2023年4月30日日曜日

普通が一番

 今日で4月も終わり、歳月は誰のためにも留まらず粛々と進む。連休になると旅行に出かける人が多いのが世の習わし。我が家の両隣は双方ともに連休初日から別荘に一家でお出かけ、今日も静かな1日だ。そして小生も習わしに従ったわけでもないが、人並みに1日だけ田舎に帰ったのは既に書いた通り。取り敢えずは他界に備えて若干の準備らしきことはできた。昨夜も高校同期の友人とのリモート懇談会に参加して聞いた多くの友人の消息。思いがけない人が大分弱ってきてるようだ。小生も遠からずそんな噂話の対象になることだろう。

「お前には残された命の中で、すべきことやしたいことは無いのか?」と聞かれればあるが、それほど多くないような気がする。その中からどれを取っても、出来なくても良いことばかりだ。ここ数十年もの間に出来なかったことが、急に出来るようになることは日本の月着陸船と同じくらい難しいだろう。失敗してもいいからやるべきだと思う人がいても不思議はないが、たまたまそうは考えない性格であるだけのこと。年齢相応に出来そうなことは残念ながら年々少なくなりつつある。

身体を動かさず出来るのは、ブログで減らず口を叩くことばかりで、困ったものかも知れぬ。今日も書いておきたいことは若い人たちに一言「世界は今後益々多極化し、日本のアメリカ一辺倒の日本の居場所が不安定化するだろう。」ではどこに頼ればよいか?は政治の問題だから我が親族ではどうすることも出来ない筈。予想されるのは過去数十年間で予想されたことがなかった大混乱が起きる可能性も否定できない。しかし小生からは何もアドバイスは出来ない。多分生きてはいないと思うからだ。

想像可能な最悪事態には地震、戦争、通貨安等がある。地震などの自然災害には貯蓄や保険は有効かも知れぬが、戦争や通貨安に伴う極端な経済的混乱には役立たない可能性もある。何かが起きた時に頼れるのは家族と友人。家族は仲良く、友人は大切にとしか言いようがない。我が人生は幸いなことに大した事件が起こらなかった。笑われるだろうが、神様仏様のお陰だろう。日本は何れ消滅すると言われるが、その中で精一杯頑張ってもらうしか無い。そのためには健康が一番大事。自分のためにも健康にだけは留意して欲しい。

2023年4月29日土曜日

安心の一日

 一昨日3日間の休みを予告したが、長野での要件が1日で全部片付いたので昨日のうちに帰宅。後始末も長女に来てもらって朝のうちに済ませることが出来た。また暇になったので、今日から再開する。昨日の午前中は菩提寺で長兄夫妻の葬儀。何度かここでも書いたと思うが、長兄夫婦は生前エホバの証人と言うキリスト教系の宗教を信仰していた。家族の葬儀で菩提寺に来たことは何度もあるし、次兄の家で行われていたお盆の集まりにも必ず出席はしていた。しかし仏壇に手を合わせることや焼香は決してしなかった。

小生は心と形は別と思っているので、形ばかりは兄弟に合わせればいいじゃないかと思っていたが、その点兄夫婦は頑固だった。そんなことから兄が亡くなってから両親と同じ墓に入れることも難しく、弟が寺には黙認して貰う形で納骨だけは済ませていた。義姉も流石に亭主を何処かに一人寂しく埋葬するのは忍び難かったのだろう。そして今年の1月残された義姉が旅立った。彼等には子供がいない。施設に入っていた義姉の身元引受人は実家の甥、彼が看取る形になった。彼も納骨は我が家の菩提寺にしてほしいとのこと。既に亭主だった兄が眠っているのだから当然のこと。

兄弟5人だったが、兄二人は亡くなりすぐ下で長野在住だった弟も既に逝ってしまったので、残るは小生と養子に出た末弟だけ。これまで家の葬儀に関して寺と直接交渉したことは無かったが、今回はやむを得ない。実情を説明して、改めて長兄夫妻の葬儀を執り行い、俗名のまま納骨させてもらうことで住職の了解を得た。昨日は早朝からの快晴、集まってもらった親戚の人たちも全員明るい気持ちで恙無く兄夫婦の弔いが出来たことは正に天の助けかもしれぬ。生前信仰していた宗教とは異なるが、両親や兄弟と同じ墓に入ることには異存が無かったはず、あの世で仲良くしてくれれば言うことはない。

納骨が終わって住職と今後について相談。現在長老の立場になった小生も男子の跡取りがいないこと。従って小生他界に際しては喪主になるであろう長女を紹介。想定される小生没後の段取りについても幾つかのアドバイスを貰った。何れにしても小生は長野以外の何処かで没するだろうが、娘たちが骨だけは両親や兄弟が眠るこの墓に入れてくれることになるだろうと安心することになり、その後の食事でも親戚と久しぶりにに会話がはずみ、実に爽やかな気分になれたことが有り難い1日となった。

2023年4月27日木曜日

首脳の電話会談

 今日特筆すべきは、ウクライナのゼレンスキー大統領と中国の習近平国家主席が昨日電話で協議したとのニュースだと思う。早朝からテレビを観ているがニュースとして取り上げられてはいない。午後2時半の現在になってもネットニュースの見出しにもなっていない。期待外れでもある。ニュースが大々的に報じるのは韓米の「ワシントン宣言」国賓待遇でアメリカを訪れている韓国尹大統領がバイデン大統領との間で核抑止力の強化に向けた新たな協議体の創設「米韓核協議グループ」の設置。これで米韓の軍事情報共有は一段と緊密になるとのこと。

日本は既にアメリカのポチだから、日米韓の軍事連携がより強固になってG7グループの東アジアにおける軍事体制が盤石化とバイデン大統領が思って不思議はない。その矢先の報道である。アメリカの諜報機関もこの習近平主席の動きを事前察知できなかったのかどうか知らぬが、ゼレンスキー大統領は「長時間にわたって意義ある電話をした。この電話協議と駐中国ウクライナ大使の任命が二国間関係の発展を強力に推進すると確信している」と述べている。

一つの見方だろうが、ゼレンスキー大統領は習近平主席の発言に対する返事をバイデン大統領と事前のすり合わせを行えていない可能性が高いようだ。習近平氏は勿論火に油を注ぐようなことを言う筈は無い。だが、一方のゼレンスキー氏はクリミアを含む領土奪回を諦めるようなことは全く言っていない。当然ながら近く実施するという反転攻勢も、西側からの武器供給を受けて粛々と実現を図るだろう。

米露の戦いの様相を呈している今回の戦争だが、中国以外の国でも南米のブラジルやアルゼンチンの大統領はヨーロッパや東南アジアで、かなり中国の動きを支持する発言をしている。特に顕著なのがブラジルのルラ大統領、ポルトガルとスペインで大分ロシア寄りの発言を繰り返して物議を醸している。中国の言い分は何方かの肩を持つとは言わないで、原則的な平和解決の道に終止してるようなので、成果がでれば良いなと思うが、大火事に向かって水鉄砲を撃つような事にならなければ良いが。連休明けのG7はどう纏まるか?興味津々でもある。

*明日から長野に帰省するので2日か3日ブログはお休み。乞うご容赦

2023年4月26日水曜日

常識の打破

 今日はたまたま雨模様だが、若いエネルギーが活躍する青葉若葉の季節だ。年老いた身としては何か益しなことを書きたいが、あまり上手い考えは思いつかない。ただ思うのは若い人たち、特に今年社会人になったり未だ学生である孫たちの世代のこと。彼等はこれから自分で人生を切り開くことになる。彼等は両親や我々世代とは異なり、かなり厳しい荒波に遭遇するように感じる。前世紀までの日本人は、日本標準の中で生き抜けば何とかなった。しかし我々の周辺に居た日本人が減少することが味覚になった現在だ。

最近思うことは、この日本標準は昔から言われてはいたが「日本の常識は世界の非常識」的なことが多い。従って今後の社会生活は否応なしに世界標準を押し付けられることが多くなると思う。具体例を上げられないのが辛いが、漠然と思うのだ。たまの外国旅行も3日もすれば飽きが来て、白米と味噌汁が恋しくなって「どうも横飯は性に合わない」なんて贅沢を言って半世紀を過ごしてきたので偉そうには言えぬが、もっと世界を知るように務めることを勧めたい。

