2022年6月30日木曜日

山の呼び声2

 昨日、2004年9月黒4ダムを超えて北アルプスに踏み入り、60歳を超えて改めて山に目覚めたきっかけを書いた。当時の写真をチェックすると、服装は普段どおりで何一つ山専用の物は無い。翌10月には奥多摩の御岳から大岳山を経由して奥多摩まで歩いてるが、この時も普通のスニーカーで普段どおりの服装だ。しかしこの頃から、山歩きには足元を固め、道具を揃える必要性を感じ、少しずつ道具を揃え始めた。揃えた順番は記憶していないが、トレッキングシューズの次は雨対策だったと思う。

それから十数年で登った山は奥多摩を越えて拡がっていき、山行きの回数も百回を超えた。その中身は、首都圏の有名な山、長野在住時代朝晩仰いでいた山々から始まり、段々有名な高い山に至るようになった。日本には3千メートルを超す高い山が碓か20強あったと思うが、その大部分は登った。深田久弥の百名山も半分くらいは登ったかもしれない。深田氏の名前のついでに、尾崎喜八氏、槇有恒氏などの登山文学も大分読んだ。何れも高学歴のインテリで、詩情豊かな文筆家揃い。

中で一番親しみを感じたのが田部重治氏だったかも知れぬ。氏は富山生まれの英文学者だが、若い時から北アルプスや秩父一帯を歩き、登山文学を多く残している。中で特筆すべきは「山と渓谷」と言う言葉を使ったこと。秩父、今で言えば甲武信岳から下る沢の一つで転落して水浸しになって遭難死寸前になったこともある。兎に角、山には危険がいっぱい、まかり間違えれば命の危険にさらされかねない。装備の充実も必要だが、地図とコンパス(磁石)の使い方、天気予報に関する知識等々も欠かせない。

小学生時代からの友人が長野高校の山岳班に入り、国体に出場して確か優勝したと思うが、彼は毎日ラジオの天気予報を聞いて自ら天気図を作成していたと思う。小生も山に行く前には地図を購入して、計画を練るようになっったものの、実際にはコンパスがうまく使えずに、道に迷ったことは再三再四。素人登山の典型だ。道に迷うこともよくあった。実際に登山道で転倒したり、数メートル滑落しながら命拾いしたことも何度かある。

2004年から勘定すれば既に18年、いい加減にしないと本当に罰が当たるから、考えを変えるためにこれを書いている。山に楽な山は無い。明日は最後として、山の楽しみについて書きたい。

2022年6月29日水曜日

山の呼び声 1

 昭和15年出生地は奈良市内だが、本籍地は当時の小県郡秋和村、現在は上田市。満3歳の時、父が南方に出征したので、母方の祖母に連れられ母の実家がある長野市に移住。それから高校を卒業するまでの約15年間を長野県内(長野、松代、長野、松本、そしてまた長野)で過ごしたし、両親ともに長野県人だったので故郷は長野と思っている。当然の結果として、子供の頃から山が目の前にあり、少し大きくなると坂道を歩いて少し高い場所に行くのが好きになった。

小学生時代は舗装道路は少なく、冬雪が降ると長野市内でも子どもたちは、近くの坂を見つけて手製の橇で遊んだりスキーを楽しんだものだ。これが南信の松本に行くと少し事情が変わり、下駄の下にエッジを付けたスケート遊びとなる。この際重要なことは下駄を足に固定する為に真田紐を使うことが必須である。10歳未満でこんな体験があるので、山歩きが好きになるのは自然の成り行き。しかも高校から大学にかけて毎年長期の休みには、志賀高原国立公園管理事務所で小間使のアルバイト(お金を貰わず只で泊めてもらう)をさせてもらった。

しかし山が好きだからと言っても登った山は長野市近くの里山と志賀高原蓮池近くの坂道とスキー場となってる場所だけだから、高校生や大学生の山岳部員が目指すような山はずーと知らなかった。もちろん長野県はアルプスを含め多くの山に囲まれていることは承知してるが、山なんて当たり前すぎて、どこでも同じだろうくらいにしか思っていなかった。ところが、60歳過ぎて故郷に戻ったある日、四方山話の中で母が「簡単に行けるから黒部峡谷くらいは一度観てきなさい。」

これが平成14年の8月だった。年齢も64歳、まだサラリーマンではあったが、終りが見えていた。母の勧めで考えた、「俺は子供の頃からガキ大将のごとく振る舞って来たが、実際はひ弱で、中学生の夏休み登山(燕岳)にも参加できなかった。その僻みで北アルプスさえ間近に観ることが出来ていないのはあまりにも残念。取り敢えずは黒4ダムまで行けるというなら行ってみようと決心。翌月9月20日に言われた通り大町から黒部湖を通って室堂まで行ってみた。

少し時間があったので、更に歩を進め近くの浄土山まで登ったことが、その後の人生を変えたのかも知れぬ。百聞は一見にしかず、全く想像してなかった息を呑むような光景。まだ人生の先は長そうだ、山をもう少し歩いてみよう。以来山を歩き始めて、十数年思った以上に多くの山を訪ねることが出来た。<明日に続きます>

2022年6月28日火曜日

年金3割カット

 55年体制と言えばもう70年近く前だから仕方ないかも知れぬが、最近の自民党は本当に人材不足だと思う。茂木敏充幹事長が一昨日のNHK「日曜討論」で「野党の皆さんが仰るように消費税を下げるとなると、年金財源を3割カットしなければなりません。」と言ってくれたらしい。途中で数年間、野党に政権を奪われたりはしたが、保護者アメリカ政府のバックアップもあって、平河町の自民党本部を売りに出さず長期間政権は維持されている。

しかも現在そのトップに座っている首相の岸田氏は、就任当時「民の声を聞くこと」が売りだった人物。彼は選挙期間中ではあるが、アメリカからの司令のほうが重要と思っているのだろう、ドイツからスペインを旅行中。幹事長と言えば総裁に継ぐ大物なので、発言の意味は大きい。「消費税は下げられないが、代わりにこんな事を考えてみます。」てなことで、困窮者への支援を手厚くする方策の一つでも言えば未だ可愛げがあるが、よりもよってこれでは野党に喧嘩を売ってるようなものだ。

野党ですめばいいが、野党の背景に少なからずの国民もいることを完全に忘れている。もともと茂木幹事長氏は役人泣かせと噂されるほどパワハラ親父らしい。世の中には高位高官になったら何でも意のままになるものと勘違いする人物は多いが、党3役のうち幹事長と政調会長が共に勘違い組だから困ったものだ。と総裁の岸田氏が思うかどうかは知らない。個人的には困った奴らとは思わないが、この手の人物が中枢にいる政党を支持する気にはならない。年金頼りの貧乏暮らしからかも知れぬ。

実は今日から暫く休養を兼ねて個人的な山歩きについて書くつもりでいたが、ニュースをチェックしてるうちにまた政治ネタになってしまった。山のことは明日以降に乞うご期待だ。

2022年6月27日月曜日

電力不足?

