2022年9月30日金曜日

値上げの秋

 大分せこい話になるが値上げの秋について一言。痛感したのは数日前に来た光熱費の引き落とし報告。電気ガス料金の合算で14,581円也。真冬でも見たことが無いように思ったので、念のため昨年の9月分を調べると10,620円。しかも報道によってもそうだが、今月始めに届いていた東京ガスからの<ガス料金に関するおしらせ>によれば、10月検針分からの値上げをご理解くださいとある。今朝の日経には「10月値上げの波、家計の重荷一段と 食品負担7万円増」との見出しが踊っている。

未だ夏の終わりの気分でいても、生活費の負担が増え始めていることが歴然としている。この冬はこれまでと大分違った感覚で生活を考える必要がありそうだ。と言っても切り詰めることが出来る範囲は結構狭い。年金生活に入って以来、無駄の最たるものと考えて交際費は殆ど削ってしまったので、次はネット関係の費用。やがてはいよいよ生活費、中で一番の比重かと思う食費に手を付ける必要があるかもしれぬ。今年の夏は缶ビール351ml6本パックを2回買っただけだが、未だ5本も残っている。賞味期限が過ぎても来年用に保存でもしようかだ。笑

セコさのついでに階層問題に少し触れたい。日本では経済成長が進まず、給料が減る一方なので経済格差が拡大して貧困層が増えているそうだ。数週間前のリモート懇談で友人の一人が発言していた。数週間前に政府が発表した<電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金(1世帯当たり5万円)>の給付世帯が全国で1600万世帯にに上る話。対象世帯は住民税の非課税世帯。世帯総数が約4500万世帯とすれば、3分の1以上の世帯が貧困層となる。

幸か不幸かせこい話をしても住民税はしっかりお支払いさせて頂いてるので、5万円は頂戴することが出来ない一応の富裕層らしい。今朝テレビを観て思いついたことがある。アメリカにはチップ文化なるものがあって、外で飲食したとき、客がチップを置くのが当たり前。日本でチップを置くのは先ずヤクザか大金持ち。「つりは要らね~」麻生太郎氏が一番似合いそうだ。小生もコンビニで現金買いをし1円玉の釣り銭を募金箱に入れた経験はあるが、それ以上のことは出来ない。

2022年9月29日木曜日

テレビから教えられた

 昨夜観たテレビ番組を3時近くなった今でも思い出すのは珍しいことだ。それだけインパクトが強かった、或いは知らないことが盛り沢山だったからだ。番組は昨夜8時からNHKbsp「英雄たちの選択」(伊藤博文)。いい年をしながら何も知らないことを思い知った。話は憲法制定後2年目の明治24年(1891年)5月の話。伊藤博文氏が主役だが、彼は既に政治の第一線から引退して箱根に滞在、政治は薩摩の松方正義内閣に代わっている。

そして大事件が滋賀県で勃発する。世に言う大津事件、聞いたような気もするが、正直言えば何も答えられない。幸い戦後子なので、近代史のテストには一度も出会わず社会にでることが出来ている。内容は日本を訪問中のロシアの皇太子ニコライ二世が警備中の巡査津田三蔵によってサーベルで切りつけられ、頭を怪我したこと。犯人はその場で逮捕、皇太子も命に別状は無かったが、憲法発布でやっと世界に認められたばかりの日本にとっては大事件。

戦争にもなりかねないし(なれば当時強大国ロシアから見れば日本はまるで赤ん坊)、巨額の賠償を求められても仕方がない立場。箱根に引き籠もっていた伊藤博文が急遽帰京して天皇に面会したのが深夜1時とのこと。如何に日本中が慌てたかは分かる。ロシアとの関係を考えれば、犯人は至急死刑に処すべきとの世論が沸騰する。内閣や重鎮伊藤にしてもそうしたいのは山々。しかし、発布されたばかりの憲法に依れば、最高でも終身刑、死刑には出来ない。

伊藤らも必死に考え、津田を亡き者にする手段をA案からB,C,D案まで考えて、伊藤が大審院々長(司法機関トップ)の児島惟謙に相談する。もちろん国家存亡の危機だからどれか決めてくれとの意。ところがこの元宇和島藩士の児島は「法律は枉げられない。」とケンモホロロ。伊東たちも黙って引っ込むことは出来ないので、裁判所の裁判官に手を回したりするが、全て児嶋に先手を打たれて、結局津田には終身刑の判決が出されてしまう。結果的に戦争にもならなかったのは、伊藤の外交成果と番組は締め括られた。

それ以上に強く印象に残ったのが、明治24年当時の司法と行政(当然議会の立法も置かれてはいた)との立場の明確さだったのは言うまでもない。現在は事ある度に日本は法の支配する民主主義国家と耳にするが、行政が法を無視することが甚だしすぎ、司法は殆ど行政の下請け機関に成り下がっている。なんとも情けない限りだ。

2022年9月28日水曜日

恵みの水

 静岡県では水害が大変だが、昨日都内で行われた安倍晋三氏の国葬とやらで他の都道府県では大騒ぎだったようだ。先ずは水の問題、山登りの楽しみの一つに持参した水を飲む楽しみと、現地で湧き水や渓流の水を飲む楽しさもある。だいぶ涼しさが増した今でも夜中に喉が渇いて水を飲むことがよくあるが、日本は水が美味しい国であることだけは確かだ。しかし水は今回の浜松市の例ではないが、時に大きな牙をむくことがあるのも忘れてはいけない。

幼い頃の日本では川や用水の氾濫があちこちであり、両親からその見舞いに行くに1升瓶に水を詰めて持参すると聞いて不思議に感じたことを思い出している。海が無い長野県の子供だったので幼い頃から信濃川の支流のまた支流の裾花川が遊び場であって、川や用水に関しては思いが深い。泳いだり魚を捕ったり石ころを割って中に光る鉱物を見つけて喜んだり、遊びだけは実に多様だった。

先に少し触れたが、長じてと言うか65歳過ぎてから山歩きを始めると、山奥で幼い頃馴染んだ川の源流や、現在使用している水道水の源流を知るのも楽しみの一つになった。日本は細長い島なので、山から湧き出る水は必ずしも同じ海には出ない。本州のことしか知らないが、同じ本州でも日本海に流れる川と太平洋に流れる川があり、高い山ではその双方に水を落とす山がある。北アルプスには沢山あると思うが、秩父の甲武信岳もその一つ。

日本海に注ぐ信濃川の源流でもあり、太平洋側に流れる笛吹川や多摩川の源流でもある。サラリーマン時代にこれらの源流に巡り会える日が来るとは考えられなかったが、それが出来たことは望外の喜びと言えるかもしれぬ。兎に角日本は水に恵まれていることだけは確か。水に悩むフランスではワインより水が高いそうだが、知る限りの海外では水道の水を直接の飲むことが出来た国は皆無。特に東京の水の品質は天下一品。スーパーでよく見かける大きなペットボトルで水を購入する人に教えてあげたい。この水道技術を海外に開放しよう企む竹中平蔵氏を筆頭とする考え方、なんでも安けりゃ良いというものではないのだから、断固反対してほしいものだ。

最後に葬式について一言。弔いは死者をあの世に送り出す儀式。ある魂魄を国を挙げて弔うのを可としても、宛先がはっきりしないのは理に適わぬ。神の国でも仏でもいいが、魂が閻魔様と赤鬼青鬼の世界に迷い込んだら困るだろう。信教の自由が憲法に定められているのでと言うのであれば、そんな事しない方が良いに決まっている。神道の最高権威天皇の使いが来たから神式のつもりだろうが、どう考えても変だ。

2022年9月27日火曜日

ワンコイン・ランチ

 面白半分ではあったが国から頂いたマイナポイント1万5千。お金を頂いたのと同じらしいが、スマホに決済サービスのアプリが無いので使い勝手の悪いこと夥しい。昨日からポイントの存在を確認するためにあちこちに電話してみたが、何処も同じセリフ「只今電話が大変混み合っていますので、このままお待ち頂くか、暫く待ってからおかけ直し願います。」同じ悩みを抱える人が多いのか、サービス提供側が手抜きをしてるか分からぬが、電子化が本当に進んでいるとはちと考え難い。

最初から無いと思えば良いだけだが、悔しいからネットで調べてやっと残高だけは確認できるようになった。すると、今月消失するポイントなんて表示がある。何だこれはと思ってしまう。しかし年寄りは不平不満を言ってはいかぬな。