手始めに外国語のことで一つ。今既に小学生時代から英語教育が始まってるようだが、それはそれで結構だと思う。日本語も丁度っこに学ばないうちに外国語なんか意味が無いと言う識者もいるが、そうとも言えないのではないだろうか?現在はインターネットがあるので、英語習得に必要な時間は我々と比較すれば相当短縮されていると思う。そこで勧めたいのが第2外国語。既に我々の時代にも大学に行けば必須科目として存在はしていた。しかし正直なところ、専攻したドイツ語は教科書も未だに満足に読めないのが現実で、反省しきりである。

今の大学では選択範囲は広がっているかも知れぬが、第2外国語はもっと幅を広げてアジア各国以外に中東やアフリカまで拡大してほしいものだ。そんなことをすればおかしな日本人が増えて、古来の伝統や固有の文化が毀損する可能性は確かにある。しかし新旧の交代で失うものが出るのは仕方あるまい。些か暴論にすぎるかも知れぬが、我々世代のエリート諸氏によって形作られた社会を一度打破しないことには、今後若い人たちの苦労が更に大きくなる。

2023年4月25日火曜日

えぇ格好し

 統一地方選挙が一段落して昨夜、岸田首相は記者団に「国民の声をしっかりと受け止め、政府与党が連携し力強く国政を前進させていきたい」と語ったとのこと。 ネット上では「国政を」となっているが、テレビで聞いた限りでは「政治を」と聞こえた。どちらでも良いかも知れぬが、政治とか国政と言われても意味が分からない。政治課題は数が多すぎる。その課題を一つずつ解決しなくてはならぬが政府の責任であるのは、当たり前のこと。問題はどこから着手するかにあるわけで、そこをはっきりしないことには何もしないのと同じこと。

年金暮らしの小生には物価の高騰が最大の問題。今日は散髪に行ったが、今年に入って何度目の値上げになるのだろう、1350円だった。今から10年くらいは前になると思うが、それまで世話になっていた近所の床屋さんと縁を切り、当時流行し始めていたQBハウスに切り替えた。それまでの散髪代金は確か3千円か3千5百円だったが、QBハウスは900円だったと記憶する。デフレ脱却の政治だから徐々に上がるのは仕方ないが、ここ1年半ぐらいで一気に200円以上は上がっている。ここ3年位で値上がりしていないのは郵便代くらいという人もいるが、これはサービスが著しく低下している。品質を維持して値上げせずに頑張っているのは米くらいかも知れぬ。

床屋の料金改定は何が根拠か知らぬが、電気代とかいろいろあるのだろう。年度が変わるので今月から電気代の他にも公共料金は間違いなく上がる。その上に政府が考えているのが増税。所得税には触れないとか、耳ざわりの良いことを盛んに喧伝するが、増税が庶民の暮らしへの影響が最もきついのは言うまでもない。政治を前進させる首相閣下は、これをどうやって誤魔化して総選挙を乗り切るか、そんな事ばかり考えているのだろう。G7主催も終了後のオーストラリア訪問も庶民である小生には意味不明。

平たく言えば「えぇ格好し」格好をつけても実が伴わずで困ったものだ。

2023年4月24日月曜日

馬鹿な俺

 昨日は統一地方選挙の2回め、豊島区では区議会選と併せて区長選も行われた。区長選で投票した若い人は落選したが、当選したのは女性でもと副区長。亡くなった元区長からも要請を受けていたようだし、小池都知事の秘書部長だったとのことだから清新さは感じないが、前任者よりは何かが変わると期待しよう。全国的な国会議員補欠選挙は自民党が4勝1敗と報道されているが、1敗で誰に負けたかと言えば、維新の候補者。維新は野党と言えないと思っているから、野党は全敗と同じ。野党第1党の立憲もはや寿命が尽きたようだ。

先の世の中がどう変わるか知る由はないが、年内に岸田首相が総選挙をやりたがっているとの報道もちらりほらりだ。実現すれば世代交代がまた先送りされることになるだろうが、それも前世からの定めと諦めるしかあるまい。閑話休題としよう。

昨日のブログで防衛相の発言を取り上げて、子供の火遊びと書いたが、そこで「日本は世界第3位の軍事大国」とも書いて違和感が無かったが、今朝になって考えが変わった。軍事大国の根拠は何か?疑いを抱かず書いているのは防衛費(それも多分予算ベースだと思う)世界ランキングに拠ってるだけのこと。これで日本の軍事力を大とか小といって良いものだろうか?それは大きな間違いだと思う。

例えば、今日現在日本は紛争地帯のスーダンに自衛隊員を派遣して在留邦人の救出を試みている。成功することを祈るが、この手の作戦で卑近なことを思い出せば、一昨年のアフガンからの邦人と協力者の救出作戦。救出できたのがたった1人だったことは記憶に新しい。何処かに問題がある筈と自分なりに考えてみて、先ず思いついたのが兵力の基本。いろいろあるのだろうが、兵隊さんの数を見た。兵員数の国別ランクはネットで簡単に調べられる。

兵士数ランキングによれば、1位は中国で約300万人、以下インド、アメリカ、北朝鮮、ロシアが何れも百万人台でベスト5。日本は24位で約26万人となっている。これ一つ見ても金銭ベースとは大分異なる位相が見えてきた。要するに素人は、単純に騙されやすいのだろう。誰が言い出したか「金銭ベースで言えば、自衛隊だって馬鹿にしたものじゃないぜ」古くて世界標準では実用性が無い兵器でも高値で買えば力の評価に繋がってしまう。

実に単純なトリックだが、引掛ってしまったお馬鹿な自分が情けない。

注:先に自衛隊員約26万人と書いたが、これには防衛省の全職員が含まれているので、殺人訓練(とは言っても実弾訓練は諸外国に比べ格段に少ないはず)を受けているいわゆる制服組は精々15万人程度と推定。先に沖縄宮古島海域で殉職された坂本雄一第8師団長の部下はたったの数千人と報じられてる。

2023年4月23日日曜日

子供の火遊び

 世界第3位の強力軍隊を率いる我が国の防衛大臣閣下が、またとんでもないことを仰った。22日、北朝鮮が打ち上げを予定する「軍事偵察衛星1号機」が日本の領域内に落下する事態に備え、自衛隊に対し「破壊措置準備命令」を発出とのこと。何日前か忘れたが何回目になったかのJアラート騒ぎも同じで、不要の騒ぎで一般市民を煩わせるのは謹んで頂きたい。相手の北朝鮮も実験である以上、他国から文句を言われないように配慮はしてるだろう。それでも間違って日本領空に侵入したら、迎撃して本当に撃ち落とせるならやって見るのも結構だ。

アメリカ、中国に次ぐ軍事力を保有してるので、使ってみたくなる気持ちも理解できないこともない。しかし子供じゃあるまいし、出来ないことが分かったら国民の不信感は高まり、恥の上塗りになりかねない。素人の小生でも自衛隊がミサイルにしてもイージス艦にしても保有してることは十分承知してる。お願いだからその伝家の宝刀はお飾りにして置くべきだ。他国の衛星やロケットに対しての破壊措置命令は穏やかでない。先日のG7外相会議でも、人工衛星をミサイルで破壊する実験の禁止が話し合われたばかりだし、北朝鮮のミサイル発射についての情報はいつもアメリカと韓国に頼っているとも聞く。

口先だけであっても、子供の火遊びはいけない。

2023年4月22日土曜日

若返り

 最近自分の何かが大分変わってきたように感じる。身体の動きが緩慢になってきたことも関係するのだろうが、信号待ちが苦にならなくなっている。少し前までは信号が変わりそうだと思うと自動的に早足になったが、それが全く無くなった。早く目的地に着きたければ早めに出発すれば良いだけではないか、ごく当たり前のことがやっと分かるとは情けないが事実だから仕方ない。似たようなことは沢山ある。少し前から山に行っても目標地点に到着せずに下山することが苦にならなくなっている。

昔は、「山はいつでもそこにある、また来れば良い。」自己弁護だったが、最近は又いつかはあり得ない。しかし、それはそれで良いと諦めることに抵抗が無くなった。健康は大切にしたいが、他に欲しいものは少ない。長生きしたければお金が必要かもしれぬが、それもあまり気にならない。政治家の馬鹿さ加減、報道のいい加減さも、あまり腹を立てても仕方ないかな、なんて考えたりしている。明日が投票日の区会議員と区長の選挙、これも行くのはよそうかと思うくらいだ。