 梅雨の中休みではなくて本格的に梅雨が開けてしまったらしい。今日気象庁が梅雨明けを宣言したが、証文の出し遅れのようなきがする人は大勢いるだろう。そんなことに文句を言っても始まらない。不思議なのは東京電力がテレビコマーシャルで一般市民に呼びかけている節電協力要請、即ち冷蔵庫やエアコンの使い方偉そうに説明してること。東北大震災直後も似たような協力要請があったとされるが、協力した覚えはない。何となく記憶にあるのは、勿体をつけた選択された地域での一定時間の停電騒ぎ。

この騒ぎの時も、首都圏と言っても都心を外れた言わば東京の地方都市。どう考えても電力使用量がさほど多く無さそうエリアだったので相当な違和感を抱いた記憶がある。今、真昼の2時半、外出から戻りパソコンでこの文章を書き出したところ。家を出たのが11時半だったが、エアコンを止めておくと帰宅してからきつそうなので、点けたままにしておいた。お陰でひんやりして気持ちが良い。そもそも電気は貯めることが出来ないはず。俺がエアコンを止めて、一定の電力が余ったとしよう。

その余剰電力を誰が消費するのだろう?豊島区内で知る限りでは、東武デパートのエレベーター3基ある場所では1基が止まっていた。電気料金を値上げするという脅しができるかも知れぬが、一般市民には協力に応じた家庭にはポイント進呈するようなことさえ言っている。このことについても理解不能、誰がどのようにして判定すのか、全く想像できない。売上的に見れば零細な庶民の協力なんて些細に違いない。電力不足を訴えるためのポーズに過ぎず、狙いは原子力発電の復活にあることがミエミエ。馬鹿にするのもいい加減にしろ! 

昨日ブログ書きを休んだのは暑さのため。電力会社から褒美を貰おうなんてさもしいことは全く無縁のこと。5月に一度も山に行く機会がなかったので、高尾山に一人で行ってきた。帰宅して同行が出来なかった次女に電話をすると「よくご無事で」とびっくりしていた。。一応無事ではあったが、先シーズンはスキーも止めたが、山歩きもそろそろ定年、年貢の納め時の自覚に目覚めた。詳しくは下記を参照願います。

https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4438916.html

2022年6月25日土曜日

早くも真夏

今週は雨が殆ど降らなかった。西日本では大雨になったところもあったが、梅雨前線が随分と日本海の北方に上がり、まるで梅雨明けのような暑さになってしまった。しかし風が終日強く吹いていて、高校時代の夏休みを思い起こしている。欧州や中国では季節外れの暑さで山火事が発生したり、所によっては逆に雹が降ったりして農作物や人畜にも多大な影響が出ている。天災ではアフガニスタンの地震の被害も酷いし、アジア各国起きている洪水被害も相当らしい。東京の炎天も来週にかけても続くようだが、その後一転して集中豪雨で下町の地下街に大きな被害なんてことにならぬよう祈るばかりだ。

天災で政権交代なんてことは先進国では起こり得ないようだが、国連安保理常任理事国の米英独仏の4カ国は国会や地方議会の選挙で思わしい結果が得られず、首脳たちはこれから苦労しそうだ。この4カ国の首脳から見ると日本の政権は羨ましいことに違い無さそうだ。日本の首脳は国政選挙の最中というのに、悠然と欧州を訪問、G7首脳会議と北大西洋軍事同盟国会議にゲスト参加するとのこと。日本人の小生から見ても、ある意味で羨ましい。ある意味とは「能天気」であることだ。

何れにせよ季節は初夏。新鮮な野菜と美味しい果物が出回り、蛸に鱧(関西かな?)鰹に鯵などの魚も美味しくなる季節だが、残念ながら独身老人は季節を感じる食事は縁遠い。逆に気を付けなくてはいけないのが、水の事故。電車の中で親子連れを多く見かけるが、プールでも安心してはいけない。本当は電車の中でも、親はスマホなんか観ずに子どもから目を離さないでほしいものだ。

 

2022年6月24日金曜日

慰霊の日

 昨日6月23日は先の大戦で、沖縄における組織的戦闘が終わった日とされ、上皇陛下も8月15日の終戦の日同様、決して忘れてはならぬ日として、広島長崎原爆投下の日と合わせて、1年に4日は毎年深い喪に服していたと聞いている。マスコミはこの日が来ると、沖縄問題を思いついたように取り上げるが、その態とらしさが鼻につくのは臍が曲がってるからだろう。

兎に角先の大戦で、民間人を巻き込んだ玉砕は数が多すぎて、全てを慰霊してたら365日でも足りなくなるのかも知れぬ。玉砕を英語でなんというか知らぬが、日本人でも知らぬ人が増えているに違いない。念のため書けば、その地域を守っている部隊の指揮官以下全員が戦死してしまった状態を示している。殆どの場合、指揮官は参謀本部に玉砕する旨の電報を発し、指揮官を先頭に、敵の基地めがけて突進して全滅するのが普通のパターン。

なんて馬鹿なことを、と思うだろうが、当時の日本軍はウクライナのゼレンスキー大統領と同じで、現地の指揮官に対して最後の1兵まで戦うことを要求していた。現代の自衛隊は専守防衛が基本だから、死ぬまで戦えとは言わぬだろうが、鉄砲の弾の補給が尽きれば、手を挙げざるをえないと思う。なんでも基本が大事で、戦争には勝ちもあれば負けもある。特に負け方をきちんと教えないと、防衛を託す市民としては些か迷惑なことになりかねない。

それにしても、先の戦争犠牲者への慰霊の気持ちがあるのか無いのか。沖縄慰霊の日に合わせるように行われた核兵器禁止条約 締約国会議には広島と長崎の市長は出席したようだが、日本政府はオブザーバー参加もしていない。アメリカから欠席を求めるプレッシャーがあるのは分かるが、こんな事にも従う必要がどこにあるか?NATO加盟国にも同じプレッシャー掛かってるが、それでも出席してる国はいくらでもある。彼等にすれば、NATOの同盟より心配が大きいのだろう。

いざとなればアメリカが守ってくれると本気で思っているとすれば、日本人は本当にお人好しだ。

2022年6月23日木曜日

読後感「生の短さについて」他二篇 セネカ著 大西英文訳

 読みたくなる書物が見つからず、書店をうろついてる時、何気なく手にして購入してしまった。だいぶ前のことだ、少なくとも一ヶ月以上は経つだろう。2千年以上前に書かれた短い文章がたった三篇、難しい言葉遣いがあるわけではないが、読んでいると眠くなってしまう。むしろ読み終わってからのあとがき、訳者の解説のほうが興味深い。著者セネカは紀元前4年か5年の生まれで、父はスペインの名門騎士で、修辞学(どんな学問は知らない)に優れていた。セネカは生まれつきからだが弱く、常に病気にも苦しんでいたらしい。

ともあれ、成人前に叔母に連れられローマで成長することになるが、弁論に優れ、ローマ政府内で次第に高位に取り上げられ、遂には皇帝側近にまで引き立てられるようになる。しかし高位に登ることによって彼の人生は益々悲劇的になっていく。即ち皇帝がその才能を妬んで殺されそうになったり、辛うじて死を免れても長期間の島流しにあったり、息子も死んだり、碌なことにはならなかった。

挙句の果てが、嘗て家庭教師をしていた皇帝ネロの命令で自殺を強いられてしまう。本編と関係ないが、この自殺はまず血管を開き、毒人参を煽ぎ、最後に熱湯に入れられる、と念がいってる。ローマ時代のことは塩野七生さんに任せればいいのだろうが、人殺しが日常茶飯事で凄まじい時代だったようだ。