閑話休題:昼飯を近くの松屋で5百円のランチ定食を食いながらフト思った。松屋は全国展開していると思うが念のためメニューを紹介。並盛り牛丼と味噌汁にサラダの定食に半熟卵を追加している。料金的には昔から変わらないように思うが、他店では値上げが相次いでいる。しかし日本では値上げの幅が小さい。アメリカを始めとする諸外国では食料品以外に燃料問題の絡み方が大きいためか、非常に大きいらしい。国家が発表している我が国のインフレ率は2%超えているが3%には届いていない。アメリカは8とか9%、これを防止するとして、中央銀行がこの半年相次いで金利を引き上げているが、未だ効果が現れていない。

煽りを食って災難を嘆いているのはヨーロッパ諸国を筆頭に世界中と言ってもいいだろう。通貨安が追い打ちをかけているがエネルギーコストの増加とインフレの進行に伴う不況、そして財政の悪化と、3重苦4重苦が欧州各国を襲い、どこの政府もその対応に悲鳴を上げている。新たに誕生した、或いはこれから誕生するイギリスやイタリアの首相ならずとも。国民が苦しんでい以上は減税を表明しなければならないらしいが、相当苦しそうだ。

引き換えて思うに、我が国の政府はインフレ率が低いせいか、何となくのほほんとしてるようだ。実はこれが不思議でならない。確かにエネルギー料金は少しずつ値上がりもしてるし、忘れた頃どっと上げればいいと思ってる可能性もある。コロナ患者の全数報告はしなくて結構は良いけれど、患者さんは自己責任、即ちこれまで全額国家が負担してきたが、これからは患者さんに負担して頂くとの意味。ワンコインで昼飯が食えるなんて喜んでいる場合ではないかもしれぬ。生きてる間に預貯金がパーにならぬこと祈ろう。

2022年9月26日月曜日

虚無感

 昨日の快晴に続いて今日も朝から快晴、湿気も無くなって本当の秋晴れになった。湿度計は置いてないが畳敷きの部屋が1階と2階に一部屋ずつあるので、何となく体感で感じることが出来る。一昨日家に籠もってしまったので、昨日は喜んで外出1万歩以上歩いて、9時には就寝して7時間半熟睡できたので流石に今朝はスッキリした気分だ。気分はスッキリしても面白そうなことが書ける訳では無い。

今朝の朝日新聞で読んだインタビュー記事が印象的だ。対象者は作家・赤坂真理氏。残念ながら作品は読んだ記憶が無いが、実に興味深い指摘をしている。明日行われる安倍氏の国葬に関して<安倍元首相が象徴する自民党を弔う葬儀>と題して、安倍氏の本質は全て見せかけ、東京オリンピック開催が決定された招致委員会での、アンダーコントロール発言がこれを象徴し、岸田氏もそれを継承している、と指摘する。『偉大な政治家が自民党にいた』ように『見せる』ための国葬とのこと。

この考えに異を唱える意図は全く無いが、むしろ成る程と思ったことは別にある。氏が指摘するのは国民全体の問題としてのことだ。自民党には昔から確たる理念が無く、占領軍の意図によってフラフラする虚無的政党であることは脇においても、戦後の国民全体にこの虚無感が拡がっている。これが戦後多くの新興宗教を生み出した要因であるとの指摘。言われてみると自分も含めてだが、確固たる信念を持つ人間が少ないのが日本の特徴ではないだろうか?

結果は未だだが今朝報道されているイタリア総選挙の結果予想、「イタリアの同胞」なる政党が勝利して女性首相(ジョルジャ・メローニ党首)が誕生しそうとのこと。誕生しても長続きするか否かは別問題だが、党首は若干45歳の女性には驚きを禁じえない。日本では新種の生物でも発見されたかのように極右と紹介されているが、マスコミの興味本位の取り上げ方かもしれぬ。金曜日に発売された英語版ニューズウイークの取り上げ方を紹介したい。

タイトルは<「欧州で最も危険な女」ジョルジャ・メローニとは? イタリア初の女性首相誕生へ>文中で数人のインタビューの紹介があり、会計士になって60年のアントニオさん「イタリアを復活させ、経済を再び活性化させる理想的なリーダーがメローニです。イタリアの同胞は極右政党ではありません。単なる右派政党で、極右とは違います。重要なのは祖国におけるわれわれの権利。特に家族の権利、増税されない権利です。イタリアの労働者のキリスト教的権利を取り戻したい」

大分長くなってしまったが、虚無的な空気とは大分異なる何かを感じる。

2022年9月25日日曜日

そこそこながら

 未だ少し湿気は残っているが天気がやっと回復してくれた。昨日はついに終日家に引きこもり。一日1万歩どころか5百歩も歩いていない。昨夜は恒例のリモート懇談に参加した後9時半になっても眠くなかった。仕方なくその後ネット囲碁をして気がついたら0:15、慌てて寝たが、今朝の起床が5時半で通常の1時間遅れ。久しぶりに遅刻ににた気分を味わった。

ところで、リモート懇談にレギュラー参加している4人の友人は何れも相当な元気印だが、昨夜は天気の悪さも影響したのか暗い話題が多かったような気がする。もちろん小生にしても同じこと。このところ気分が晴れる話題が少ないのは社会情勢からして仕方ないかもしれぬ。経済的には恵まれているはずの面々だが、昨夜はお金に纏わる話が多かった。特にマイナポイントの活用法とか、介護保険料問題に関しては知識が皆無なので話についていけなかった。今週誰かに聞かなければいけないと昨夜は考えていたが、今思うと分かったところで対策のうちようが無さそうでもある。

むしろ、パソコンのOS:Windows10の寿命問題のことが気になっている。昨夜も理系博士の友人が、使用しているパソコンは自分が組み立てたもので、かなり高速な処理機能を持たせたためOSは容易に変えられない、とのことで様子見の最中と言っていた。先程ネットで見ると、なる程2025年9月でサポートが終了することになっている。自分でOSのバージョンアップなんか出来るはずがないから、2年以内に新しいパソコンを買うしか無い。新品にすればしたで、プログラムの移動を含め設定を誰かに依頼するしか無いのがまた面倒な話だ。

来年にでも現在使用しているパソコン購入時に世話になった友人に話をする必要がある。これが昨夜最大の成果だろうが、果たしてそのお時、こちらの寿命や認知症の進み具合はと心配し始めればキリがない。先の心配は取り敢えずやめて、遅く起きたとは言え、そこそこ元気でいる自分に満足しておこう。

2022年9月24日土曜日

日本のエネルギー

 先月唐突に岸田首相は「原発の活用を」と言い出したのを聞いてびっくりしたが、かなりマジらしい。一昨日の日経によると、この指示を受けて総合エネルギー調査会が具体化に向けて議論を始めて、年末までのとりまとめを目指すと書かれている。現役時代の終盤50歳代の大半を通産省や全国の電力会社を回り、原子力PA(今は流行らなくなったが、パブリックアクセプタントと称した宣伝活動)でかなり稼いだ事を思い出した。岸田首相の原子力発電に関する知識より小生のほうが詳しいかもしれない。

現在日本の電力は主に火力発電に頼り、その火力は全部輸入だから危機感を持つことは至って自然、しかしそれが原発再活用に結びつくことには違和感を覚える人のほうが多いだろう。東電の福島第一原発事故がまだ継続しているのに、誰が恐ろしい知恵をつけたかだが、元通算官僚の古賀茂明氏が詳しく謎解きしてくれた。それは現在首相の主席秘書官を務める経産官僚の嶋田隆氏と同じく顧問である今井尚哉氏(安倍首相の筆頭秘書官)のコンビとのこと。特に後者はとっくに過去の人かと思いきやで、自民党が支配する官邸とは懲りない面々の集合だと改めて思った。

東大の原子力物理学科が無くなったと聞いていたが、経産省や電力関連企業には強固な原子力村が相変わらず存在して、この機会を虎視眈々と狙っていたらしい。たまたま岸田氏のエネルギーに関する理解力が彼らにとって好都合だったと言うことだろう。これは古賀氏の発言でなくて小生の考え。古賀氏はこんな下品なことは言わずにもっと重要な事実を幾つも指摘している。50分ほどの時間を惜しむ必要がない方には次のYouTubeの視聴をお薦めする。https://www.youtube.com/watch?v=CmWC1Zxhurc