区会議員は亡き妻からの申し送りでもあるし、どうせ投票所が明日買い物に行くスーパーのお隣のような位置なので行くことにした。区長は立候補者4人だが何れも知らぬ人物。先程選挙公報を読んで(捨てずに取っておいて良かった)一番若い候補者に投票することに決めた。当たるも当たらぬも確率は25%だからどうでも良い。要するにどうでも良いことが増えて、やるべきことが減ってきている。別に早く先祖の仲間入りを希望する訳では無いが、己の都合を優先して人の前に出ることは少なくなっている。

6月には大学の同期会があって案内状が来ているが、もうそんな会に出席する意味も分からなくなって来た。東京都豊島区は現在借りて住みたい街のナンバーワン(多分都内でだろう)だそうだが、高齢化が進み独居老人が都内で最高らしい。個人的に若返りは出来ないが、豊島区の住人はもっと若い人を増やす必要がある。言うことは簡単だが、行うは難しだ。やっぱり若い人に頑張ってもらうしかあるまい。

2023年4月21日金曜日

変わり者

 昨日と今日はまるで初夏の陽気。午前中に読みかけで置いてあったマーク・グリーニーのくだらない小説をやっと読み上げたので、昼飯がてら新しい本探しに出かけた。兎に角読んでいる最中に居眠りを始めるような本はもう不要なので、面白そうなことが必須の要件。ところで、いつも往復している池袋西口には書店がもう2軒しか無い。1軒は東武デパートからも行けるルミネの7階旭屋書店。もう1軒は西武デパートの地下にある三省堂書店。(西武デパートは東口だから厳密には西口と言えぬかもしれない)

しかし探している本が見つからないので、仕方なく東口にある大型書店のジュンク堂まで足を伸ばしてやっと入手できた。未だ前書きしか読んでないが、暫くはこれで楽しめそうだ。書名は「分断と凋落の日本」古賀茂明著である。新書判なので最初の2軒では見つからなかったが、ジュンク堂でも3階にある新書売り場で見つけられず、5階の政治関係の棚で見つけが、案内係に尋ねた時「凋落てどんな字ですか?」逆に質問されてしまった。これは著者が指摘する凋落とは少し趣を異にするが、何でもすぐ分かるチャットボットの時代でも漢字の書き方は覚える必要があるようだ。

話が飛躍するが、会話は兎も角として、いまChatGPTの利用は国会答弁や役所の文書作成で、破竹の勢いをもって拡がり始めているとのこと。日本語でも使えそうなので、使ってみたい気持ちもあるが、どうも決断ができない。古賀茂明氏の本なんか読むより遥かに公平な見識を得ることができそうだが、今更そんなもの求めても仕方無いと考えている。個人情報の漏洩はそんなに気にならないが、政治に関する思考まで標準化されてしまう世界なんてつまらない。

今日買った本を読まなくても、古賀氏が経産省の産業政策を批判し、トヨタ自動車のEVへの出遅れを非難してることは大体分かる。それでも活字で確認したいのだから、変わり者と言われても仕方ない。

2023年4月20日木曜日

覇権

 先日1920年代英国植民地時代のインドを舞台にした映画「RRR」を観てパックス・ブリタニカに思いが至った。そもそもパックスの意味だが、てっきり覇者、覇権のことかとばかり思っていたが、ラテン語で平和を意味すると初めて知った。しかし映画に描かれていたインドはあまり平和そうには見えなかった。

今や世界の国家数は200を超え、人口も80億人を超えている。そして、その頂点に立って覇を唱えているのはアメリカ、所謂パックス・アメリカーナの時代でと多くの人が思っていることだろう。しかしここ数年中国の台頭がめざましく、アメリカ覇権に強力に抵抗し始めているので、アメリカ覇権の崩壊は時間の問題のようにも見える。では後継に中国がなれるかと言えば、それも難しそうだ。

中国自体が自国の一党独裁政治体制の限界、即ち他国にこれを持ち込むことの不可能性を承知してるようにも見える。多極、多様性と内政不干渉の平和主義を喧伝してるから、覇権主義自体が時代遅れになるのかも知れぬし、そうなってほしいとも思う。

我が生涯に匹敵するこのパックス・アメリカーナ時代は、アメリカが平和を築いた時代とは真逆のアメリカによる戦争と混乱の時代と理解すべきかも知れぬ。でも過ぎたことだからあれこれ言っても始まらない。問題は覇権国不在の今後世界はどうなるかだ。今度は国家でなくてGAFAMと言われる巨大企業が世界を制覇するという人も多い。因みにGAFAMとはGoogle、Facebook(現Meta Platforms)、Apple、Amazon、Microsoft、世界で圧倒的な力を持つ企業の頭文字だ。

確かにこれらの企業は、国家を超えてライフスタイル面で人類に対して大きな影響を及ぼし始めている。しかしここにはイーロン・マスク氏の企業が見当たらない。彼は元々テスラなる電気自動車の創業者として登場したように記憶するが、昨年IT企業のTwitterを買収し、最近は「TruthGPT」と呼ばれるAIチャットボットを発表し、サービスを開始している。逆に言えば、伝統的なIT企業が手を出していない宇宙開発も手掛けている。実態を十分には理解できないが、巨大企業は将来多くの人類を国籍を問わずに支配下に置くだろうが、マスク氏にもその可能性を意識してるに違いあるまい。

当然国家は多極化するだろう。どうでも良いようなものだが、願わくば巨大企業が国家間のの戦争を止めさせる方法を発明してもらいたいものだ。

2023年4月19日水曜日

サミット予行演習

 家内を亡くして以来、それ以前の生活を改めて、日常をできるだけ安定させるために己に幾つかの義務的行動を課すことにした。その大部分は起床からの約4時間にある。昼間は生存証明代わりにブログを書くことと、運動になるので外食に出かけて往復1時間位は歩くこと。夜は何をしてもいいが、出来れば9時には寝ることぐらいだろう。これが我が身への政府流に言えば努力義務かもしれぬ。

決めたのも自分で、実行するのも自分だから違反しても罰則は無い。しかし、国民に対して行う政府発表に努力義務を持ち出すのは些か不見識だ。自転車に乗る時に本当にヘルメットが必要ならヘルメット着用することを義務化すれば良いだろうし、マスク着用も自主判断に委ねるのも少し無責任であると思う。一旦区切りをつけて、まずいと思ったら変更したら良いと思うが、日本人は微笑みもそうだが、あなたの判断にお任せの曖昧さが好きなようだ。

そんな性格の人柄、国柄だから日本人がG7の議長国になる資格は最初から無かったのだろう。サミットの予行演習がこれほど大騒ぎで開催してたことが嘗てあったかどうか、少なくとも小生には記憶がないが、先ず一番につい先日札幌でG7環境相会合が行われ、予想された通りに馬脚を現した。議長国である日本からは、西村康稔経産相と西村明宏環境相という「ダブル西村」が出席した。日本は以前からから世界によく知られている脱炭素に後ろ向きな国だから会議を招集すること自体が無理筋なこと。

会議終了後の共同記者会見で西村経産相が「福島東電第1原発からの処理水の海洋放出を含む廃炉の着実な進展、科学的根拠に基づくわが国の透明性のある取り組みが歓迎された。」と説明。同席していたドイツのレムケ環境相は腰を抜かさんばかりに驚いたに違いない。その場で西村経産相の「海洋放出を歓迎する」と述べたの発言について、「東電や日本政府の努力には非常に敬意を払う」と前置きしつつも、「処理水の放出に関しては、歓迎するということはできない。」と明言したとのこと。

何事においても曖昧な表現で誤魔化しが通用する日本自社会と異なり、言葉の意味一つにも一定の明確さを求められる国際社会のことだ。多くの外国人記者を前にした会見だから誤魔化しは通用しない。後に西村大臣は「「私の言い間違い」と釈明したが、手もとの原稿を見ながらの会見なのに「言い間違い」などありえない。今回の「歓迎する」という文言は、地元の強い反対を押し切って海洋放出を強行するために必要な「G7のお墨付き」のつもりだろうが世界には通用しない。

2023年4月18日火曜日

宿命

 2017年4月20日のブログを読み返した。結婚記念日と題した内容で、前日に長女から祝いの電話が来たことを書いている。読者諸氏もできればご一読願いたい。明日がその記念日に当たるので専ら個人的なことを書いてみたい。

