2022年7月31日日曜日

家事全般

 若い頃は「隠居」と言われるようになれば、随分のんびりできるようになるだろうと想像していたものだ。現在はそう呼ばれても不思議がない年齢になったものの、結構忙しい毎日だ。しかし忙しいのは生きてる証拠じゃないかと自ら慰めている。今年は1月に詐欺に引っかかったことが関係して、預貯金が大分減った上に細かい支出管理が強いられている。先週29日にやっと、詐欺被害前に使っていたカード会社から<引き落とし不能のため>に請求されていた350円也を200円の手数料を払ってコンビニのATMから振込をした。

同時に、この請求の根拠になっていた某ウェブサイトの会員登録がやっと見つかり、この登録の抹消にも成功。後1度や2度は同様の請求処理が必要かもしれぬが、これで詐欺被害の後処理はなくなるはずだ。既に今年も7ヶ月を経過、預貯金も大分減った。これも今週だが、前からずっと気になっていた屋根に残っていたVHFのテレビアンテナを撤去してもらった。時々見知らぬ人や電気屋さんから「危険ですから撤去してあげます」と言われていたが放って置いたものなので、これも幾分スッキリした。がしかし、今度は屋根に登ってくれた鳶職が「屋根が相当傷んでいます」と写真を見せてくれた。

彼は先日玄関先の石塀をブロック塀に作り変えてくれた器用な職人で、兄さんがすぐ近所で、我が家の全般に関して面倒見てくれている。未だ見積もりは来ていないが、近く櫓を組んで塗り直しをする必要があるとのこと。外回りもすることが多々あるが、家の内側も気になることはいっぱいある。掃除が面倒なので、できるだけ汚さないように生活しても、埃というやつは厄介なものだ。掃除機が古道具屋で調達した重いものだから扱うのが億劫だがたまには使ったり、雑巾をかけたりしなくてはならない。学生時代に山小屋の番頭をしていた頃を思い出す。薪を引いたり割ったりしないで済むだけ良しとしよう。

明日はもう8月、区から健康診断の通知が来ていて11月までに受診するように書いてある。昨年は9月7日に受診しているが、それまでの3年は何れも8月中だ。去年の夏が特に忙しかった事があったかも知れぬが、今年は8月中に行くことにしよう。土曜日にもいつもの仲間と雑談をしたが、健康が一番大事だ。高血圧で降圧剤を飲んでいる友人が二人いた。幸い今のところは必要性の指摘は受けていないが、味の濃いものが好きなので、いつどうなるか分からない。

2022年7月30日土曜日

さっぱり分からぬ

 ロシアのラブロフが外務相が「ウクライナのゼレンスキー大統領退陣まで軍事作戦をやめない。」と明言したそうだ。たしか旅先のエジプトだったと思う。氏はこの後アフリカのずっと南の方にまで下って数ヵ国を訪問している。アフリカ大陸にいくつ国家があるかも知れぬが、同時期にマクロンフランス大統領も数ヵ国を訪問したとのこと。日本でも報道されたから承知しているが、これら先進国首脳の行動がどんな意味を持つか知りたい。

日本にもロシアやウクライナ事情に詳しい専門家が居て、テレビ番組に招かれ、放送局側に言わせれば「現状や未来を詳しく読み解く」筈だが、納得できた例がない。ましてや中央アフリカ大陸関係ともなれば、専門家が存在するのかさえはっきりしない。フランスの場合は昔から外人部隊が有名だが、ロシアの場合はワグネルと名付けられた民間の戦争請負会社がアフリカ諸国の紛争に介入しているらしい。

そもそも民間の戦争請負会社を海外で活用し始めたのはアメリカだと理解している。従って、現在でもウクライナ戦争に直接関与しない建前を取っていても、実態的には相当数の軍人もどきがウクライナに協力してるに違いあるまい。もちろん費用はアメリカの公金、即ち税金だと思うが、こういった支出がどのように公正かされるのか?どこの国もインチキ臭いことだらけだ。

先進国の中でもイギリスは政権がひっくり返って無政府状態。来月にならないと国がまともに機能しないらしいから措くとして、アジアから唯一G7に参加している日本も存在感がまるで無い。トヨタだけが世界最大の販売量を誇っているが、来年の見通しは立たないらしい。北半球は熱波に覆われ、世界のあちこちで大規模な被害が発生している。日本で被害が少ないのが不思議なくらいだ。

経済と安全保障で杖とも柱とも頼むアメリカに言われて「何でも仰せの通りに畏まって候う。」も結構だと言いたいが、結構では済まなくなることが起こる可能性がありはしないか?肝心のバイデン大統領の元気が無い。中国に妙に反発してるが、習近平氏から軽くあしらわれ、国内的にはインフレが抑えられず、中等の同盟国サウジアラビアまで足を運んだのに、皇太子に馬鹿にされてしまった。その悪皇太子がフランスを訪問して、マクロン大統領に甘い言葉を囁いたとすれば頭にくるのも仕方ない。

兎に角世界には戦争好きな大国がいっぱい、当分平和にはならぬだろう。日本としてはこれを無視して、再び半導体生産で世界に冠たる国になることでも夢見たい。

2022年7月29日金曜日

読後感「破壊者たちへ」青木理

 共同通信社出身のフリージャーナリストの著者は同郷長野県出身でもあり、以前から親しみを感じて何冊かの著書も読んできた。本書はサンデー毎日に持っていた連載コラム記事、(2018年から2021年の中から)をまとめたものである。従って一つの項目はこのブログと大差ない短文であるが、非常に読み応えがあった。2018年と言えばつい先日、著者が取り上げてる事案、現象は現在解消されてるものはほとんど無い。半分忘れかけていても、忘れてはならないことばかりだ。

氏の専門は検察庁関係だったと思うが、かなり批判的なところもあって、検察庁から出入り禁止になったとか聞いた気もする。他には韓国留学などで韓国事情にも詳しいこと。政治記者ではないが、検察記者時代の経験から政治 問題にもかなり詳しい。即ち、日本における三権分立の建前と行政と司法の二股になっている検察組織を長年見てくれば当然ではあろう。1966年生まれなので戦争は経験していないが、韓国に長年住んだので日本が植民地化した時代に犯した歴史の数々を韓国国民から直接聞いているので、アメリカ軍に依って歴史勉強を禁じられた小生なんかとても及ばない歴史認識を持っている。

著者が最も重要視するのは権力者たちの問題意識。歴史認識は言うに及ばず、今そこにある不都合な問題を敢えて無視する行動様式。東京オリンピックであれ対コロナ禍政策で同じことだ。著者が最も忌むもの、ことは「無知と無恥」の2点、これが政界を覆い、ひいては社会を昏くしていると嘆く。項目的には100近くあったと思うが、国民の中でははっきり見えてる現象が政治家にはまるで無視されるている現実。数え上げれば切が無さそうだ。

どの項目で同意、同感する箇所が多かったが、1箇所だけ少し引っかかったところがある。著者は天皇制を真からは支持はしてないようだ。勿論あからさま反対はしないが、先の大戦で天皇の責任を不問に付したことには不満があるようだ。しかし、民主主義の根本を思えば、著者の不満は正当であることは否定できない。昔から信州には、著者のように精神に一本筋が通っている人が多かったことを改めて思い出した。

2022年7月28日木曜日

鶏が先か卵が先か

 今はもう盛夏のはずだが本当に梅雨が明けたのかがはっきりしない天気が続いている。しかし体調的には完全な夏バテ。先ず食欲が落ちてる。三度の食事で二度は米の飯を食いたかったのに、このところ朝一回だけで、後は昼か夕方麺類かパン類の二食で済ますことが多くなった。補給が少なくなれば活力が落ちるのは理の当然。せめて頭の栄養素だけでも補給をしたいので、本を二冊買い込んだが、読書にもエネルギーが必要なので進捗は捗々しくない。

補給と消費は鶏と卵、どちらが先か知らぬが、いくら寝ても眠いし、朝食後欠かさなかった飴でさえここ数日口にしてない。大好きな甘い菓子でも食欲が湧かない。それでも熱が出るとか外出が億劫になるとかまでにはなってないので、細やかな抵抗は続けている。兎に角歩くこと、日が落ちてからが理想だが、そうも言っていられず日中汗水流すことも多い。

涼しさが戻るのが待ち遠しいが、8月1日から始まる豊島区の健康診断の案内が今朝届いた。もう秋の始まりだ。秋が来れば冬遠からじで、寒さにも備えなくてはならない。欧州のことを思えば停電やガス欠の心配は無いだろうが、暑さに弱くても寒さに強いわけではない。兎に角インフルエンザとコロナに掛からないよう注意しながら頑張るしかない。