日本で再エネが一向に進まない理由の一つに、再エネが始まっても電力のコストが全然下がっていないことがある。一般の人にはあまり関係がないので知られていないが、太陽光パネルにしても元は日本製だったが現在は中国や韓国でどんどん低価格製品が生まれ、世界の再エネ価格が下がっているのが実情。エネルギーの保存技術にしても同じ、電気自動車の電池、例えば先駆者イーロン・マスク氏も当初テスラにはパナソニック製を採用していたが、最近は韓国製に乗り換えている。

古賀氏の話で、日本の技術開発力は昔も今も見捨てたものではないと言うことは分かった。で問題はどこかだ。問題は政策決定に与る官僚と政府政治家にあるとしか考えられない。首相がいくら頭が良くても持てる知識の限界はあって当たり前。側近の配置も重要なようだ。

2022年9月23日金曜日

戦争中継

 日本人はと言うべきか日本のマスコミはと言う方が正しいのかもしれぬが、ウクライナに侵攻したロシアの戦いを何処かの会場で行われているスポーツの試合を観るような気持ちでいるような気がしてならない。仕掛けたロシアにしても仕掛けられたウクライナにしても、ことは戦争。そう簡単に「負けました」と言える筈がないではないか。ロシアにしてみれば、仕掛けた以上遅かれ早かれアメリカを筆頭とするNATOを相手にすること当然予想していただろうが、甘すぎた考えもあったかもしれぬ。

ロシア側は当初ウクライナの政権転覆を意図していたらしいが、7ヶ月戦った現在、目的がどう変わったのか?或いは変わらずで、達成できるとでも思い続けているのだろうか?素人目にはサッカー試合で相手ゴールは遥か遠くに引き下げられたにも拘らず、交代選手もいないまま戦い続けているように見えなくもない。ロシア軍隊の構成については殆ど何も知らないが、当然ながら参謀組織があって、連日作戦は見直されているのだろう。作戦が如何なる経過を辿り現在に至っているかも知る由もないが、兵力を東部に集約した時や、黒海艦隊の旗艦「モスクワ」が撃沈された際、また今回の東南部でウクライナの激しい反撃など、その度毎に根本的見直しが行われて、大統領の裁可を仰いでいることが想像できる。

先の大戦で日本は多くの間違いを犯したとされているが、大きな間違いの一つが「戦力の逐次投入」にあったと聞いている。ことの発端からロシア側を応援したい気持ちで見ているだけに、彼らが嘗ての日本と同じ間違いを犯してほしくない。両国の人口を考えれば軍隊の規模はロシアが優勢でいいはずだが、報道では、投入されている兵力はウクライナのほうが優勢であるような錯覚に陥る。まさかと思うが、ロシアが当初投入した兵力が20万人とされているだけで、その後の増援がどの程度あったかが分からない。ただ、今回予備役30万人を招集と報道されているので、現役兵が不足しつつあることだけは確かだ。

兵力を増強するということは我々には想像しにくいが、確か日本の自衛隊員は陸海空合計しても25万人未満と理解している。いくら予備役、即ち経験者と言っても新兵さん、これどのように訓練して然るべく兵器を与えて配置するには数年を要するのではなかろうか?ネット上には世界の軍事力関連項目が多数あって、各国の兵員数も一応掲載されているが、どれも信用できない。1位のアメリカが兵員僅か150万人なんてありえないだろう。日本の軍事力が世界5位だなんて更に信じ難いが、マスコミの大部分は信じているのだろう。戦争に関しては殆どが当てにならない情報ばかりだと思うが、日本のマスコミは連日その情報をこね回している。

2022年9月22日木曜日

能力の問題

 まさか第3次世界大戦にまで発展するとは思いたくないが、ロシアのプーチン大統領は強気の姿勢を崩さない。しかしどう考えても多勢に無勢、衆寡敵せずだから戦争で勝てる見込みはなさそうだ。先の大戦の日本やドイツ、イタリアのようにならぬよう願いたい。ただ現在のロシアは嘗ての三国同盟国家の専制主義とは大分異なり、未だ一応民主主義政策を取っているようなので、国内の戦争反対勢力がどこかで勢いを増せば良いのだが。何れにしても希望的観測で、戦争のことなど何も分からない。

己の寿命も残り少ないのに、世の中が分からないことだらけで困ったものだ。世間のことは別にして、昨日から自分の能力について考えている。囲碁が一向に強くならないこと、物忘れが益々激しいこと等、昔からの疑問に加えて昨日地下鉄の中で思い付いた。昔から電車の中では広告を読むか、乗り合わせた他人を見渡して観察する悪い癖がある。昨日もそんなに混んでいない電車中で見回すと、年令や性別に関わらず殆どの人がスマホを観ている。中にはスマホを2台持っている人が数人いたが、これがどんな意味であるか聞きたいが、未だ誰にも聞いたことがない。

子供の頃から注意散漫な性格で、学校の授業でさえ集中出来なかったくらいだから、得体の知れない大勢の中でしたいことに集中してる人を見るといつも不思議に思ってしまう。普段静かな自室でパソコンに向かってブログ書きの時でも、打ち間違いが頻発するのに、スマホを片手で器用に操って何やら書き込む人を見ると本当に羨ましい。何をしても不器用なこと、これも悩みのタネの一つだ。余りに不器用なので以下のことは伝説に過ぎぬのでと、信用していないことがある。

お札の顔になったことさえある、聖徳太子のことだ。彼は実在したとも言われているが、馬小屋で生まれたとされること自体、はなから嘘っぽい。まして皇太子時代誰かの摂政を努めて、訴人7人からの訴えを同時に聞いて聞き分けた、なんて嘘にも程があるだろうと思っている。しかし考えてみると、7つの音を聞き分ける能力は大したことではないかもしれぬ。音楽家、特にオーケストラの指揮者になれば、数十人の楽団員の音を実際に聴き分けているし、音楽を聞きながら仕事をする人、本を読みながら音楽をする人なんかザラに存在している。唯自分には真似ができないだけだ。

一事に集中もできず、かと言って二つのことも同時に出来ない自分が実に情けない。外見的には人並みの耳目鼻手指などは授かっているが、ここから受け止めた信号を処理する脳が大分普通の人に比べると劣っているのかもしれぬ。人工知能開発をテーマにしたSF小説を読んでいる最中なのでつい思ってしまった。

2022年9月21日水曜日

国連に栄光を

 昔から「暑さ寒さも彼岸まで」とはよく言ったものだと思う。つい数日前までタオルケットも掛けずに寝られていたのに彼岸入りの昨夜には毛布無しではいられなかった。今日も日中の最高気温が30度に届かぬようようだ。今朝は久しぶりに板橋に住む長女が好物の羊羹を持って来宅して様々な情報を交換。横浜の義母、娘からすると祖母の年齢が、こちらはてっきりエリザベス女同年齢の96歳と思っていたが、なんと98際と教えられた。似たような細かい記憶違いは限りなく多くなっている。

娘は半袖シャツ1枚で来たので聞くと、自転車で坂道が多い道中なので丁度いいらしい。しかし、季節の変わり目だから気をつけてくれと注意を受けた。言われるまでもなく今朝は朝から家の中でもパーカーを羽織っている。

閑話休題:英国エリザベス女王の壮大な国葬が終わると同時に、世界の首脳が米国ニューヨークに終結、日本からは岸田首相が参加して総会で演説「ロシアを名指しで批判し、法の支配と国連改革訴えた」と報道された。しかし、総会に相応しい演説であったかと問われれば、否と言わざるをえない。韓国の首相の演説は北朝鮮を念頭に置きながら構成されていたが、国名は出していない。日本人もTPO即ち場を尊重すべきだろう。

国連には世界殆どの国が参加して、世界協調のシンボル、又は世界の良識の府で有り続けて来た。事実、国連の諸機関が世界平和のために貢献してきた役割は大きい。国連は第2次世界大戦後戦勝国となった連合国によって結成されたもので、日本が参加したのは1958年亜から終戦から13年を経てからであり、未だ敵国扱いのままらしい。

そのことは兎も角として、国連がこれまで果たしてきた役割とこれからどこまで機能しうるかを思うと些か悲観的にならざるをえない。現在国連を代表する事務総長は元ポルトガル首相のアントニオ・グテーレス氏。氏は世界平和のために公平な立場で努力されていると思うが、重要な国連の意思決定は安全保障理事会の決定が必要であり、この理事国15ヶ国のうち中国、フランス、ロシア連邦、イギリス、アメリカの5カ国が常任理事として不動になっている。