人間は誰しも自ら好んでこの世に姿を現すことは出来ないことは承知している。家族や親族は当然選べないし、嫁は選べるとしたものだが、小生は違った。それを全面的に両親に委ねてしまったのだ。しかしこれも一種の宿命で、結果的にはそれで良かったと今でも思っている。

既に80年を超える歳月だから、過去に様々な人との出会いがあった。これを思い返しても不愉快な出会いは数少ない。殆どが楽しい出会いであったように思っている。母国となった日本についても、世界大戦での敗戦もあり、苦労や不愉快な思いもした。現在の状況に対する不満も山ほどあるが、根本的に損したなぁと思い、外国に生まれたかったとか外国に移住したと思ったことも無い。

これはすべて宿命なるものだろう。昔易者に言われたことがある「あなたには2回結婚すると手相に出ている。」易者の言葉を信じる方だが、どうもこれは当たりそうにないようだ。一度夫婦別れして後添えを得るのは宿命とは言えないだろう。後添えを取ってハッピーになる人もいるだろうが、小生は運があまり良くないので、残る人生も宿命に甘んじたいと思っている。

2023年4月17日月曜日

米国贔屓

 朝夕は東京でも未だ少し寒いが、今年は全国的に暖かいとのこと。長野の友人が北信濃の春景色をラインで送ってきてくれた。菜の花畑と緑なす山脈に青い空、本当に懐かしい。一昔前であればゴールデンウイークの風情だろう。全国各地で旅行は解禁、マスクも自主判断とのことで、観光地は賑わい始めてるに違いない。東京池袋もこの週末の人出は大変で、行きつけの飯屋どこも行列ができていた。

世相は、そんなそんなにのんびりしていない。首相が昨年7月に安倍元首相が暗殺されたばかりだが、先週は岸田首相が和歌山県で選挙演説中に手製爆弾を投げつけられる事件が発生した。世界を見るとヨーロッパの国々で賃上げを求めるデモが多発している。特にイギリスは医療機関勤務者の賃上げ要求が厳しく、30%以上の賃上げを要求してのことだからそう簡単に収まりそうにない。日本の医師や看護師の待遇がどうなっているか知らぬが、お医者さんのストは余り聞いたことがない。イギリスのストは手術の予定があっても無視して実行するとのことだから念がいっている。

フランスは社会保険料の支払いを62歳から64歳に引き上げるだけでも、国を挙げての大騒ぎ。マクロン大統領の政治生命な関わることらしい。マクロン大統領は外交的にも中国にすり寄ってアメリカ・バイデン大統領の不快感を買ってるらしいが、小柄の割に根性が座ってるかも知れぬ。日本では既に騒ぎが始まってるG7広島サミットに来て、何を言い出すか、チョットした期待もある。サミット絡みでは明日まで3日間長野県軽井沢でサミット外相会議が行われている。

日本政府とすれば、サミットでロシアと中国を槍玉に挙げて制裁の一掃強化に衆議一決で纏めたいらしい。先に書いたデモもそうだが、日本人はお上に従順だからインフレの要因にウクライナ戦争が関係していることは知りながら、アメリカのお先棒を担ぐ政府に対して文句を言わない。議長提案に不満を言うとしたらマクロン氏ぐらいだろうと思うが、それで纏まるかどうかだ。少なくとも、北海道で開かれた環境・エネルギー担当相会議では統一見解は纏めきれなかった。

そもそも日本が目の敵にしている中国にはアメリカの政策に反対する諸国から首脳が連日のように訪れ、仲良くしましょうと言っている。彼等の間では貿易を自国通貨で行う取り決めが流行り始めているらしい。この現実は世界の分断化が進んでいる証拠。あまり感心できぬにしても、多勢に無勢の喩えもある。米国贔屓も程々にしてはだ。

2023年4月16日日曜日

老人食

 最近心がけていることは諸事無理をせず、安全を保つことにある。正月早々外出時に転倒して肋骨にヒビが入り、治療に約1ヶ月半。最近やっと痛みを感じなくホッとしていた。ところが、今度は歯の調子がおかしくなってしまった。歯医者の定期検診が6月5日なので、その時診てもらおうと思ったが、予約内容変更はダメということで、14日に診てもらった。診立てによれば、左上の奥から5番目の歯が割れてしまっているとのこと。たしかに好んで歯ごたえのあるものを食う癖がるのでしょうがない。

先生曰く「2番と4番を1,3,5番でブリッジしているので、5番が割れてしまったと言うことは、1と3番への負担が過大になる。理想は4と5番を切り離して入れ歯にするのがベスト。」6月の定期検診まで返事を待ってもらうことにしたが、結局は言う通りにするしかない可能性が高い。看護師のお嬢さんが「できるだけ柔らかいものを食べてくださいね。」と励ましてくれたが、歯も肋骨と同じように割れめが元通りにならないものだろうか?まあ、ならないのだろう。

兎に角身体はかなりヘタっているのだろう。元々腎臓が弱いが、聞くところでは、腎臓は悪くなっても痛みは出ない沈黙の臓器。しかし腎臓を構成している塩分と水分調節する装置は生まれた時には誰でも100万個ほどあるが、成長老化と共に減少し続けているらしい。この装置が一定以下になると、透析のお世話になるとのこと。血液検査の中にはその判定数値が入ってるようで、いつも注意マークがついている。しかし、前述の歯ごたえある食物と同じで、味の濃いものが好きだ。

昨夜リモート懇談に出席した友人4人の話を聴いていると、悔しいくらい皆元気だ。中にはゴルフでレギュラー・ティーで94で回ってきた友人が居て、ゴルフの話で盛り上がったが、こちらは全く蚊帳の外。皆少なくとも90歳までは生きる前提でいろいろな計画をしてるようだ。前橋の友人なんかは殆ど毎日のようにゴルフ以外にも用事を作って出歩いているらしい。先日軽井沢に行ったら、警官がうようよいたとか、ショッピングモールなんて外国人だらけだったとか。

長野在住のスキーの指導員もよく出かける。皆ゴルフをするから自家用車があるからだろう。交通違反の話は出たことが無い、他人のことを羨んでも仕方ないから、当分は柔らかい食べ物を摂るようにしたい。時すでに遅しは毎度のことだ。

2023年4月15日土曜日

厄介者

 我が故郷の北信濃に姨捨山があることは全国的にも知られているだろう。姨捨という言葉がいつからあったか定かでないが、伝説もあるくらいだからかなり古そうだ。人口が現在の半分以下の時代から働き手が交代すると、働き場所を無くした年寄りは厄介者扱いで、山に捨てられる存在だったようだ。従って、年寄が社会的に軽視されるのは仕方ないかも知れぬ。

つい数日前に突然の来客を玄関先で応対した。未だに細々とした関係だけは残っている池袋西口にある証券会社課長代理さん。一昨年前くらいまでは、1年に1回くらい担当の女性社員の付添のような形で来られて、経済情勢いついて解説してもらった記憶がある。何で一人で急にかと思ったが、話を聞いて納得できた。彼は既に63歳、定年まで余すところ1年半とのことで、ラインを外されたのだろう。我がサラリーマン時代には幸いにして、部付き部長とか名ばかり管理職は無かったが、今はどこにもあるライン外れのようだ。役職手当が無くなり給料が下がるが、健康保険は使えますから、早めに次の人生を決めて下さいが関の山。ちょっと侘びしくなる。

自分を思えば、全く社会貢献も無く年金だけで食い続けて既に数十年。年金を支え続ける働き世代からすれば、どこかの山に置き去りにしたい気持ちかもしれぬ。その気持を見事に現実化してみせた今回の「後期高齢者の保険料上限額引き上げ 改正案」詳しくは調べる気にもならない。毎年支払ってる社会保険料が全部で31万円ほどだから、3割上がっても40万円にはなるまい。元を正せば頂戴している年金からのこと。好きにやってもらうしか無い。どうせ余命は短い。決めた政治家や官僚の皆さん、皆さんも何れ同じ運命を辿ることになりますよだ。

2023年4月14日金曜日

中国を想う

 残り少ない人生になってしまったので再び中国を訪れることは出来ないだろうが、中国については未だに興味深く、できれば再訪したいものだ。昔から世界四大文明発祥の地の一つされた黄河流域。近年においては黄河流域より南、揚子江流域にも同様の文明が存在していたのでは、なる説も出始めた。四大文明の中では一番若いとされてるようだが、日本の縄文時代、未だ銅や鉄器はおろか布さえあったかどうか分からぬ時代に文明圏が整えられていたことは想像を絶するものがある。