2022年7月27日水曜日

恐怖の種

 その1

世に心配事の種は尽きないが、中で一番はやはりコロナ禍のこと。既に4回目のワクチン接種は済んでいるが、同じ条件下で且つ専門医がそばにいて厳重な健康管理が行われているアメリカ大統領でさえ感染してしまったとのこと。日本には既にコロナ担当大臣もワクチン担当大臣も存在しないので、コロナ禍の現状とワクチンの効き目について詳細な情報は得られない。感染しても症状は軽いから、自宅で療養して下さいなんて言われても、とても安心はできない。感染すること自体が怖いのだ。現に重症者数も死亡者数も増加しているではないか。

若い時、いや子供の頃から身体が弱くて病気のオンパレード、当時流行の肺浸潤から始まり、内科は勿論外科、皮膚科、耳鼻科、歯科と医者通いの日常、薬も整腸剤のミヤリサンや正露丸、熊の胆とか色々飲ませれたものだ。長じてからも病気の総合商社状態は続き、3大痛みと言われる胆石、尿路結石、通風はもちろん帯状疱疹とか痔とか、大腸ポリープの摘出とか、決め打ちが前立腺がんだったかもしれぬが、兎に角お医者さんとの付き合いが長い。付き合いが無かったのは脳神経系統だけかも知れぬが、脳の劣化に関しては10年近く前になると思うが、一度MRI検査をして海馬の萎縮状態はほぼ年齢相応との診断を受けた。

家内が循環器系大動脈破裂で突然死したので心臓や血管も心配だが、やはり血統的に呼吸器が弱いのでコロナ菌は特に怖い。

その2

やはり戦争の恐怖だ。目下世界各地で発生している紛争、即ち集団殺し合いとは日本は無縁と思っていたが、最近日本人にも好んで紛争に参加することを望む人間が多くなってきてることが非常に気になっている。特に隣国の韓国や中国と事を構えるのも恐れないような発言をする手合が増えている。先の大戦終結から80年近くなりつつあって、しかも日米同盟と言う柵に絡め取られているので仕方ないかも知れぬ。

昨日早朝NHK・BS1「ワールドニュース」中国の上海東方テレビで聞き捨てできぬ放送があった。「日本は軍備増強に熱心だが、既に長射程ミサイル国産化に着手、数年で完成の見込み」とのこと。中国政府が日本「の防衛白書令和4年版」の記述を非難していることはネットでも確認できるが、ミサイル国産化はどこにも見当たらない。JAXAのロケットを思えば技術的には勿論可能だろうが、心配だ。

2022年7月26日火曜日

歌謡曲

 天気が悪い上に不愉快なことが多いこの頃だ。そんなことばかり書いてると余計健康に悪いので気分転換のために全く違うことを考えた。何度も書いているが、我が家はどうも音楽的素養がない。言わば全員が音痴で、家族の宴会などで甥や姪が聞いてる機会もあったと思うが、笑いを腹の中にこらえていたことだろう。男兄弟5人の7人家族だったが、母が歌うのを聞いたことが無いような気がする。いや、小学生時代に謡の先生が来て座敷で稽古をしていたことを思い出した。

父は通信簿で音楽が赤字で2とか1と書かれていても、音楽は学問じゃないから気にしないと言っていたくらいだから推して知るべしだ。しかし音楽は少中学時代の必須科目、高校受験には試験科目だ。それは別にしても、子供の頃から歌は好きでひばり、チエミ、いずみの三姉妹の流行歌など、鉱石ラジオでこっそり聞きながら覚えたものだ。長じて一緒になった家内が学生時代にコーラス部にいたとかで音楽が大好き、我が家系の音痴を心配してレコードなど沢山持参して聞くこと勧めてくれた。

家内が心配していたのが「音感は男系遺伝の傾向」だから、娘たちのことも心配していた可能性が高い。我が家と正反対のことがあるようで、昨日の朝NHK「演芸図鑑」に出演していた島津亜矢さん、お母さんが大の演歌ファンで、彼女がお腹にいる時から演歌を聞いて育ったらしい。この胎教効果が抜群で三歳から歌い始めて小学生時代はのど自慢荒らしだったとのこと。たしかに彼女は歌が上手だと思う。昨日の話では、お母さんが「歌は15分でメロディーから歌詞まで覚えなさい。」として躾けられたとのこと。

司会の桂文珍師匠だったと思うが「うちの弟子たちにもやらせてみたい。」彼もびっくりしていた。代わりに彼女も楽譜は未だに読めないらしい。演歌歌手で楽譜を読めない話は美空ひばりさんを筆頭に沢山聞いている。坂本冬美さんもその一人だが、彼女は師匠の猪俣公章氏に「楽譜を勉強させて下さい。」と申し出たら「演歌歌手が楽譜通りに歌う必要はない。」と怒られたとのこと。勿論同じ演歌歌手でも五木ひろし氏なんかは楽器をよくこなすし、作曲ま手掛ける歌手も沢山いる。

音楽を大学まで勉強した人たちで構成されているコーラスグループ<フォレスタ>の「日本・こころの歌」(BS日テレ月曜19時から)も素晴らしい。才能とか感性は様々であっても歌には心を癒やすなにかがあるのは確かだ。

2022年7月25日月曜日

不都合なこと

 土曜日は長女が久しぶりに来宅、娘の見てる前で義母からのプレゼントのうな丼を平らげて一応元気な姿を見せたものの、やはり見せかけは長続きしない。昨日はすっかりヘタってしまい、ブログはおろか何か考えることさえ億劫になってしまった。終日家でネット碁とテレビの囲碁番組鑑賞で過ごし、夕方5時過ぎになって夕食がてらの散歩にでかけたが、歩くことさえシンドくて目標1万歩にはとても及ばず8千歩そこそこで帰宅、9時前には寝てしまった。

流石に今朝は少し調子が戻り、朝から少し読書もできたりしてブログ書きに取り組んでいる。先週末に取引を始めて未だ半年足らずの銀行から不審な「引き落としのお知らせ」が舞い込み悩んだことを書いたが、何時もコメントを貰っている読者の親切なアドバイスがあって無視することが出来た。ところがその後、今度はその銀行の「カード会員サービス」を名乗る会社から「電話をしたが繋がらなかった。回答いただけない場合、サービスを一時停止させていただくこともあります。」とご丁寧な後追いメール。

執拗に狙われているので気分は良くないが、全て無視するしか無い。たまたま今朝読み始めた青木理さんの著書「破壊者たちへ」に自衛隊の非公然活動について書いてる箇所があり、その一例として【エックスキースコア運用の闇】があった。初めて聞く言葉だが、これはかの有名な元国家安全保障局とCIA職員のエドワード・スノーデン氏が暴露したアメリカの通信傍受プログラム(ドイツ首相の個人的携帯電話通話内容まで傍受していたことで有名)ののことを指し、これを日本自衛隊も非公然に運用していたらしい。

後に後藤田内閣官房長官の知るところとなって、そこまでアメリカに追随しなければならぬのか、と激怒されたそうだ。それはおくとして、要するに要人のみならず全ての国民の個人情報は、政府がその気になれば丸裸にされる状態にあるのが現実とのこと。だからといって、市井の一個人は心配の必要はないだろう。しかし、ネット環境を利用するということは紛れもなく通信内容を空中に拡散してることだけは間違いない。少し知識のある人間が、ある手がかりをその中から掴み、それをきっかけにして悪さを仕掛けるのは仕方ないことかも知れぬ。

そんなこんなで世の中流れに漂って生きている以上、己に好都合なことばかりでなく、不都合なことを多分に意識しながら生きてゆくしか無いのだろう。

2022年7月23日土曜日

便利さの反面

 今日は大暑で土用丑の日、恒例ではあるが義母から長女の家にうなぎが届けられ、早朝に長女が白焼きで届いたうなぎをタレの付いたうな丼にして持ってきてくれた。8時ちょい過ぎだったが既にカンカン照り、長女は急いで来たのだろう、汗がびっしょりだった。すぐに湯を沸かして吸い物を準備して美味い朝飯にした。礼は11時頃にしてくれとのことだったので、横浜在住の義母に電話をすると思いの他で元気な声「私なんかは悪いところだらけだけど、憎まれ口だけ言い続けて元気で生きてます。」

あと2年ちょっとで100歳になるとのこと。心から羨ましい限りだ。亡くなった家内が始終口にしてた「母なんか、美人薄命だから自分は30台で多分死ぬはずが、私より元気なんだから。」が彷彿と蘇る。こちらも何とかあやかりたいが、義母にはとても及びそうにない。せめてあと8年90歳くらいまではと願うが、最近のヘタレ方を思うと、それも覚束きそうにない。ま、先のことはあまり考えずに一日一日と前進するしかあるまい。