本編の読後感を簡単に記す。著者が言うところは「今を大切にして、後先のことを余り考えるな」「そうして自然の営みを大切にして、欲をかかず常に道徳的に生きるべき」と説いてるが、いつの世であれ、誰も反論できないだろう。訳者に言わせれば「論語の教えも同じ」とのこと。つくづく思うのは古代の歴史、歴史の浅いアメリカを馬鹿にする気持ちがあるが、日本だって2千年前には文字が無かったから、何も残っていない。

セネカの哲学にはお手本があり、それはギリシャ時代から引き継がれているのだ。それを現在まで繋いできた人たちの志を無にしてはいけないと思う。現代の大学生の中でラテン語を選考している学生が日本に何人いるのか知りたくなった。

2022年6月22日水曜日

珍しいこと

 すでに興味は失ってるが、今日から参議院の選挙が始まった。誰に言わせても珍しいほどの無風選挙で、結果がどう出ても政権には影響が無いとのこと。確かに野党の足並みは揃わず、どれもこれも与党と比較すればゴミみたいものだから、そう言いたくなる気持ちは分からぬでもない。直近の岸田政権支持率は、やや下がっても未だ50%を割っていない。政党別に見れば自民38.4%に対して2番めが立憲民主5.1%では話にならない。

政権政党の高笑いが聞こえてくるのも不思議はない。誰も政権公約なんぞ見る気もしないだろうが、野党は揃って消費税の減税或いは廃止を上げている。逆に岸田政権は、楽勝した選挙からの3年間、俗に黄金の3年間と言うらしいが、この3年以内に消費税増税を目論んでいるとのこと。選挙で負けない限りは何でもやりたい放題だろうから仕方がないか。

しかし、一昨日東京都杉並区の区長選挙があり、野党統一候補の岸本聡子氏(47)が自公がバックアップした現職の田中良氏(61=当選3回)を破ったとのこと。 

豊島区長でないのが残念だが、最近珍しく明るい話題だ。

2022年6月21日火曜日

在宅勤務

 NTTと言えば昔の電電公社、全従業員が18万人だそうだ。この会社が全従業員を在宅勤務として、出勤は出張扱いにするとのこと。いくら電線や無線の現場は下請け任せとしても、そんな事が果たして可能だろうか?疑問を感じてしまう。そう言えば長女の旦那も半導体メーカーの管理職社員だが、コロナ禍が収まりつつある現在でも在宅勤務と言っている。リモートミーティングのソフトが色々有ることは承知してるが、現場の確認がどのように行われるか知りたいところだ。

昔勤務していた小さな広告代理店も後輩が言うには「会社には、もう人数分のデスクはありません。」つい最近まで電通に勤務してた後輩も似たようなことを言っていた。「出勤したら、その日使うデスクにマーキングするのです。」方法も聞いたと思うが覚えていない。会社としてはオフィスを小さくできるし、交通費も節約できるらしいが、これで仕事が円滑に進むのか疑問になるが、不思議ではないらしい。

ビジネスは顧客があって成り立つものだと思うが、顧客とのコミニュケーションはどの様になるのか?リクエストを一人でこなせるはずはないと思うが、受け止めた側がそれを社内でどう分担したか、これも全てパソコンのやり取りでこなせるということだと思うが、これにも疑問を感じてしまう。担務については責任者或いは管理者が必要と思うが、リクエストを細分化して、顧客には納得してもらうのだろうか?

20世紀なかばに生まれた者には分からないことだらけだが、現役の諸氏からすれば、分かって貰う必要は無いのだろう。

2022年6月20日月曜日

法の支配

 なぜか知らぬが最近の政治家は与野党を問わず、日本の安全保障環境が厳しさを増していると言い、その根拠の大部分は中国とのことだ。中国の軍備が拡大して、海洋進出が勢いを増してるかららしい。しかし、どうすればそれが日本にとっての脅威であるかが理解できない。相手国からなにか不当な要求でも突きつけられたら、脅威と騒いでもいいだろうが、最近中国から不当な要求があったとは聞いていない。

にも拘らず日本はその幻の脅威に備えて、アメリカから大量の武器を購入するとのこと。流石に自民党内でもその無茶な理屈に反対する人がいる。元防衛相の岩屋毅氏。氏の存念は詳しく知らぬが、防衛相経験者だから党内でも右寄りだと思う。しかしこと予算の有り様に関しては至極まともなことだ。大体日本政府があまりにもアメリカの言うなりであることが異常過ぎることをマスコミはもっと厳しく追求すべきだろう。政治家ではないが、防衛相の幹部経験者にも同じ趣旨の発言者がいるので、名前を書いておきたい。

平成15年から2年間海上自衛隊制服組トップの海上幕僚長だった古庄幸一氏。岩屋氏と同じ大分県の出身だが二人の関係は知らない。何故このような人たちの意見が大きくならないのか不思議でならない。マスコミは防衛相経験者と言えば、岩屋氏の前任である小野寺五典氏の意見を好んで取り上げるし、自衛隊制服組経験者では衆議院議員佐藤正久氏の独壇場と言っても過言でない。

特に小野寺氏の発言を聞いてると、中国が独立を警戒してプレッシャーを掛け続けている台湾をめぐって有事が勃発する危険を常に力説している。これにはアメリカのバイデン大統領失言も大きな影響を与えていると思う。そんな馬鹿なことが起こる理由は中国にしても台湾側にも皆無であるが、もし起こったとしよう。その時日本はアメリカと一緒になって台湾を支援するとでも言うのだろうか。日本は中国と日中平和友好条約を締結している間柄。

台湾と正式な国交は無い。台湾に存在する独立派が軍事行動を起こし、中国正規軍がその鎮圧に軍隊を動かしても不思議は無い。その時日本は中国との条約を破棄して台湾の反乱軍に加勢でもすのかね?ウクライナ戦争に喩えれば、ウクライナ正規軍に対抗してる親露派に加勢するのと同じだ。当然ながら国際法に全くそぐわず、世界中から非難されるだろう。

2022年6月19日日曜日

原理原則

 長女の訪問を受けてその気になっていたが、本当の父の日は今日らしい。昨日のブログのタイトルは間違いだった。そんなことより「ゴメン」で済みそうにないことが気になる。読者の皆さんは既にご承知の通り、ブログは現役引退してからサンデー毎日の手慰み気分で始めたことなので無責任なことを書き綴ってきている。しかし昨夜、恒例高校同期生5人のリモートミーティングで一致した意見がある。

即ち、「日本がどうしようもなくやばいところに来てしまった。」一つは経済政策の失敗による財政の破綻、名目的に日本は世界第3位の経済大国と思ってる人も多いだろうが、友人の一人が言っていた。「今後、東南アジアからビジネスマンが日本に来れば、未だ20代で入社間もない頃東南アジアの国々に出張した時と同じ感じを持つだろう。」要するに既に発展途上国に転落しているが、顕在化してないだけらしい。

もう一つが属国に等しい振る舞いの外交姿勢、アメリカは卑怯な国であるが、少なくとも公式に日本を属国と呼んだことはない。日本が自ら主権をアメリカに与る如く振る舞っているだけだ。必然的にやがては、日本の兵隊がアメリカの同盟軍として外国で戦い死ぬことになるだろう。小生は経済に関する知識も無く海外経験も無いので、このような意見に反論できる材料は何も持ち合わせない。

そこで無い知恵を絞りながら少し考えた。「どうすれば未来を少しでも明るくできるのだろう?」答えは簡単「未来は後輩、即ち家族で言えば子や孫たちが作るから彼等に任せるしかない。」が、愚考を述べる。

