2024年4月29日月曜日

雑感

昨日の衆議院補欠選挙、予想通り自民党は全敗に終わった。当たり前だ。昔、服役者が娑婆に戻って書いた小説に「塀の中の懲りない面々」なる大変面白い小説があった。もじって言えば自民党は国会の中の懲りない面々に他ならない。国会内で絶対多数を持っていれば、好きなことをし放題と勘違いしていることが明々白々。眼中には国民の姿が全く映らなくて選挙に勝てるはずはないだろう。

これで政局がどう動くか、なんてことは全く分からないが、年内に自民党の中でも何らかの化学反応的な動きは出るだろう。いずれにしても岸田氏のように自分の意見見解を持たぬ御仁がリーダーになることは勘弁願いたい。野党も少しは元気が出て、有能な若い人が入党するようになれば良いが、何といっても貧乏暮らしが長すぎて人心がかなり離れている。才能より努力と真面目さのある人材が集まってほしいものだ。

かつて民主党が2009年政権を奪取したが、迷走の連続で僅か3年の間に2回も首相が代わってしまった。最初の鳩山由紀夫氏は沖縄問題で日米関係が壊れ、外務省官僚の反乱であっけなく終わってしまった。続いた菅直人氏は東北大震災に遭遇したので苦労はしたろうが、国内と同じで党内実力者小沢氏の対決が厳しくなって退陣に追い込まれた。代わった野田佳彦氏党内融和に尽力したが、なかなか纏まらず、結局国民から見放されてしまった。

国の最高責任者とは重い責任もあるが、身を持することが難しい立場だ。党員たちは勝手気ままに言いたい放題だろうし、国民となれば一層のことだ。とは言っても、国民は下からだから、政府の欠陥はよく(細かく)見える。その中でトップの首相が己の理想を高く掲げ続けることは生易しいことではあるまい。わが身を軽く見て公平を最重視することこそ政治の本質だろう。

たまたま今日は春の叙勲の発表日。これまた玉成混交を絵にしたようにさまざまな人の叙勲が発表された。個人的見解を述べれば、もういい加減にして廃止するのも一案かもしれぬ。 

2024年4月28日日曜日

文学散歩

 太陽の光で木の葉が輝き、風薫る良い季節だ。本来近くの里山にでも行きたいが、体力的に一人では無理と諦めている。昨年まで山行きに付き合ってくれた次女が、アルバイト先を変更して休日出勤を選んでしまったようだから、余計決定的になった。今後は読書にでも励むことにする。てなことで早速面白い本を買い込んで読み始めている。書名は「西遊記」文春文庫4冊で、著者は平岩弓枝さん。挿絵も蓮田やすひろさんという方が描いていて、これがまた秀逸。

アニメの世界は詳しくないが、蓮田さんは小生と同年代だからきっと有名な方に違いない。平岩さんは8歳上の1932年生まれ、日本女子大文学部卒と書いてある。昨年亡くなられたとのこと。西遊記は邱永漢とか中国語が得意な人による訳本が多い中、時代小説の大御所の長谷川伸氏の弟子になった平岩氏だけに時代小説的な面白さが満載だ。西遊記は日本でも有名な中国文学だから、知らない人の方が少ないだろう。小生も子供のころからお馴染みで、孫悟空は時代小説の猿飛佐助と同じくらい好きなキャラクターだ。

ストーリーもなんとなく知ってはいるが、改めて読むと、有難い仏の教えは兎も角として、それを求めて旅する四人連れのキャラがそれぞれ際立ち面白さに溢れている。原作が何年前に誰によって書かれたかも調べてないが、やはり中国は文字・文学の国だなと改めて感心する。察するに内容から推察すれば、唐時代の作品だろう。唐時代は七世紀から十世紀初めまで、約300年も続いた羨ましいような大王朝時代。日本もだいぶお世話になったとも言える。

現代の習近平王朝が何を目指しているか知らぬが、歴史の歯車は巡り巡って、互いにいつか歩いた道を辿っているのかもしれぬ。

2024年4月27日土曜日

国家ビジョン

 年中連休の小生には無関係だが、初夏の大型連休が始まった。しかし今年の連休は何処かおかしい。例年であれば両隣の車庫から車が消えて、ご家族で別荘に行かれるのが常だったが、今年は西隣のお宅の車庫に自家用車が鎮座した侭だ。東隣のご家族は中学生のお孫さんを含めて多分河口湖の別荘だと思うが、西隣はご夫妻だけなので、休日の谷間はそんなに気にならないだろうと勝手不思議に思っている。

それでも国内の幹線道路は例年並みの混雑が始まってはいるとテレビは言うが、本当に例年並だろうか。もちろん海外旅行客は相当減っているようだ。当たり前だのクラッカーだが、急激な円安で、暮れのボーナスと4月からのベースアップ程度では、お父さんも子供の前でそう簡単には「それじゃハワイまで」と見えを切るには相当の勇気が必要だろう。日本はG7即ち「先進7ヵ国首脳会議」の一角に席を持つ先進国の筈が、いつの間にやら先進国から滑り落ちてしまいそうな気配だ。

こちらは昔から貧乏だから国が貧乏になっても関係ないが、日本の将来を思うとなんとなく暗い気分だ。肝心の政府の皆さんは暗い気持ちにならないのだろうか?もっとしゃかりきに脱出方法を考えてもらいたいが、政策の手詰まり感ばかり伝わり、閃きめいた話はまるきり聞こえてこない。愚考を書いておこう。G7からの脱落大いに結構だ。現在はアメリカに何もかも命令される委任統治領的状況だが、世界中がアメリカの属国と認めるならそれも仕方ないとしよう。

苟も世界的にも珍しい2000年近い歴史を持つ主権国家ではないか。たとえ10年、20年先でも良い。現状を見つめ直して、国民が日本の独立と歴史をさらに延長する気になるためには何をすべきか?を考える人間が政治家に求められている気がしてならぬ。世界各地に紛争が起こり荒れた状態の中、生き残るために必要な外交は何か?アメリカの走り使いもしなければならぬから、鎖国は出来ない。独自の考えで出来る選択肢の一つは子どもたちの教育ぐらいかもしれぬ。

ちょうど良い機会かもしれぬが、コンピュータ技術が進み、国家レベルを凌ぐ人工知能が出現している。国家間のイデオロギー対立より深刻或いは有益かもしれぬ。数学と哲学、双方を十分理解して国家ビジョンを明確に描ける政治家が出現することを願うばかりだ。

2024年4月26日金曜日

期待薄

 何度も書いているが、小生は経済学とか経済政策とは何であるかを知らない。無学無知蒙昧の徒であることを先ず断っておく。しかし報道に依って、今年は株価日経平均とやらが史上最高の4万円に乗せたこと、為替関係でドルとの交換価値が急速に下がり、昨夜には1米ドルが155円以下にまで下がったことは知っている。これに依って昨年の連休時に比べると、海外旅行の料金が大幅に値上がりして不自由になるだろうとのこと。