平たく言えば米英仏と中露の今や世界を二分する対立構造がそっくり持ち込まれているのだから、どう考えても残念ながらうまく機能するはずがない。悲観的に考えると月刊文藝春秋10月号の記事、元通算官僚の中野剛志氏が書いた「グローバリゼーションの崩壊」をある程度信じざるをえないかと思ったりしてしてしまう。氏はグローバリゼーションの恩恵を最も享受してきたのが日本。目を覚まして国内市場で完結する経済体制を構築すべき、と力説するが、小生には出来ぬ相談だろう、ではどうなる?で暗澹たる思いが募る一方だ。

年寄りの要らぬ心配になってしまった。

2022年9月20日火曜日

犬も食わないかも

 台風は既に日本列島の遥か北の日本海々上に居るはずなのに、その影響が未だ続いて雨や風が激しい。台風がこんなに巨大だったか、日本列島がかくも小さかったか知らぬが、3連休を見込んでいた人たちには大迷惑だったに違いない。もちろん健康オタク老人の小生にとっても同じで、今月は歩行数が7千歩にも満たない日が続いている。天気予報では今週末も山行は無理なようだ。ブログを通じての友人が面白そうなSF小説を推薦してくれたので、今週はそれを読みながら居眠りする怠惰な週になるかもしれぬ。

毎日読んで下さってる読者諸氏からすると、駄文にしてもよくネタが尽きぬと感心されるかもしれぬ。小生自身にしても同じで、いつもネタが尽きそうだと思っている。今日は最悪のネタ、夫婦喧嘩ならぬ自慢話でご容赦を願わねばならない。先ずは几帳面な性格。女房にすれば面白みがないこと甚だしく、さぞ迷惑だったと思うが、彼女がいなくなったので誰に遠慮もなく、朝起きてから夜寝るまで殆ど変わらない時刻時間で几帳面な生活を送っている。

中で最重要視してるのが睡眠時間、1日7時間はたっぷり寝ること。そのためには運動が必要で、理想が1万歩くらいを歩いて汗をかくこと。今度の台風14号のせいで、これがなかなか達成されていない。恐らく今月の歩行数は30万歩を大幅に下回るだろう。しかし考えてみると、几帳面であることはあまり自慢できることではなさそうだ。精神科医に掛かれば一種の病気かもしれぬ。細かいことに拘りすぎるのは精神的に悪いだろうし、何事も即断するのは、何をしてもうまく運ぶ筈はない。「急いては事を仕損じる」とはよく言ったものだ。

起床してから5時間弱が最も画一化した時間で、この間に朝の体操、洗面、仏壇への祈り、窓開けと休憩(約30分)朝食準備・朝食・後片付け、排便、歯磨きと続く。休息している時と朝食をとっている間にテレビで天気予報を確認して、買い物や散歩に出かける方面や時刻を決める。買い物は3日に1回。買い物は日によって異なるが、釜揚げしらす以外に魚類は買わないし、野菜と肉類は決まったものしか買わないので、メモを作る必要は無い。

やっと自慢の種を思いついた。毎朝納豆を食しているが、納豆は生卵と刻みネギと刻み海苔と八幡屋の七味ごまを入れてよくかき回して、温かいご飯に乗せるようにしている。問題はその生卵だ。これは女房譲りでスーパーの中の最高級品、6個331円を使っている。およそ高級品とは縁遠い生活の中で唯一自慢できる事かもしれぬ。

2022年9月19日月曜日

人工知能

 神から与えられたとしか思えないが、人智の豊かさ、深さは計り知れないとしたものだ。しかし、最近は機械による人工知能とやらが大流行で、これも馬鹿にできないらしい。孫が未だ学生だが、人工知能とやらを専門としていると聞いているので、いつか聞いてみたいとも思っている。人智との比較は難しいかろうが、一定の条件下でいいからどのくらいの信頼が置けるかについてだ。

実は昨日の昼間、NHKでプロ棋士囲碁トーナメントの試合を観戦していて思い付いた。この番組ではそう昔ではない、つい数年前からAI(人工知能)を大幅に取り込んでいる。囲碁の試合は互いに100手前後、概ね200手前後で終了する。囲碁は19路*19路361の交差点をそれぞれの石で如何に大きく囲うかの勝負。互いに石を置き合うには交互に置くことが唯一のルール。しかしAIは1手目から次の着手を3つ候補としてあげる(テレビでは6手目から)。昔は人工知能はプロ棋士に勝てないとされていたので、中にはAIの着手予想は観ない人も居た筈。

昨日の番組で解説者として登場したのは関西棋院の大物清成哲也氏、1951年生まれ。氏がしみじみ語っていた。「えらい時代になったものです。」氏も年齢から類推すると、当初はAIのことをこんなことになろうと予想してなかっただろう。しかし昨今では、プロ棋士の殆ど全員が人工知能の着手予想を研究してるらしい。また、囲碁番組のAIは着手予想と同時に勝率も予想するが、外れることは少ない。AIに思いが至ったのは、やはり昨日どこかで世論調査結果で内閣支持率の報道に接したからだ。世論調査はマスコミ各社が個別に行っているのはご案内の通り。しかし各社ごとに結構大きな差が生じている。何れもサンプル調査だから当然と言えば当然。しかしその差が結構大きいので、調査の精度を疑ったりしてしまう。

世論調査の手法、特にサンプリングの抽出方法については大分古くなってる筈なので、人工知能を活用した新しい調査方法が出現することを期待したい。アホな政策決定が続く政府なんかも、どうせ聞くならAIのご託宣でも聞くようにしたら少しマシになるのでは、と思ったりしてしまう。

2022年9月18日日曜日

老後の楽しみ

 台風14号は未だ鹿児島県に接近中で遠く離れている筈なのに朝から強い雨、おまけに雷まで鳴っている。今日は夕方になっても屋外でウロチョロできぬかもしれぬ。

昨夜の高校同期生とのリモート懇談で、友人の楽しみについていろいろな話を聞くことが出来た。少なくとも5人の内3人は音楽がお好きなようで、長野在住の友人は昨日態々松本市まで来るまで出掛けてポーランド国立交響楽団のコンサートを聴きに行ってきたし、横浜在住の学者氏は、書斎に大掛かりなステレオ音響設備を施して仕事をしながら音楽を聴くのが楽しみらしい。同じく葉山市在住の半ば学者氏も音楽が趣味で、月に一度は東京や横浜のコンサートホールまで出掛けて生演奏を楽しむそうだ。既に年末の第九演奏会のチケットを入手して楽しみにしているとのこと。

小生以外の四人全員がゴルフを楽しみとして頻度は異なるだろうが、プレーするのを楽しみにしているのも共通している。長野在住の友人と前橋在住の友人は文系と理系の違いはあるが、冬になればスキーを楽しむことで共通している。このように友人の話を聞いていると、我が老後の楽しみが非常に乏しいことに思いが至った。強いて楽しみを上げれば、毎日外をウロチョロ歩くことと夜熟睡することぐらいしか無い。

先週だったかもしれぬがNHK・BSPで「最高の人生の見つけ方」なる映画を観た。主役がジャック・ニコルソン、脇がモーガン・フリーマンと言う芸達者。原題は「The Bucket List」内容は<余命6ヶ月を宣告された二人の男が、死ぬ前にやり残したことを実現するために二人で冒険に出るストーリー>で、特に映画祭での受賞は無いが、アメリカや日本でかなりの興行成績を残しているので、ご覧になった方もおられるだろう。ジャック・ニコルソンとしては晩年の作品で、日本公開が2008年だから、劇場で予告編は観たような気がするが本編は観た記憶がなかったので多いに楽しめた。

明日は敬老の日だそうだが、土曜日の夜集う同期生は何れも元気そのもの、心身ともにしっかりして、映画の主役たちには決して引けは取らず、長生きした上に人生最後の瞬間までやりたいことを追求していくだろう。引き換えこちらはどうもやりたいことがはっきりせずボンヤリしているので、そう遠くない時期にくたばってしまうかもしれぬと恐怖感を持っている今日此の頃だ。

2022年9月17日土曜日

平和な日々

 現在の自分を考えるに自慢できるような物は何も無いが、「自由」だけは十分持ち合わせている。嘗て福沢諭吉翁なども言っているが、人間にとって何よりも重要視すべき価値はこの「自由」とのこと。我が身を思うと実際にそれを手に入れた現在かもしれぬ。しかし最近はこの点に関して少し疑問も感じ始めた。もっと重要な価値観は「平和」ではないだろうか?自由は個人の問題だが、平和は個人だけでは作れない。近くに平和を望まない人が居たりしても難しいし、自然環境で脅かされることもある。