経済政策ではアベノミクスが失敗の原因とされている。特に3番目の矢と言われた民間投資を喚起する成長戦略成長戦略の欠如だ。お題目は5項目あるがどれもまともに機能しなかった。当たり前だ、社会構造の変革を期すのに奇手や妙手はあり得ない。個人が豊かにならず社会が豊かになる筈がない。コンクリートから人へある意味で正しく、防衛費の突出は論外。外交の基本は安全保障、即ち敵を作らないことに尽きる。防衛費を分不相応に膨らませても安全保障にはならない。これも基本が間違っている。憲法をよく読んでみろ、戦争の放棄を掲げる国がどうすれば軍備を増強しなければならないのか。屁理屈を排して専守防衛に徹すべし。

2022年6月18日土曜日

父の日

 他界した妻の口癖が「我が家は一年中父の日」だったので、父の日が何月何日かもずっと知らずに来たが、今日はその日らしい。てなことで長女が甘党の父の好物「お菓子」を持って慰問に来てくれた。住まいは遠くはないが、コロナ禍で顔を合わせる機会はめっきり減っている。孫が中学二年なので高校進学も気になりだしたらしい。確かに2年なんて歳月はあっという間のことかもしれぬ。

昔から勉強嫌いだったので、子供の教育も家内に任せきりだったが、これまた家内の口癖が「お父さんが税金をきちんと払ってるのだから、あなた達も学校できちんと勉強しなさい。」で塾にお金を使うことを認めなかった。その娘だから彼女も孫を塾に預けず、自分で面倒を見てるらしい。口ぶりでは孫の成績は安心して見てる訳にいかないようでもあるが、親の心配しすぎもあるかも知れぬ。彼女の心配はこちらにも及び「4回目のワクチンの通知が来たか?」との質問。

ちょうど昨日、かかりつけ医に3ヶ月おきの検診に行った際、ワクチン接種を希望するかを聞かれたので「宜しく」と答えると「帰りに受付で予約をしていってください。区役所からの通知はその後で行きます。」てなことで7月12日に予約したことを報告、安心してもらった。3ヶ月毎の検診と言っても本当に形ばかり、血圧と胸と背中の音を聴くだけ、俗に言う3分診療で、あとは尿酸値を下げる薬90日分の処方箋を貰うだけ。昨日の血圧は下が72、上が120、聴診結果も異常は無し。

薬局の薬剤師さんの質問の方が丁寧だったかも知れぬ。診療費は3月と同じ440円だが、薬代3月に310円だったのが今回は300円と安くなっている。諸物価高騰の世の中で不思議なことがあるものだ。

2022年6月17日金曜日

地獄への道連れ

 ただでさえ支持率が高止まりの岸田政権、来月の参議院議員選挙選挙で自民党は大勝、そこから3年は現政権のやりたい放題になる輝かしい時代の到来になるとのこと。へ~そんな事になるの?と思ったが、愛読する高級紙「日刊ゲンダイ」は次のように書いている。<下馬評通りに自民党が大勝する事態になれば、庶民を顧みない「地獄の3年間」が待ち受けることになる。>庶民の一人としては既に諸物価高騰と年金支給額の減額傾向に泣きっ面なので、これが正しければどうして良いか分からずに呆然自失するしか無い。

「経世済民」なる学問があるそうだが、こっちは常に救済されることを期待する側だから、そんな高尚な学問は知らない。しかし知ってる人に言わせると、少なくとも自民党にはこの学問を知る人間が皆無に近い状態になってるとのこと。言われてみれば今の自民党、二度も首相になりながら、同じく二度とも中途半端でそれを投げ出して病院に逃げ込んだ男が、いつの間にか偉そうな顔をして政府に指示しているのだからどうしようもない。日大でさえ帝王とされた男を首にして、全く異なる思想持つと思われる作家の女性をトップに据えた。

野党にも期待できないし、自民党に自浄作用を求めるのも無理とすれば、日大と同じように司法が介入してくれるのが手っ取り早いが、そっちにも毒饅頭がばら撒かれてるようで、まとも機能しない。なんとも情けない国になったものだ。政府関係者か子会社か知らぬが、日銀幹部の会議が報道された。金融政策決定会合と言われるらしい。肩書は知らぬが全員黒塗りの高級車から降りる様子だけ、どれだけの見識を持ち合わせる御仁かも分からない。頭が黒田東彦なる出来の悪いおっさんであることだけははっきりしている。

世界中の中央銀行がインフレ抑制のため利上げに動く中で、日銀だけは利上げに動かない。学者に言わせれば動けないらしい。動けばどうなるかは学が無いから分からないが、想像するに経済の破綻、地獄の始まりが顕在化するらしい。地獄を見るのも地獄に落ちるのも安倍晋三や黒田東彦と一緒なら行ってやろうじゃないか。もちろん自民党三役や無役ながら麻生太郎、岸田首相政府幹部、財務省幹部や元幹部大勢のほうが賑やかでいいだろう。自殺して地獄で苦しんでる赤木さんも喜ぶかも知れぬ。

2022年6月16日木曜日

司令塔機能

 通常国会が終了とのことでマスコミが様々な報道をしてくれるが、どうしても引っ掛かると言うべきか違和感を感じてしまうことがある。政策の目玉である経済政策や外交政策から少し外れるかも知れぬが、子ども家庭庁の新設と内閣感染症危機管理庁創設で使われている司令塔としての機能強化である。運動会の応援であれ、オーケストラの指揮であっても指揮者は一人で尖っていなければ、全体を纏めることが出来ないとしたものだ。そのために指揮台を高くしたり、周りを片付けるなら分かる。

首相や内閣府の機能強化のために関係省庁から人を寄せ集めて、果たして機能が強化されるだろうか?意思決定に余計な時間が費やされるだけだと思う。子ども家庭庁なる役所が創設されても同じこと。これまで幼稚園を管理していた文科省や保育園を管理していた厚労省からは一切関係なく民間から人材を登用してと言うならば、権限移譲の仕方が問題となるだろうし、両省からの出向であれば、就学前児童の問題が更に複雑化するだけだ。まして幼保一元化が出来ないとあるから、文科省と厚労省の権限争いは残り、予算だけが新官庁分だけ増えることになる。

役所が焼け太りして、行政サービスを受けるべき民間に回るはずの予算は減る一方。しかも手続きだけが煩雑になっていく。日本ではコロナ禍は落ち着いているから、指揮機能が低下しても問題無いと高をくくっているかも知れぬが、外国では再び拡大し始めている国もあったり、新たな感染症対策に追われ始めてる国もある。感染症対策も指揮機能を曖昧にし、責任を分散して安閑とできる状態で無いことを知るべきだろう。

役所の設えを変えることで政策の目的が達成できるなら、こんな楽なことは無い。役所が働きかける先の実態は実に千変万化。上空から見る森は緑一色でも幾千もの種類と大小の木で構成されてるのは誰もが知るところ。役所はこれを一括りにして同じ扱いをすることを常とする。経済政策でよく使われるマクロ政策だが、これだけでは庶民は救われない。一方で「智に働けば角が立つ、情に棹させば流される、意地を通せば窮屈だ」とも言われるから政策立案者も楽ではなかろうと同情する。

