昨日の衆議院補欠選挙、予想通り自民党は全敗に終わった。当たり前だ。昔、服役者が娑婆に戻って書いた小説に「塀の中の懲りない面々」なる大変面白い小説があった。もじって言えば自民党は国会の中の懲りない面々に他ならない。国会内で絶対多数を持っていれば、好きなことをし放題と勘違いしていることが明々白々。眼中には国民の姿が全く映らなくて選挙に勝てるはずはないだろう。
これで政局がどう動くか、なんてことは全く分からないが、年内に自民党の中でも何らかの化学反応的な動きは出るだろう。いずれにしても岸田氏のように自分の意見見解を持たぬ御仁がリーダーになることは勘弁願いたい。野党も少しは元気が出て、有能な若い人が入党するようになれば良いが、何といっても貧乏暮らしが長すぎて人心がかなり離れている。才能より努力と真面目さのある人材が集まってほしいものだ。
かつて民主党が2009年政権を奪取したが、迷走の連続で僅か3年の間に2回も首相が代わってしまった。最初の鳩山由紀夫氏は沖縄問題で日米関係が壊れ、外務省官僚の反乱であっけなく終わってしまった。続いた菅直人氏は東北大震災に遭遇したので苦労はしたろうが、国内と同じで党内実力者小沢氏の対決が厳しくなって退陣に追い込まれた。代わった野田佳彦氏党内融和に尽力したが、なかなか纏まらず、結局国民から見放されてしまった。
国の最高責任者とは重い責任もあるが、身を持することが難しい立場だ。党員たちは勝手気ままに言いたい放題だろうし、国民となれば一層のことだ。とは言っても、国民は下からだから、政府の欠陥はよく(細かく)見える。その中でトップの首相が己の理想を高く掲げ続けることは生易しいことではあるまい。わが身を軽く見て公平を最重視することこそ政治の本質だろう。
たまたま今日は春の叙勲の発表日。これまた玉成混交を絵にしたようにさまざまな人の叙勲が発表された。個人的見解を述べれば、もういい加減にして廃止するのも一案かもしれぬ。
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