サンデー毎日の身分なので、連休中とは無関係だから海外はおろか国内旅行もするつもりはないが、働き盛りの家族にとっては少し痛手に違いない。まだ現役スキーヤーの友人が言うには「スキー場の宿泊や食堂の料金まで外国客基準で値上がりしているので、困ったものだ。」前年度末期には、連合など組合関係のお偉方まで「サラリーマン諸氏の給料が5%上げる事ができた。」とやや胸を張り気味だったが、ハワイ行き旅行代金が昨年度の連休には10万円だったのに今年は30万円では洒落にならないだろう。

鈴木善幸氏の息子さんの鈴木財務大臣が「為替の動向は注意深く監視して、必要があれば適時適切な対応策を取る。」と仰ったが、少なくとも連休中の旅行には間に合いそうにない。お気の毒なことだ。日経平均4万円突破で、証券会社か株の取引所か忘れたが、くす玉を割ってまで大燥ぎしていたニュースはつい最近のように記憶するが、今週は何やら暗い雰囲気の報道が多い気がする。昨日飯屋でタダ読みした週刊文春の最新号には膵臓がんで死にそうな(実際は膵臓がんではなかったらしい)顔の森永卓郎氏が「近い将来株価は3千円まで値下がりするから、貧乏暮らしを覚悟すべき。」と書いていた。

余命半年の宣告を受ければ、誰でも好き勝手なことを言えるものだと思いながら斜め読みしたが、どう見ても3万円でなく3千円と書いてあった。兎も角、鈴木大臣や日銀の偉いさんには申し訳ないが、国内の法律などの手段だけでは円安の傾向に対抗する手段は見つけられそうにないような感じも受ける。森永氏は年間300万円で生きる方法を発見したと自慢してるが、金持ちのくせに貧乏暮らしを自慢するなんて、罪なことだ。しかし、世の中がどう変化するかは分からない。過度の期待はしないことにするつもりだ。

2024年4月25日木曜日

三日坊主

 月曜日のブログで、肥満対策の為1日2食への生活変更を宣言したばかり。しかし、昨日まで2食生活を3日行ってみたが、食事が不規則になるばかりでなく、身体への影響も捗々しくない。真にお恥ずかしい限りだが、今日から3食に戻すことにする。月曜日ブログを読んだ少し年下の友人が「医学的にも良くないようです」と態々メールで忠告をくれたが、そのとおりだと再認識した。特に昨日は、終日雨模様で傘をさしながらの日中徘徊になったが、足元がふらついて危険さえ感じてしまった。

年寄りの思いつきなんて碌なことにならない。少し話題を替えてまた政治について触れたい。昨日も書いたばかりだが、昨夜読んだ「月刊文藝春秋5月号」の記事でなるほどと同感した記述がある。保阪正康氏の<日本の地下水脈>に書かれたものだ。記事自体は石橋湛山氏を中心とした明治17年生れの政治家の話題であるが、冒頭で現代日本の状況を次のように書いている。「~倫理の底が抜けたようなこの惨状を見るとき、国民感情はもはや政治不信というようなありきたりの言葉で表現されるべきでなく、芯まで腐った政治構造への怒りでなければならないと強く思う。」

保阪氏の筆力の見事さには心から敬意を評したい。同時に思ったのが俚諺が言う「魚は頭から腐る」だ。組織も同じことだろう。

2024年4月24日水曜日

国会審議

 連日の政治報道は専ら自民党政治資金パーティーで集められたお金の問題、未だに集められたお金が裏金(闇のお金だから課税対象にもならぬし、政治資金として収支報告の対象にもならない)が多くの自民党議員にパーティー主催者側から長い年月にわたりこっそり渡されていた問題が取り沙汰されている。このスキャンダルが国会で数ヶ月以上続き、マスコミも聞くだけでも恥ずかしいこのスキャンダルを年度をまたいで延々と報じ続けている。

理由は簡単、余りに長く深い問題故に汚染された自民党員の殆どが関与してるので、誰一人自らの責任を明確にできないのだろう。最高責任者の首相や長老議員の元首相森氏あたりが辞職しても代わりが見つからないのだから仕方あるまい。昨夜BSフジ20:00の「プライムニュース」を観ていてつくづく思った。自民党を代表して出演していた牧原秀樹氏なる議員、東大からアメリカのジョージタウン大学卒業して弁護士資格迄お持ちで、経産省出身だから絵に描いたような秀才だろう。この当選5回の先生が何やら懸命に説明されていた<政治資金法改正>を巡るご説明。

聞いていながら、この人の住む世界は小生が住む世界とは全く異なる単純な世界だ、としか思えなかった。要するにこの問題の根本は法律が現実に即していないから法律を変えれば事が足りるとお考えなのだ。巷間よく言われうように、泥棒に取り締まる法律を作らせる意味が分かる気がした。悪人を取り締まる法律なら、悪と断じている野党側が作らねば意味が無い。マスコミはその辺が全く分かっていないのでマスコミの責任も大きい。

本論から外れたテーマになってしまった。本論は22日の衆議院予算委委員会、共産党志位和夫氏の質問と岸田首相の対応。マスコミは殆ど取り上げていないが、日本の安全保障政策なるものが如何に砂上の楼閣であるかがよく分かった。首相は前週の長いアメリカ旅行で大歓待を受けて帰国したばかり。その結果日本に持ち帰ったお土産について議会の公式の場で発言が皆無だ。志位氏はそれを厳しく追求するが、首相は「日本がアメリカ軍と一緒に戦うことはありえない。」と強弁。詭弁ここに極まった感じだ。

詳しく書けないのが残念だが、「JADC2」なる単語を検索してみてほしい。

2024年4月23日火曜日

偏差値と迷信

 世の中に分からないこと理解できないことが多々ある。分かっている人から見ればこちらが随分理解力不足、或いは馬鹿かとも思うだろうが、思われても仕方がない。例えば随分昔から世間で通用している<偏差値>もその1例。理解する気が無いのか能力が無いのかは別として、未だに理解できていない。我々の高校時代にはそれは無かった。自分の学力ランクは試験の度に教員室の前の廊下に張り出される科目毎の順位表。但し、これは約420人いた同期生の上位50番目くらい迄だったように思う。小生も1回か2回くらい英語で名前があったような気がするが、他の科目では全く出たことがない。

現在は偏差値なるもので、学校内なんて小さな世界でなくて、全国の同学年生対象で大凡のランク付けが可能らしい。便利と言えば便利らしいが、少し釈然としない意味もある。と言うのは、試験なんて水物、一発勝負なんてことも起こり得ると思っているからだ。試験の前日読んだ虎の巻に書いてあった問題が出た、なんて経験は小生以外にも多々あるのではないだろうか?小生には少なくとも大きな経験がある。しかも大学受験の時だ。試験科目が2科目しかない当時の慶應文学部の入試で山を張った英語の問題が出題されて偶然にも入学できた。当に天佑神助以外の何物も無い。