2022年6月15日水曜日

欲張り

 今朝ふと思った、俺はなんて欲張りなんだろう。82歳と言えば相当な年寄だが、出来る出来ないは別にしてやりたいことに事欠かない。舌切り雀の例えではないが、欲張りは婆さんの専売で爺さんは無欲のほうが身のためであることも知ってはいる。70歳はおろか80歳を超えても人の道を踏み外していることに他ならない。なんてことを思いながら今朝の朝日新聞で「生きがい感じていますか? 高齢者の2割、否定的」記事を見つけてホッとした。

「生きがい」=「やりたいこと」とも受け止めてもいいだろう。80%だから大部分の人たちは何らかの生きがいをもって生活されているわけだ。小生もその一人にすぎない。因みに朝日新聞が発表した調査では、具体的生きがいの分析はされていない。ただ「近所づきあいや交友関係がある人ほど「生きがいを感じている」と回答する割合が多かった。近所づきあいはさほどではないが、ネットのお陰で親類、友人や知人との付き合いは毎日出来てるのが有り難い。

ネットは過度に依存すると健康にも良くないと思うが、コミュニケーション手段として人間生活の拡大に大きな福音をもたらしたと言っても過言ではあるまい。かと思えば一昨日国会で、インターネット上の誹謗中傷への対策として「侮辱罪」を厳罰化することなどを盛り込んだ法案が成立したとのこと。内容を吟味した訳では無いが、おそらくは例によってネット利用が少なく、実態に疎い国会議員の面々が想像だけで賛成しているのだろう。個人的経験からしても、ブログの書き込みで他人に迷惑をかけてしまったことが何回かある。

ネット上の侮辱的書き込みが大々的に行われて若い女性が自殺に追い込まれたことも事実だろうが、罪を作るだけで防止できるとは思わない。個人的経験からしても、迷惑な書き込みをどのように削除して謝罪させるかについて考えることが必要だ。なんでも罰則を設ければ犯罪行為を防止できるとの発想は、ロシアに制裁を加えれば軍事作戦を停止に追い込めるとの発想と同じことだ。話があらぬ方に飛躍してしまった、これも欲張り過ぎだったのでお詫びしたい。

2022年6月14日火曜日

シンクタンク

 シンクタンクは外来語だが「戦争研究所」は初耳だった。日本にも「防衛研究所」があったとは知らなかった。現役時代に中央官庁出入りをしてたが、その時ある役所の若手官僚が教えてくれたことがある。「役所の機能は二つ、一つは国民の生活を規制する法律の作成。もう一つは予算の作成すること。」たった二つ(殆どは一つ)のことにまる一年を費やしてそこそこのお鳥目を頂くのだから悪い商売ではない。

中央官僚は地方自治体を通して作った法律を国民に周知したり、予算を流したりすることになる。この実務はまた別の官僚が当たるので、作成した当事者が本当に仕事に当たる時間は、極論すれば一年で二ヶ月か三ヶ月程度のものかも知れぬ。しかも優秀とされる官僚は同じことを長年繰り返さず、三年を待たずに転勤して他部門に異動していく。このサイクルが早いほど上から認められていることになる。

彼が言うには「役所は日本最大のシンクタンクだよ。」シンクタンクとは研究機関らしきことは既に知ってはいたので、なるほどと思ったものだ。これも余計なことになるが、予算はその出入りを管理する財務省(当時の大蔵省)官僚との折衝で決まるので、申請側の官僚は財務官僚との交際を重視する。その交際のために予算の中にその交際費を潜り込ませるのも大切な仕事。財務官僚側もそれは十分理解している。しかし、度が過ぎるのは見栄えが良くないので、申請官僚側は使い勝手の良いシンクタンクを作って予算を流して接待費用などを捻出したり、官僚OBの二次的事就職先として活用する。

今は無いことになっている財団、社団とか事業団とか名称は異なっても、全て国が丸抱えの税金で基礎が作られている。構成員は下級官僚を出向させたり関連民間企業から社員の出向を依頼で、当面の心配は一切無用。あまた存在するこの手のシンクタンクの研究が全て無用とは言えないかもしれぬが、設立の基礎が学者たちの研究心とは全く違っていることは確かだ。現在は大分事情が変わったようにも装っているが、シンクタンク幹部に官僚OBが多いのは自明のこと。

アメリカの戦争研究所がどんな組織か知らぬが、ここが発表する資料を日本の政府やシンクタンクが連日購入して我々庶民に情報として教えてくれている。日本にも防衛研究所があるのだから独自の研究をして外国に売れば良いと思うが、そんな話はトント聞かない。

2022年6月13日月曜日

珍しい来客

 朝から梅雨晴れでお陽さまが眩しいくらい。山に行きたいが、娘が勤めなので一人では行かないほうが良さそうだ。それに午前中は来客があった。なんと証券会社のうら若き女性。先週はじめに電話があり、家内が生存中から付き合った担当者が異動になったので後任の担当を宜しくとのこと。家内から引き継いでいるのは、ほんの僅かな投資信託のみ。挨拶に来てもらうほどの客とも思えぬが、若い女性からのアポイントを断る理由は全く無い。むしろこちらから出向いて喫茶店でお茶でもしたいくらいのものだ。

貰った名刺には証券貯蓄課主任と肩書があり、日本FP協会会員とまで書かれている。FPは勿論フィナンシャルアドバイザーである。単身だからお茶も出さずに失礼したが1時間半以上現在の市場や政府方針等についてご説明して頂いた。正直なところちんぷんかんぷん。さぞ張り合いがなかったことと思う。理解できたのは、保有している投信がこのところかなり値下がりしていることくらい。昔から興味はないし、値下がりしたからと言っても慌てて動く理由はない。株は会社が倒産すればゼロになるが、投信は複数の会社ん株で運用されているようで、ゼロにはなり難いものらしい。だから家内他界後も処分しなかった。


閑話休題:先週末まで腰痛がひどくて、月曜になったら久しぶりに接骨院に行かなくてはと半分覚悟したが、今朝になると未だ少し我慢ができそうな感じ。天気のせいかもしれぬし、先週少し積極的に歩いたのが功を奏したかもしれぬ。一番悪いのはテレビを何時間も観続けることかもしれぬ。居間にある安物のソファーが良くない。そこにいくと同じ姿勢を3時間以上取り続けても映画館の椅子は腰に悪影響がな無いから大したものだ。

2022年6月12日日曜日

日本式外交政策

 生まれて間もない5歳の時、日本は大きな戦に負けて敗戦国となった。その時、子供心に奴隷として外国人に連れ拐われるかと心配したが、杞憂に終わって80歳を超すことができた。しかし最近の世界情勢を見てると、日本が再び大きな戦争に巻き込まれかねない。

日本に好戦的な人間が多いとは思わないが、先の敗戦によって日本は否応なしにアメリカの属国になってしまっている。このアメリカは日本から見れば最近生まれたばかりの若い国で、犯罪者ばかりではないだろうが、何らかの理由で生まれた国を捨てて流れ着いた人の末裔集団であることだけは間違いない。日本を脱出しようなんて考えたことも無いが、国を捨てるなんてことは余程のことだから、アメリカ人には強かな血が流れていても不思議はない。

そんな血筋のアメリカは250年ほどの歴史の中で、人も国家も強くあるべき、即ちこれが正義という考えが多数派に見える。またフランスから取り入れたかイギリスから受け継いだか知らぬが、民主主義なる思想を国是としてるが、これがまた変幻自在でご都合主義の極み。自国の運命を切り拓くためなら嘘でも二枚舌でもやりたい放題。東洋で培われた倫理観とは程遠い国でもある。但し、未だに多くの移民を受け入れているので、先祖の血筋は大分薄まってるかもしれぬが。