昔、囲碁の先生に案内されて黄河流域を何日かまわり、有名な兵馬俑の発掘現場を観たときは本当にびっくりした。発掘現場そのものが巨大な博物館になっていて、確か三号館くらいはあったと思う。三千年を越える歴史は日本人である小生には想像を絶するが、これを丹念に掘り返し保存する努力を続けている中国人には考えさせられるものがある。要するに、自分の頭にあるどの物指しをでも計りきれないように思うのだ。人は誰でも父母の訓えをベースにして頭の中を整理し始めると思う。

もしそうだとすれば、エジプト人や中国人は言語の違いだけでなく、思考の根本で我々日本人とは異なる何かがあっても不思議はない。そんな国を相手に喧嘩を売ることは躊躇する方が安全そうに思うが、悲しいことに日本は、中国に敵対する国家アメリカの属国同様の現状。極めて短い歴史上の経緯でそうなってしまった。アメリカが中国と対峙してどうなると算段してるが分からぬが、現大統領にしてもまさか圧倒しうるとは思うまい。中国は近年においても小国に分裂を繰り返し、内乱に明け暮れてきた。

しかし、ここ50年くらいは珍しいくらいに統一に向けて進んでいる。アメリカは中国本国の異教徒を扇動して内乱を画策したいだろうが、チベット地区も新疆ウイグル自治区も思うようにいかなかった。今は台湾の分子を盛んに煽って統一の歩みを止めようとやっきだ。中国の習近平氏は勿論自国の不安定要因はよく分かってるだろう。やはり嘗て行った時に雲南省で聞いた話だが、雲南省だけで50数個の少数民族がいるとのこと。しかもそれぞれが独自の文化を守りながら暮らしているとの話で、その地区を見学したことおもいだす。

既に20年近い昔の話だから、事情はかなり異なっているだろう。風聞では交通機関のみならず通信環境の変化が大きそうだ。田舎の人の収入も変わったことだろう。そんなことを思うと、こちら日本の変化はあまり大きくない。

2023年4月13日木曜日

不思議の国の爺

 高校生時代だと思うが、ドリス・デイが歌ってヒットした「ケ・セラ・セラ」という歌があった。子供がママに「私は将来綺麗になれるでしょうか?」と尋ね、ママが答えて言う「先のことは誰にも分からない。」単純だが、名言でもあるとしみじみ感じる今日このごろだ。先は兎も角、昨日今日のことすら判りにくい最近ではないかと思うほど不明なことが次々に発生している。なるべく深く考えずにいたいが、例えば、宮古島の近くで起きた陸上自衛隊のヘリコプター事故。

既に1週間を過ぎたが、何も分からない。墜落海面が分かったなら、日本の潜水技術をすればもう少しマシな情報が出ても良いように思うが、不思議で仕方ない。報道サイドでなくて、政府が情報を操作してるのではと勘ぐりたくなる。自衛隊とか軍隊方式に関しての知識が皆無なので、的外れかどうかだが。そもそも自衛隊機が単独飛行することは常識なんだろうか?金属の塊が空中に浮かぶことは不自然だとして、亡き家内は生涯飛行機を利用しなかったが、戦争中であれば、単独飛行なんてことはありえないだろう。

これまた全く関わったことがないパソコンゲームの世界でのこと。なんでも先月のことらしいが、ここにアメリカ政府の重要文書が多数(100件程度とのこと)流出し、これが何とかいうSNSで全世界に広がり大騒ぎになっている。中にウクライナ戦争に関係する書類があったりして、アメリカ政府も困っているとのこと。日本で最初報道された時には、アメリカが同盟国である韓国政府内のやり取りを通信傍受で盗み聞きをしていたとのこと。しかし最近は韓国政府が「そんな事実はありません」と発表。

これも不思議だ。アメリカは嘗てドイツのメルケル首相の通話盗聴を認めて謝罪してるくらいだから、世界中の通信を傍受してると考えるのが自然だと思う。このやりとりの発端となった流出した政府文書の真贋について、アメリカ国防省報道官自身が本物と認めるような発言もしている。このカービー氏、少し困ったような素顔をますます引きつらせて喋っているのだから余計訳が分からない。

極めつけはAIのこと。大学でこれを専門に学んだ孫に説明を求めたが、答えは「人工知能だよ、お祖父ちゃん」で終わり。分かる筈がなかろう。最近流行りの「GPT」は科学空想小説の世界と同じで、人間世界を征服しかねないという人物さえ現れた。その人物は性別などがはっきりしない謎だらけ。しかし週1回配信されるメルマガを愛読してる「きっこ さん」。

最後に、今朝のJアラート騒ぎは何だったのでしょうかね?

2023年4月12日水曜日

公正な報道

 今月5日、衆院第一議員会館で行われた記者会見がある。タイトルは「今こそ停戦を」ロシアvsウクライナ戦争停戦の呼びかけである。議員会館でのことなので、賛同した議員がいると思うが、大勢居る賛同者の中に政治家は見当たらない。またネットで確認してみたが、これを報道したマスコミも少ないようだ。会見に出席したのは岡本厚氏(前岩波書店社長)他数人の有識者で昨日この内容をYouTubeで確認して、なるほどと思うところが多かった。ので読者の皆様に紹介したい。(末尾のURLから参照)特に印象深かったのは伊勢崎賢治氏(元アフガン武装解除日本政府特別代表)と羽場久美子氏(青山学院大学名誉教授)の発言。

他に田原総一朗氏の発言も聴いたが、やはりマスコミ人の限界が露呈していたように思う。日本にいる我々はマスコミ報道で凄く偏ったことを刷り込まれているので、世界のニュースに接する時どうしても一定の見方に流されがちだ。ウクライナ戦争で言えば、始まったのが昨年2月末で、ロシアが突然ウクライナに武力行使を始めたのだから悪いのはロシア。戦争を停止させるためにはウクライナを支援するしかあるまい、がごく常識化している。しかし停戦を主張する伊勢崎氏によれば、この戦争が始まったのは10年前と理解すべきで、近隣諸国では軍事作戦開始の数ヶ月前からこれが予測されていたこと。停戦には、たとえ戦争当事国のロシアが安保理会議長国であっても、国連の関与が大きな意味を持つなど、認識を新たにする内容が豊富。

羽場久美子氏は今回初めて知ったが、国際政治学が専門とのこと。ここ1年、似たような肩書でテレビに多く出演している女性の学者が数人おられるが、全く異なる見地からの発言に目から鱗の思いもあった。要するに、報道は公平であるべきとの主張である。どうも最近の報道では、アメリカの正義の騎手の化けの皮が剥がれつつあるので、日本の報道のトレンドに変化が出ることを期待したいが、なかなかそうは行かないようでもある。

もうG7広島サミットまでは幾日も無い。これまでの勢いを止める術もなく悪漢露中征伐論で終止する気配が濃厚な現在。欧州各国の首脳は自国で余りにも激しい騒ぎが起きてG7どころでは無さそうだし、日本一人がアメリカの言いなりに動かざるを得ない状況。困ったものだ。

https://www.youtube.com/watch?v=V75oDexMfQE

2023年4月11日火曜日

発信力の強弱

 昨日は終日快晴の行楽日和、変わり者の小生はうす暗い映画館で3時間近く映画を鑑賞した。タイトルは「妖怪の孫」先月19日、次女と孫と新宿での夕食会の前、観たかったが、映画館が満席で叶わなかったっものだ。ところが、冒頭書いたように昨日は映画鑑賞には全く不向きな日でもあり、映画館も池袋に変更したこともあってか、関係者が可哀想なくらいのガラ空き状態でゆっくり鑑賞できた。感想は一言「見応えがあり、考えさせられた。」に尽きる。

安倍氏の悪行は相当理解できているつもりだったが、この映画の視点と比べると小生の考えは所詮素人の浅はかさで、薄っぺらであったことに思いが至った。どこかで読んだ気がするが、「安倍氏が残した日本社会への深い傷は未だに払拭されていない。自民党内に残った悪い因子が、日本を益々戦争戦争参加の方向に引っ張っている現実がある。」てな思いを持って帰宅し、今度はまたYouTubeで映像を2時間以上観てしまった。

