかもしれぬ。年金暮らしからすればデフレは有り難いが、多くの人にとっては果たしてどうなんだろう?

2020年9月4日金曜日

諸説あり

 昨日は折角書いたブログが消えてしまった。ブラガーのサイトは最近公開時間を指定できるようになったので、好きな時間に書いて16:30公開予約をしている。昨日もそのつもりだったが、夕方ネット碁に夢中になっている時に囲碁ソフト(パンダネット)が突然フリーズしてしまった。真っ暗になったモニターに「ソフトのメモリーがオーバーしたので再起動します」のような文言が現れて自動的に再起動した。このソフトは、原稿をソフト側のサーバーで保存するのではなく、時間が来た時点で執筆者のPCに原稿を取りに来るシステムらしい。パソコンの性能は随分良くなっていると思うが、勝手に再起動とは随分乱暴だが、それでないと機械がパンクしてしまうのだろう。

昨日書いたのは、自民党総裁選に出出馬が決まった菅氏とそのお膳立てをした二階氏についてだ。特に二階氏何で幹事長職に長年居座り続けているのか、理由がさっぱり分からない。石破氏が党内で評判が悪いのは、一度自民党を離脱したからと言う人が多いが、二階氏の政党遍歴は石破氏どころではない。自民党を飛び出した新生党→新進党→自由党→保守党→保守新党→自由民主党であり、一時は小沢氏重用されたこともあるから、石破氏のように陣笠時代とわけが違う。

菅氏については今更言う迄もないが、政策の継続性を尊重するとの趣旨で「アベノミクス」という言葉を久しぶりに聞いたこと。基本は市中に資金をふんだんに供給することにあるらしいが、これが大失敗だったことは明らかなのに臆面もなく言ってのける無神経ぶりについて少し辛辣に書いたつもりだが24時間も経ってしまったので詳細は忘れてしまった。お金の本質は低所得者から高所得者に流れると決まっていると言った友人の言葉を借りた内容だった。

もう一点書いたのは、マスコミはどこも取り上げていないが、安倍氏辞任の原因は持病の再発ではないという話。慶応病院に診断書を求めて拒否されたとの話まである。真相は賭け麻雀でクビになった黒川前検事長が辞める際の置き土産で、安倍氏に教えた情報、即ち現在選挙管理法違反容疑で逮捕されている河合杏里氏が「自民党から来た1億5千万円の半分を安倍事務所から受け取り人が来て持ち帰った。」と供述しているとの情報。これで安倍氏のストレスが一気に高まりお腹が痛くなったらしい。

*黒川氏情報は書いてないが、仮病説は下記に詳しい。

https://lite-ra.com/2020/08/post-5606.html

2020年9月3日木曜日

大失敗

 昼過ぎに書き終えた原稿があったはずだが、予約が実現せずどこかに飛んでしまった。

2020年9月2日水曜日

魑魅魍魎

 夏は過ぎてしまったが、日本はまるでお化け屋敷の如く魑魅魍魎が蠢いている。未だ暑さが収まっていないので、この化け物を見て少しは涼しくなってほしいが、逆に暑苦しくなる一方だろう。wikiによれば【魑魅魍魎】の解説『人に害を与える化け物の総称。また、私欲のために悪だくみをする者のたとえ。▽「魑魅」は山林の気から生じる山の化け物。「魍魎」は山川の気から生じる水の化け物。』と書かれている。

先週末以来の報道を観ていると、どうも化け物の筆頭は自民党幹事長の二階俊博氏のようだ。御年81才のご高齢ながら自民党の大幹事長、安倍氏辞任発言以前から今日あるのを見越して、次期総裁候補として早くから菅氏と決めて根回しをしてきたとのこと。失礼ながら安倍氏の体調より二階氏氏の体調の方がよほど不安げに見える。病歴については特段公表されていないようだが、傍目にはどう見ても脳梗塞か何かで倒れ、リハビリ中の老人に見える。

安倍氏との関係や幹事長就任のいきさつは知らぬが、兎に角この人の経歴は凄い。総裁選に名乗り出た石破氏の経歴で一度離党経験があることが重大な過失で首相不適格者とする向きが多いが、二階氏の経歴を見ればそんなことは小さな事故にしか見えなくなるだろう。二階氏も自民党を飛び出して以来、新進党で小沢氏とべったりだった時もあれば、扇千景さんと行動を共にした時は保守新党と言って熊井弘氏のもとに居た。

保守新党幹事長に就任して僅か2年後に、自民党に返り咲いて自由民主党総務局長に就任している。以来順調に重要大臣を重ね、党でも政調会長、総務会長を経て2016年当時幹事長であった谷垣氏の自転車事故で離任せざるを得なかったので、後を引き継ぎ幹事長に就任して現在に至っている。因みに谷垣氏の前、第2次安倍内閣内閣初代幹事長は石破茂氏だ。

どうしてそうなったかは全く分からないが、二階氏は不思議な人だ。二階氏だけが化け物ではないだろうが、政治の世界は想像を絶する世界であることだけは確かだと思う。

2020年9月1日火曜日

庶民感覚

 昨夜は久しぶりにエアコンの世話にならずやすむことが出来た。今朝も空気がこれまでとは大分変わった。現在の時刻は午後1時だが室内で気温は30℃、この分だと今日はエアコンを使う必要はなさそうだ。月が変わっただけのことがある。いつまで続くか分からないが予報では明日、明後日は雨となっているので木曜までは涼しいと期待しよう。何れにしても夏は終わりに近づいている。本格的秋が来れば冬遠からじだ。この夏は凄く長く感じたが、1年という期間はやはり短いのかもしれぬ。

世間は次期首相に誰が就任するかで話題が盛り上がっているが、所詮は自民党内のこと。誰がなろうと国民生活に大きな変化は起こりようがない。アメリカ大統領戦の行方のほうがよほど興味がある。まして今日の報道ではトランプ氏の方が勢いを増しているとのこと。もし彼が再選されたら米中関係はどうなるのか、ひいては世界平和に重大な影響を及ぼすのではないかと心配が募ってくる。この心配はニュースで流れるアメリカの世論調査に依るものだ。庶民はみな同じだろと思うが、政治の実態を知らず何となく調査結果を信じてしまう。

しかし今日発表された共同通信が同29、30日に行った世論調査で内閣支持率が56・9%でこれは、前週の22、23日の調査よりも20・9ポイントと大幅にアップしているとのこと。これにはびっくり仰天だ。辞任を表明している内閣の支持率を調査する意味がどこにあるか知らぬが、調査結果は事実だろう。世論調査の意味を改めて考え直す必要がありそうだ。

昨日配信された高野孟氏のブログに『安倍政権の7年8ヶ月から「ウソ、詭弁、隠蔽、改竄」を引くと何が残るか?』なる一文があり、成程尤もだと思いこんでいたので、庶民の大半は自分と同じような感想を持つと思うことの危うさを改めて感じた次第。