皮肉な見方をすれば、使用人を増やしてるだけで、本来の旦那社会の人口はそう増えていないのではと推察している。我が倫理観からすると、ギャング集団のような国家に見える。国内的には旦那と使用人の二重構造社会だと思うが、他国に対しては人権を尊重しろみたいことを平気でいう厚かましさだ。こんな倫理観欠如の国に支配されるのはまっぴら御免と、着実に国家の体をなしつつある国が多いのが最近のアジア。アジアの中で先進国筆頭だった日本が、最近はアジアの中で存在感が薄まりつつある。経済力が低下していることもあろう。

それ以上に感じるのは、行動が全てアメリカの指示によると見透かされてるようにも思う。アメリカ式思考で育ってきたので、言えた義理ではないが、これが非常に情けない。そろそろ日本も独自の考えに基づく外交政策を示す時が来ているのではないか。アメリカ式民主主義の理想は正しいかもしれぬが、現実をよく観ることも大切だ。

2022年6月11日土曜日

天才と集中力

 昔から親や先生から落ち着きが無いことを指摘され続けているし、自分でも「何故俺はこんなに集中力が無いのか?」と不思議に思う。娘が二人で、これがまた面白い。上の子は集中力がそこそこあるようで、小学校時代から成績も悪くなかった。ところが下の娘は成績が芳しくなかったらしく、始終姉に宿題をしてもらっていて、そのくせ「私はこんなに字がきたくない。」と文句を言って喧嘩していたこともある。

娘の学校での成績なんかどうでもいいと思うが、下の娘にから聞いたことの中で鮮明に記憶してることがある。「私は国語の勉強をしてると算数のことが気になり、算数に取り掛かると社会科が気になるの。」実を言えば俺もそうだと言いたかったが、みっともないから黙って聞いておいた。まえがきにこんなことを持ち出したのは訳がある。実は昨日の午後、観たBSプレミアムが大変面白かったからだ。

タイトルが「偉人にチャレンジー伝説に科学で迫るー」2話あって、1話は平家物語に書かれている壇ノ浦での闘いの場面。那須与一が平家の小舟に掲げられた扇を射落としたとする話は実現可能か?を検証する話。これに現代の弓道家が挑戦して見事再現できた話。海岸線から77メートル離れた海上の小舟で揺られている扇を射抜くことに成功する確率は、科学的計算すると1%以下。しかし日置流弓道の第一人者がこれに挑戦、11射めに成功させる。この人の集中力も凄いと思ったが、2話目が更に凄かった。

取り上げた伝説はモーツアルト少年時代の伝説で、何とかという協会音楽を一度聞いただけで楽譜に写し取った話。当時の教会音楽は教会から流出しないよう防護されていたらしい。しかもこの曲の長さが10分にも及ぶもの。彼がいかに天才であっても少し嘘っぽくないかである。これに芸大の現役やら卒業生に挑戦させる実験をするが、やはり実現はできなかった。しかしある若手の音楽家がこれに挑戦して、モーツァルトとほぼ同じ絶対音感や記憶力を持つことが明らかになった話。

機械を駆使して作成された楽譜は16頁に及ぶが、彼はこれを1頁で表現したため、完全成功とはいかなかったが、興味深かったのはこの挑戦者は小さい頃からの自閉症とのこと。番組でも母親が付き切りだった。この番組今夜も続きがあるようだ。

2022年6月10日金曜日

人畜無害

 2日続けて旧友三人と食事をして大分スッキリした。三人とも昔と変わらぬ面影を残しながらも現在はすごく変わった面もある。友人側から見ればこちらも同様に違いない。変わったところは社会的名声と経済的格差かもしれぬ。従って会食はどちらも友人の奢りで、こちらはご馳走に与るのみ。昔から他人をご接待するほどの境遇に恵まれなかったので、余り違和感を感じない。だから友人側からも昔と今は見かけも内容も余り変化してないかもしれぬ。

小さな広告代理店の大阪支店勤務時代に、何かと世話になった得意先の副社長がある時「この人は人畜無害だから」と飲み屋の女性に紹介してくれたことを懐かしく思い出している。取り柄が無くても人畜無害は、多くの人と食事を共にできる大きな名誉に与れることが有り難い。ウクライナの大統領氏が始終口にする「栄光」や「名誉」は勲章や報奨金に値するかもしれぬ。そういうものとは無縁の人生であったが、お陰で飲み屋でビール片手に談論風発の機会には多く恵まれた。

社会に貢献することは出来なかったが、個人的にはハッピーな気分でここまで来た。残り少ない日々もそう在りたいものだ。

2022年6月9日木曜日

中途半端でゴメン

 昨夜は本当に久しぶりで強か飲んでしまった。宴会が6時から始まり帰宅したのが10時を回っていたので3時間以上飲んでいたことになる。最初はワイン、仕上げは日本酒だから全て醸造酒、アルコール度数が低いので飲みやすいが、親の説教と同様あとから段々効いてきて、正直なところ今朝は二日酔い状態だった。寝る前には足腰は相当弱っても、酒は未だ行けると内心思ったが、胃腸も足腰と同じだと実感している。腹も身のうち、気を付けなくてはいけない。

朝一でここまで書いたら、これまた中学時代の旧友から突然の電話。昼飯を東京駅近くで一緒したいとのお誘い。勿論断るわけにはいかず、11時前から出かけて4時直前にやっと帰宅。折角の機会だからビールは断れない。今日も積もる話で3時間以上。飲むには飲んだが、流石に量は飲めなかった。今日は何をしても中途半端だ。

2022年6月8日水曜日

傍観するのみ

 社会に出て暫くは政治に全く関心が無かったので、選挙に行った記憶は殆ど無い。しかし結婚して、区会議員選挙の手伝いに熱心だった家内の影響があって、選挙の度に投票するようになった。それから現在まで、選挙の投票は欠かしたことは無いし、ご案内の通り、恥ずかしくもなくいっちょまえに、ここでも政治問題に触れることが数多くなった。考えれば、政治に対する国民の義務か権利かはさておき、投票も当然のこととして受け止めてきたことになる。

実際的にも応援する議員が数名居て、毎年なにがしかの会費を支払うことに躊躇いも無かった。これについても今後は見直すつもりだ。また昨日は自民党の選挙公約とも言える「経済財政運営と改革の基本方針 2022」が発表された。別名「骨太の方針」とも言われる。この発表のための首相の記者会見もあったようだが、見逃したようだ。報告書は40ページにも及ぶので、永遠に読むことは無いだろが、目次だけは読んでみた。

表題は「新しい資本主義へ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~ 」既にここから意味不明ではないか。これまでの経済財政政策の全否定にも取られかねない。首相になって相当な月日が経つのに何ら新機軸を打ち出せない岸田政権が、ここに来て急にそんなこと言っても誰が本気にするかだ。依って、目次の紹介も意味が無いのでやめる。コロナ禍が少し収まりかけているので、政権としては気が緩んでいることもあろうが、かなり強気の姿勢で威勢が良い。