肉体的にヘタれることは多いが、他にも悩みは絶えない。ブログを始め最近はパソコン等の電子機器のお世話になることが多い。これが重宝してることも事実だが、時々面倒なことも生じる。今朝は取引銀行から変なメールが届いた。曰く「口座引き落としの事前お知らせ」内容の詳細は以下の通り。

口座引落予定日: 2022年07月26日

◆明細1

引落金額: 5,280円

内容  : NTTドコモ

1年ちょっと前までDocomoを使用していたが、現在は使用していないので不審に思った。でも放っておく訳にいかず、Docomoに問い合わせをした。この問合わせ方法が難しい。最初チャットで問い合わせして、やっと電話のかけ方を教えてもらう。パソコンとスマホに多少の慣れがあるので、やっと音声でのサポートに辿り着いたが、並の高齢者では嫌になって投げ出してしまうだろう。サポートの男性も親切な人で何箇所かに問い合わせしてくれた。結果は請求の確認はできなかった。

しかしこれで問題が解決したわけでない。月曜日に銀行に、このメールが本物かどうか確認を取らねばならない。どう見ても本物に見えるが、余計なところは触らずに電話が繋がるよう一汗かかねばならないだろう。

2022年7月22日金曜日

聞き飽きたコロナ対応

 今朝は早朝から蒸し暑く、9時頃から半時程激しい雨になった。雨が上がった11時頃から銀座まで出かけて昼食をして、買い物など済ませて帰宅したのが2時過ぎ。最初は曇っていたので気にならなかったが、午後は流石に足取りが重かった。ブログを書いている現在、青空で爽やかな風が吹いている。気象のことは何も分からないが、今朝の雨で梅雨が明けてくれることを祈りたい。

コロナの新株(オミクロンba5)が急拡大しているが、専門家(児玉龍彦氏と松本哲也氏)に言わせるとコロナ収束の目処はなかなかつかず、現在流行中の新株もやがて新規感染は下降傾向になるだろうが、既に更に新しい株が南アフリカで発生しているので、これが欧米経由で日本に上陸するのは必定とのこと。要するに既にコロナ禍を3年も経験しているのだから、新しい考え方をする必要がある。即ち、感染症の2類だとか5類と言った議論はもうやめた方が良い。

欧米先進国は最近新規感染者の発表をしなくなったり、マスクのことなどもやかましく言わなくなっている。これは指導者たちが対策をギブアップしたのではなく、だいたい国民の3割近くが感染していることを前提に対策を講じている。即ち、ある程度までは自己責任で感染のチェックを促しているが、病院に駆け込んできた時、病院側が十分に対応できるよう検査キットや治療薬に困らないよう配慮しているのが現実。

ところが日本は相変わらず2類に拘り、保健所を中心とする対策に終止している。従って発熱外来のある特別の医療機関以外での診療お断りが継続しているのだ。コロナ禍での死者数は第6波に比べるとまだ低く見えているが、実際は基礎疾患を持っている高齢者が、基礎疾患で亡くなるケースとか、まともな検査が受けられずに自宅で亡くなるケースが増える可能性が高い。一刻も早く全国のどこ病院でも駆け込んでくる患者に対応できる準備をすることを政府は急務と考えるべきだ。

何事もそうだが、コロナ禍のように全国を覆っている疫病神のフェーズが明らかに変わっているにも拘らず、政権に根本的対策を考える気は無いらしい。新株の流行は未だ当分続くが、経済を優先しながら推移を注意深く見守り、適時適切な対応を取っていきたい。といつもの通りの発表。要するに何もしないと宣言している。政府にもアドバイスをする専門家集団はついているが、政府は彼等の意見を聞いた上での発表だ。全ては聞き飽きた。

2022年7月21日木曜日

夏草

 梅雨が本格的に明けたかどうかはっきりしないが、なんとも暑い。うんざりするが土用に入ったのだから仕方あるまい。報道によるとヨーロッパの暑さはこんなものとは比べ物にならぬらしい。緯度は北海道以上に高く、自宅にエアコンを備えない家が多いと聞くが、フランスあたりでも気温が40度を越して、森林火災の発生で想像を絶する広い範囲が何日も燃え続けた。地中海沿岸の他国でも似たような状態だし、首相不在のロンドンでも大火災が発生している。

日本は気象的に見れば梅雨末期の集中豪雨だが、比較的のんびりしてるのかも知れぬ。しかし忍び寄るインフレや財政破綻に対する対策は無いに等しいし、コロナ対策も同様だから変に安心はできない。とは言っても既に子どもたちは夏休み、多くの人が海外とまでは行かずとも、今年こそはと旅行の計画を練ってることだろう。我もまた人並みに何か考えたいが、良い知恵が浮かばない。少し気を紛らわす意味もあって、先週半ば崩れかかっていた玄関先にあった中途半端でちゃちな大谷石の塀を撤去して、簡単なブロックと金属の柵だけにしてもらった。

この下がゴミの集積所になっていたので、ゴミネットを管理している向かいの小母さんが「スッキリしたし、安心できます。」と褒めてくれた。昨日はついでに庭の雑草も何とかしようと、毎年1回しか頼まない植木屋さんに半年しか経たないのに来てもらった。植木屋さんも心得たもので「分かりました。強めな除草剤を撒いて枯らせましょう。」と応じて電話した翌日には来てくれた。が妙に早く「今日はこれで終わります。」と言うので見ると、雑草は生い茂ったまま。


聞くと「除草剤を撒いたので1週間か10日様子を見て下さい。葉から浸透して根っこに達して全体が枯れるはずです。少し汚いかも知れませんが、我慢してください。」とのこと。下手に抜くと除草剤の効果が失われるらしい。どうなるか分からないが、熱風で樹木も草も枯れ果ててるヨーロッパを思えば、緑濃く夏草が生い茂るのも考えようでは良いかも知れぬ。細やかな庭木がだいぶスッキリしたので、夏草部分がトリミングされてかえってきれいに見える。10日足らずで枯らすのがもったいなくなってきた。

2022年7月20日水曜日

神や仏

 人は誰しも生老病死の四苦からは逃れられない。だからだと思うが、人智を超すとされる神に救いを求めても不思議はあるまい。どんな理由があったか知らぬが、父が外地から帰国して家族が一緒に暮らした我が家には神棚と仏壇が無かった。代わりに父は毎朝庭に降りて、東に向かって数分合掌してなにか祈っていた。父の実家は曹洞宗であることは知っていたし、その後大分経ってから、父が上田市にある実家の寺と縁を切り、新たに長野市内の曹洞宗寺の檀家となったことを知らされた。

その時聞いた父の言葉「私が先祖となって墓を作るから、将来は皆一緒に入るが良い。」こちらは「はい、そうします。」安請け合いをした。しかしその後兄弟の一人がキリスト教系の別宗教に入信したので、葬儀は兎も角、父の作った墓に納骨するのは一苦労だった。また家内の他界では、最初都内の何処かに納骨しようと思ったが、娘が二人揃って猛反対。結局長野の墓に納骨することになった。

世の中には無宗教を信条とする人も居て、その人達を羨ましく思うこともあるが、上記のような経緯があり、自分としては一人前の仏教徒になったようなもので、家内の位牌を置く仏壇も設え、毎朝水とお茶を供えて合掌する習慣になってしまった。形式的には仏教徒のようでもあるが、教祖である道元禅師の教えを学んだことはない。ただ仏教という宗教はあまり難しいことを言わず、戒律も少なく、三宝(仏法僧)を厚く敬っていれば良いものと勝手に理解している。

個人的には中で最重要視してるのが仏、即ち先祖だ。毎朝合掌するのはお釈迦様たちの守り神と同列で神格化している。と言うのは、未だ5歳位の昔、祖母と二人だけで祖母の生家で仏壇の前で聞いた話が忘れられないからだ。祖母曰く「仏壇に祀られているお前の先祖は、ずっとお前を見守っている。たとえ世界中がお前を悪人だと責めても、ご先祖様だけはお前の味方だ。だから線香を焚いてお参りをするのだよ。」80歳を越して尚この話を信じてるのは馬鹿みたいかも知らぬが、本当の話だ。

宗教の教団が乱立してるのは何も日本や韓国だけではないだろう。冒頭書いたように宗教に救いを求めるのも人間の性だ。そして宗教にはお布施がつきもの、お布施無用の宗教団体は極めて少数だろう。しかし信者を食い物にする宗教が多いのは困ったことだ。