当時の受験科目は英語ともう1科目は選択で小生は世界史だった。しかも英語が200点満点、選択科目は100点満点。入学の通知を受け取って真っ先にしたことが願をかけた近くの里山にあった観音様へのお礼参りだったことを記憶している。観音様は遊び場にしていた裾花川のすぐ脇に立つ里山の旭山中腹洞窟に祀られていた。祖母が「旭山の観音様は生涯3回だけは願いを届けてくださるから。」と勧められてその気になっていた。

その観音様への細い山道には「大願成就」に名前が書かれた小さな幟旗(割り箸に半紙で作られたもの)が無数立てられていたのも事実。小生も本当は何かしなければと思いつつ、今日になってしまった。最近は観音様も山から降りて里のお堂に祀られておられるとのこと。迷信かも知れぬし、若い人が真に受けたら親御さんは困るかだろうが、嘘を書く気にはならない。理解が出来なくても信じたくなることもありうるのが世の中ではないだろうか。今のように受験指導が偏差値だけで行われていたら全く異なる人生だったと思うと、不思議な感覚に襲われる。

2024年4月22日月曜日

肥満対策

 昨日は信州の佐久で法事があり出かけた。お斎が終わったらもう時刻が3時近く。4時くらいの北陸新幹線に乗り込む時、夕飯を何処で食うか心配したら、同行者が「もう今夜は要らぬでしょう。」とのこと。それでも結局一人になってから池袋でイタ飯屋で軽く食事してから帰宅。1日3回食事を取らないと何となく落ち着かないのだ。しかし洋服を着替える時にやっと気づいた。久しぶりに着た式服がまるきり窮屈になっている。要するにこの歳で太り過ぎに見舞われている。

若い時から少し肥満気味で、一時は意識して改善に努めたが、独居するようになって食事を3回ずつ几帳面に摂ってきた。運動らしいものは殆どやめて今はただ歩くだけ。最近歩数計で見る限り、相当歩いたつもりでも消費カロリーは精々300kcal。これに基礎代謝を加えても年寄りが毎日2000kcal以上を食うのは考えものだ。そこで今日から食事制限を思い立ち、1日2食にしようと思っている。

いつまで実行できるか危ういが、兎に角今日はそうしたい。既に昼を抜いているので、多分実現第1歩にはなるだろう。昼買い物から帰宅して改めて思った。総じて若い人は細身だが、お年寄りは小生のように肥満してる人が多い。お金を使って健康を害してる可能性が大いにあるだろう。時間が沢山あるだけに、つい座り込んでパソコンにしがみつく時間が長くなる。特にネット囲碁がいけないが、半ば依存症の気味があってなかなかやめられない。食事を1食抜けばお金と時間が一緒に節約できる。いつまで続くか知らぬが頑張ってみたい。

2024年4月20日土曜日

もっと笑顔を

 早いもので新年度がスタートして3週間過ぎた。学校も会社も新年生を迎えての行事も一段落し、新しい授業や仕事が始まって活気が漲っていい頃合いだ。しかし世界のあちこちで戦争が続いている影響だろうが、街なかもなにかパットしない暗い雰囲気だ。行きつけの店の多くが単独客が多いせいかも知れぬ。街を歩いていればどう見ても上司と部下が連れ立って歩くのをよく見かける。彼らの姿がなんとなく暗く見えるのが気になる。

そんなことを思いながら昨日の夕方、パン食堂でパンを食っていたら、向かい合わせのカウンターに座った白人男性、金髪に近かったので最初女性かと思ったが、髪の毛を綺麗に七三に分けた色白で細身の男性だった。年齢も不詳だが、左腕の手首に近いところに入れ墨があったし、首に大きなヘッドホンを巻き付けていたから少し貧乏なミュージシャンのような芸人かもしれない。小生と大差ない盆を持って座るとき、対面にいた小生に投げかけた満面の笑顔が非常に印象的。これが西洋流のエチケットなのかも知れぬが、日本人には難しい芸当だと思う。

回り道をしてしまったが、サラリーマンの初任給は近年稀に見る高額になったと報道は言うが、何処の飯屋であろうと少し高めのレストランでも、勤め人風情の客同士、或いは店員と話をする個人客でも余り景気の良さそうな話し声は聞こえてこない。30数年ぶりに株価が4万円を突破して、年内には4万5千円までは行くだろうなんて話もあっったが、果たして行くだろうか?むしろ20数年ぶりの円安250円なんて心配する声まで聞こえてくるし、円安で儲かるのは輸出で稼ぐ自動車屋さんくらいで、庶民は物価高に抵抗の術が無いのが実態。

岸田首相は6月か7月には景気の好循環が現れると仰るが、なんで春先でなく中途半端な時期を指すのか全然意味が分からなかった。むしろ公共料金の料金改定や、若い人たちにすれば、年金制度の改悪で保険料納入が5年も延長されるなんてことは悪い冗談かと思うに違いない。年寄りが白けてはいけないが、白けと言えば昨日本屋で、店員さんに本を探してもらい、受け取った本をパラパラと読んで、結局謝って戻してもらった。数週間前朝日新聞の書評(売れてる本)にも上がり、今月の文藝春秋でも佐藤優氏が態々作者と対談までして推薦してる話題の「この部屋から東京タワーは永遠に見えない」麻布競馬場〈著〉。嘗ての植木等やドリフターズの志村けんの亜流のつもりかも知れぬが、売れる理由が全く理解でない。

若い人に白けは不要。結果がどうであろうと、真剣に生きてもらいたい。

*明日1日出掛けてしまいますので、ブログは休みます。悪しからず。

2024年4月19日金曜日

古いアルバム

 晴れて強い風が吹いてるせいだろう、昨日まで東京を覆っていた黄砂がなくなり快晴になった。子供が居る気の早い家庭の窓には小さな鯉幟が泳いでいる。今日は4月19日、我が結婚記念日だ(44年4月19日)。久しぶりに古いアルバムをひっぱりだして、午前中1時間ほど掛けてゆっくり昔を思った。中に披露宴を挙げた長野の料亭が用意したサイン帳があって、出席者全員が一筆ずつ言葉を記してくれている。友人も多いが、年上の方は全員泉下の人となっている。それぞれ残してもらった言葉は味わい深い。

写真も古いものは全部モノクロで画像がぼやけ始めている。版も小さく既に顔の細部は識別が難しいが、当時のことが記憶に蘇ってくる。7年前に他界した家内の事が書かれた新聞記事などもあり、改めて読み直すと小生には過ぎた女房だったと実感。何時も独断と偏見に満ちたことばかり書いているが、幼い頃から現在に至るまでこんなに沢山の人との縁や繋がりがあったことを改めて深く思う。何も我が身だけではないだろうが、他人無くして自分は生きられない。これからも先人や友人のアドバイスを噛み締めて、人様から後ろ指を指されることが無いようにしなければいけぬと、改めて思った。