それは結構として、この姿勢にブレーキをかけるべき野党が全く存在感が無い。いっそ大政翼賛会でも結成して、お裾分けにでも与ったらどうかと言いたいぐらいのものだ。大学を出た1963年から赤坂に勤務したので国会周辺の環境変化はずっと見続けてきた。全体としては大きく変わったが、議事堂そのものと自民党本部だけは殆ど変わっていない。実に半世紀以上になるが、この2軒の建屋は何も変わらなかったし、巣食う輩の顔ぶれに変化があっても、中身は変わらぬのと同じ。

否、1960年代の方が大分益しかも知れぬ。日米安保が改正されたのは大学2年生の頃。大衆の意識も高かったが、政治家にも真面目な人が沢山いた。アメリカへの協力も首相は密約にせざるを得なかった時代だ。当時は政治家を含め誰も、日本が戦争に参加するとは夢にも思わなかっただろう。時代を逆行する今の政治を見て、次回から選挙に行く気がしなくなった。

2022年6月7日火曜日

世相と空気

 大昔読んだ記憶のある山本七平氏の著作「空気の研究」と言うタイトルが思い浮かぶほど、今の日本は、ロシアのプーチン大統領への非難が暗黙の了解になっている。確かに氏はウクライナの地域紛争状態に今年の突如介入して、一気に国と国との戦争とほぼ同レベルに引き上げた。以来既に100日以上、日本では氏の極悪人説は一種の空気になってしまっている。戦争を終結させるために日本にできることは、ウクライナに対するささやかな支援と、アメリカに同調してロシアへの制裁を課すことであり、あとはロシアの敗北とプーチン氏の死か引退を祈ることが定番となった。

へそが曲がっているので、どうもこの一色感が気に入らない。この空気を盛り上げている方々は勿論マスコミに登場してくる識見豊かなエリートの面々。空気に抵抗してる政治家は鈴木宗男氏とその家族くらいだから、どう見てもエリートとは言えない。ロシアや中国と取引してきた経済人の中にはロシアや中国擁護を思う人も少なくないと思うが、物言えば唇寒し状態にあるのだろう。

個人的にはロシアを擁護したいが、残念ながらその根拠に乏しいのも事実。この異変前まで全く無名であったウクライナの政治経済文学スポーツ等関係者が、ウクライナ正義と被害者論を力説強調するのは已むを得ない。しかし、ロシア関連同様の人の多くが空気に押されるようにロシア否定で声を上げているかのようだ。ロシアとは明治時代に戦争になったり、先の大戦末期には数十万人の兵隊さんが捕虜になったりした因縁はあるが、江戸時代の交易関係も忘れることが出来ない隣国でもある。

遠いウクライナの戦争を理由に、岸田首相自身が国際的に一致する意見だからとのことで、こちらから国交断絶に等しい態度を取ることは褒められる話ではない。どんな形でこの戦争が終結するか分からないが、その時の政府はどのようにしてロシアとの国交を考えるのだろう?今や世界はアメリカを中心とする諸国、中露を中心とする諸国に二分されつつある。日本が前者に傾くのは仕方ないにしても、バランス感覚をもって世界各国との付き合いを考えるべきだ。

ネット上には中露側の事情を空気と異なる見方で見る人が結構多くいる。その典型的な有名人の筆頭は鳩山由紀夫氏。彼は個人でネット番組を持ってるからか、或いは大物すぎて放送局が敬遠するのかしらぬが、もう長いことテレビでは見かけなくなった。嘗てアナウンサー出身の丸川たまよ議員が「この愚か者!」と罵ったのが懐かしい。

2022年6月6日月曜日

後悔先に立たず

 今日は朝から雨で薄ら寒い、梅雨入り宣言は出されていないが、所謂「梅雨寒」と言える。外出は億劫だが昼前に歯医者の定期検診が入っているので出かけなくてはならない。歯がボロボロ状態なので、最低年に2回は定期検診に通っている。近く政府が歯科医の検診を無料化してくれるように聞いたが、実現すれば結構なことだ。個人的にはやや遅きに失しているが、大人になるまで歯の健康に気を使わなかった相当悔やまれる。

遂に入れ歯を使わざるをえないところまで来てしまった。正確には分からないが、自前の歯は10本も無いかもしれぬ。ブログのテーマも<老化と健康>、3日も続いているから余程書くことが無いのだろう。老人とは侘しいものだ。生きてるからには過去を後悔せずに日々を送りたいと思うが、そう上手くはいかない。後悔先に立たずの典型だ。


2022年6月5日日曜日

老人の会話

昨夜のリモートミーティング、久しぶりに5人全員が顔を合わせて楽しく話が盛り上がった。未だ誰もワクチン4回目接種はしてないが、何となく流行が収まってきていることにホッとした様子だ。特に奥方以外の家族全員が海外在住のK君は、7月に長男が住むカナダで家族全員集合とのことで喜んでいた。5月はどこへも出かけなかったので、今月はせめて近くの山にでも行きたいが、天気予報では梅雨が始まりそうなのでどうなるかだ。

他に面白かったのが、恒例みたいものでの政府の経済政策批判からの話。発端は首相が「国民の金融資産約2千兆円の半分を云々、と口走っているが」から始まって、株の話になった。参加している5人はもちろん年金暮らしではあるが、首相の期待に答えて少し本格的に株を売り買いしてるのは一人だけ。他4人は小生を含め、預貯金以外に多少の株は有っても運用と言う程のことは無さそうだ。運用している友人も、よく言われる通り最近儲かった話はしてくれたが、そんなに大儲けしている様子はない。

もう一人の友人は先輩の話として、80歳過ぎてから本格的電子機器を書斎に揃えてデイトレードにチャレンジした人の話をした。「結局あまり儲からなかったみたいだ。」結論として「信用売買できるほどの勇気と資産が無いので俺はやらない。」更に別一人が「株をやると時間が成約されるからやらない。」とか経済学者ケインズの話まで持ち出して、素人はしない方が良い、と教えてくれた。小生は語るべき何も持ち合わせていないので専ら聞き役だったが、その後話題が老後と介護保険の話に展開。

確か、多くの友人が他界したり病に倒れたりしていることだったと思う。全員今のところは、ある程度恵まれていると言っても、明日は我が身で健康面はそれなりに心配はあるようだ。介護保険を老人グループで研究した経験を持つ友人が「折角毎年大金を払っているのだから、諸君も研究すべきだ。」とのこと。少し心が動くが、介護するにもしてもらうにも、家族が居ないことは何かと不便で、思いが止まったままだ。 

2022年6月4日土曜日

元気を出そう

 山猿なのでヨットのことは詳しくないが、堀江謙一さんが小さなヨットで太平洋を単独横断した時のことはよく覚えている。1962年5月とあるから、やっと大学を卒業して社会人になりたてのこと。チャレンジ精神が薄かったので冒険とは縁遠かったが、急に誕生したヒーローを、内心偉い奴がいるものだと感心した。その後も堀江さんはヨットで世界の海を舞台に活躍していると知っていたが、今日の報道で、堀江さんがまた「単独無寄港太平洋横断成功」とのこと。

年齢は既に83歳とある。学年でも1期か2期年上だ。同期生で未だ車を運転する友人はいるが、それでも長距離運転は皆控えている。老人の冒険と言えば、更に高齢の三浦雄一郎氏のエベレスト登山を思い出すが、山の場合はサポート体制が異なり、準備から下山まで誰かがずっと付き添っている。ヨットは出航してしまえば正真正銘一人きり、これで2ヶ月以上闘い続けるのだから難易度は山よりは高いだろう。同じ高齢者としては少し悔しい気はあるが、氏の快挙には心から敬意を覚えるし祝福したい。何れにしても明るいニュースであるのは間違いない。

