2023年4月12日水曜日

公正な報道

 今月5日、衆院第一議員会館で行われた記者会見がある。タイトルは「今こそ停戦を」ロシアvsウクライナ戦争停戦の呼びかけである。議員会館でのことなので、賛同した議員がいると思うが、大勢居る賛同者の中に政治家は見当たらない。またネットで確認してみたが、これを報道したマスコミも少ないようだ。会見に出席したのは岡本厚氏(前岩波書店社長)他数人の有識者で昨日この内容をYouTubeで確認して、なるほどと思うところが多かった。ので読者の皆様に紹介したい。(末尾のURLから参照)特に印象深かったのは伊勢崎賢治氏(元アフガン武装解除日本政府特別代表)と羽場久美子氏(青山学院大学名誉教授)の発言。

他に田原総一朗氏の発言も聴いたが、やはりマスコミ人の限界が露呈していたように思う。日本にいる我々はマスコミ報道で凄く偏ったことを刷り込まれているので、世界のニュースに接する時どうしても一定の見方に流されがちだ。ウクライナ戦争で言えば、始まったのが昨年2月末で、ロシアが突然ウクライナに武力行使を始めたのだから悪いのはロシア。戦争を停止させるためにはウクライナを支援するしかあるまい、がごく常識化している。しかし停戦を主張する伊勢崎氏によれば、この戦争が始まったのは10年前と理解すべきで、近隣諸国では軍事作戦開始の数ヶ月前からこれが予測されていたこと。停戦には、たとえ戦争当事国のロシアが安保理会議長国であっても、国連の関与が大きな意味を持つなど、認識を新たにする内容が豊富。

羽場久美子氏は今回初めて知ったが、国際政治学が専門とのこと。ここ1年、似たような肩書でテレビに多く出演している女性の学者が数人おられるが、全く異なる見地からの発言に目から鱗の思いもあった。要するに、報道は公平であるべきとの主張である。どうも最近の報道では、アメリカの正義の騎手の化けの皮が剥がれつつあるので、日本の報道のトレンドに変化が出ることを期待したいが、なかなかそうは行かないようでもある。

もうG7広島サミットまでは幾日も無い。これまでの勢いを止める術もなく悪漢露中征伐論で終止する気配が濃厚な現在。欧州各国の首脳は自国で余りにも激しい騒ぎが起きてG7どころでは無さそうだし、日本一人がアメリカの言いなりに動かざるを得ない状況。困ったものだ。

https://www.youtube.com/watch?v=V75oDexMfQE

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