最近の写真はすべてデジタル化ですぐに見ることは可能だが、自分が死んだら後は誰にも分からない。それはさっぱりして子や孫たちに便利だろうと思う反面、ちょっと味気無さすぎる気がしないでもない。しかし過去に特段の業績が無いのだからそれが良いのかも。今日のブログは少し感傷的になりすぎたかも知れぬ。

2024年4月18日木曜日

長寿を目指して

 先々週の木曜日に誕生日が来て齢84となった。ある意味で目出度いかも知れぬが、総天然色の世界がだんだん色褪せて、やがてモノクロームに移りゆく感が強い。声高には言えぬが、夢と希望が少なくなりつつあるのも事実。毎日することは、今日は昨日の続きで今日の続きはまた明日と至って代り映えがしない。1日1万歩の散歩やブログは何とか続いているが、ブログは書くことが段々少なくなりつつある。己の生活は代り映えが無いし、かと言って余計なことを書くと人様の迷惑になりかねない。

お節介で他人の恨みを買っては碌なことにならぬだろう。小学生5年だったと思うが、担任の先生が何時も燥ぎまわる小生を捕まえて「もっと静かにしなさい。平凡であることが一番大事だよ。」と諭してくれたことが今更のように蘇る。現代の平凡、線を何処に引いて良いか難しいが、10歳くらい年下に考えたいものだ。そうすれば寿命が平均より少し伸びるかも知れぬ。

2024年4月17日水曜日

出よ!新たな秀才

 最近とみに思うことがある。このところ嘘をついた人が次々と暴かれているが、嘘を付くのは難しい、特に自分を騙すことだけは100%不可能で、だましだましがきかないことは誰でも知ってる筈だ。相撲や柔道の格闘技の選手が骨折などの怪我を押して最後の勝負に出て勝つことがあるが、例外中の例外と見るべきだ。しかし政治家に多く見られるように脳神経内の判断基準にダブルスタンダードを持てば嘘をつくことが左程難しくないのかも知れぬ。

特に今世界のあちこちで見られるように戦争をしている国の指導者連中、彼らは何かの理由を、小生には屁理屈としか思えないが、見つけて人殺しを平然と行っている。彼らとて神を恐れぬ行為が良しとは思っていないだろう。しかし国のため正義のためと平然としている。小生が生を受けた時代の日本も同様の空気に包まれていた。当時は、日本には資源が不足しているので已むを得ず海外に求めざるを得ない、がお題目。頭が良くて身体頑健な優秀な人材がこぞって軍人となって海外で無辜の民を殺戮して領土を拡大した。

戦争は明治時代半ばから始まり昭和20年の敗戦まで続いたので約半世紀近くに亘ったと言える。しかし結局はABCD(米英中蘭中心)連合軍に徹底的に打ち負かされ、収奪した領土も4分の1に圧縮され、人口は約7千200万人にされてしまった。同時に国民をリードしてきた軍事政権幹部は連合軍に依って(これが問題と言う人もいる)罪を背負わされ、ある者は死刑など重い罰を課せられた。かくして、優秀だった人材の多くが政治の表舞台から姿を消し、表現に語弊があるかも知れぬが二流以下、或いは未成熟の若者が政治を担った。

しかし、日本社会は終戦後23年(1968年)で人口は1億人を突破、GDPが世界第2位にまで見事に復活して世界を驚かせた実績がある。この間の経緯は分からぬが、外地から乞食同然の姿で帰国してきた両親の世代が、それこそ死にものぐるいで努力した結果だろう。しかし華々しく2度目の花を咲かせた20世紀が終わり、21世紀に入ると世界の様相がかなり変わり、発展途上国とされた国々が急成長、特に中国が目覚ましい。残念ながら日本は色々な意味で発展要素が少なくなりつつある。

責任は、勿論我々世代が親の遺産を食い潰したことにあろう。何とか3度目の花を咲かす方策を見つけたいが、我々には荷が重すぎる。

2024年4月16日火曜日

月刊「文藝春秋」5月号

 やっと冬が終わった、一山越えた気分でもいいのに、何故か風邪ひき症状がスッキリしない。咳と痰がなかなか治まってくれないのが厄介だ。もう一度かかりつけ医に行って薬を処方してもらう程ではないかも知れぬが、と考えたりしている。それは扨措き昨今の世の中、スッキリしないことが多すぎる。誰しも子供の頃、親や先生から注意されるいの一番は「嘘をついてはいけません」だと思うが、自民党では裏金疑惑に始まり、総裁の首相以下全員が嘘をつき続けている感が否めない。

これは何れ国民の審判が下るだろうが、またぞろ出たかと思うのが東京都知事小池百合子氏の学歴詐称問題。月刊文藝春秋5月号に二人の寄稿者がいて事実と称する記事がある。一人は元側近の弁護士さん。もう一人は在カイロの女性で、小池氏が若く、カイロ大学在学していたとされる時代に一緒に暮らしていた経験をを持つ女性。二人共小池氏のカイロ大学卒業はありえないと断じている。真偽の程は分からないが、告発した方は法定での決着もあるだろうとのこと。

カイロ大学は想像以上に厳しい大学のようだが、エジプトと言う国はこれまた想像以上に何でもありの国柄で、女性の告発者は殺されることを本当に恐れているようだ。小池都知事は1票を献じていないにしても小生自身も選挙に関わっている。もし告発者の言うことが証明されれば、大変な事態だ。裏金疑惑にしても、この問題にしても、大手新聞テレビは何故本格調査に乗り出さないのだろう?世界各地の戦争報道に比較すれば、かなり容易なことだろうに。

同じ文藝春秋には興味深い記事が多い。小生も多用しているスマホのアプリLINEは元々韓国の企業らしいが、利用者の個人情報が韓国と中国に筒抜けになっているので使用を見合わせるべきなんて記事もある。元東京地検特捜部長の「特捜部は何故5人衆を逮捕できないか」との記事も読んだが、法律の建付けに沿えば仕方ない、と従来からよく言われているだけのこと。余り意味が無いように感じた。

巻頭のカラーページとセットになっている「皇室の宝物」。これこそ雑誌の企画には勿体ないと言うべきか、少し残念な企画。東京在住の小生は皇居に行けば実物の一部は拝観可能だが、肝心のカラーページはテレビの出番を待つしかない。

2024年4月15日月曜日

仮想であってくれ

 今朝の報道には「世界大戦」の4文字が溢れている。イランvsイスラエルの紛争、特に昨日行われたイランからの攻撃がイスラエル側に立った米英仏などの国際的な協力で殆ど無力化された事実を踏まえての論評だ。遠い異国のことで事実は分かり難いが、大方の見方が当たっているとすれば恐ろしいことだ。つい先日までは、世界の何処で戦争が起ころうと、日本が巻き込まれる心配はあるまいと高を括っていた。