2022年7月19日火曜日

健康保険

 先週末に「東京都後期高齢者医療広域連合」から郵便物が届いた。内容は保険証の一斉更新と言うことで新しい保険証(交付年月日:令和4年8月1日)が入っている。今日になって新旧入れ替え作業をして不思議に思った。これまで使用していたものは交付年月日が令和2年8月1日だから2年目にして新券が届いたことになる。ここまではなんの問題も無い。

しかし添付された文書を読むと「保険証の有効期限は令和4年9月30日までとなります」と真っ赤な太文字で特筆大書されている。不思議に思わない筈はない。読み進むと、10月1日にまた新しい保険証が来て、そこから自己負担割合が3割(これまでの3倍)になることが宣言されている。いきなり3倍とは些かショックではあるが、お上が決めたのだから仕方ないとするしか無い。

日本の健康保険医療制度の変遷は詳しく記憶していないが、社会に出て最初に自分の保険証を持った頃は自己負担が確か1割だったと思う。それがいつの間にか2割の時代もあったと思うが、3割になってしまった。そして年取るにつれ、どこかの時点で1割になり、2割か3割に戻った時期があったかも知れぬ。そして75歳になると後期高齢者なる制度でまた1割に戻っていた。何れにせよこの秋からは、裕福な友人と同じように、貧乏ながら3割負担させて頂くと胸を張れば良いのかも知れぬ。

若い人たちには1割は夢のまた夢だから可哀想だ。今年これまでの医療費合計は支払いベースで1万円には届かないだろう。敷衍すると、来年生き延びると3万円になるかも知れぬ。兎に角これからは一層身体には気を使って出来るだけお医者さんのお世話にならぬようにせねばならない。こっちも大変だが、役立たずの年寄りの面倒を見なければならない役所も大変なんだろう。

2022年7月18日月曜日

マイナンバーカード

 一昔前は区役所(支所)で様々な書類を受け取るためには住基ネットに登録して予めカードを貰っておく必要があった。このカードが今も通用するのかどうか知らぬが、何年か前に新しいお知らせが来て、マイナンバーカードなる似たようなカードを作成することになった。今度のカードは顔写真付きで5年毎に更新する必要があり、面倒くさく思っていた。しかし作ったから、実印と同じように押し入れの奥に大切に仕舞い込んであった。

ところが、最近これが健康保険証代わりになるという話が流れ始めた。保険証は身分証明証代わりになるので何時も財布に入れているが、身分証明書を二つ持つ必要もないので気にしないでいた。ところが最近になると、保険証と紐づけると何某かのお金がもらえるとの話が広がり、先週友人が紐づけをしてきたとのこと。根が卑しいので、お金がタダで貰えるとなるとすぐ気持ちが動く。だから振込詐欺に引っ掛かると分かっているが、性根が治らなず困ったものだ。

話を聞いて翌日、区役所に電話をすると、聞いたとおり簡単な手続きらしいが、支所では出来ず本所まで来てほしいとのこと。本所は少し遠いが、歩くことが日課なので遠くなることは気にならない。むしろ遠くに行けば新しい飯屋も見つかるだろうと喜んで行ったものだ。確かに手続きは簡単だったが、現金が貰えた訳ではない。代わりに銀行のキャッシュカードに来月からポイントが溜まるとのこと。銀行のキャッシュカードは殆ど使ったことがないので、そのポイントの引き出し方を訪ねると「それは銀行にお問い合わせ願います。」とした上で親切にも「カードでのお買い物をされたほうが良いですよ。」とアドバイスまでしてくれた。要するに登録したキャッシュカードで買い物が2万円分できると理解した。

随分親切なことだと思うが、こんなキャンペーンまでして国民にお金をばらまく意味がどこにあるのだろう?貰っておいて疑問を投げかけるのもどうかと思うが、相当な無駄遣いではないかな?別の友人が言うには、デジタル化社会を構築するには国民の総背番号化が必須だ。しかしマイナンバーカードの普及が進まず、普及率が30%台に留まっているから已むを得ないだろうとの事。その第一歩が健康保険証との紐づけとは少し話が遠すぎる感じがする。聞けば豊島区内で、マイナンバーカードが保険証や通院カード代わりになる病院は無いらしい。

当然ながらマイナンバーカードは再び押し入れの奥。むしろ、運転免許証と紐づけたほうが利用価値が増えるのでは?

2022年7月17日日曜日

爺たちの常識

 世界中がこれだけ混乱して世の中が混沌としてくると、報道も何を信ずべきか分からず、頭の整理がつかなくなってきている。ただ毎週土曜の夜行っている高校同期生とのリモートミーティングは実り多く楽しい行事だ。毎回特にテーマは決めずに談論風発、爺の井戸端会議だ。昨日は参加者が4人と少なかったし、話題もあちこちに飛びながらも日本の行く末を心配する気持ちだけは皆同じ。

結論もはっきりしないが、政府が考えてる日本のデジタル化政策についてかんがえを整理すべきとのこと。経済や財政生政策もこれまでの延長線上で良いはずはないが、努力を傾注する方向性すら示されないことには大きな不満。外交安全保障政策も同様で、これまでの延長線では困ったことになる可能性が大きい、特に近隣諸国と友好的になれない最近の政策は特に問題だ。結局はどれを取っても現政策への非難に終止してしまった。

我々からするとごく常識的なことを言ってるつもりだが、政権担当者に声が届いていないのは明らかなので、最終的にはマスコミに対する悪口になってしまう。読者は爺が集まってのことだから内容は大体想像つくと思うが、面白そうなところを少し披露したい。先ず、最近話題の多い安倍晋三氏の国葬問題。ある友人の発言に思わず拍手をした。曰く「プーチンが来ると言ったらどうすのだろう?」

そもそも葬式とは結構重い行事だ。3男なので実家の葬儀に深く関与したことは無いが、家内の葬儀では喪主を務めたし、会社関係では初代社長の葬儀に深く関わって当時の社長をサポートした経験がある。家内の時は年末に死亡、葬儀も正月だったし、あまり大したことは出来なかった。しかし会社の前社長となると当然社葬だ。招待する客も多いが、困ったのが今で言えば警視庁指定の某暴力団の大親分。一応お知らせしたらすかさず枕花、翌日には盛大な花輪が届いた。

これを辞退させていただくために親分の事務所に行った時は足が震えた。幸い秘書の方に何とか収めてもらっことを思い出した。国葬となれば、外務省は在日大使館全てに当然知せるだろう。知らせるまでもなく米国トランプ前大統領が来ると言ったとかで、話が大いに盛り上がった。参加者の思想信条や支持政党の違いはあるが、全員国葬の判断は間違っているで一致。

デジタル化問題では昨日カナダから帰国したばかりの友人が、「今後はスマホ無しで海外旅行は考えられない」とか、財政絡みで「我が国で最も脱税している人種は政治家ではないか」とか傾聴すべきことが多かったが書ききれない。

2022年7月16日土曜日

的外れ

 イギリスのジョンソン首相は嘘が重なった責任を追求されて辞任に追い込まれた。この事実をマスコミや政府はどう受け止めているのだろうか?所詮は他所の話で、日本は嘘が方便として公認されているとでも思っているようだ。確かに日本人は「喉元すぎれば」の喩えで、事件の真相と責任を曖昧にしてしまうことが多い。これは世界の常識とはならないはずで、例えばドイツがナチスの大量殺戮関係者を戦後何十年経っても地球の果まで追い詰めるような執念は持ち合わせない。

アメリカ政府にも公開されると不都合機密が山ほどあるようだが、これらも機密情報の解除期限や、機密に接しうる人物の特定に明確な規則が設けられているようだ。しかし日本では、ある人間が秘密を死ぬまで守り通すことを半ば称賛する傾向すらある。これは困ったことで、夏の涼み代わりに怨霊話にして済ますべき問題とは違う。国家の秘密情報が無制限に蔓延し続ける我が国では「民主主義」の確立は不可能で、永遠にどこか「トンチンカン」な国家であり続けるしか無いだろう。

今朝思いが至った由縁は原子力問題。政府は電力不足が予想されるので、今年中に現在停止している原発5基を稼働させ稼働原発を9基まで増やす方針決定の報道。併せて、東京電力株主代表の訴訟で東京地裁が下した決定「旧経営陣4人に対し、東電に計13兆3210億円を支払うよう命じる判決」この2件の間に関係がある事件ではないが、大きな違和感を覚えている。11年前の三陸沖地震で発生した大津波の影響で東京電力福島第一原発が大きな事故になり、その影響は11年後の現在に至るも解消していない。