それが、ネットジャーナリストの岩上安身氏と元外務省情報局長孫崎享氏との対談だ。この内容がまた衝撃的。孫崎氏が、昨年7月安倍氏を殺した犯人は、既に逮捕されている山上容疑者はダミーで、真犯人は別にいると思うほうが自然だ。と言い出したのだ。当然俄には信じられないが、昔から探偵小説が好きだったので、不謹慎だが胸がワクワクしてくる。

さすがに孫崎氏も真犯人の想像は言及を避けているが、米軍の謀略を多分に匂わせている。一言で言えば、安倍氏が余りにもロシア贔屓で、ウクライナ戦争開始以来ロシア寄りの発言が多かったという事実があるらしい。現在日本ではマスコミも何の疑いもなくロシア悪人説で統一されているので、一時安倍氏がそんなロシア寄り発言をしていたとは全く意識できていない。孫崎氏は評論家を辞めて探偵小説家に転身すべきだと思ったりしてしまう。

近く中国関係のことをここで書きたいと思っていたが、孫崎氏によれば、中国が非米国間で中心的役割を担うようになるだろうとのこと。素人ながらそのことには同感できる。岸田首相が目下一番気合を入れている来月のG7サミットも最近の報道では、アメリカと欧州諸国との溝が大夫はっきりし始めているので、運び方如何では取りまとめが大変だろうし、纏めを優先すれば、気の抜けたビールのようなに味気なくなるだろう。

岩上氏も孫崎氏も同じネットジャーナリスト。先の映画も上映館は23区内で2館のみ。全国でも僅か40館足らず。マスコミに比べると何れも発信力は微弱でインパクトに欠ける。しかし孫崎氏のロンドン時代の経験談、特に「英国人が表明することとしないこと」は傾聴に値した。

2023年4月10日月曜日

引っ越し

 いつも当日パソコンを立ち上げてから思い出すが、今日は上皇御夫妻のご成婚記念日。即ち65年前の今日、米の配給手長とともに上京した日なのでいろいろなことを思い出すことが出来る。長野から信越本線で上野まで行き、そこから山手線で新宿で下車、徒歩10分足らずで兄が待つ柏木1丁目のアパート(と言っても6畳一間の昔風に言えば棟割長屋)に到着したのは昼を回っていたはずだ。

日が暮れてからのことも色々思い出すことが出来るが、不思議なことに日暮れまでの数時間がまだらボケで、どうしても思い出せない事が多い。思い出せなくても別に差し支えがないが、気になりだすと悩ましい。当時の引っ越し事情を思い出したいのだが、どうしても手順が分からない。ぼんやり覚えているのは、用意した荷物は二つで、一つは布団袋、折り畳める二月堂机を入れた記憶があるが、座布団は無かったような気がする。もう一つが柳行李1個だけ。着替えと日用品の他に多少の本やノートと携帯ラジオを父からプレゼントされて入れた。

てんこ盛りになった中身を押し込んで蓋を〆、麻縄を亀甲縛りで掛けてくれたのが母だったと思う。手荷物の荷札は父が書いて縄にぶら下げてくれた。これを駅までどうやって運んだか思い出せない。また、この手荷物を新宿駅で今度は自分で受け取った筈だが、これをどうやってアパートに運び込んだかも思い出せない。いくら兄が手伝ってくれて二人でぶら下げても1度の往復では済まないだろう。長野の家には自転車があったので、荷台に積んで父と二人がかりで駅まで運んだ可能性はある。

たまたま先月の終わり頃、孫が筑波の大学を卒業して武蔵小杉の単身アパートに移住したとのこと。彼の引っ越しがどうであったか聞いていないが、彼は既に自家用車を持っているので、引越には何の不自由も無かった筈だ。もう一人自宅から近くの日大に通っていた孫は、就職した会社の研修で、名古屋で数ヶ月暮らすらしいが、住居は会社ウィークリーマンションを借り上げて充てがってくれているらしい。現代は米は配給ではないし、住民票も数ヶ月の研修期間に移動する必要は無いだろう。

小生は学生時代から社会人になって結婚するまでに、都内で新宿のアパート、世田谷の下宿、杉並アパート、四谷のアパートと4箇所、結婚後に現住所と大阪で豊中、中津の2箇所。合計7箇所居住地を替えて引っ越しを繰り返してきた。その他に起業してからも事務所を2回替えたので、引っ越し産業の発展史も体感している。人と荷物の移動の変遷で思い出すことは多いが、肝心のことはもうぼやけてしまっている。


2023年4月9日日曜日

派遣社員社会

 昨日次女と昼の飲み会をしながら話を聞いて考えた。次女はこの春二人の息子を就職させることが出来たし、旦那は仙台に単身赴任中、まさに独身謳歌中。そのせいでもあるまいが、今日は中山競馬場まで出向いてレースを見物とのことだった。兎に角、昨年から小生に付き合ってくれていた山歩きを断り、競馬場近くの乗馬クラブに入門、既に何十回も通って練習に励み、馬を見る目が肥えたつもりのようだ。彼女の夢は、競馬のビギナーズラックで馬券が大当たりをして自分用の鞍を買うこと。なんでも50万円位するらしい。

1万円くらいなら買ってやれないこともないが、50万円では買ってやることは出来ないので、そうかそうかと黙って聞いておいた。むしろこっちが興味深く聞いたのが彼女の職場環境の話。昔からよく仕事を変えているので、今どんな職場でどんな仕事をしているか知らず、てっきりコールセンターで座業についているとばかり思っていた。ところが現在座業に変わりはないが、政府関係の補助金申請書の審査をしているとの事なので少しびっくりした。

もう4、5年前のことになると思うが、デパートの売り場や飲食店おウエイトレスを辞めて、最初の職場は新宿のNTT関連の仕事で、東京ガスのコールセンターでの引越サービスをしていると山歩きの途中に聞いていたものだ。兎に角次女の職歴は覚えきれない。最初だけは記憶しているが、家の近くの板橋高校に通っていた頃に始めたのが後楽園球場でのビール売り。その頃からサントリーと縁があったのかも知れぬ。我が家は家内がアサヒビールファンだったので長女は今でもアサヒビールだが、次女はなんとなくサントリー系のレストランが多い。昨日の店もサントリー系だった。

そんなつまらぬことはどうでもいいが、興味を覚えたのは所謂派遣社員文化なるもの。我がサラリーマン時代に派遣社員が出現したのは45歳を過ぎる頃で、派遣社員はごく少数だったし、彼女(彼が居なかった)がどういった経路で入社してきたかについては殆ど関心が無かった。従って、就業後の外食にも社員と同じに交際していたようなきがする。要するに個人的には何も知らないと言える。

次女の場合は明らかに異なり、竹中平蔵氏に依って齎された派遣社員経営構造の真っ只中を10年以上歩んできてるので、それ以前に勤務していたまともな組織(次女の場合は公団)との違いがよく分かっている。最大の違いは、現代日本に存在する派遣社員階級と正社員階級の落差、断絶の凄まじさだ。敢えて階級と書いたが、詳しく書く余裕は無い。だが、これが招来した社会の断絶複雑さは、企業の経営効率上昇ととバランスが取れないほど危険な要素を含んでいるように思う。

2023年4月8日土曜日

デフレ脱却の幻

 今日は昼前11:30から新宿で飲み会(と言っても次女と2人だけだが)の約束があるので、これを9時から書き始めている。書きたいことは沢山あって、ニュースの筆頭にある宮古島海域での陸自ヘリ墜落事故があるが、余りに疑問が多すぎて焦点がボケそうだ。また海外の政治でも中国とアメリカの関係なども、もう少し展開を待った方がバイデン大統領の認知障害ぶりがはっきりするような気もするので、後日に譲りたい。そこではっきり見えてきたことについて書き留めておく。

昨日、日銀の黒田総裁が正式に辞任となった。彼の在任期間はもう10年になったとのこと。彼が行ったことと行わなかったことについては世上様々な論評があることは大分聞かされている。日銀はお公家様の集団とよく言われるが、どう見ても黒田氏はお公家様には見えない。どちらかと言えば、質屋の番頭風情だ。質屋は若い人たちには無縁だろうが、学生時代にはよくお世話になった。上京した当初、住まいが新宿柏木1丁目。新宿西口から徒歩10分足らずで淀橋警察の裏の安アパート、6畳一間に兄と同居。大家が質屋だったので、ここは敬遠したもの、駅からアパートに至る道筋に他に2軒別の店があったので不自由はなかった。質屋の親父はもっともらしい顔で質草に値付けしてくれるが、いつも不満が残るのが普通。