煙草の味を覚えたての頃、安くてフィルター付きのHi-liteを吸っていたが、通の人は横文字の「PEACE」を好む人が多かった。けれど最近は煙草自体が流行らないし、世界中争いだらけ。宗教までも争いの真只中にあり、祈りもへったくれもあったものじゃない困ったご時世だ。どこぞの国では一時麻薬とされた大麻を自由化しているらしいが、そこまで言うならせめて煙草ぐらい好きなだけ吸えば良いようにも思う。好きなように煙草を吸っているのは外で車座になっている職人さんたち。サラリーマンや学生は吸わなくなっているようだ。例外は我が孫の一人だけ。しかし彼も、食後皆が居る席を外して遠慮しながら吸っている。

やはり「自由」と「平和」の併存は難しいのだろう。

話が変わるが中東のレバノンと言う国家。元日産の会長カルロス・ゴーン氏の母国で、彼が日本で犯罪者となるのを嫌って逃げ帰った場所だが、この国が超インフレで、ついに国家破綻に追い込まれたようだ。人民が暴動を起こして銀行を襲撃している。銀行を襲えばドルが入手できるのだろうか?素人考えでは、もう銀行にもドルは無いようにも思う。基軸通貨なる意味もよく分からないが、アメリカ経済だって威張れたものじゃないようにも思う。殺し合いを煽ったり、経済破綻の元凶になったり、、アメリカの為政者は人類の「平和共存」を如何に考えているのだろうか?

日本は比較的平和であり、あまり争いごとは得意ではないが、指導層の中には好んでそこに頭を突っ込む人間も多い。1億人を超える人間の価値観が一枚岩なるのは難しいだろうが、そこに向かわせる風を吹かせるのが指導者の役目の筈だ。

2022年9月16日金曜日

記憶

 NHK・BSPで13時から放送される古い映画を時々見るが、記憶のいい加減さにびっくりしてしまう。若い頃感激して観た映画の内容を殆ど記憶していないことだ。考えてみれば当たり前で、昨日の夕食のおかずすら満足に記憶できないのだから当然かも知れぬ。人間は記憶をどのように選別して保存する仕掛けになってるか分からないが、この選別の仕掛けが解明されると面白いと思う。

世に「記憶力」なる言葉がある。パソコンにもDRAMとか記憶容量なんて言葉があるが、こちらは正確な知識は無くても何となくイメージが湧くが、人間様の記憶力は果たして何を指すのだろうか?何れにせよ自慢にはならぬが、どうもその力が大分弱いのではと思う。若い頃の勉強には不向きだったかもしれぬが、今になるとストレスが少ないようで、逆に都合良いかもしれない。因みに、未だに記憶に残る鮮明なシーンは数少ないが、一番若い頃のものは3歳か4歳頃からある。

古いモノ黒写真のようだが、弟の誕生で入院している母のもとを訪れて、母の手を握ってるシーン。数日後お産の手伝いで熊本に来ていた祖母に連れられて長野に行くため、家を離れるとき玄関先で大泣きしている自分。ここまで書いてくると、長野駅に到着して人力車に乗せられて喜んでいる自分、傍で微笑んでいる祖母の顔。膝に掛けられた赤毛っとがカラー化しているから不意義だ。ここからは古い写真帳をめくるようにポツンポツンと静止画が蘇るが、連続性は無い。

忘れっぽい性格であるくせに、小学校時代には夏休みの日記で苦労した。1ヶ月位の日記を1日やそこらで思い出せず、もちろん書くことが出来なかった。毎日2行か3行同じ文句を並べて提出し、その度に怒られていたように記憶はしていないが、多分そうだったと思う。そのせいもあって、社会に出てからは業務日誌だけは几帳面に書く習慣ができた。その記録を全部とってあれば大したものだろうが、会社を変わるたび大部分を破棄しているのが残念だ。

今続けているブログ書きもその名残のようなものである。「ヤマレコ」なるサイトに山行きの記録を残しているのも同じ理屈だろう。近代は記憶に頼らずとも、自動的に記録されているデータが多いので、悪いことをする人間にとっては不都合であることも知るべきだろう。

2022年9月15日木曜日

プロの精進

彼岸までは未だ数日あるが、大夫凌ぎやすくなってきた。夜何も掛けずには寝られない。ここ数日はタオルケットを掛けて熟睡するようになった。半ズボンともおさらばしたし、あっという間に今度は寒さ対策が必要になるのだろう。数日前に書いたばかりだが、今日もまたお相撲の話。昨日も5時過ぎから取り組みを見ていた。長野県出身の大関妙義龍が角番に追い込まれて尚、調子が出ないのが残念だが、各力士の実力差が本当に紙一重ということが最近理解できるようになってきた。

よく言われることではあるが、力士の精進は凡人の想像を絶するものがあるのだろう。昨日の取り組みで特筆すべきは、何と言っても宇良と宝富士。結果は宇良の勝ちだったが、凄いのが決まり手。初めて聞いたが「伝え反り」で観た人にしか分からなくて当然だが、何度もリプレイされたが、説明のしようが難しい。強いて言えば小兵の宇良が相手の腹に潜り込んで仰向けに倒れながら相手を押し出す技だ。負けた宝富士には分かっていたかもしれぬが、勝った宇良は対戦後のインタビューで「何が何だか分からなかった」と語っていた。真剣勝負ということがよくわかった一番。

もう一番は大関貴景勝と琴ノ若の一戦。貴景勝は兵庫県出身だが高校は相撲の名門校埼玉栄高校に進んだ。対戦相手の琴ノ若も千葉県出身ながら同じ高校に進学、貴景勝と同じ相撲部での後輩(多分1学年だと思う)にあたる。日本ではどこの中学や高校でも運動部は先輩後輩の序列が厳しく躾けられる。昨日の一番はそれを目の当たりにした思いだ。NHKの中継では取り組み前から開設の親方が言っていた通り、貴景勝の張り手攻勢が凄かった。

貴景勝の張り手を食らったら、格闘技で相当体を鍛えた選手でも1発で脳震盪を起こすだろう。昨日はそれをどうだろう、5発か6発は繰り出し、琴ノ若もよく持ち応え何発か返したようにも見えたが、残念ながら上背が高すぎて逆に決まらないような感じだった。そして土俵際に追い込んだ貴景勝の繰り出した最後の一発。テレビで観ていても琴ノ若の脳に届いてしまったと感じた。一瞬目がうつろになったように見えたのだ。普通だったら、死亡事故になってもおかしくないと思うが、職業とは言え、力士たちの体の鍛え方は想像を絶する。 

2022年9月14日水曜日

「イカゲーム」

 今朝の報道(アメリカのエミー賞授与式)に接した時にはタイトルの意味が分からなかった。韓国が開発した新しいゲームソフトで、日本でも若者は知ってるだろう程度の気持ちだった。その後もテレビを見続けていたら、暫くして日韓の経済格差に関する番組があったので、改めてwikiで調べて、やっとテレビ番組であることが分かった。『イカゲーム』(英: Squid Game)は、Netflixでシリーズ配信されている韓国のサバイバルドラマ。内容がサバイバルゲーム的なものらしいので興味は無いが、世界的な評判であることは間違いなさそうだ。

このところ日本は何をしても世界的評価は下る一方だ。後で観た番組に出ていた韓国の社会学者が解説してくれたが、25年くらい前は、日本が世界第2位のGDPを誇っていた頃、韓国は30位くらいにいたが、現在は日本は第4位で韓国は第10位。国民一人あたりのGDPや平均給与とか海外留学整数などでは既に韓国の後塵を拝している。要するに韓国が実力を伸ばしたというより、日本の実力が低下傾向にあると見るべきと思う。この先生は一橋大学の教授でもあり、日本語に全く違和感を感じなかった。

話が変わるが、最近視力が大分低下してきた。ブログを書いていても文字が見えにくく、ネット碁でもパソコンのポインターを探すのが一苦労、ネット碁のし過ぎかもしれぬが、ブログの内容も薄くなり、書く量も減ってくるようなきがする。耳は今のところ補聴器の世話になるほどではなさそうだが、テレビのアナウンサーの使う日本語が気になって仕方がない。NHKアナでも、エリザベス女王が死去しました、なんて平気で言ったりするが、もう少し敬語とか丁寧語を勉強すべきだ。