この事故に関しては公式な調査が少なくとも3件あり、その報告書を全て読んだつもりだが、本当の原因と責任がどこにあるのか未だに明確でないことが明らかになったとも言える。たまたま東京地裁の裁判長が、当時の東京電力経営者4人を責任者にして、罰を与えようとしている。マスコミはその事実を淡々と報道するのみだが、それで良いのだろうか?関連して思い出すのが、先の大戦の責任を当時の連合軍が裁き、結果7人が死刑判決を受けて刑を執行された。未だ子どもだったので当時のマスコミ報道は記憶に無いが、刑死者と同じA級戦犯で直後に保釈された人もいて、中には、その後総理大臣になった人物さえいる。

今回の株主代表訴訟と東京裁判の重みと結果責任の問われ方に非常に近いものがあるように思えてならない。

2022年7月15日金曜日

漠とした不安

 梅雨入り前は夏場の水不足が続いていたが、南ヨーロッパ諸国の異常な熱波被害が信じられないほど低温と雨が続いている。少なくとも東京では今週殆エアコンのお世話にならずに済んでいる。全国的な雨量は知らぬが、これで秋まで水不足が解消されるとすれば結構なことだ。根が心配性なのでどうもいろいろなことが気になってしまう。政府が言う通り諸外国に比べれば未だ程度は良いようだが、インフレ懸念は誰もが程度の差こそあれ思っているだろう。

昨日は円の対ドルレートが一日で2円も下がった。これまでにあまり聞いたことがない数字だ。ビジネスと全く関係ないので、そっちの心配はする必要ないが、何れ手持ちの資金と支給される年金の価値が大きく下がる懸念がどうしても拭えない。なすべき用心は節約以外に何もない。もうだいぶ前から切り詰めた生活をしているので、節約できる幅は小さいが、先ずは交際費関係、昔からよく言われるのは「老後は三欠くでやむを得ない」。人によって解釈は色々のようだが、年賀状はもとより冠婚葬祭はできるだけ欠席させていただくのが賢明かもしれぬ。

今年まで同窓会幹事を務めさせてもらってきたが、義理や人情を無視して今後はネット参加にしようかなんて考え始めたところだ。近い親族の義理掛けは欠かせないだろうが、つい先日もお中元のお返しはせず、電話だけで失礼をした。友人関係は今後欠礼することが多くなるだろう。これは国でも同じだと思う。国の場合は母数が大きいだけに無駄が相当な数になるだろう。具体的に書こうかと思ったが、政府には全くその気は無いようだし、書けば虚しさが募るので何も言わない。

世界中どこを見渡しても諸国が貧乏比べをしているようだし、今のところどの国でも解決策が見当たらないようだ。両親が昔よく言っていた「1円を笑うものは1円に泣く」そんな日が来ないように己を律するしか無い。

2022年7月14日木曜日

他人事か?

 12日に4回目のワクチン接種を受けたせいだと思うが、昨日まで妙にカッタルクて何をするにも身体が重くて気分が悪かった。昨夜は9時前には寝てしまったので、今朝は少しましになったようだ。昨日の夕方ご近所で数軒だけだが玄関先の路上で迎え火を焚いてる家を見かけた。長野育ちなのでお盆は未だ1ヶ月先と思っているが、東京は今日からもうお盆だ。家族のお盆供養はも少し先にするとして、幽明境を異にした東京の友人をが忍びたい。

昨日は又友人とはいえぬが、代議士になる前から知っていた藤井裕久元財務相の死去が報じられた。90歳だから年齢的に不思議ではないが、大蔵官僚OBの政治家として高い見識があった人だけに残念な気がする。昨日のブログでも少し触れたが、これからの日本は破綻状態に陥ってる財政の立て直しが大きな問題になることは間違いない。今朝のNHK/BS1報道番組「キャッチ世界のトップニュース」でスリランカ政府の崩壊が取り上げられた。スリランカ問題は日本では中国の一帯一路に協力したことでの財政破綻と一般的に言われている。しかしwikiで少し調べるとそうでないことが分かる。やはり無責任な財政運営の罪が深いようだ。

スリランカ問題の後、キャスターが来日中の国連開発計画シュタイナー総裁との対談があった。テーマは世界の貧困問題についてであった。詳細は略すが、何でも現在世界の貧困者数は約7千万人。すぐにでも救いの手を差し出さないと1年以内に死亡する人数が2千万人にもなりかねないほど深刻とのこと。世界中の国が戦いに備えて武器調達に莫大な資金を投じているが、武器で平和は買えないことを知るべきだ。日本政府やアメリカ、ロシア、ウクライナ政府に聞かせたいような話だったが措くとしよう。

耳を疑ったのがシュタイナー氏の話に対して発したキャスターの言葉だ「我々富裕国家は何をすべきでしょうか?」この質問に違和感を感じない人も多いことだろう。しかし小生はすごく違和感を感じた。何故なら日本国は富裕国家とは信じられないから。昔付き合っていたが暫くして全く縁を切った友人がいた。彼は借金を重ねていたのだ。バブルが弾けて倒産した多くの企業や金融機関。最もシンボリックなリーマン・ブラザーズにしても同様だ。

ソフトバンクや孫正義氏のことは他人事のように口にするが、日本国だって何時スリランカになっても不思議ではない。

2022年7月13日水曜日

禁じ手

 先月末から今月始めにかけての暑さが嘘のよう、戻り梅雨ではないらしいが雨模様が続いて些かホッとした気分だ。

一昨日のBS/TBS「報道1930」でレギュラーコメンテーターの堤伸輔氏が教えてくれた。「日本は既に財政ファイナンスを実施していますが、世界にはもう1カ国財政ファイナンスを実施している国があります。それはウクライナです。」とのこと。経済知識がないので言葉の意味さえ分からない。wikiで調べてみたら「中央銀行が通貨を発行して国債を直接引き受けること。日本では、極端なインフレを引き起こす恐れがあるとして、財政法第5条によって特別の事由がある場合を除き中央銀行(日銀)による国債の直接引き受けは禁止されています。」と書いてあった。

禁止されている筈の政策が特別の理由で実施されているのは、国会の承認があるのだろう。過去にも財政ファイナンスが実施されたこともある、1929年の世界的大恐慌に際し、日本では時の蔵相高橋是清氏が、この政策を国会の承認を得て実施、なんとか不況を乗り切ったとして3年後に「景気回復に伴い、高橋蔵相は金融緩和政策を転換するとともに財政規律を回復させるため、日銀による国債の直接引き受けを停止しようとしたが、その寸前で非業の死を遂げる。世に言う「二・二六事件」である。その後高橋蔵相の暗殺によって歯止めがかからなかった「財政ファイナンス」の弊害をその後更に拡大させたのも軍部だった。」とも書かれている。

確かに日本は戦争には負けるわ、紙くずと化した戦時国債を買った国民だけでなく、ほぼ全員が戦後日本を襲った急激な超インフレで塗炭の苦しみを味わった。ウクライナと昭和初期の日本の例だけで、財政ファイナンスを戦争に結びつけるのは適切でないのかも知れぬ。しかしその禁じ手政策を平時に採用して、後始末できない現在の状況を作り出したのは第2次安倍内閣。佛になってしまった人の悪口を言うのは褒められないだろうが、事実は隠しきれない。アメリカもそのことは十分承知しているのだろう、葬式も済まぬうちに国務長官と財務長官を日本に送り込んで、首相と蔵相に釘を差している。

恐らく「慌てて政策変更するなよ。」とでも言ったに違いない。国務長官はどのくらい忙しいのか、首相との面会時間がたった10分。勿論安倍邸にも行っていない。安倍家は祖父岸信介以来のアメリカ代理人一家。代わりが誰になるかはアメリカとしても少し時間がほしいところだろう。

2022年7月12日火曜日

人生の意味

自分では80年の歳月は長く感じ、その経験の中で日本の行く末を案じたりしているが、もっと深く考えれば僅か百年足らずの短い期間だ。歴史は繰り返すと言われるように、どこかで復元力が働き江戸中期のような平和が戻り、アメリカの51番目の州になることもなく、日本は無くならないなんて夢想したりもする。何れにせよ人生とは儚いものだ。たとえ百まで生きようと安倍晋三氏のように70歳に至らず他界しようと年齢的には大差は無い。

まして死んでから盛大な葬儀が行われたり、勲章を貰っても本人は何も感じない。言わば無駄な行為だ。人間は生きている間にこそ意味があり、その間にどのくらいの満足感を得るかが大切であることに反対の人は少なくないだろう。名誉を大切に思う人は後世に名を残すこと重視するかも知れない。逆に子孫に美田を残すことを重視する人も少なくないだろう。西郷隆盛さんのように偉い人と比較するのは恐縮ではあるが、父が生前満足気に語っていたことがある。

5人の兄弟それぞれに家を1軒ずつ残したことだ。昭和22年の春、母に言わせると乞食のような格好で南方(バリ島)から引き上げ、それこそ無一文から始めて92歳で他界した時に金銭は無きに等しかったが、5人に対しほぼ似たような家を1軒ずつ残した。その準備が整ったたのがいつであったか忘れたが、娘と長野にスキーに行き、帰りに立ち寄った実家で遺言状そのものだったか、下書きだったかも忘れたが見せてもらったことがある。箇条書きで10行に満たない簡潔なものだった。

僅かな会話であったが、子と孫を前に自分の生涯後半全てを注ぎ込んだ成果を話せたことの満足感、この時ほど父の幸福そうな姿は他に見たことがない。それから数年後父は段々弱まり、最後即ち90歳に近づく頃はすっかりボケたようにも聞いた。それは当たり前だ。80歳を越した今、しっかりボケ始めているのだから。いつかは父と同じように娘や孫に自慢話をするのが夢だが、美田は残せそうにない。せめて父から手当してもらったこの家だけは人手に渡すこと無く旅立ちたいが、そううまくいくかどうか?