言いたいのは、日銀なるお札(通貨)の発行会社の機能は本当のところどこにあるのだろう?学者や官僚の中には本当にわかっている人が居るかも知れぬが、政治家には分かっている人は少ないような気がする。少なくとも黒田氏を任命した安倍元首相なんかに解かろう筈はあるまい。日銀にとって最大の顧客は政府のようだが、ここから任命されているのだから、黒田氏は言われるままに、無制限にお金を貸し出した。貸す方も借りる方も経済学音痴同士だから、結果が社会に及ぼ押す影響なんぞ知る筈も無い。

今朝の朝日新聞に少し長い記事が掲載された。<黒田総裁が踏みにじる記者会見倫理 最後も「全く考えておりません」>と題されている。日銀担当を長く務めた編集委員・原真人氏の署名入り。詳しくは下記URLから参照願いたいが、要するに黒田氏が悪い人間ではなかったろうが、何も知らない人間であった可能性があることが読み取れるような気がする。10年少し前ころ、年金生活者として物価が安定して喜んでいたが、日本中が大騒ぎした「デフレ脱却」とは果たして何だったのだろう?https://digital.asahi.com/articles/ASR47778GR47ULZU005.htmlpn=8&unlock=1#continuehere

2023年4月7日金曜日

利便性の追求

 昨夜から春の嵐で、終日強風が唸りを上げて吹き荒れている。外出する気にもならず家でぼーっと過ごしてしまった。もの心ついて以来の世間の変わりようで、最大ではないかも知れぬが、多くの人が二足歩行を極端に減らしたことがある。18歳の春、父から何かの役に立つかもしれぬからと勧められ、運転免許を取得した時には、まさか自家用車が持てる時代が来るとは夢にも思わなかった。しかし、意外に早くその時代が来てしまった。運転免許を取得して10年もしたら、会社の車を自分で運転していたと記憶している。

しかし、その後20数年くらいでその会社を辞めたしまった。それをきっかけとして経済的にも余裕がなかったし、自動車を持つこともやめて極力歩くことになった。歩行が健康によい事は誰もが知ってるが、自家用車に慣れた人はなかなか捨てがたいようで、ご近所さんはほぼ全世帯で自家用車をお持ちだ。これが社会に及ぼした影響は凄いものがあって、今朝のNHKニュース解説<持論公論>によると、昔、商店街の帝王のような存在だった地方都市の百貨店が激減しているとのこと。

消費者の多くは殆ど車で買い物に出かけるので、駐車場が無かったり、あっても狭い百貨店は敬遠され、次々に廃業に追い込まれていってるらしい。便利さを求める消費者の立場になれば当然のことだ。経営者側も色々工夫を重ねて頑張ってる店もあるようだが、都会のデパートを含め何れは時間の問題かも知れぬ。池袋では一昨年に月賦の丸井百貨店が無くなったが、現在周辺地域のを含め大規模な再開発が行われているの。新しい姿を見ることが出来るかどうか疑問だが、東京の再開発エネルギーは大したものだ。

利便性の追求は人間の性だから仕方ないが、先日から何回か触れているChatGPTの話題が今朝の朝日新聞に掲載されていた。元グーグルのエンジニア系役員による寄稿文である。言わんとする所は「マイクロソフトやグーグルのような大手IT企業は、世界中の人を無断でのビジネスや、場合によっては兵器の開発にまで利用している。非常に無責任で無謀だ。」言われなくても分かっているが、ではイーロン・マスク氏たちやイタリア政府のように、一般市民に禁止を命令することが現実もんだいとして可能かどうかだ。利便性の自己矛盾と言うべきか、表裏の問題は現在の大きな社会問題を投げかけている。

2023年4月6日木曜日

イグノア・ジャパン

 昼飯を食いながら、パラパラと拾い読みする店に置かれた雑誌の週刊文春最新号で、今日珍しく目に止まった記事。三木谷浩史氏が書く「未来」なる随筆。正直なところ楽天オーナーの三木谷氏は余り趣味でないので、連載ではあるが普段殆ど読んだことが無い。今日は最初の2行読んだところで飯が来てしまったので、一旦中断。飯が終わって改めて全文読んでしまった。氏は日本ビジネスマンとして成功したうちの一人と思うが、日本の将来を心配しているそうだ。

理由は日本社会の変化、近代化が先進諸国の中でケタ外れに遅いこと。具体例を一つ提示している。アメリカの空港ではデジタル化が進み、事前に予約して準備していれば、空港での手続きを殆どスルーできるとしたものらしい。このことは少し前海外旅行解禁と同時にカナダの息子さんを訪ねた高校同期生からも聞いたことがある。ところが、先日訪米した三木谷氏によると、日本がこの手続きから外され長い列に並ぶことが再び必要になっているとのこと。但し、既にパスできている人は不必要。

理由は日本のシステムが時代遅れで、アメリカのシステムに同調しない故とのこと。システムの同調に関して、多くの問題が発生するのは都市銀行合併後の障害を思えばよく理解できる。コロナ・ワクチン接種証明一つとっても紙でしか発行されない国だから仕方あるまい。先進国と思っているが、実際には後進国並みになりつつあることを三木谷氏は「イグノア・ジャパン」と評してたように記憶する。

ガラパゴス化同様、南米に生息するイグアナのことかと思ったが、英語で「Igunoa」即ち<無視する,黙殺する;聞きながす,気付かないふりをする>氏は河野太郎デジタル担当大臣と西村康稔経産大臣になんとかならぬかと持ちかけたらしい。二人共だったか西村氏だけだったか記憶に無いが、<分かっちゃいるけどやめられない>とのことらしい。この記事で再び思い出したのが、現役時代に教わった「組織はトップに立つ人物の能力以上には発展できない。」の名言。

分かっている人物が組織の中に何人居ても、政府意思決定のとどのつまりは岸田首相の能力に掛かっている訳だ。あまりに内向き過ぎて、国家が進むべき方向と変化のスピードを見失っているようにしか思えない。

2023年4月5日水曜日

個人的思考

 元来多数派が好きになれず、はぐれ者人生になってしまったが、今更悔やんでも仕方あるまい。ここまで来れば首尾一貫だ。しかし今の日本、政治は与野党を問わず、勿論マスコミも含め、ここまでウクライナ支援と非米国のロシア中国憎しは如何なものかと内心思っている。特に中国については、良いとこ取りだけしてるのは大人の振る舞いには思えない。習近平氏が3回目の国家主席に就任した祝にも行かず、先日外務大臣を数時間の挨拶訪問でごまかしてるのだから信じられない。喧嘩でも戦争でも買うつもりのようだが、矢面に立つ市民からすればやっていられない気持ちがよく分かる。

岸田首相はG7主催国しか念頭に無いようだが、参加国のフランス・マクロン大統領とEU・フォンデアライエン委員長は二人して、今月上旬に中国を訪問と報じられている。日本のマスコミは「結束した欧州の声」を中国に伝えるのが目的としているが、勿論中国は既に独自の立場を表明してることは承知の上だろうから、目的が他にあるのは明白だろう。日本はG7で制裁強化などと力んでいるが、他国は自国の国益に沿って様々なコミュニケーションの必要性がある筈だ。

EU諸国がが今一番悩んでいることを勝手に想像すれば、気候変動問題とインフレの抑制。ロシアとウクライナの戦争はいわば他国の話で、その影響を最小限に抑える方策探しが中国訪問に繋がって不思議はあるまい。兎に角、世界が二分された状態はこれから半永久的に続くことになりかねない。その中で生きていくためには各国がそれぞれ独自の政策を持たなければ、国民からの支持は得られないだろう。G7の合意に拘ることが日本にとってどれほどの意味を持つか大いに疑問を感じてしまう。

政府の指導者たちには、多極化の意味を噛み締めてもらいたい。

2023年4月4日火曜日

機械万能時代

 他のお年寄りの暮らし方については全く分からぬが、皆さんよく我慢できるものだと思ってしまう。自分としては一応パソコンもそこそこ使えるし、出歩くこともそう苦にはしない。しかし、昨日銀行口座へのへのログインが接続不能になってしまった。恐らく昨日NTT東日本でも回線に不具合があったようなので、その影響だろう。そこで今日であれば開通するだろうと思ったが、そうは問屋が卸さない。

