2020年5月31日日曜日

新型コロナ発生から5ヶ月

随分陽が長くなった。ボーとしていた4時半がとっくに過ぎていた。

今朝早くに長女の一家が久しぶりのご機嫌伺いに来てくれた。長女にとっては今日でやっと5月も終わり、明日から孫の学校の新学期が始まるとのこと。孫は今年は6年生、久しぶりに見て背丈が随分随分伸びたような気がする。最近の学童は大きくなるのが早い。多分栄養が行き届くせいだと思う。でかすぎるのも考えものだが、160センチそこそこでチビのコンプレックスを背負った人生からすると。175センチは超えてほしいものだ。

長女の旦那がそのくらいだと思うので、せめて背丈ぐらいはオヤジを超えれば結構と思っただけのこと。そのオヤジも一緒に来たが、ずっと在宅勤務が続いているらしい。家庭的なところも随分ある旦那だから娘からすると助かっているところもありそうだが、四六時中亭主が家にいるのも大変かもしれぬ。娘一家が帰った後、こちらも久しぶりに有楽町のステーキ屋まで足を伸ばしてみた。いつから営業しているのか聞くと、7日からそっと始めましたとのこと。連休中に一度覗いた時閉まっていたが、やはり我慢しきれなかったようだ。

この店だけでなく、多くの店が連休明けから言い方が悪いが闇営業をしていたらしい。尤もだと思う。宣言を出すたびに、政府や都知事が宣言発出に際して予想した現象と正反対のの事態が明らかになるのだから、聞いていられないだろう。明日から都内のの飲食店は公然と店を開け、夜10時まで営業が可能になる。しかし客足はそう簡単には戻るまい。WHOが日本は初動に措いて間違ったが、結果的には優れた結果を上げたようなお世辞を言っている。アメリカが資金拠出をしないとなると、2番手の日本にはお世話にならざる得ないからだろう。

先週そのアメリカのトランプ大統領が6月10日のG7のワシントンで開催を呼びかけ、日本安倍首相はもちろん即座に参加の意向を表明。G7の主要テーマは何か知らぬが、渡米すれば帰国後には2週間の自己隔離が義務だそうだ。そしたらドイツは報道官が『メルケル氏はトランプ氏の招待に「謝意を表明している」としつつも、現在の(新型コロナの)感染状況ではワシントンに参加することに同意できない。』事を明らかにしたそうだ。

これだけで十分面白いが、今日の昼前になるとトランプ大統領が開催を秋に延期し、ロシアとオーストラリア、インド、韓国の指導者らも招待する方針を示したとのこと。トランプ氏の選挙は11月だから未だいいが、秋とは何月の何日だろう?我が安倍首相の首はつながっているだろうか?チョット問題かも知れない。

2020年5月30日土曜日

共生社会

明後日から緊急事態宣言に伴う自粛要請は徐々に解除されるようだ。それに先立ち昨日都知事は「都民はウィルス様と共生する覚悟を決めてください。」と仰った。最初から知事の仰ることを信用していないからどうでもいいが、「右向け左」のような号令を掛けられて、気の弱い人はどうしていいか分からないだろう。兎に角マスクさえしていれば良いのかと思う人が多いようで、人出は多いがマスクの着用者が圧倒的に多い。

既に何回か書いていると思うが、本当に学校の一斉閉鎖や緊急事態宣言は何だったのだろう?昨日の解除予告は午後2時だったようだが、都知事が解除の根拠として使った重要な数字が3項目あった。ところが夜のテレビ(BS/TBS報道1930)に依ると、18時に発表された数字では3項目全てが要件を満たしたいなかったとのこと。解除予告した途端に感染者数が再び増加しだしているのだ。この際経済優先に家事を着るのは良いとしても、それならそうとはっきり言ったらどうかだ。都知事は解除予告の段階で当然知っていただろうと言っていた。

政治家は時に応じて考えを変えることがあっても良い。ただその際、考えを変えることを理由を含め明快にすべきだろう。論理的でないおかしな言い訳をそのまま報じるマスコミが問題だ。こんなことはどんなにに書いても所詮書生論で片付けられるだろうからやめておこう。

都知事が使った「共生」で連想したことを書きたかった。アメリカのトランプ大統領の振る舞いだ。彼はあらゆる方面で中国を叩きまくっている。経済面、人権論争、は勿論だがコロナウィルスを世界に撒き散らした犯人としても非難の声を張り上げている。ついにはWHOからの脱退を言い出した。これにたいして我が日本もアメリカに同調するようなこと言い出している。トランプ氏の振る舞いについては外国、しかも他国を当てにせずともなんとかなると思っている大国の要人だから文句を言っても始まらない。