2022年9月13日火曜日

次善の策

 最近しみじみ思うことがある。多くの人がそれぞれに生きているこの世では、我が思い通りにことが運ぶことは殆ど無いに等しい。次善三善をもって良しとしなければ精神衛生が通常に保てない。よく耳にする最善の策とか、これ以外の方法はありえない、なんてことがあるが、普通の感覚を持つ人が使う言葉でないような気がする。今更政治のことを取り上げるのは趣旨に反するが一つ紹介する。

昨日、沖縄県知事選の結果を受けた松野官房長官は次のように述べた。「県知事選の結果については政府としてコメントすることは差し控える。しかし普天間飛行場について、日米同盟の抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を考え合わせたとき、辺野古移設が唯一の解決策だ。」要するに従来の政府の立場を強調するのは結構だが、これって普通に考えると少しおかしくないだろうか?普天間基地の辺野古への移設問題は当初から反対がありながら、政府はもう20年以上も強情に押し通そうと頑張っている。

根性論だけで言えば立派なものだが、このまま行っても我が命のあるうちに解決見る日は来ないだろう。しかし少し見方を変えて考えれば考えれば、解決の方法は幾らでもありそうに思う。専門家から見れば素人の浅はかさだろうが、ことは米軍基地の問題だ。根本的には一方にアメリカ占領軍がいるのだから、アメリカ軍関係者を入れた3者協議機関を設定して、そこが結論を出すまで辺野古建設は凍結すれば良いじゃないか。

大所高所から判断すれば簡単と思うが、縦割り行政の我が国ではこの判断が難しいらしい。従って国を代表する協議会メンバーの決められないのだろう。逆に県とアメリカ軍代表はすぐ決められると思う。これが我が国が世界に遅れた理由の一つだと思う。政治のことは所詮他人事。文句を言っても始まらない。

昨日、この秋行きたいと思っていた場所のホテルが満室で取れないことが分かった。カレンダーを改めて確認すると、10月は連休がずいぶん多いし、コロナ対策も緩和されているので当たり前といえば当たり前。この秋の観光地はどこも似たようなものだろう。今年はもう泊りがけの旅行はやめて、日帰り旅行を考えたい。次善の策だが、その方が楽しみは増えそうだ。

2022年9月12日月曜日

テレビ番組

 誰しもこの年令に至れば多少はボケが来ても不思議はないと思いつつも、今朝は我が身を振り返り愕然とした。と言うのは昨日のブログがアップされていないことだ。読者の皆さんからすれば、不思議ではないだろうが、本人はいつも通りに書いてアップしたつもりでいたのだから大変不思議なことだ。普通ブログを書くのは昼直前、外出から戻る2時半頃読み直して確認して、4時にアップされるよう手配を完了する。と同時に下書きしたエディターも削除してしまう。

この手順をきちんと踏んだつもりでいたので、下書きも残っていない。昨日書いた内容は久しぶりでマスコミの話題だった。このところ世相とか政治関係の話題は取り上げないと決めていたので、どうしても(老化と健康)関係話題が多くなっている。中には若い読者も居るだろうし、同年輩の方にしても読んであまり役に立たない情報は面白くないだろう。てなことで、昨日は面白かったテレビ番組について書いたつもりだ。それは昨日参照したネットの履歴で明らかだが、早朝放送された【大相撲どすこい研 第14回「まわし」編】。

普段であれば食事の後片付けをする時間でもあるのに、面白くて後片付けを後回しにしてテレビに釘付けになってしまった。NHKは見逃し番組を観る方法を幾つか講じているので、興味がある方は視聴されること是非お薦めしたい。昔から疑問に思っていた、相当長いものだと思うが、どのように洗濯するのだろとか、俗な話だが生地はどこで調達するのだろうとか、いろいろな疑問が解消されたし、力士が如何に「まわし」に拘るかも初めて知った。

理由は簡単、「まわし」身体の一部であり、技磨きと密着した関係にあることも理解出来、来場所以降相撲観戦が一層面白くなりそうだからだったからだ。昨日は書かなかったが、序に先週見たもう一つ興味深いテレビ番組があった。NHKBS1の9月10日(土)15時からの30分番組「スピリチュアル・ジャパン」空手を学んだ若きアフリカ系男性が、京都のある合気道道場を訪れて合気道精神に触れ、深く思いを致した話。彼が疑問を感じたのが、空手や柔道はオリンピック種目なったのに合気道は何故ならないの?

道場主(女性)が笑いながら説明する。合気道は勝負をつけるものではないし、私にとっては永遠の遊びです。番組で観た限り、外国人と女性の門弟が非常に多かったのも印象的だった。

2022年9月10日土曜日

女性ホルモン

 現在ヨロヨロしてはいるが、どうやら健康を保っている。若い時と言っても40歳代から様々な病にかかって苦しんだものだ。その極めつけが前立腺がん。始まりはもう20年近く前になるが、未だ現役時代に頻尿に悩んでいた。当時はサラリーマン勤務3度目の会社が渋谷にあって、痛風だとか帯状疱疹だとか、大腸のポリープだとか思い出しきれないくらい様々病気で通ったかかりつけ医ががあった。会社の定期検診であったかかかりつけ医のすすめで受診したかも記憶に無いが、兎に角検査の結果、PSA値8を超えてが上昇が続いているので泌尿器科の専門医に相談してくださいと勧められ、自宅近くの池袋で泌尿器科のを見つけてそこに通い始めた。

丁度4度目の会社も首になって、個人企業を立ち上げた頃のことで、63歳くらいだったと思う。その町医者で薬をもらって通うこと数年、頻尿も治らず、腫瘍マーカーのPSAなる数値も上がり続けた。医者も病院を紹介して前立腺生体検査を受けるよう取り計らってくれたが、2回検査しても癌は発見されない。更に1年近く経っても改善の兆しが無いので、もっと正確な検査をと言うことで、医者の出身校日大板橋病院の泌尿器科々長を紹介される。それからもう9年近くなるが、この科長とは今でも1年に一度顔を合わせているが凄く波長が合った。

最初に話し合いがあり、こちらから手術はしたくない、即ち入院は嫌だと無理な注文を出したが、先生は素直に受け止めて「時間は掛かるかもしれぬが通院で治療しましょう。」と通院での治療方法を決めてくれた。確かに時間は掛かった。最初の1年はホルモン療法で女性ホルモンを注入。これでPSAの動きを観察して、その後1週間に6日日曜日だけ除いて連日通院で放射線照射、これを8週間続けた。結果は驚異的で、ピーク時26.5だったPSA数値は1以下にまで下がり、頻尿も収まった。それからもう7年が経っている。

今日の健康はこの先生との出会いが決定的だっと思うが、その他密かに思うのが女性ホルモンの注入効果。勝手に思うだけで間違ってるかもしれぬが、どうも癌だけでなく、性格にも影響してるのではないかとも思う。ホルモンなるものが性格と関係あるかどうかはもちろん分からない。しかし女性と男性にはどこか根本的に異なるところがあるのは万人が認めるだろう。イギリスのチャールズ新国王がいくらエリザベス女王を見習って努力されても、申し訳ないが母君には及ばないだろう。

女性に軍服は似合わないが、平服でいても女性は強い。我が家の伝統でもあった。

2022年9月9日金曜日

退屈人生

 なにか面白いことを思いつきたいと思ったところで、なかなか思いつかない。テレビで映画でも観よううと1時からBSプレミアム「オクラホマ・キッド」を観始めた。ジェイムス・キャグニーとハンフリー・ボガードと役者は一流だが、所詮はモノクロ時代の四角い画面だからどうもかったるくなって、途中で切り上げてしまった。やはり「トップガン マーベリック」のスピード感に感性が毒されているようだ。長い人生でやり残したことは沢山あるから、その中から見つけるべきだと思うが、その筆頭は山歩きかもしれぬ。しかし未だ少し暑いので娘も誘いに乗ってこない。

結局終日ネットでヘボ碁を打っている。それも生き方の一つで、そのうち他に夢中になれることが見つかれば良いと思う今日此の頃だ。夕方出掛けたら帰りに本屋でも覗いてみよう。

2022年9月8日木曜日

一人暮らし

 このところ心が晴れぬとか、気に入らないことばかり多くて、ブログ内容も不景気と言おうか、面白くない話ばかり続いている。確かに現在世界は、第3次世界大戦の瀬戸際にあり、それを阻止出来るような偉大な政治家は見当たらないし、国内に至っては言わずもがなだし、今日は1ヶ月半に亘った家の工事も終わったので、畳屋さんへの支払いも済ませた。蓄えが一気に減ったので家計の先行きは心配し始めれば如何ともし難いのが実情だ。頭の中では鶴田浩二の「傷だらけの人生」が流れている。「今の世の中真っ暗闇じゃござんせんか~」だ。