ネット環境では一度トラブルが発生すると、無数のサーバー(個人のパソコンも同じ)を経由するので大元と自分の端末だけでは問題が解決しないことがママあることは知ってるつもり。そこで大変な苦労の末銀行のサポートと電話を繋いでやっと問題を解決することが出来た。トラブルそのものは非常に単純なもので、電話サポートの担当者でも本当の原因は分からないに違いない。マニュアルにある手順の応答を繰り返す中で、先方から送られてくるショートメールをやっと開くことに成功。ややホッとはしたが、これに要した時間は1時間以上。兎に角ウェブ担当の電話番号を探すだけでも一苦労だ。一旦繋がったものの、先方が送信テストをしている時に、こっちがスマホの操作を誤って電話が切れてしまった。掛け直すと当然だが、また繋がるまでに相当時間がかかり、担当者が代わり、こちらの確認からやり直すことに。

自慢すべきではないだろうが、同様の忍耐が出来るご同輩が世の中にそう沢山いるとは思えない。恐らく諦めて電気屋に行くなり、パソコンや携帯が壊れたとでも思うかも知れぬ。どこでも人手不足が深刻なのは知ってるが、昔はサービス業と称されていた職業が殆無くなり、用事を対面で承る職業は皆無になったように思う。先週、地方都市住まいの友人から聞くと、JRの乗車券発行窓口すらオール機械化とのこと。何れは東京池袋駅だってそうなるだろう。機械には罪が無いが、こちらにも罪は無い。しかし社会的不適合を考えると、こちらの責任の方が重いのかも知れぬ。

ChatGPTを使いこなせぬことは諦めたが、『ChatGPTの「開発停止」を求めた専門家たちからの“警告”の記事を興味深く読ませてもらった。』

https://wired.jp/article/chatgpt-pause-ai-experiments-open-letter/

2023年4月3日月曜日

年度始まり

 今日は企業各社の入社式の日、正に新年度の始まりだ。実は小生明日が誕生日、満83歳となる。早朝に長女が1日早いけどと言いながら祝の饅頭を持ってきてくれた。序に様々な情報も持参して、小生の終活をサポートしてくれたものだ。説明を受けた限り、終活なんて言っても住まいをそこそこ綺麗にしていてくれれば、遺言なんかも不要ということでホッとした。先日来宅してもらった会計士の先生も元を正せば長女の紹介だから平仄が合って当たり前と言えば当たり前。個人的には後顧の憂いが無くなった感で、さっぱりした4月の始まりとなった。

ややこしい相続は何も無いが、葬式なんかに関しては28日に近親者を集めて長兄夫妻の納骨式を長野の菩提寺で行うことを決めているので、その機会にゆっくり希望を述べておくつもり。希望が叶わなくても、こちらはこの世に居ないのだからどうでも良いわけだ。長女は序にと次女の子供二人が今日から勤務する会社の初任給や求人実態を日経の切り抜きを持参して説明。二人共日経調査1987社の情報系企業で、長男の方が初任給では1万円ほど高いらしいが、これも長い人生においては誤差の範囲だろう。

長女は当時最高の就職先とされた日銀を僅か5年で辞めた。辞めた理由を聞くと「馬鹿ばっかりでやっていられない。就職先は幾らでもあるから心配しないで。」と記憶するが、今日初出社する甥共も、出社前から似たようなことを言ってるので心配だが、これも余計な心配なんだろう。世間には様々な価値判断のものさしがあることにそれぞれがこれから気がついていくことだろう。

閑話休題:

朝から参議院決算委員会の中継が始まった。バカバカしいのですぐテレビを切ったが、あいも変わらずそれこそ馬鹿面が揃って猿芝居を演じているようだ。岸田首相の隣に高市何とか大臣が座っているが、これで内閣がよく持つものだ。本来であれば閣内不一致で総辞職ものだろう。その隣に林外相が居たが、駐日大使の首相面会を拒否した閣僚が、おめおめと中国まで行ってやっと外相に対談に応じてもらえた。更に李強首相やら王毅政治局員にも面会はできたが、滞在時間からしても、ほんのご挨拶だけだったに違いない。今月は日銀短観の発表月、5四半期連続で悪化はこれも当然だろう。

2023年4月2日日曜日

柄ではないが

最近マスコミで盛んに取り上げられる少子化問題もさることながら、その少なくなりつつある若者の教育水準が低下しつつあることが大きな問題、と昨夜の高校同期生とのリモート懇談で話題になった。3人いる孫のうち2人がこの春大学を卒業して就職できたし、残る一人は未だ中学なので個人的には学校関係はもう関心が薄れているので、会話に積極的には加わらなかった。しかし友人たちの話を聞くと、次世代にとっては相当憂慮すべきことかも知れぬ。昨日までは、子供の学力は高校無償化が進む気配なのでだいぶ緩和されるはずと、少し気が休まる思いもあった。

しかし昨夜の話題はその先の高等教育関係。小生は曲がりなりにも一応大学を出ているし、友人も大学出身者が多い。娘も一人は大学、一人は短大卒。孫3人のうち2人が今月大卒で就職できた。従って両親たちの時代に比べれば、経済だけでなく学問分野でも結構進んだ国になったとばかり思っていた。ところが実態は相違して、OECD38ヶ国中最低水準とのことでびっくりした。

言われてみると昨年はノーベル賞受賞者も出なかったし、近年の受賞者は殆ど外国大学の教授が多かったようにも思う。昨夜の懇談会にも神奈川県の大学で教鞭を執っていた友人が一人いて言っていた。近年、大学教授という職業が余りハッピーではないらしい。他に娘さんが海外で大学の先生をしている友人が言うには、娘は日本の学会評価が非常に低いので、間違っても日本の学会に入る気がしないとのこと。

ひょっとすると、日本は長寿社会になりすぎて学者先生も重鎮になりにくいのかも知れぬ。今やどの世界にも年寄りが大量に存在してるので存在感が薄い。これが学力低下に繋がっているとしたら、我々世代の長生きも次世代から見れば迷惑な話。理解は出来るが、対応のしようが難しい。 

2023年4月1日土曜日

憧れ

 もう今日から4月、歳月は人を待たずさっさと過ぎていく。喜ぶべきか悲しむべきかは分からない。コンサートホールに出向いてクラシック音楽を聴くほど高尚な趣味には縁遠いが、「BS・日本こころの歌」は当日視聴できなくても録画してだいたい視聴している。今週も夜の番組が食指の動かないものばかりだったので、2回分くらいまとめて観た。

何れも昭和20年代に鉱石ラジオで聴いたような流行歌。メロディーは聞き覚えがあって親しみが湧くが、それ以上に歌詞が良い。正に時代を反映しているので非常に親しみを覚え、心休まるおもいで就寝前の睡眠導入には最適とも言える。昨夜視聴した中で今朝まで印象に残っているのは「青い山脈」「山の彼方に」「長崎の鐘」3曲。中でも「山の彼方に」は映画も観ているので、その事も思い出して懐かしかった。

主演の池部良氏が当時何歳か知らぬが、今で言えば精々30歳前後ではなかろうか。何れにしても昔の大人は格好が良かった。現代と異なるのことは昔の青年は凄く大人びて見えたこと。現代はいいおっさんやおばさんが変に若いフリをしていること。加山雄三氏なんかが典型かもしれぬ。年齢相応で生きてるようにみえるのは草笛光子氏くらいしか思い浮かばない。

脱線してしまったので昭和20年代の歌詞に戻す。当時の日本は今のウクライナの比ではない。戦争時代の末期3年間の戦争だけで軍人一般市民合わせた死者数が300万人を超えていると言われている。戦勝被害者の正確な数は未だに特定できていないのだ。我が父だって戦後2年間は音信不通。どこに居るかさえ分からず、母が1円玉を放り上げては表だったら生きている、裏だったら亡くなっていると占っていた光景が目に焼き付いている。

たまたま我が家では運良く父は昭和22年に生還できた。そんな時代に市民は希望を失うこと無く、「青い山脈」や「山の彼方に」の歌詞に託し、また「長崎の鐘」にあるように<なぐさめ、はげまし>あって生き抜き今日があるのだと思う。比較して思えば「今日だけ、今だけ、金だけ」の現代。人々は何を縁(よすが)に生きてるのだろうか?