問題は日本の振る舞いだ。日本が本気で来年オリンピックを開催したいと思っているなら、せめて対コロナ戦略では世界が協力する努力無しには成り立たないだろう。この点だけは強調すべきだ。オリンピックこそ人類共生のシンボリックな祭典だろう。

2020年5月29日金曜日

日本産業の将来

もうだいぶ昔のことになる。平成15年だったと記憶するが、資本金300万円の有限会社を立ち上げて、10年ちょっとの間それで食いつないでいたことがある。その時に今回のように大規模な災害に見舞われていたら、今の有り様は大きく変わっていたに違いない。

統計上日本の中小事業社数は380万者で従業員数は3000万人強とされている。最近のテレビで「この中小事業社こそ日本を代表する産業」と誰かが言っていた。政府も当然分かっている筈で、安倍首相に「企業を倒産させない、雇用を守り抜く」なんて言われなくても、倒産や失業が目に見えて増え始めているようだ。また私事で恐縮だが、当時の家賃が月に7万5千円、社員はアルバイトが基本的には1人だけ、給料は1日1万円程度だったと記憶する。

その他社外にサポートスタッフがいて、対する支払いがアルバイト社員と同じくらいの企業とも言えないチャチな会社だった。それでもザックリ勘定すれば月に50万円は必要だったろう。2月23日から数えれば既に3ヶ月、今月末を待たずに倒産していたことになる。同じような会社が恐らく1千万社位あるのではないかと推察するが、統計を詳しく調べた訳でない。

仮に1割の100万社が倒産の憂き目を見たら、売上が平均50万円としても月に5千億、年間で6兆円。GDPの15%にもなるので、計算がラフすぎるかも知れぬ。でも政府とすればその程度の想定はしておくのが普通ではないか。どうせ正確な統計は1年以上待たねばならぬだろうし、統計がどこまで実態を正確に反映するかも分からない。要は想像力の問題だが、この内閣高官諸氏の想像力の貧困さは目に余る。

経済再生担当相がコロナ対策担当相を兼任する発想もどこから湧いてくるのか理解しかねるが、とにかく言うことが意味不明だ。己の所管として為すべきことは何も言わず、国民や地方の首長に対する要求ばかり。これまでについては「皆さんのご協力で・・・」としおらしく口を開くが、見通しが立たない問題に関しては「緩みがあるのではないか」とまるで責任の転嫁。国民から緊急事態宣言はなんだったのか、との非難が湧き上がるのも当然だ。

安倍首相は首相で主要20各国首脳会議の席上、「栄光あるオリンピックの開催を!」なんて未だ言っている。世界の首脳はこの言葉をどう受け止めたかマスコミは取材して聞かせてほしい。

2020年5月28日木曜日

特別定額給付金

待てば海路の日和かなで、待ちに待った特別定額給付金10万円の申請書が今朝郵送されてきた。今朝の朝日新聞には【アベノマスクの配達、まだ2割 「5月中に全戸」困難に】なんて記事が掲載されていたので今週中は無理だろうと思っていたので意外だった。何はさておき早速書類作成に取り掛かり、朝一番で投函した。

書類は思ったほど複雑でなく、評判の悪い<*給付金は不要です>のチェックボックスも無かった。これだけ早いならマイナンバー登録をしてインターネット手続きを焦った人は何だったのだろう?我がパソコンの先生や、その方面に詳しい人達がマイナンバーカード登録さえしないでいる理由が分かる気がする。
実はマイナンバーカードを登録して所持して入るものの、一度e-Taxとやらに挑戦して散々な目にあっている。

要するにマイナンバーカードは情報漏えいの恐れがあるだけで、いざという時になんの役に立たない代物ということが証明されたことになる。昼飯に行ってオヤジに話をすると、同じ区内の隣合わせの町で距離的には1キロも離れていないのに未だ申請書が届いていない。こちらが食事中、オヤジは態々外の郵便受けを確認に行って「未だ来ていません。なんでそんなに急がない人に先に行くのですかね?」とやや不満そう。「いや俺だって待ちに待っていたんだぜ。」と答えた。

冗談のやり取りはともかく、書類を作成しながら思ったのがやはり世の中の変化。毎日パソコンを玩具代わりにしている身にはどうという事はないが、申請書類に身分証明をするもののコピーと、振込先の通帳又はカードのコピーを添付する必要がある。コピー機は家電店で販売されているので現代ではそんなに貴重品ではない。しかし全国民を対象にすると、コピー機が自宅に無い家庭も相当数あるだろう。

