2022年9月23日金曜日

戦争中継

 日本人はと言うべきか日本のマスコミはと言う方が正しいのかもしれぬが、ウクライナに侵攻したロシアの戦いを何処かの会場で行われているスポーツの試合を観るような気持ちでいるような気がしてならない。仕掛けたロシアにしても仕掛けられたウクライナにしても、ことは戦争。そう簡単に「負けました」と言える筈がないではないか。ロシアにしてみれば、仕掛けた以上遅かれ早かれアメリカを筆頭とするNATOを相手にすること当然予想していただろうが、甘すぎた考えもあったかもしれぬ。

ロシア側は当初ウクライナの政権転覆を意図していたらしいが、7ヶ月戦った現在、目的がどう変わったのか?或いは変わらずで、達成できるとでも思い続けているのだろうか?素人目にはサッカー試合で相手ゴールは遥か遠くに引き下げられたにも拘らず、交代選手もいないまま戦い続けているように見えなくもない。ロシア軍隊の構成については殆ど何も知らないが、当然ながら参謀組織があって、連日作戦は見直されているのだろう。作戦が如何なる経過を辿り現在に至っているかも知る由もないが、兵力を東部に集約した時や、黒海艦隊の旗艦「モスクワ」が撃沈された際、また今回の東南部でウクライナの激しい反撃など、その度毎に根本的見直しが行われて、大統領の裁可を仰いでいることが想像できる。

先の大戦で日本は多くの間違いを犯したとされているが、大きな間違いの一つが「戦力の逐次投入」にあったと聞いている。ことの発端からロシア側を応援したい気持ちで見ているだけに、彼らが嘗ての日本と同じ間違いを犯してほしくない。両国の人口を考えれば軍隊の規模はロシアが優勢でいいはずだが、報道では、投入されている兵力はウクライナのほうが優勢であるような錯覚に陥る。まさかと思うが、ロシアが当初投入した兵力が20万人とされているだけで、その後の増援がどの程度あったかが分からない。ただ、今回予備役30万人を招集と報道されているので、現役兵が不足しつつあることだけは確かだ。

兵力を増強するということは我々には想像しにくいが、確か日本の自衛隊員は陸海空合計しても25万人未満と理解している。いくら予備役、即ち経験者と言っても新兵さん、これどのように訓練して然るべく兵器を与えて配置するには数年を要するのではなかろうか?ネット上には世界の軍事力関連項目が多数あって、各国の兵員数も一応掲載されているが、どれも信用できない。1位のアメリカが兵員僅か150万人なんてありえないだろう。日本の軍事力が世界5位だなんて更に信じ難いが、マスコミの大部分は信じているのだろう。戦争に関しては殆どが当てにならない情報ばかりだと思うが、日本のマスコミは連日その情報をこね回している。

3 件のコメント:

呑兵衛あな さんのコメント...

露・中・米といった領土の広い国を通常の戦闘で負かす事はできないと思います。
まあ、数十年掛ければ叶わなくないかも知れませんが、現代の国際情勢では現実的とは思えません。
特に、露vs宇については、宇が受け身で露が攻めたという構図ですから、露がまいったとは言わないでしょう。
さりとて、欧米の武器援助を受けている露が、いつまでも兵士の補給が続くのでしょうか。
露の兵員加算に効果があるのか判ませんが、米の大統領が変われば欧米の武器援助が停まり、宇のカラ元気も削がれるだろうと見ているのですが。
いずれにしても、露からエネルギ供給の絶えたEU各国のほうが、露のデモよりは一大事になるのでは。
日本のマスコミ。この戦争が始まった頃は宇からの避難民を受け入れているポーランド等の周辺国を讃えていましたが、最近はどうなっているのでしょうか

呑兵衛あな さんのコメント...

前文中
>さりとて、欧米の武器援助を受けている露が、
は、宇の誤字でした

senkawa爺 さんのコメント...

呑兵衛あなさん
何時もコメントをありがとうございます。
マスコミも日本政府と同じで、相変わらず欧米側を正義として応援してるようです。
今日も書店でフランス人エマニュエル・トッド「「第三次世界大戦はもう始まっている」を立ち読みして思いました。どう考えてもキ印に刃物を与えて世界に危険を齎しているのはアメリカだと思います。