今日は夕方3時半から4回目のワクチン接種。明日は玄関先の石塀が崩れかけて危険なので撤去して簡単なブロックと金属製柵だけに作り変える予定。1週間位は掛かりそうとのことだ。 

2022年7月11日月曜日

選挙結果

 昨日参議院選挙があり、今朝その結果を知った。予想されていたように自民と維新が大躍進したとのこと。投票率は前回を少し上回る53%弱。小生が興味を失っても、関心を持つ人が有権者の半数以上いることは喜ばしいことかも知れぬ。選挙結果は当然ながら政治に大きな影響を及ぼす建前になっている。従って今回の結果からすれば、政治の方向性は何も変わらないと覚悟したほうが良さそうだ。

むしろアメリカ属国の度合いは深まり、大政翼賛型右翼方向に向かっている。これが国民の将来にとって如何ほど幸せをもたらすかは知る由もない。投票した人の思いはそれぞれに異なるだろうが、大半の人が現在の方向性を是認してることだけは明確だ。投票もせずに感想を述べるのは烏滸がましいが少し言わせてもらう。朝テレビで第一報を観た時、飛び込んできたのが注目選挙区の宮城県選挙区(定員1)、自民党公認桜井允氏圧勝の報道。

この人物のことは以前から承知していた。立憲民主党のベテラン議員で、医師でもありコロナ禍でもかなりの論客で活躍されていたので印象に残っている。そして如何なる理由か知らぬが、今年になってから急に離党という報道がなされ、不思議に思っていたところだ。そしたらなんと自民党から立候補して圧勝したとのこと。立民側からすれば、裏切り者に寝首を欠かれたようなものだ。常識的には裏切り行為は褒められたものではないと思うが、政治の世界は違うらしい。

旧民社等系議員で現在自民党に鞍替えして活躍してる議員は結構多い。東京18区選出の衆議院議員長島昭久氏なんかは典型で、自民党防衛族の重鎮に収まっている。ひょっとすると野党議員の中に、自民党に鞍替えしたいともってる議員は多いのかも知れぬ。要するにボケ老人には政治を理解する能力が全く欠如していることに気づき、投票しないことに決めた判断が良かったとも思っているところだ。

2022年7月10日日曜日

ヨロヘロ人生

 今朝面白いテレビ番組を観た。NHKの早朝番組「演芸図鑑」での桂文珍師匠と作家の樋口恵子さんとの10分程の対談。NHK+でご覧になることができる方には是非お薦めしたい。樋口さんは卒寿だそうだが、全くボケを感じない。昨年90歳にして新刊を出版され、これが結構売れてるらしい。書名は「老いの福袋」とのこと。内容的には買って読むほどではないだろうが、彼女の話がウイットに富んでいて面白かった。 

「80歳を過ぎれば人間誰でもヨロヨロ ヘロヘロしてくる。だから私は今自分のことをヨロヘロ人生と思っている。」とか「今でも少しでも世の中のためになりたい。これを私は微助っ人(ビスケット)と考えています。」実にユーモアに溢れた対談だった。昔から女性が年をとると意地悪婆さんになり、男性の場合は好好爺になると言われていたように思うが、彼女は全く若々しくて、意地悪な風情は全く無かった。

そこで思ったのが我が身のこと。ヨロヘロである日ドカンと倒れたとしよう。その時そばに看取ってくれる人間が居そうにないことの不安だ。看取ってもらうことを前提に6歳下の妻を娶ったが彼女に先立たれた不幸だ。これこそ不徳の極みで残念至極、手の打ちようも無く頑張っているものの何時まで続くことやらだ。

2022年7月9日土曜日

プロフェッショナル

 昨日と異なり午前中から書き始めている。安倍元首相が暗殺されてから未だ24時間も経っていないが、社会が騒然としている。日頃呑気な爺さんも、流石に昨日の昼から夜9時までテレビにかじりついてたと言っても過言ではない。今朝になっても関連する報道は多いが、未だはっきりしないことも多い。犯人の素性や犯行の動機、背後に組織が存在しないのは事実かどうか等々。

話が少し飛躍するが、ロシアのペスコフ報道官の記者会見はいつも興味深く見ているが、英国ジョンソン首相の辞任記者会見を受けての時も実にユーモアに富んでいた。曰く「英國の首相辞任問題は我々にとって優先課題ではない。ジョンソン氏は我々を全く愛していないし、我々もそうだ。」と述べた上で「「対話を通した問題解決の合理性を理解する、よりプロフェッショナルな人々がいつか英国の政権に就くことを望む」と述べた。昨日の安倍元首相暗殺事件では通り一遍の短い声明で終わっている。

彼に倣えば、安倍氏の事件は優先課題ではないとも言える。ただ日本の世相を反映する鏡のような働きをしてることは事実。政治家は勿論だが、マスコミも公安警察も全てを含めてだ。一言で言うなら全員が「平和ボケ状態」に他ならない。テレビ登場する殆ど全ての人が安倍氏の功績をたたえているが、彼等が口を揃えて言うのが「安倍氏が今回のウクライナ危機を十数年前から見越し、日本の安全保障環境を整える施策を講じ、今なおその先頭に立って旗を振り続けている。その道半ばで凶弾に倒れたことは本人も無念であろうが、私も同感だ。」

小生にはこれが平和ボケの極地にしか見えない。自民党だけではないだろうが、日本の政治は全員がアメリカとの同盟なるぬるま湯状態にあって、日本国民の現在や将来に関して本気で思っている者が居ない。政党自民党は誰かが言うように実に幅広い政党で、何でも問題を解決してくれそうにも見える。市町村議会議員であれば政党を問わず皆似たようなものだろう。しかし、国政を与る政治家がそれで良いわけがない。政治家本来の役割は、国家の行く末を左右する問題を探し当てることにある筈。

問題は毎年更新してますし、選挙に際しても公約として発表済みとでも言いたいのだろう。だから駄目なのだ。サンフランシスコ条約発効以来日本が本気で取り組むべき課題は「国家の自立」以外にあるまい、これがどの程度前進しているか、政治家は胸に手を当てて考えることが必要だ。

2022年7月8日金曜日

ニュース速報で

 現在14時を少し回ったところ。日課にしているブログは大体午前中に書き始めることが多いが、今日はイギリスのジョンソン首相辞任をテーマにして日本の政治家について書こうかと考えていた。ところが考えが纏まらず、食事で掛ける前にニュースを確認すると、安倍元首相が奈良県で銃撃されて心肺停止と報じられた。帰宅してからのテレビ報道でも、奈良市内の病院にヘリで搬送されたが、相変わらず心肺停止とのこと。ひょっとすると助からない可能性もありそうだ。

いつもは1時間位で書き上げて16時に公開するブログだが、こんな日に拙速はいけない。考えも変わりそうなので、今日のブログはここまでにする。

2022年7月7日木曜日

分かり易いこと

 麻生太郎氏と言えば今や自民党の超大物。九州の大財閥麻生セメントの御曹司で、幼い頃から何一つ不自由は味わったことが無いのが欠点かもしれぬ。その彼が4日千葉県市川市での街頭演説で、日本の安全保障をめぐり、「子どもの時にいじめられた子。弱い子がいじめられる。強いやつはいじめられない。国もおんなじよ。強そうな国には仕掛けてこない。弱そうな国がやられる」と発言したそうだ。

如何にも彼らしい発言だから驚くには当たらない。言わんとする所は、日本も防衛力を強化して強くなることが安全保障になるとのことだろう。まともな人は「また馬鹿なこと言ってる」と聞き捨てるかもしれぬが、中には喜ぶ人もいるのかも知れぬ。思うに最も喜ぶのはアメリカの兵器産業に巣食うネオコンと呼ばれる人種だ。ところで、ロシアや中国の軍事産業はどのような実態か知らぬが、アメリカは立派な軍事産業分野が確立して、これが政治に及ぼす影響力は馬鹿にできないらしい。