インターネットをフルに活用している若い人でもコピー機を使わず、スマホで全て賄う人も多い筈。コンビニまで行けばいいじゃないかという人もあろう。街場の人はいいが、僻地に住む老人にとっては大変だ。郵便配達員さんもそこまでの面倒は見てくれまい。改めて行政の電子化の難しさを思ってしまう。日本の場合比較的古くから戸籍の記録保存がしっかりしていたのが、中途半端に電子化について少し知恵がついた一部の人間が甘い汁を吸っている結果だろう。

2020年5月27日水曜日

新しい生活様式

昨日東京でも外出自粛要請が解除されたとのことで、今日の池袋は久しぶりに人出も多く、だいぶ活気が戻ってきたようだ。何よりも嬉しかったのが床屋がオープンしたこと。早速散髪したかったが、昼休みの時間帯は同じ思いの人が多いようで長蛇の列、今日のところは諦めた。他府県への旅行は未だ自粛要請が続いているはずだが、これまで閉鎖されていた池袋駅構内のJRみどりの窓口が開き、早速指定券を購入する人の姿が見受けられた。

出掛けるのが好きな方だと思っているが、気の早い人が多いのだろう。観光・行楽ということが庶民の楽しみだと知っていたが、これほど強いものかと改めて思う。首都圏の山々はまた賑わいが戻ってくるに違いない。今年は2月4日に奥多摩に行っただけで3ヶ月以上巣ごもりが続いたことになる。変なもので、山歩きに出掛ける気分が無くなってしまった。その内にまた気が変わるだろうが、どんなきっかけでそれが起きるかは予想つかない。

この数ヶ月はなんと言ってもネット碁に入れ込みすぎた。少しは上達したような気がしないでもない。新宿で受けていた指導碁もまる2ヶ月(2回)は休んだので、来月のどこかの月曜日に顔を出して先生に会うことにしたい。本当は読書をもう少しすべきだったが、あまりしなかった。読みかけの本が2冊ああるので早いとこ読み終わらせなければならぬが、これもいつのことになるやらである。我がコロナ後の新しい生活は、どうやら怠惰が身についたようで極めてゆっくりとスタートするようだ。

2020年5月26日火曜日

父の思い出

今日は亡き父の誕生日。家族の命日は定かではないが、家族の誕生日だけは不思議に覚えている。我が家は7人家族で1月から6月まで誰かの誕生日があり、1人だけ11月生まれなので覚えやすかったのだろう。中でも父の誕生日は明日の27日が海軍記念日、即ち父が誕生した翌日明治38年5月27日に日本海大海戦が行われ、東郷元帥指揮下の日本軍がロシアのバルティック艦隊を撃破した劇的な日なので余計印象深い。

司馬遼太郎氏の小説愛読者には懐かしい「本日天気晴朗なれど波高し、各員奮励努力せよ。」漢字混じりの小説など読んでもいなかった子供の頃から、父の誕生日ごとにこの台詞を聞かされたような気がする。父は軍人でもなく、右翼を気取っていたわけでもないが、よく冗談交じりに「私はウルトラコンサバティブ=超保守主義者だ」と言っていた。子供だから当然影響を受けたはずだが、気がつくと現在は何主義と言うべきか分からぬが、保守主義からは距離を置くようになっていると思う。

だからではないが、何れにしても「不肖の子」であるのは間違いない。子供の頃そんなに怒られた記憶もないが、兎に角おっかないオヤジだった。父がいない昼間に悪さをして母から「お父さんに言いつけるから」と言われるのが一番イヤなことだったような気がする。父と接触する時間は現代の平均的サラリーマン家庭より短かったかも知れない。平日は起床して学校に行くまでは同じ屋根の下だが、夕食は母と子供だけの日が多かった。休日に父は外出が殆ど無くて終日在宅が多かったので、窮屈な思いを避けるべくこちらが極力出掛けることにしていたと思う。

しかし父は今にして思えば優しい人柄で、子供思いだった。当時厳しく感じていたのは、父が自分に対して厳しかったせいかも知れぬ。父自身は厳しいとは思っていなかったろうが、兎に角几帳面で規則正しいこと。起床してから朝食までにすることが決まっていた。子どもたちにも一緒にするように命じたのは朝の掃除、5人がそれぞれ持ち場を決められていたような気がする。掃除に取り掛かる前に父は洗面などを済ますのだが、これが一風変わっていた。