冒険は無理としても、堀江さんの元気には何とかあやかりたいものだ。アリナミンもリポビタンもユンケルも飲んでないし、社会も何となく暗くて最近は普段あまり元気は出ないが、せめてブログは元気を出して書き続けたい。

2022年6月3日金曜日

アホらしすぎて

 世の中にうんざりすること話は多い。筆頭は地獄の赤鬼と青鬼が喧嘩してるようなウクライナ戦争。これに付き合うのは暫く控えるが、国内でも似たようなことがある。今朝の朝日新聞デジタルのトップ【「アベノミクス批判するのか」安倍氏怒りの電話 許せなかった言葉】写真つきで、一人はお馴染み安倍晋三氏、如何にも気を悪くした表情である。君と呼ばれたらしいもう一人は平凡そうな顔つきで知らぬ御仁だった。

今どきアベノミクスを肯定する馬鹿がいることに興味があったので、記事を読んでみた。びっくりしたのだが、自民党内ではアベノミクスが公式的に批判できない空気になってるらしいこと。いくらなんでもそれは酷いと思うが、天下の全国紙が書くのだから本当だろう。安倍氏から怒られたのは自派閥の越智隆雄議員と言うおじさん。朝日新聞は次のように書いている。< 「5月19日、自民の財政再建派を中心とする財政健全化推進本部の会合後、安倍氏(67)は、自らの派閥に属する越智隆雄・元内閣府副大臣(58)の電話を鳴らした。「君はアベノミクスを批判するのか?」。声は怒気をはらんでいた。>

過ちを咎められれば誰でも頭にくるから仕方ないが、安倍氏が大人げないのは昔からだから当然かも知れぬ。驚いたの越智氏のこと、なんと「批判はしてません、僕はアベノミクスの信奉者です。だって、(経済政策を担う)内閣府の副大臣を2回もやったじゃないですか」と理解を求めたそうだ。安倍氏は「そうだな」と電話を切ったされているが、只じゃ済まないだろう、なんてことはどうでも良い。問題はこの電話の原因だ。それは5月19日、自民の財政再建派を中心とする財政健全化推進本部の会合での越智氏の発言にあったらしい。

具体的発言の詳細は不明だが、この会議で示された方針の記述に問題が有ったらしい。即ち「近年、多くの経済政策が実施されてきたが、結果として過去30年間のわが国の経済成長は主要先進国の中で最低レベル」。また、「初任給は30年前とあまり変わらず、国際的には人件費で見ても『安い日本』となりつつある」との分析も記された。

長く書いてしまったので飛躍するが、要は自民党内に経済政策に関して財政健全化を心配する人も多い一方で、財政赤字を気にせず積極財政を主張するグループがあり、後者がの方が多数を占めているのが実態。安倍氏や麻生氏と言ったゾンビグループは措くとしても政調会長が高市早苗氏が筆頭だから救いがたい。岸田首相の経済政策が蛇かミミズか分からないのも、首相自身に確たる信念が無いこともあろうが、この救いがたいグループに支配されている党内事情にも寄るだろう。

2022年6月2日木曜日

フジテレビとしては異色

 毎日のテレビ報道の中で、ウクライナの戦争関連に大きなウェイトが置かれていることについては異論はないと思う。また、その内容の意味するところだが、放送する側は毎日変わったことを伝えてるつもりかもしれぬが、戦争が続いていて、収束の見通しがたちそうにない状況に変化が感じられないので、観るに値しない。従って数ヶ月前まではよく観ていたBS・TBS「報道1930」やBS・フジ「プライム ニュース」をあまり観なくなった。

ところが、昨夜の「プライム ニュース」は非常に興味深く、思わず1時間以上視聴してしまった。と言ってもこの番組は2時間近い長尺なので、番組全部を観たわけでく1時間15分程度だったと思う。何が興味深かっただが、この番組はフジテレビの意見を色濃く反映するものだから、番組の色彩がいつも政府よりになるのを承知で観ていたものだ。しかし昨日は、フジテレビの意に反したのではないかと思っている。たまにはこんな番組があるのも良いことだ。

司会が反町氏と女性アナ一人はいつも通りだったが、ゲストが二人で両者とも元外務官僚。この二人の意見の違いが際立っていたことが興味深かった所以だ。一人は田中均氏、もう一人が杉山晋輔氏。前者はご存じの方も多いと思うが、小泉純一郎首相と北朝鮮金正日主席の歴史的会談と人質開放を実現に漕ぎ着けさせて有名になった。しかし彼は何故か官僚トップの事務次官になれずに退任している。後者は田中氏ほど有名でなく、大分若いが事務次官からアメリカ大使を歴任して昨年帰国したばかりバリバリのエリート官僚。最近はテレビ出演も多く、田中氏より多いかもしれぬ。

田中氏は「最近の日本政治、こんなにアメリカべったりでは困る。アジアの中の日本としてもっと独自色を見せてほしい。原因の一つが外務官僚のモラル低下にあるのも心配だ。」ととかなり厳しい意見。一方の杉山氏は「そう見えるかもしれぬが、アメリカべったりなんてこともないし、外務官僚もよくやっている。」と正反対の立場。口数は圧倒的に杉山氏が多い。杉山氏にはエリートの匂い紛々たるものがあるし、田中氏には後輩を若輩扱いする雰囲気が濃厚。

どちらが正しいか判断しかねるが、バイデン大統領を日本に迎えた岸田首相、議会や国民に説明する前に大統領に軍事費の増額を約束したり、ロシアへの制裁に関し当事者でもないのにきつい制裁を発動しているのも事実。中国やロシアとの外交関係はアメリカとは異なる立ち位置、と杉山氏は声を大に強調してたが、説得力にかけていたように感じた。互いに外交のプロだと田中氏は言ったが、続けて、互いの国が良好な関係ならばプロの出番はなくても良い。が印象に残った番組だった。

2022年6月1日水曜日

衣替えであっても

 今日はこれも日本固有の文化の一つであった「衣替え」だ。子供でも今日からは、学生服を着用せずにシャツ姿に白いカバーの学生帽で登校だったような気がするし、女子生徒の白いセーラー服が眩しかったようにも思う。現代ではクールビズ導入のせいか、政府高官でもとっくにノーネクタイになってるから、今日だからどうということはないだろう。気象条件も最近は大分変わってきてるので、俳句なんかに関心のない多くの庶民が、ある日一斉に着衣を変えるなんて面白い国柄だったと思う。

変わってほしいのは政府の政策、外交なんぞと異なり、比較的独自色が出ても良さそうな経済にしても代り映えはしない。方向を変えると言いながら、国民の負担は増える一方。勿論年金受給者の手取りは減る一方だから困ったものだ。政府と日銀はGDP2年分の債務を抱えてどうするつもりだろう?「出口戦略は考えています」なんてよく言うよ。貯蓄が無きに等しい貧乏人が言うのも烏滸がましいが。国民が持つ金融資産に目をつけて、なんとか召し上げを図りたいようだが、そううまく運ぶかどうか?

一見誠実そうに見えるとされる岸田首相も、結局はこれまでの首相と同じ穴のムジナに過ぎぬ。情けない国になったものだ。