しかし、そんなことを考えたところで、今後何日この世に居るか分からないのだから無意味だと考え始めた。これからは毎日のニュースに一喜一憂せず、自分がこれを書いてる瞬間まで元気であれば、それを善しとして、空元気と言われようとも、少し前向きなことを書くべきだと昨夜思い付いた。そう上手くいくかどうか分からないが、、今日以降はそうしたい。今現在、82歳の割には元気な方だろう。昨日も土砂降りに近い雨の中いつも通りに池袋まで往復、6キロ近く歩いて帰宅。今日の昼も場所は異なるが、同じくらいは歩いている。

一人暮らし故の心配はあるのだろうが、深く考えないでいこう。少なくとも介護すべき同居人がいないことは有り難い。その代わり、こちらが倒れたら看取ってくれてる人間がいないので、そのままあの世に行けるかもしれない。考えようではこれもメリットだろう。独居のメリットは他にも多い。いちいち挙げないが、くよくよすることは止めたい。他人のことはなるべく考えず、毎日のように発生する自分の小さな過ちや不甲斐なさにも腹を立てずに過ごしたいものだ。

2022年9月7日水曜日

不満だらけ

 日本の周辺は諸外国に比べると未だマシなようだが、今年の気象は異常とも言えるようだ。高温と乾燥に依る山火事、氷河の崩壊、大雨に依る洪水、おまけに地震まで多く発生して世界中で被害が発生している。報道されるだけしか知らないが、報道されない広い範囲で大きな変化があり、地球の生態系も大きく変わってしまっているのかもしれない。生態系の一員である小生としても何とか持ちこたえるべく、ルーティンを続ける日々だが残暑の厳しさに些か閉口している今日此の頃だ。

話が変わるが、無能無策の政府のせいで円の価値が急激に下がっている。僅かばかりの蓄えがハイパーインフレで紙くずになるとは思わないし、低金利で何年経っても利息が付かないことも我慢してきたが、昨今の下がり方は気象と同じで些か異常ではないか。マスコミも「外貨定期預金が急増」なんて大見出しを着けて喜んでいる。高額な定期預金を持つ人ほど金利にも敏感だろうから当然のことだ。しかし郵便局に行って数十万円の定期を外貨建にしてくれなんて言ったら笑われるに違いない。

それにしても、日本国民の大人しさは驚くばかりだ。誰にとっても持てる蓄えが日々価値が減っていくのは不愉快なことの筈だ。何の社会的貢献もせず、年金だけで命を繋ぐ年寄りが、こんな場所で不満を言うのはいけないことかもしれない。

2022年9月6日火曜日

本末転倒

 一寸先のことすら満足に見えない日本の首相、誰に吹き込まれたか聞いたか知らぬが、唐突に原子力発電を増設すると言い出した。ロシアのガス供給を止められて苦しんでいるドイツやフランスで停止している原発を今度の冬に限って稼働させたいと言い始めてるのは分かる。日本でも態とらしく電力供給が逼迫してるとの宣伝が行われていて、NHKは毎日電力節約のため「スタジオの照明を落としています。」なんてテロップを挿入している。照明が落とされていても少なくとも我が家のテレビで観る限りなんの変化もない。連日繰り返される下らぬニュース番組の照明を落としてどうなるものでもあるまい。

今朝の日経に依ると「原子力をめぐる議論が再び日本で動き出した。岸田文雄首相は8月、次世代型原子力発電所の開発・建設を検討するよう関係省庁に指示した。」既存の原発の廃炉すらまともに進んでいない中で、次世代原発とは如何なる存念か、常識を超えた発想でしかありえない。この狭い日本に既存の原発はたしか50基あって、もう稼働させないと決まってる筈ものが半数以上。そこから出た膨大な汚染物質の廃棄場所すら確保できず、廃炉が決まってる原発でさえ作業が進んでいないのが現状だろう。 

なんの役に立たない機構内に大勢の雇用者が存在していることは失業対策的観点からすれば結構かもしれぬが、電力会社はその費用をまるまる消費者に上乗せして請求している訳だ。これをよしとするかどうかは国会でもじっくり議論をしてもらえば良い。俺の死後になるだろうが、首相はマジで言い始めて、既に経産省や電気産業協会とは打ち合わせに入ってるらしい。原発の立地は既に満杯で、関西電力が福井県で行ったような汚職疑惑はほんの氷山の一角が偽らざるところだ。

廃炉が進んで、その敷地内に新原発を立ち上げるのが理想だろうが、少なくても40年や50年で見通せる話ではない。汚染水と同様、あらゆる汚染物質を人心を無視してどこかに廃棄したとしよう。確かにその空き地は新原発でも作らなければ、活用の仕様が無いのも事実とも言える。それにして世界の趨勢に反することを行おうとする東洋の片隅の国について他国の指導者はどう見るだろうか?「新規原発がなければ原子物理学者が育たない」との心配があるとの声も聞こえる。これも全く本末転倒の話だ。湯川秀樹博士は原爆も原発も無い世の中で、ノーベル物理学賞を受賞されたことを思い出す。

2022年9月5日月曜日

儚き想い

 昨日、狭い我が町内でもコロナ禍で大きな変化が起きていることを知った。昔は我が家の真ん前でそば屋を営んでいて、7,8年前に店を畳んで、道路1本離れて50メートルほどの中古住宅に越した女将さんとばったり出会った。昔はいつもご夫婦二人連れで歩いているのを見かけたが、最近見かけず、どうしてるかと思っていた矢先のことだ。思わず立ち止まり長話になってしまった。ご主人が先月18日に急性心不全で急逝されたとのこと。家の新築なったばかりで、古い仏壇を処分してしまったので、まだ仏壇が間に合わず、今日は巣鴨お地蔵さんの縁日なので、お参りを兼ねて仏具を買いに行くところだったとのこと。我が家とは丁度逆で、女将さんは毎週プールで泳いでいるとかで元気な様子。

葬儀は家族だけ、10人以下に制限されていたのでまともには行えず、取り敢えずお骨にして急拵えの壇に置いてあるだけらしい。更にびっくりしたのは、我が家の正面3軒のお年寄りが最近立て続けに亡くなってしまったとのこと。確かに言われてみると、少し前までよく見かけたお年寄りの姿を見かけていない。若い娘さんや奥さんたちとは時々会話はしてるが、まさかそんなにあちこちでお年寄りが亡くなっているとは知らなかった。蕎麦屋のご主人は殆ど同じ年齢、1年に一度の老人健康診断は受けてはいたようだが、最近は歩くのが苦痛になっていたとのこと。それでも自転車に乗って近くの麻雀屋に通うのが趣味だったとのこと。あの親父さんがパチンコでなく雀荘通いとは知らなかった。

本当にあっけなかったと女将さんは言う。普通葬儀となればどこで行われようと、そのお宅には人の出入りが増えて、近くなので気配を感じると思っていたが、最近はそうではないらしい。明日、足場の解体で来る畳屋さんは町会の役員なので詳しく聞いてみたいが、人生の儚さが我が身にも迫る。週の始まりでもある月曜日なので、少し明るい話題にしたかったが、不景気な話題になってしまった。長いこと国会も開かれず、今週やっと臨時国会が招集されるとのこと。政府が旧統一教会問題と安倍氏の国葬問題に関してどんな発言をするか世間は注目してるが、諸外国からすれば余りにセコすぎて殆ど関心がないだろう。

どの国でもインフレ対策や来るべきの冬に備えてのエネルギー対策、西欧vs反西欧諸国間の主導権争いで頭が一杯で、日本のことになんか関わっていられない、が本音と思う。そうした意味で日本政府は本当にノーテンキだと言わざるをえない。安倍政権以来の閣議決定で憲法まで踏みにじる体制を未だ維持できると思っている。天網恢々疎にして漏らさず、と俚諺にある通り、不正をなす者が長続きする筈は無いと信じたい。

2022年9月4日日曜日

今日もまた

 昨夜も恒例の高校同期生5人でのリモート懇談会。昨夜の大きな話題は日本社会の劣化、世界他国と比べると年を追うごとに地位が低下していることへの嘆きだ。象徴的な現象は先ず人口が減り続けていること。教育水準が低下していること。即ち大学が増えたので大学進学率は高くなっているが、日本での高等教育は世界水準から見るとあまり自慢できるものではないらしい。大学が多くても日本の大学に留学を希望する学生は少ないし、日本から海外に留学する学生も年々減っているとのこと。大学関係者も一人いるので満更嘘ではないだろう。