毎朝必ず風呂場で冷水をかぶり、全身を丹念に摩擦することを相当な年令になるまで続けていた。この後庭に出てラジオ体操をするのだが、その前に必ず長々と東に向かい合掌して何やら祈っていた。一種の健康法だと思うが、他の家族に真似しろとは言わなかった。顔立ちは田舎の百姓オヤジの風情ではあったがユーモア精神にも富んでいたし、酒が好きで強かったが、何度か飲みすぎて体調を壊し、母から怒られていたことなんかも良い思い出だ。

生涯よく口にしたのが西郷隆盛の遺訓とされる「児孫のために美田を買わず」だったが、結局子供5人に家を残し、入る墓まで用意してくれた。感謝あるのみだ。

2020年5月25日月曜日

給料日

梅雨の走りだろうか、隣の奥さんが「今日は随分に蒸し暑いですね。」と挨拶してくれたが、昼の散歩から帰宅すると汗がびっしょり。下着を代えざるを得なかった。気温と湿度が上がるとウィルスの活動が弱まるそうだから、自粛制限も解除されることとのこと。政府や自治体には秋冬に向けコロナ対策を本格的にしてもらわねばならない。

そんな事を考えていたら区役所から通知が2通届いた。1通は「区民の皆様へ 負けないで!誰一人取り残さない豊島区を」と仰々しく大書されているので何事かと見ると【特別定額給付金】申請書の郵送が始まります!ときたものだ。今日から順次郵送を開始とあるから今週中には届くだろうが、ずいぶん遅いと感じる人も多いことだろう。もう1通は地域保健課 保険事業グループからの物(親展)(重要)とありながら何故かハガキの通知。特定健診の実施を見合わせています。

区役所職員も一連の騒ぎの影響で、隔日出勤とか色々あるのろうから公共サービスの低下は已むを得ないのだろう。いつもの店に昼飯に行くと、土曜日は満席で入店できなかったのにやけに空いていた。訳を尋ねると女将さんが「今日は給料日なので皆さん銀行に行列しているのです。」とのこと。懐かしい言葉に納得いったが、考えれば来月はもうボーナスシーズンだ。公務員は出勤日が減ってもボーナスは予定通り支給されるかも知れぬが、民間企業で働いているサラリーマンは気が気でないだろう。

減額を気にするくらいはまだいいが、勤め先を失った人は既に1万人を超えたような報道だが、とてもそれでは済まないだろう。アメリカでは既に2000万人を突破との報道。外国の経済予想、特に中国なんかについてはかなり詳しく報道されるが、肝心の日本はコロナの影響がどのように及ぶのか、政府が適切な手段を講じて被害を最小限に、なんて言われても「バカにするな」と怒る声が聞こえてくるような気もする。

2020年5月24日日曜日

今年の後半

先週は月曜から5日間日照時間ゼロの珍しい週だったが、今日は久しぶりに朝からお天道様が顔を出してくれた。しかし気持ちが晴れ晴れとはならない。自粛要請が継続しているので出掛ける訳にもいかず、世情もすっきりしない。安倍官邸崩壊寸前のように言われるのだが、彼らもしぶとく抵抗続けている。過去7年以上に亘り失政の連続のように思うが、なにか失敗をやらかすたびに国民の目を逸らす技については年季が入っているようだ。

昨日の夕方TBS「報道特集」に出演していた元文科省次官の前川喜平氏が言うには「新学期を9月移行を検討なんてその愚の骨頂、正に不要不急に事案と言わざるを得ない。文科省の中で賛成する職員は1人もいないはず。この混乱のさなかに考えるべきは、今困っている児童のため、児童を持つ親のために何ができるかを考えるべき時です。この機会にと言うなら、それこそ全国で30人学級の実現をするため教員をどのように増やすかとか、検討課題は山ほどある。」

検討すべきことをせず、時間を掛けてじっくり考えるならともかく、なんでこの忙しい時に全省庁にまたがる複雑な問題を提起しなきゃならないのか、神経を疑いたいが、狙いは検察庁法改正の混乱から国民の目を逸らすためであることは明らかだ。とは言ってもそう遠くない時期に安倍内閣が崩壊することになるだろう。本人たちもそれは分かっているので、次なる者に少しでも影響力を残すための工作に必死らしい。

そのキーワードが次期総裁候補かと思ったら、その個人名より大事なことがあるらしい。それは与党公明党と与党もどき維新との関係にあるのだそうだ。次の総選挙がいつかもはっきりしないし、看板の自民党総裁が誰にであるかも明確に言える評論家はいないが、公明党との関係同様に重要になってくるのが維新との関係だそうだ。よく分からない話だが、総選挙前に東京都知事選があることだけははっきりしている。

