2020年9月26日土曜日

大いなる疑問

 日本が戦争に負けて早くも75年、戦争の道具であった軍隊は一旦解体されたが、敗戦5年目には占領軍の命令で警察予備隊なる名称で武装組織が編成されている。これは占領軍であったアメリカ軍のご都合主義に依るものであることは歴然としている。占領軍は占領直後日本に憲法改正を迫り、改正憲法の中に「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」なる条文を入れさせてしまっていた。

しかし、アメリカ軍はその3年後の昭和25年に朝鮮半島で戦争をせざるを得なくなる。当然進出基地は日本であり、総司令部も日本にいる占領軍がこれに当たった。即ち総司令官はマッカーサー元帥。在日米軍を朝鮮半島に注ぎ込めば総司令部の防御が手薄になるのは当たり前(当時ミサイルがなくてよかったなぁ)。どこの軍隊でも地元で住民がかき集められるならこれを利用しない手はない。マッカーサー氏もそうするのが理の当然であるが、地元の日本人を予備軍として使用するのは先の憲法との兼ね合いで遠慮したのだろう。

名前だけを「警察予備隊」としたに過ぎない。これが後に保安隊、から自衛隊と名称は変わっていくが、日本の自衛隊は誕生から今日に至るまで明らかなアメリカ予備軍である。皮肉を言えば、朝鮮戦争が終結していないから日本自衛隊で良いのかもしれぬが終結したらどうするのだろう?既に同盟を結んでいるアメリカ軍と一緒に海外でも戦えるように憲法解釈まで変更しているから、どうでも良いが、誰がどう見ても立派な軍隊だ。

即ち、共産党ではないが「自衛隊は憲法に違反している」ことに論理的反論は難しいだろう。ところが日本人は言葉遊びが上手でもあり、日本語はそれに都合良く出来ているので、憲法は変更せず、かと言って自衛隊も軍隊とは言い直さず70年が経過してしまった。

しかしここに来て、嘗日本にとってはて国連軍であったアメリカ軍に大きな変化が起きている。即ちアメリカの大統領が国連中心主義を否定し「アメリカは独自でやっていくんだ」見たいことを言い始め、大国に成長してきた中国を目の敵にし始めた。大統領が代わればまた戻るかもしれぬが、来年にならなければ分からないし、可能性は50%だから未だ4年は続く可能性もある。日本は75年も前からアメリカの属国同様ではあったが、一方で国連によって世界各国の協調が図られると信じてきた。

未だアメリカから「日米同盟を選ぶか、国連主義を選ぶか?」と選択は迫られていないようにも見えるが、もし迫られたらどうすのだろう?

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