しかし最近は、首相自身が世界に向かって大声で「アメリカと共にある。」ことを宣言しているのだからそうはいかぬだろう。宣言がなくても日本国内に多数のアメリカ軍基地が存在してるだけでも嫌な気分でいたのにだ。日本の自衛隊は玩具の兵隊と同じで、存在するだけで使い物にならぬと思っていたが、ガラリと変わった。アメリカと共に戦うためにアメリカ軍と自衛隊の統合作戦司令部が置かれる準備が進みつつあるとのこと。

アメリカに頼ったイスラエルは今回イランからの襲撃をよく防げたが、日本もそう上手くいくかどうか?攻撃に回ったイランも弾丸を発射するだいぶ前に通過する数カ国を始め、外国に予告している。へ~、現代の戦争てこんなに紳士的にするものなのか、と半ば呆れたような感心するような複雑な気持ちだ。北朝鮮や中国、ロシアと日本はごく近いところに怖い、即ちアメリカとは余り友好的でない国が沢山ある。日本もアメリカ以外のこれらの国とは余り仲が良いとも思えない。

何とか穏便にお計らい願いたいものだが、世界大戦となれば、アメリカと共にある日本だからそうはいかぬだろう。覚悟を決める日が生存中には来ぬこと祈るのみだ。

2024年4月14日日曜日

感覚のギャップ

 昨夜も高校時代の友人と5人でリモートミーティングをして、珍しいくらい意見の一致を見たのが岸田首相の訪米結果。口を揃えて、米国追従姿勢が酷すぎる。特に戦争への協力をあそこまで簡単に約束するのは憲法違反かも知れぬし、手続き的にもあまりに独断専行、国民の意志を全く無視してるではないか。海外キャリアの長い友人が言うには「彼は中学時代の始め頃までか、アメリカ在住経験があるので、英語の上手さは評価できるが、内容が国民の意志とかけ離れすぎた。」すかさず別の一人が半畳を入れた「英語だとあんなに淀みなく喋れるなら、国会も英語で喋ってみたらどうかね。」笑

我々世代からすると評価が低いが、昨日今日とテレビを観てると評価が全く逆。政治資金問題で低下した支持率を押し上げる一助になりそうだとの意見が圧倒的だ。昨日発表された人口統計によれば75歳以上の高齢日本人は約1800万人、総人口比で14%らしいから5人の意見が一致しても反対の意見を持つ人が20人以上居ることになる。途中で話題にもなったが、やはり「戦争の実相への感覚が大分違う世代がの人口が増えてるからに他ならない。我々は戦争の現場は知らぬが、両親や伯・叔父、兄たちは殆ど軍務についている。自身が戦地となった地から命からがら逃げ帰って来た友人たちと同じ学校で学んだし、近所には戦争孤児の施設も多かった。

戦争の悲惨さが肌感覚で分かるだけに、岸田首相のアメリカのグローバルパートナー理論には同意しかねてしまうのだろう。しかし肌感覚で知らない、分からないということは、ある意味勇ましくなるのは已むを得ない。正義の感覚も昔と今では大分異なる。と言うより、我々以上に先祖返りしてるのかも知れぬ。つまり「義を見てせざるは勇なきなり」だ。我々は「義」とか「勇」について詳しく教わってこなかった。若い人たちはアニメや漫画で「愛」何かと同じ感覚でこれを覚えたはず。この違いを論じても始まらない。孫の小さい頃はアニメ映画をよく観たが、最近その機会は全く無い。この感覚が分かっているのは麻生自民党副総裁くらいだろう。

2024年4月13日土曜日

招待を受ける作法

 東京は桜も散り始め、気温も大分上がって凌ぎやすくなってきた。しかし少し遡って日本のことを思うと、元日早々北陸では能登半島に大きな地震が発生して以来、何やら不吉な空気感に覆われている。小生も寄る年波で、身体のあちこちに故障が発生して独居の不便さを痛感せざるを得ない。個人的なことは歳だから措いても、社会を俯瞰すれば先ず政治の機能不全と経済の状態が、1国の責任だけではないにしても、只ならぬ状態に陥り始めてるのことは専門家ならずとも感じることが出来る。

こんなことはボケ老人が改めて言うまでもなく、政治家、特に責任ある政府関係者であれば誰もが心配してることの筈だ。しかし岸田首相の頭は今年度予算が成立したことで、やるべきことは終わってしまったような振る舞い。予て招待されていたアメリカ訪問にいそいそと出かけてしまった。招待を企画したアメリカ側も年末に大統領選挙を控えているので、再選を目指す民主党バイデン氏とすれば何とか国内の支持率を上げる必要に迫られて考えついたことは、誰の目にも明らか。

あちこちで戦争が勃発して、アメリカ・ファーストを唱える共和党候補のトランプ氏の方に分がありそうに見えても仕方ない。岸田氏もそこを十分に分かっているだろうから、アメリカ滞在中は招待のお礼として過剰なまでにリップ・サービスに努めた。曰く「日本は国を上げてアメリカ民主党政権の応援をさせてもらう。日本国はアメリカが世界で活躍するためのグローバル・パートナーだから、アメリカが各地で戦っていることについても、全面的に貴国と共に居るから安心してくれ。」

小生は言いたい「ちょっと待ってくれ。礼儀として招待への礼を言うのは結構だ。しかし、戦争当事国の行為を是として協力しようなんて言いすぎではありませんか?」マスコミはそんな下品なことは言わないとしたものなのかもしれぬ。しかし首相ご自身が仰る通り、国民の一人として審判はさせていただく。総選挙は首相自身が決断される問題だが、その日が待ち遠しい。

2024年4月12日金曜日

今生の別れへの準備

 昨日朝7時過ぎには家を出て故郷長野市へ。昼から市内のホテルで高校の同期会があったからだ。ところが、この時間を勘違い、11時からのこと思ってしまっていた。認知症だと思いたくはないが、その初期症状らしきことが最近屡々起きる。購入済みの指定席切符が大宮発8:59かの新幹線。会場のホテルに10時半ころ到着予定だからしかたない。大宮までは有楽町線地下鉄とJR埼京線で簡単にけるが、この時間帯の乗車経験は本当に久しぶり。

山行の時はもっと早いし、普段この時間帯に公共交通機関を利用することは先ずありえない。若い頃は毎日利用していたと思うが、所謂通勤ラッシュの時間帯。特に地下鉄の混み具合は記憶が無くなっていたので、若き勤め人のご苦労を再認識できた。長野市内もゆっくり散歩してホテルに到着すると、小生同様勘違いをした人が一人いて、更にさもありなんと慮ってくれた幹事役の一人、昔からかなり親しい友人が会場の待合室まで案内してくれた。