アメリカの独立金日だった4日に全米で銃撃事件が相次いだことから、軍事産業は拳銃などを製造してる会社かなと思ったりしたが、少し的を外したようだ。本物はまともな顔をした産業グループ。トップ10社全てが年間売上高1兆円を超える巨大企業。トップ3社の名前を列記すると1位:ボーイング2位:ユナイテッド・テクノロジーズ3位:ロッキード・マーチンで、何れもウクライナ戦争が莫大な売上と利益をもたらしているとの事。

日本にも三菱重工のように兵器製造してる企業はあるが、ここが露骨に政府に戦争を勧めたりはしてないだろう。アメリカの軍事企業の凄みは、冷戦が集結して世界が平和に向かいそうになった際、マーケットが縮小するのを嫌って、政界に積極的な働きをして紛争が絶えないよう工作し始めたことにある。そのために1997年に非営利的教育組織「アメリカ新世紀プロジェクト」略称(PNAC)なるものを立ち上げた。その目標は以下の通り極めて明確。1.アメリカが地球規模での責任を遂行するための軍備、軍事支出の増強2.民主主義諸国と同盟を結び、価値観や利益を共有しない政権との対峙3.国外での政治的、経済的自由の大義の強化4.国際秩序の維持拡張のためにもアメリカのみが勝ち得た唯一無比の役割を果たす。

よく恥ずかしくもなく堂々という気がするが、わかり易いとも言える。最近テレビでよく観るアメリカの戦争研究所なんて組織も関連組織。ウクライナに反露政権を樹立してロシアを戦争に追い込んだのも作戦の一貫。麻生氏に鼻薬を効かしているとは思わないが、そう思いたくもなる。

2022年7月6日水曜日

インフラの事故

 もうそろそろ携帯電話をDocomoからAUに変更して1年近くになると思うが、先週土曜日AUで大きな通信障害が発生、4日目の昨日夕方やっと復旧したとのこと。電話をかける用事は滅多にないし、かかってくる電話に碌なものはないから不便は感じずに済んでいる。広告屋に勤務していた現役時代にKDDに出入りしたことがあった。当時は「ゼロゼロワンダフル」全盛時代で、未だ国際通信が主体。官僚的でガチガチの本社筋NTTより開放的、庶民的で親しみを感じたものだ。

しかし、分社化が徹底してくると本社とも対抗せざるを得なくなる。話が飛躍するが、嘗ての電電公社は現在、どこが本社で何をしてるかよく分からない。勝手に推察すれば、全国に張り巡らされている電線と電柱の管理がメイン業務かも知れぬ。何れにしても、現在通信の主役は携帯電話。そこで雌雄を争っているのがDocomoとAUなんだろう。今回の事故でAUの被害台数が約4千万台に及んだそうだから、Docomoで同じ事故が発生すればそれ以上にはなるだろう。

事故の原因は不具合が発生したルーターの交換をしている15分くらいの間に、近隣のルーターに負荷が掛りすぎて、そこからの連鎖で日本中のルーターが全部落ちてしまったような説明になっている。素人だから分からないが、この説明に完全には納得できない。KDDIが如何に危機管理に甘かろうと、バックアップ体制とかまさかの事態での部分的切り離し措置の体制が無かったとは思えない。日本は国土が狭くて居住者が密集してるので通信環境や電力供給や水の供給環境を整えやすいメリットがある。

鉄道も似たようなことかも知れぬ。これらのインフラをコントロールしているのは現代は全てコンピューター。これらの中央制御機能がどのように配置されているかは勿論知らない。昨夜BS・TBS「報道1930」で<ニッポンを襲った“電力危機”露呈した弱点とは>なる番組をなんとなく観ていた。大学の教授や自然エネルギー財団事業局長と言ったゲストが色々解説していたが、司会者が彼等の解説を理解できたかどうかが問題だ。日本で再生可能エネルギー問題が遅々として進まない原因の最大の問題が、送電問題に由来するような結論には一応辿り着いたような、辿り着かなかったような気がする。

送電網を大手電力が独占してる限り、日本の再生可能エネルギー問題は解決しないだろう。リタイアしてから友人が福島で手掛けたバイオマス発電事業を手伝ったので、結構分かった。何れにせよ、電力で今回のAU的なことが起きないよう願いたい。

2022年7月5日火曜日

一安心

 何かと文句を言いながら毎日を送る憂き世だが、昨日は珍しく嬉しいことがあった。いつものように5時に起きて南の戸を開け放つと、どんよりした空模様で一昨日に比べると遥かに涼しい。これだけでも大分気分が落ち着いたが、暫くすると小雨さえ降り始まった。昨日は1年ぶりで日大板橋病院での検診日だったので、朝食をとる必要がなかった。しばらくテレビを観たあと、病院の玄関で30分くらいは並ぶ覚悟を決めて7時半に外出、病院に着いたのは8時少し前だったが、既に玄関が開いていた。

コロナ対策がだいぶ緩和されたらしい。人影まばらなロビーで再来患者用の機械にカードを挿入して受付票を受領。すぐに採血採尿の窓口に直行。しかし暇人は多いもので、ここでの受付は34番目。20分程度で検査を終了して泌尿器科の受付に。ここは8時半からなので受付窓口は閉まっていて当然。それでも既に3人のお年寄りがベンチに座っている。血液と尿の検査結果は約1時間掛かることは知ってのことなので、何も慌てる必要はない。こういった場所で読書したりする人は多いが、どうも苦手。行き交う人を観察しながら過ごす。

建前的には8時半の受付開始で9時診療開始だが、昨日は何故か診療開始が9時15分くらいになった。しかも通常だと医師が最低でも5人は居たと思うが、昨日は9時の段階で部長と科長の二人しかランプが点灯してなかった。最初から担当してもらっていたのが科長なので、彼さえ居てくれれば不満は無い。でも普段空席になってることが多い部長が早朝から診察室に入っているのは珍しい。ひょっとするとこちらより早くから並んでいる同伴者を連れた紳士が、偉い人で予約を取ったかななんて邪推をしたり。

この邪推は当たらず、同じ科長の診察だった。こちらはドアの前で漏れてくるそのやり取りを盗み聞いて面白かった。件の紳士は泌尿器だけでなくいろいろな不調を医師に訴えて、何とかして貰いたいらしい。結局7が半ばにMRI検査をして結果を8月何日かに出します、てなことで今日はお引取りにと相成って、次に我が名が呼ばれた。先生しばらくパソコン画面を見ながら「その後どうですか?」との問いかけ。「お陰様で、特段の変わりはありません。」と答えると、前の紳士に対する対応とは全く異なる優しい口調で「検査の結果は何も異常はありません。なにか心配はありますか?」と言いながら検査結果をプリントしてくれた。

次の診察は来年の7月10に予約させてもらって辞したが、ホッとした気分。急に腹が減って帰宅を急ぎ、遅い朝食にありついた。

2022年7月4日月曜日

読後感「朝日新聞政治部」鮫島浩著

 さすが朝日新聞のスターに近い記者だった人(と言っても年寄りではなく、早期退職制度で退職したばかり)で、未だ50歳の文章だけに大変面白くて読みやすい。週末に購入した本を3日で読破するなんてことは久しぶりのことだ。この本のことを知ったのは先週木曜日。いつも行ってる紀尾井町のレストランでタダ読みする週刊文春の書評欄での推薦だったと思う。紀尾井町から飯田橋まで歩くと、駅の上に書店があるのですぐに購入した。

現役時代は広告代理店だから朝日新聞と言えば憧れの存在、いきなり直接の取引はさせてくれない。取引口座を持つ老舗を紹介され、そこに一定の手数料をお支払いして取引させて頂き、一定の実績を上げる必要がある。この時、朝日新聞広告部長は東大野球部の出身、課長は同じく東大のコーラス部の出身だったと思う。その下にいた担当が小生と同い年で早稲田の出身で、結構ウマがあった。お陰で2年を待たず直取引が叶ったのは夢のようなことだった。

当時は朝日、毎日、読売の3社とも有楽町に本社があり、日経と産経が大手町だったと記憶する。何れにしても、朝日新聞はメディアの別格的存在感で日本社会を圧倒していたと思う。新聞社は編集部局、広告部局、販売部局、出版部局からなると思うが、中でも政治部は花形中の花形。日劇の隣に朝日新聞社があったので、そこには朝から晩まで黒塗りのハイヤーが駐車していた光景を思い出す。実際に付き合ったのは広告部員が殆どで、編集関係者特に政治部員は一人も知らない。