老人の茶飲み話はあちこちに跳ぶ。旧統一教会と政治家の関わり、経済的な問題、産業構造問題、格差社会問題、若者たちの考え方、老後の資金問題、等々80歳過ぎた我々と関係ありそうでなさそうな話題が盛り沢山だった。中で友人の一人が「もうG7から抜けたらどうかね」と言ったが、なんとなくそうだなと思った。主要7ヶ国首脳の一人とは少し荷が重いかもしれぬ。たまたま今朝発見したが、昨夜の朝日新聞デジタルにこんな記事が掲載されていた。<日本円が「ジャンク通貨」に? ロシアや新興国通貨よりも価値下落>まさに「成る程ね」である。

昨今はネット社会の影響で情報量が多すぎて、真実と虚偽情報の判断が難しい。どうしてもこうあって欲しいと思う情報を信じてしまうのが常だが、これを自分の人生設計に取り込むことは相当危険に違いない。分かっているつもりだが行うは難しだ。かくして間違いを繰り返しながら人生は1日1日と進んでいる。、昨日の夕方に家のペンキ塗りが終わった。ペンキ屋さんと管理してくれてる畳屋さんが揃って挨拶に来てくれた。但し、足場の解体は、鳶職の日程で火曜日になるらしい。

昨日の朝は天気が気懸かりだったが、結果的には日中晴天が続き作業が捗ったようだ。台風の影響が心配だが、火曜日であれば何とか大きな被害は避けられそうだ。畳屋さん曰く「これであと10年は凌げますよ。」我が身の終焉がいつかは分からぬが、暫くはこの屋根の下、化粧直したボロ屋で安んじて住むしか無い。

2022年9月3日土曜日

政治的無策に拙速

 買い物や外食の際にはインフレの進行を少し感じるが、日々の消費金額が精々2千円とか3千円止まりなので実感としてピンとこない。光熱費も10月から大幅に上がるだろうが、これも同じだ。塵も積もりて山となってから泣き面になるのは分かってはいる。従って、円安なんてことは我が生活とは無縁のことと思われても仕方ない。これまでの円安でさえ上記の通りだ。政府の感覚も不肖ボケ老人と同じと思いたくないが、最近の急激な円安傾向に関する政府や日銀からのアナウンスは皆無で、見事なくらい無策に徹している。

正反対に拙速に過ぎ政権の先行きに危険信号を灯してしまったのが安倍氏の国葬問題。岸田首相にすれば国民に多少の不満が生じえいても、強行してしまえば昨年夏のオリンピック同様、やって良かったになると踏んでいたようだ。国葬自体は既に9月27日と正式に決まり、招待者への案内状が既に発送されたり、外国には然るべきルートで連絡されて、来日する要人について調整が始まってるだろう。聞くところによれば、ドイツは当初メルケル前首相派遣を検討していたようだが、昨日ウルフ元大統領が出席と発表された。ウルフ氏が現ドイツ政府の代表として如何なるポジションの人かは知らない。

フランスも一時はマクロン大統領がとの声もあったようだが、こっちも立ち消えになったようだ。岸田首相とすれば、弔問外交で安倍氏の遺産を引き継ぎたいとの考えだったようだが、そもそも安倍氏の外交実績に関する見積もりが甘すぎたようにも受け止めることが出来る。事務局は内閣府の何処かで、外国政府との折衝は外務省や警察庁、国内は主に総務省だろうが、実質的には電通が手配した業者があたふたしてるに違いない。国内関係者の出席約5千人と言われるが、野党関係者や自治体関係者の不参加率が高まると問題は更に大きくなりかねない。

何れにしてこの国葬、先のオリンピック以上にやった後もスキャンダルまみれに襲われ、岸田氏にとって政治的得点になりにくいことがミエミエで、主催者に対してお悔やみを述べたくなってしまう。

2022年9月2日金曜日

百聞と一見

 新聞は家内が他界した際に宅配を断り、日々のニュースは早朝5時半から約2時間のNHKBS1の「ワールドニュース」地上波NHK総合1の朝夕7時のテレビだけにしている。他によく観るのがBSTBS「報道1930」(平日19:30)とBSフジ「プライムニュース」(平日20:00)程度だ。しかしこの二つは時間が重なっていることもあり、最近は本気で観る気がしない。更に理由を付け加えると、司会者にしても解説者にしても取り上げるテーマに関して本気で取材した形跡が無く、なんとなく現在世界で流通しているニュースの断片から都合の良い部分を拾い集めてつなぎ合わせている感じが強すぎるからだ。

最近はDVDなる優れた録画機能が出現しているので、録画してまで観ていた番組が1件だけある。それは地上波TBSの「報道特集」(土曜日17:30から1時間を超える大型番組)現在の形になって既に10年以上になるが、メインキャスターの日下部氏も引退し、総合司会兼任のキャスター膳場貴子氏と2枚看板で頑張ってきた報道記者出身の金平茂紀氏も9月で降板とのこと。出演者の交代は仕方ないことではあるが、金平氏は報道出身だけに腰が軽く世界の紛争地には必ず自ら足を運んで取材をし、政治家に対する突っ込みも厳しかった。

視聴者からの支持は高かったと思うが、社内上層部には少し煙たがられていたようだ。「金平さんが上層部から不興を買った原因のひとつが、TBSの元ワシントン支局長・山口敬之氏が起こした伊藤詩織さんに対する性暴力事件を巡る局側の対応について公然と批判したことです。」との証言もある。メディアはどこでも同じだが、上層部は時の政治権力には公然と楯突く訳にはいかない。金平氏にすれば当然許せないことであったに違いないだろう。

氏はこれからも番組には関わり続けるだろうが、寂しい気持ちがする。報道は事実に徹してほしいが、言うは易く行うは難し。百聞は一見に如かずだ。

2022年9月1日木曜日

手紙2件

 数日前に亡き妻に引き続き応援している区会議員から封書が届いた。内容は彼の個人的問題が週刊文春で記事になったのでとのこと。彼が妻に可愛がられたきっかけは元自民党の衆議院議員だった小林興起氏の秘書時代のこと。真面目な好青年と話は聞いていたものだ。ところが今回、週刊文春8月4日号で旧統一教会との関係が暴かれたらしい。彼の手紙にも「私は学生時代に原理教会に勧誘されて入会、教義を学び信仰を持っていた時期がありました。秘書時代には国際勝共連合との窓口となり、選挙を通じて関係を持っていました。とはっきり書いている。

その後、独立して区会議員になった時、政治と宗教の関係を改めて深く考え、政教分離が原則の我が国で、税金で生計を立てる政治家になった私が、特定宗教に献金をすることは税金を献ずることになる、と考えて関係を断つ決心をしました。しかしながら秘書時代から続いてきた社会的、政治的人間関係を断ち切ることは出来ず、旧統一教会関係イベントにも参加したり選挙の支援もしてもらってきました。また現在も、旧統一教会関連団体「一般社団法人教育問題国民会議」の幹事でもあります。と書かれている。

彼は区会議員になって既に3期目だったと思うが、殆どトップ当選で無所属ながら自前の会派を作り4人の仲間を持っている。選挙で彼の名前を書いた人は碓か3千人は超えていたと思うし、亡き妻も彼の後援会で短大時代の友人と巡り合ってびっくりもしていた。彼のカミングアウトが今後の選挙に如何なる影響を及ぼすか測りかねるが、個人的には、他に知ってる区会議員もいないので、彼が立候補したらこれまで通りに応援しても良いだろと思っている。

この手紙から類推すると、自民党が決別宣言をしても、古いしがらみを断ち切ることはかなり難しそうだ。宗教に名を借りたビジネスの実態を徹底的に暴いて、これを廃絶させることができれば良いのだが、これも相当難しそうだ。せめて、これまで関係を持ってきた議員は白を切るのを止めて、区会議員の彼のように、これまでの経緯を正直にカミングアウトする方が少し救いがあるような気もする。

手紙繋がりになるが、同じ日に大学同期会の通知が来ていた。3年ぶりとのことで知らぬ人が代表幹事になっている。会場もこれまでは帝国ホテル地下にある三田クラブからキャンパス内のザ・カフェテリアに変更、コロナ禍で従来の場所では30人以上の集会は駄目らしい。日時が10月28日17時なので未だ迷っている。