そこで3人で馬鹿話をしながら時間を過ごせたのはありがたかった。11:30になると幹事役の友人が名札を持参、会費を徴収してくれた。12時前にはほぼ全員が集合、参加者は38名とのこと。卒業時は約400名だから既に1割を切っている。不参加の友人全てが物故されたわけではないだろうが、参加されている友人たちも杖を頼りに歩く人も結構居る。宴会が始まる前に昔生徒会長などをした友人の講演。彼は縁故者のいない松本市内での大成功者。「市民タイムス」なるタブロイド判の地方紙を発行し、現在は固定読者6万人近くなり、昨年50周年を祝えたとのこと、半世紀以上に亘る苦労話を披瀝。

新聞は地元で定着を果たし、事業も拡大、彼自身も今や南信では押しも押されもせぬ松本の名士だから、出世の鏡と言えるだろう。今から彼を見習えと言われても、時すでに遅しと思うのは小生ばかりではないはず。むしろ大勢の友人と酒を酌み交わしながら昔話や、今後のこと、これは持病のことやら墓仕舞いをしたとか、旅立ちの準備に関する話が多かったようにも思う。締めになって幹事から今後のことについて意見を求められたので、小生は「年に1回、日帰り、昼で」とお願い。特に反対は無かったので、幹事もホッとした様子。

隣りに座っていた昔からの親友は、酒を飲めないこともあり、「何も大げさの会場でなくて、喫茶店でも良いじゃないか。」と言いたかったようだ。何れにしても今後は、毎回今生の別れの場になるに違いない。

2024年4月10日水曜日

映画2本

 特筆するような事もないので、最近観た映画のことを書く。と言っても最近のアカデミショー受賞3作品ではなくて古い映画。何れもNHKBSで一昨日と昨日2日続けて観てしまった。月曜日は「エアフォース・ワン」主演はアメリカ大統領を演じたハリソン・フォード。昨日は「ア・フュー・グッドメン」主演は若い海軍中尉の法務官を演じたトム・クルーズ。日本での公開は前者が1997年、後者が1993年だから、トム・クルーズは本当に若々しい。

両者とも昔映画館で観たような気もするが、大変面白かった。前者は大統領の意思決定システムと、情報の伝達システム。本当かどうかは証明できないだろうが、さもありなんと思うところもずいぶんある。ロシアの国家に忠誠な軍人集団が、強力なテロリストと化して大統領専用機をハイジャックするお話だが、ただ、後半になるとアクションシーンが多すぎて、なんとなくインディー・ジョーンズと錯覚してしまったのが残念だとも言える。ロシアの国際諜報も流石にこの映画のようにはいかぬだろう。

後者はキューバ島にある米軍グアンタナモ基地内で起こった隊員の死亡事件。こっちは、基地内で隊員が基死亡する事故が発生。殺された隊員は基地内の訓練とシゴキが厳しさについていけず、転属を願い出て許可され、事件翌日早朝基地を離れる予定になっていた。その直前、隊員から暴行を受けて結果死んでしまう。その犯人として逮捕された二人の隊員の弁護を担当させられた若い中尉の法務官が、途中からやる気を出して、二人の犯人以前にこの部隊の司令官による隊員虐めん命令が真の原因であることを軍事法廷で突き止めていくお話。

こちらは法定描写が中心のサスペンス。日本でも法廷サスペンスはあるだろうが、軍事裁判は実在しないので物語自体が成立しない。そいう意味において非常に興味深く観ることが出来た。嘗て日大アメフト部で監督の指示で相手チームの選手に怪我を負わせた事件があった。運動部も徹底した縦社会だから似たようなことが起こるのだろう。その源流、或いは本流かも知れぬが、日本にも駐留するアメリカ海兵隊の在り方を考えさせられる一編であった。

*明日は、長野まで行きますのでブログは休みます。

2024年4月9日火曜日

少し先のこと

 昨日の朝日新聞が、長年(初来日から60年との事)日本政治を観察或いは指導してきたアメリカのコロンビア大学名誉教授のジェラルド・カーティス氏のインタビューを掲載した。見出しは「岸田首相は破れかぶれ ジェラルド・カーティスさん語る失われた政治」。今回の訪米を見ても只管軍事力を強化することに税金を注ぎ込み、アメリカに尻尾をふる様子からして、とても正常な神経とは思えないので、今日も政治問題を取り上げようかとも思ったが、首相の悪口はこのところ余り多過ぎるので止める。

最近思うのだが、人は置かれている立場で何かしらの役割がある。優先順位は色々あろうが、兎に角なすべきことだけはしなければいけない。なんて思うが、なかなかそのなすべきことをする事が難しい。小生も色々あるが、毎朝起きてから就寝するまで16時間前後の時間がありながら、その課題を果たすことが出来ない。16時間は結構な長さだが、日常のコマコマした課題に追われて、年齢とともに迫ってくる大きな問題の処理が進まない。先日も4日の誕生日に「そうだ、遺言書でも作ろうか。」と思い立ったものだ。

そこで、予て会計士の先生に教わったことなど思い出しながら、パソコンで下書きを書き始めた。書き始めると簡単には収拾がつかない。結構長くなりそうだ。父の遺言は、確か母と子供5人に対し、便箋1枚の半分ほどだった。あれと比較すると娘が二人しかいないのに変だな、と思いながらも翌日も再挑戦。それでも納得するものにはならない。更に一晩寝てから考え直した。やはり、いくら晩年であろうと、死んでから後のことなんか考えても仕方ない。

別に破れかぶれで「勝手にしやがれ」と言うつもりもないが、遺言は書かないことにした。これから先何が起こるかわからないし、できる限り身ぎれいにして、したいことをしながら他人に迷惑をかけず、笑われないように生きるしかなさそうだ。

2024年4月8日月曜日

国際秩序?

 個人生活でも、社会でも手順とか順序が大切で、これを無視すると個人生活や社会秩序が乱れて碌なことにならないと思う。面白いもので、老後の楽しみになっている囲碁の世界は全くそうだ。と言うことは天然自然の法則がその様になっているからだろう。ところが、特に岸田首相の口から発せられる「法の支配に基づく国際秩序」ほど耳障りな言葉はない。「法」は人間が勝手に作ったものであり、天然自然とは明らかに異なる。首相にすれば国連などが定めたものだから天然自然と変わらぬと思っているのかも知れぬが、それは違う筈。多様性こそ国際秩序だ。

学生時代に法律を専門に学んではいないが、その程度の知識はある。要するに人間が勝手に決めた法律で社会を律しようとしても無理な話。ましてやその「法」自体を認めない人間だって居る以上、罰則だけで秩序が維持できることなんかありえないだろう。古来戦争が絶えない理由はそこにあると思っている。人間の生き様は様々であり、当然のことながら人間集団もそれぞれの生き方に沿った社会秩序を作って生きている。中国の指導者がよく「世界は多様な国家で形成されているのだから、互い自主性尊重しなければいけない」だ。