それだけに興味津々で読んだが、政治記者の醍醐味はよく分かった。著者は1971年生まれで京都大学法学部を経て1994年入社。地方回りを終えて1999年には政治部入り。当時野党だった菅直人氏や小泉内閣で民間から経済担当大臣に起用された竹中大臣担当となる。この時日本政治は官邸主導に大変換するが、著者はこの時代未だ誰からも相手にされなかった竹中氏に密着して、経済部を凌ぐヒットをいくつも上げたようだ。

その後数人の実力者を担当して実力を認められて政治部の准幹部(デスク)にまで出世して、調査報道のリーダー的存在になる、しかし好事魔多しの喩えで、2014年福島第一の故吉田所長の秘密記録をスクープしたことが原因で、社内抗争に巻き込まれて閑職に飛ばされ、結局冒頭に書いたような退職になった。優秀な人間ばかりの世界だから足の引っ張り合いも激しいものがあるのだろう。しかし著者はまだ若いだけに、今後の活躍を期待したい。

2022年7月3日日曜日

考えあぐねてる

 今週は火曜から5日連続で雨マーク。異常な暑さに辟易してたので、台風か戻り梅雨か知らぬが雨が降ることは結構なことだ。暑気あたりで思考力がおかしくなっていたようで、昨夜のリモート懇で友人から来週日曜と知らされるまで今日が投票日と思っていた。政治に関して偉そうなことを書いているが、大分前に書いた通り最近の政治に愛想が尽きて、今度は棄権しようと思っていた。投票用紙は捨てずに置いてあるが、未だ開封していない。昨夜は友人が「せめて比例だけでも投票しろよ。」とアドバイスしてくれた。

別の友人は「自民党を支えているのは若い有権者。しかし街で若者にインタービューすると、参議院の意味を知らない者が結構いるんだぜ。」即ち年寄りが政治離れするのは考えものだ、の思いだろう。郵便受けに入っていた選挙関連の広報や宣伝チラシは全部見ないで捨ててしまったし、改めてネットで検索するのも面倒だ。3年前は選挙区も比例も共産党に入れたような気がするが、今度の日曜日までどうすべきか考えることにしたい。

そこで少し考えてみた。今日本に求められている政治課題はなんだろうか?世論調査に現れてくるのは、経済力の低下による「景気・雇用」が有権者側からも各政党も最前面に押しだしてるようだ。庶民とすれば何年も賃金が上がらない上での物価高だから当然と言えば当然かもしれぬ。確かにアベノミクス以来の経済政策は何ら功を奏さず、非正規労働者と低賃金労働者が増えただけで、この業界に飛び込みたいと思うような産業が出現してないのも事実だ。

そこに来てのコロナ禍だから、小生ならずとも日本人の意気が上がらないのは当然だろう。かと言っても、外国に行けば新しい世界が待っているかと言えば、案外そう上手くはいかない可能性が高い。若い友人が娘をアメリカに留学させたが、教育費の高さに音を上げ帰国させてしまった例もある。何となく勢いを感じるのは中国、台湾、インド辺かもしれぬが、生半可な知識しかないので眉に唾をつけて読んでもらいたい。やはり国内で希望の火を灯す必要があると思う。

これは言うまでもないが、若い人に期待するしか無い。勿論選挙に出る人もまるきりの馬鹿じゃないから各政党とも教育に関することは色々言っている。その殆どがお金に関することだ。しかし真の教育問題はお金の問題だろうか?諸外国と比較して教育予算が少ないことは昔からずっと指摘されている。「戦闘機を買う金があるなら教育に回せ」だが、予算だけでは解決できないなにか別の要因があるように思えてならない。

2022年7月2日土曜日

慎重に頼むよ

 現在日本国民が首相と認めている岸田文雄氏について改めて略歴を見た。昭和32年生まれ。父は元通算官僚であり、祖父も衆議院議員だから典型的な世襲議員。付け加えると小学校3年生まで父の勤務の関係からニューヨークに在住してるから典型的な帰国児童。帰国後は永田町小学校→麹町中学校→開成高校とくれば、東大進学が普通だと思うが、何故かここで入部した野球にのめり込みすぎたのか早稲田入学となった。「ええしのぼん」(血筋が良い家の坊っちゃん)を絵に書いたような人だ。

この人物に<国民への奉仕者>であることを認識しろというのもまた無理な話だ。もう一つ付け加えると、日経新聞が報じた愛読書は、ドストエフスキー『罪と罰』、吉川英治『宮本武蔵』、陸奥宗光『蹇々録』(けんけんろく』とのこと。歴史にどの程度興味があったか知らぬが、今年の1月半ば通常国会の施政方針演説で、勝海舟の名言「行蔵(こうぞう)は我に存す」と頭の部分だけを引用したそうだ。言うまでもないが、これは己の出処進退は自分で決める、傍から色々言っても聞かないよの意味だ。

政治家としての働きが如何程かは知らぬが、外務相防衛相なども歴任してるが、少なくとも記憶に残るような出来事は無い。確かに安倍晋三氏や麻生太郎氏と比較すれば、かなり普通の人には見える。しかしこれもある意味困り物で、今のように宗主国のアメリカが危機的状況でジタバタする時、日本の立場をどのように維持すべきの判断が全く思いつかない風情。ひたすらアメリカ様の言いなりになっている。

特にアメリカが、ウクライナで起きた戦争を奇貨として、躍起になってることは西欧諸国との軍事同盟の強化。更にこれにオーストラリアやニュージランドを巻き込み、日本と韓国をうまくハンドリングしてアジア諸国を纏めて中露に対抗したいのがミエミエ。韓国の新大統領は、そのことからうまく逃げて中立を守りたいのもかなりはっきりしている。にも拘らず日本は、平和憲法で戦争の放棄を明言しながら、平和(国際秩序や法の支配と理屈は言うが)のためなら戦争も辞せずの構えを取っている。

200を超す国家が存在する地球上で、その分断化が進む中、安心できる地位を確保するのは容易では無いだろう。慎重さを全く欠くので烏滸がましいが、政治決断には今少しの慎重さが欲しいものだ。

2022年7月1日金曜日

山の呼び声3

 山歩きは登りは苦しく、降りは危険がいっぱい。それでも行くのだから凄く良いこともある。最大は山頂に達したときの達成感と山頂での食事の旨さかな。平素達成感を味わう機会が少なかったこともあろうが、青空のもと周囲や下界を見下ろす楽しさはこれに勝るものが無いとも言える。この楽しみのために行くようなものだから、当日の天気には相当気をつけるようにしている。でも予定通り山頂で晴天に恵まれなかった例もある。記憶にあるのは新潟県の妙高山と石川県の白山と北アルプスの黒部五郎岳。しかし後者は山頂近くの小屋で1泊したので翌朝晴天の山頂に行くことが出来た。

山頂を目指しても山頂目前で引き返したことも多い。今でも残念なのが北アルプスの剱岳。途中の剣山荘で前泊して翌朝登山するつもりでいたが、小屋に到着すると翌日は雨とのこと。時刻は未だ11時前だったので小屋主と相談の結果、これから行けるところまで行ってみたらどうか、とのこと。結局、山頂を目前にする前剱岳の頂で昼食を取って引き返した。今でもそうだが、山頂に小屋が無い山に登る時は遅くても14時半までには山頂に達することを鉄則にしている。親しい友人に紅葉が美しいからと薦められて行った北信州奥の雨飾山もそうだ。

最近では弟と従妹と3人で行った長野地元の飯縄山でも、天気も上々だったのに疲労感から8合目付近で昼食にして下山した。何れも山頂には達していないが、それなりに満足感はあるからおかしなものだ。山での食事は<おにぎり>と相場が決まっている。はじめの頃は家内が早起きして作ってくれたが、途中からコンビニで買うようになった。ただ、保冷バッグに果物を入れて持参すると、これがやたらに美味い。でも最近は荷物を軽くすることの方が大事なので、果物は乾燥品だけにしている。殆が単独行なので、食事に関して大した話はないが、女性が同行してくれると食事が俄然豪華になる。

今でも鮮明に記憶してるのは、従妹の山仲間の女性リーダーから山で貰った生きゅうり1本、これに生味噌を付けての丸かじりが最高だったかも知れぬ。兎も角、山頂からの眺望は様々で、どれを思い出しても素晴らしい。中で敢えてベスト3を上げたい。1位は何と言っても故郷の「飯縄山」2位は東京最高峰の「雲取山」3位がこれも都内だと思うが「高尾山」。高尾山頂には薬王院なる真言宗の寺院があるが、ここには何故か飯縄権現が祀られているので、余計親しみが湧く。これが小生の三名山。それぞれ登山道が多々あるが、未だに知り尽くしてはいないし、また登りたい気持ちもあるが、もう難しいだろう。完