兎に角、一つの国家が自分の思いの儘に他国を飲み込むことは余り褒められた話ではなかろう。確かに中国は一帯一路政策でも見られる通り、他国に援助をするように見せかけ、経済で縛って中国の思うように動かそうとしていることは事実だろう。しかし、西欧先進国のように、最初から武力行使をして政権をひっくり返すような品の悪さと比べれば未だましかと思ったりもする。しかし本当のことはよく分からない。中国とアメリカを比べれば決定的な違いは、やはり歴史だろう。

中国は少なくとも3000年、アメリカは300年。後発の国がこの差を乗り越えるのは容易ではあるまい。我が日本はつい数百年前は中国に貢物をしていた国柄。自慢はできないが、150年ほど前から一時的に朝貢していた中国を相手に戦争を起こし、勝利した歴史もある。しかしその後アメリカとも戦争となり、散々に打ち負かされた。降伏したのは1945年9月2日。そして今日首相がアメリカ訪問に旅立った。この報道を聞きながら、また降伏文書を提出させられるかと考え込んでしまった次第だ。

2024年4月7日日曜日

定番病気の話

 最近風邪を引いたらしく、咳や鼻水で少し体の調子が悪い。一昨日の午後かかりつけの医者に行って診察を受けた。体温は36.6度、血圧が140と80。何れも平常値からすると少し高め。更に血中酸素濃度とやらで、指先に測定器を挟むが、これがうまく作動しない。手先を何度も揉んでやっと低めの基準値が出た。数値は兎も角、こっちが風邪と思ってるので、風邪薬は処方してもらった。昔は風邪といえばすぐに抗生物質の注射が定番だったと思うが、最近は流行らぬらしく、咳止めと、痰切り剤それぞれ7日分とトローチ30錠。〆て診察費が880円と薬局での薬代440円。診察代はひと頃に比べれば2倍にはなっているが、街で売薬を買う思いからすれば安いものだ。

そのせいか、夜7:30から恒例のリモート懇談もひとしきり病気話になった。参加者5人、それぞれ医者通いのお年頃だ。前橋在住の友人が、似たような症状で近くの大きな病院を訪れたとのこと。但し、整形外科で診察を受けたばかりだったので安心して内科に行くと、改めて初診料7千円を請求されて腹が立ち、受診せずに帰宅したとのこと。小生も近くの大学病院で年に1回定期検診を受けているが、途中で普段の泌尿器科以外の診療科を受診した経験は1度しか無い。その際新たに初診料で数千円請求された覚えは無い。しかしうろ覚えだが、泌尿器とは縁が深い腎臓内科だったので免除されたのかも知れない。前橋の友人は町にかかりつけ医が無いらしい。

リモート懇で引き続いた話題がやはり物価高。何でも円安の影響でプロスポーツ、特にゴルフの世界チャンピオンシップ番組が4月から大分減ってるらしい。番組購入費が高くなると同時にスポンサーも集めも大変なんだろうとのこと。兎も角、年寄はまごつくことが多い世の中だ。そんな話をしていると、8時半ころ急に眠気に襲われて、9時までの予定が10分ほど前に失礼させてもらった。

2024年4月6日土曜日

首相の訪米

 昨日岸田首相の訪米がやっと初めて報道された。8日の月曜日から14日までの1週間とのこと。公式発表内容は次の通り。

4月8日から14日まで、岸田文雄内閣総理大臣は、米国を国賓待遇で公式訪問する予定です。日本の総理大臣による公式訪米としては9年ぶりとなります。

1.岸田総理大臣は、ワシントンD.C.では、4月10日に日米首脳会談や公式晩餐会等に出席するほか、翌11日には米国連邦議会上下両院合同会議において演説を行うとともに、日米比首脳会合に出席予定です。

2.ワシントンD.C.での日程の後、岸田総理大臣は、ノースカロライナ州を訪問し、現地の日系企業の視察や日本語学習者との懇談等を行うほか、クーパー州知事夫妻との昼食会に出席する予定です。

ボケ爺が飯を食いに出かける訳じゃない。首相が同盟国を公式訪問するなら、もっときちんとした発表がされるべきだ。報道ではアメリカが築いてきた法の支配に基づく国際秩序が、ロシアや中国などの権威主義的な動きによって、脅かされている。これをアメリカ1国に任せず日本も同盟国(NATO)として相応の責任担う意志があること表明したいようだ。要するに北大西洋条約機構国並のお手伝いします。

法の支配即ち国連安保理々事会決議を無視して、勝手気ままにイスラエルやウクライナに戦争をけしかけるアメリカの期待に応えますとの意味。勘弁してほしいものだ。

2024年4月5日金曜日

老後の楽しみ

 冬の記憶が薄れてしまったのかも知れぬ。最近雨が多いなと思っていたが、今朝のテレビニュースによれば、雨不足で日光水前寺湖の水位が2メートル近くも下がり、釣り船を下ろせない状態とのこと。これまで幾度となく春を迎え、花見を楽しんできた。遠方に出かけたことは少ないが、山歩きをしていた頃は近郊の山々で1ヶ月以上は桜の花を楽しむことが出来た。

しかし日本に花見の名所は数多く、特に東北地方に一度は行ってみたかったが遂に行けずじまいに終わりそうだ。来週高校の同期会で長野に行くので、今年は東京と長野間で列車の車窓から何箇所かの桜が見ることが出来そうだ。山はもう辞めたので改めて観ることは出来ないだろうし、列車にしても遠出は後何回出来ることやら。欲張ることは段々出来なくなる。寂しい気もするが、乏しい記憶を楽しみとするしか無い。

記憶を辿るのは寝床の中、睡眠と毎日1度の外食が2大快楽かも知れぬ。後者の外食は最近値上げのスピードが上がっているので少々厄介が正直な気持ち。一昔前までは相当奢った気分でも昼飯は1500円までと思っていたが、最近はこの線が2000円に跳ね上がってきている。そろそろ家計の限界かもしれぬ。楽しみは年々減るとしたものだが、ネットでのヘボ碁は相変わらず毎日打っている。良くしたもので、ネット碁会員が8万人くらい居るらしいが、順位はそんなに落ちず、9千位前後。むしろ少しは向上しているかも知れぬ。

勿論会費は掛かっているが、1日100円以下。パチンコや賭け麻雀で負けることに比べれば安いものだろう。

2024年4月4日木曜日

ガッテン太郎

 天気はあまり良くないが、東京の桜がやっと満開になって見頃を迎えた感じだ。午前中は新しいパソコンのプログラムファイルから1件をアンイストールして、Windows11のOSに対応する新バージョンを入れたつもりが結局上手くいかず、諦めて昼飯を食いに紀尾井町のレストランに出かけてしまった。昔から何をするのも「ガッテン太郎」で、早合点で失敗を繰り返してきた。先生の教えを注意深く聞いて、分からないことを整理して聞くことが出来ない、困ったs性格が治らない。

昔、家内がよく言っていた。先生が「何処が分からないの?」と聞いても、こちらは「何処がわからないか分からないから教わっているんじゃないか。」と言う生徒がいる。「貴方はその口でしょう。」全く家内の言う通り、一つのことを飲み込むために要する時間 が普通の人の数倍なのだ。レストランからの帰路、花見をしながら考えた。これから先人生の長さはわからないが、「急いては事を仕損じる」少し冷静なる必要があるのでは。帰宅してからもこの作業は一旦終わって別のことをやり始めたが、相変わらずのオッチョコチョイは容易に治りそうにない。




ブログもこれにて打ち切り、外堀土手の桜の画像をアップする。

2024年4月3日水曜日

神経系統(考)

 小さい頃から持久力が人並み以下で、余り頑張りがきかない方だ。しかし持久力にしても、毎日少しずつ努力を続ければ、徐々に着いてくるもので、体力的絶頂期は今からちょうど10年前の73歳頃かも知れぬ。2013年は山行の回数が12回、1月は行っていないようだが、3月と4月は何れも3日以上も山に行っている。今から思えば嘘のようだ。要するに徐々に着いた体力も徐々に減って行くのが定めだろう。その減りを少しでもなだらかにするため、今は都内の歩行に切り替えている。

漫然と歩くだけでは詰まらないから、今日なんかは折角見頃を迎えた桜を観たかったが、終日雨で、地下道散歩に終止してしまった。最長は銀座から大手町、地下鉄丸ノ内線に置き換えると2駅間分に相当する。建設関係に詳しい人なら分かるだろうが、何時も不思議に思うのがこの建設を計画し、実行した技術系の人たちの凄さだ。自分では丸ノ内線沿いを歩いているつもりだが、標識を見ていると、都営三田線、営団千代田線も殆ど並行して走っていることがよく分かる。

そのうえ交差する何本もの線があるから、地下2階以下の構造的な複雑さは想像を絶する。今日も途中で丸ノ内線の送電が停止して2時間近く止まったようなアナウスがずっと聞こえていた。メンテナンスの関係者、手配する人、実行する人が何人になるか知らぬが大変なものだろう。都市の公共交通機関は、謂わば人の神経系統と同じようなものだろう。誰かが事故を発見すると、瞬時に情報が司令部に上がり、関係方面との調整が行われなくてはいけない。

この関係先がどのくらいになるか、文系頭の小生には想像ができない。恐らく停電の原因と場所は即座に司令部で分かる仕組みは有るだろう。個人の家だって電気やガスが止まったら、すぐにブレーカーを上げたり、スイッチボタンを押して済むものではない。そのエネルギーに頼っていたあらゆる端末を一つ一つチェックが必要の筈。特に最近はノートパソコンだけしか使用していないので、停電しても電池に余裕があれば大事に至らないだろうが、電池が無いデスクトップなんかだったら大事なりかねない。

神経系統の病気にもならないよう注意が必要と改めて思ってしまった。

2024年4月2日火曜日

怒るな

 元来性格的に非常な単細胞、怒りっぽい癖があって困ったものだ。来週岸田首相の訪米絡み報道で『在日米軍、司令部機能を強化へ…「統合作戦司令部」創設の自衛隊と連携促進』を知り、無列に腹がたった。「なんじゃこれ、自衛隊が米軍の指揮下に入れば憲法もへったくれもあるまい。遂に日本は完全に米軍の占領国家。後は大統領の選挙権獲得運動をする以外生きる道は無くなったとしか思えない。

今朝だったか、北朝鮮が人工衛星用ロケットを発射とのことだが、日本も米軍の指示で撃ち落とすべくミサイル発射の日が遠く無さそうだ。この記事をよく読むと3月25日の記事だ。NHKの朝ニュースで知ったのは昨日。間が6日もあるので、この間に専門家のご意見もあったのだろうが、寡聞にして気がついていない。お馴染みの小野寺五典氏とか佐藤正久氏といった先生方はどんな意見を述べたか知りたいものだ。

なんて思ったが、よく考えれば、中曽根元首相がの宣言「日本はアメリカのために不沈空母となって太平洋西岸の守りを果たす。」以来ずっとアメリカの防人を果たしてきた。岸田首相もその辺は十分承知の上で訪米するわけだから腹を立てても詮無き話。ならば腹を立てずに別のことを考えるべきだ。そもそも政治向きのことは考えることをやめようと言ったばかりではないか。腹を立てて得することは皆無だ。かと言ったところで他に考えることも無いのも困りもの人生だ。

2024年4月1日月曜日

変化するもの

 偽物づくりと馬鹿にしていた中国企業が、平成に入ってからだろうか躍進している。小生もファーウェイの通信機器、スマホやタブレットでは大分お世話になった。ただ可哀想にアメリカから眼の敵にされて副社長が逮捕されたことには同情を禁じえない。ファーウェイの企業規模がアメリカ出身のGAFAM(Google・Amazon・Facebook(現Meta Platforms, Inc)・Apple・Microsoft)とどのくらい違うか知らぬが、想像するに大差ないだろう。なんて思っていたら、最近また一つ中国企業が大きな話題を提供している。

ファーウェイに比べると大分新しい企業(創業2010年)で社名はシャオミ(小米)。ここもスマホ等通信機器が本業だったらしい。日本への進出度合いも如何ほどか、少なくとも小生が社名を知ったのはごく最近の報道。EV(電気自動車)を発表したことにある。EV(電気自動車)は部品点数が従来の自動車より桁外れに少ないらしい。従って販売価格もかなり安くなって当然。てなことで、アップルも手掛けたが何故か撤退を表明しているとのこと。

日本はEV環境の整備が遅れているのか、他の理由があるのか知らぬが、市場が活性化していない。しかし中国ではアメリカ製テスラに次いで中国産のBYDが加わったことで、僅か3年くらいだが、急速に売上を拡大して既に100万台の市場となって競争してるらしい。乗用車を利用しなくなってもう大分経つので分からないが、EVにはそれなりのメリットが有るのだろう。この市場に今回更に低価格のシャオミ(小米)が加わるのだから市場一層の活性化は間違いないだろう。

嘗て社会に出て初めて就職した広告会社の大阪支社に転勤した頃、日本電気製品メーカーは輝いていた。東京には日立、東芝、三菱、ソニー。大阪には松下電器グループ、シャープ、サンヨー等々広告業界でも大スポンサーだった。それが現在、殆ど中国や韓国の企業に市場が奪われている。何故だろうか?シャオミ(小米)に移籍した元サンヨーの社員が次のように語っている。「もちろん流出してはいけない技術はあるでしょう。でも殆どは分解すれば分かるものばかりです。技術を一企業の中だけ、日本の中だけで独占するのは、今まで以上に難しいと考えるべきでしょう。」

栄枯盛衰は人間も企業も同じらしい。