小池都知事にも安倍氏と一緒に引っ込んでもらいたいが、連日テレビ出演をしているので圧倒的優勢とされている。自民党は当然小池氏に乗るだろうし、全野党が協調して担ぐ玉が現在見つかっていないのも事実。蓮舫氏や山本太郎ではオール野党で纏まりそうにない。都知事選がアメリカ大統領戦と同じように年末近くなれば、日本の経済状況とかオリンピック問題とかの先行きが見えてくるので、都民の考えも変わるだろうが、7月では現状と大差あるまい。しかし、この選挙で次の政界の行方が少し見えてくるかと期待している。

2020年5月23日土曜日

アメリカ大統領

小さい頃からアラン・ラッドやジョン・ウェインの西部劇を観て育ったのでアメリカに強い憧れこそあった。しかし長ずるに従って少しずつ考えが変わってきたのも事実。今では嫌米とは言わないが、現大統領トランプ氏はどうしても好きになれない。日本人で彼が好きだという人は少なく、安倍首相以外では余程外国事情に詳しい人に違いない。

彼の関連本を1冊くらいは読んだ記憶があるので検索してみた。一昨年12月24日に読後感「恐怖の男」ボブ・ウッド・ワード著 伏見威蕃訳が掲載されていた。残念ながら本の内容については全く覚えていない。読後感に<何事においても論理的な合理性より最終的には力ずくでも勝つことに意味を見出す。>とあるが、これが引用なのか感想なのかもはっきりしない。締め括りの言葉は個人的感想だ。「来年の世界は相当にヤバいと思うしかない。」と書いてある。

ところが昨年は取り敢えず一見平穏だったが、年末ギリギリになって中国政府はWHOに対し湖南省の武漢で新型コロナウィルスに依る疫病の発生していること報告、警告を呼びかけた。問題が起きたのはその後暫くのこと。アメリカがこの疫病の最大被害国になってしまったからだ。なんでもベトナム戦争の死者を軽く上回る死亡者を出してしまっている。先日読んだアルベール・カミュが描いた「ペスト」の世界のようだ。

今日の朝日新聞に「東京100DAYS新型コロナウイルスの記録」なる長文の記事が掲載されている。日本で東京都内で新型コロナウイルス感染者が最初に確認されたのが1月24日だったらしい。これは1月18日夜。隅田川の屋形船で行われた新年会参加者の中からであった。小池都知事は3月の都議会で「屋形船が発生源でないことは明確」と発言して謝罪したが後の祭り。

日本でのことは今は措くとして、問題のアメリカでも最初の感染者が確認されたのは1月21日、ワシントン州シアトル市郊外在住の武漢市からの帰国者。トランプ氏も当初感染者確認を非常に軽く見ていた。中国からの入国禁止令は発動したものの、死者が50人に拡大した時点でも強気を隠さず、2月末には「この騒ぎは民主党のでっち上げ」と発言をしている程甘く見ていた。しかし流石に死者が5万人を超え7万人に達し、失業者が2千万人ともなると、方向転換して中国とWHO叩きに専念し始めた。

当初高かった支持率低下をを気にしてらしいが、恥も外聞もあったものじゃない。トランプ氏は軍人でもなければ政治キャリも無しにいきなり大統領になった変わり種。ビジネスマンの哲学でと言う人もいる。いろいろなご商売を経験してると思うが、日本には渋沢栄一氏のような立派なビジネスマンもいる。比較しようと思って調べたら渋沢氏は元幕臣の立派なお侍。比較するのは可哀想になってやめた。

2020年5月22日金曜日

政治問題(そのⅡ)

国政を担う政治家は700人を超すようであるが、彼らは今何を考えているのであろう?素人が考えても今の日本は相当な危機、五里霧中の中にある。政治家はこの暗闇の中で将来を考え、明確でないにせよ将来に向けた道筋を示してもらいたいものだ。問題は山積している。もちろん最大の問題は新型コロナウィルス蔓延を如何に収めるかであるのは言うまでもない。その道がどれほどの険しさでどのくらい時間がかかるか、誰にも分からないということは、政治家として国民を指導する立場にある者には許されない。

懸命に勉強して発言してもらわねばならない。そこで思うのが安倍首相の資質。彼は従来から自慢気に言うのが、「私は入学試験なるものの経験が一度もありません。」学童時代からエスカレーターに乗って一応大学まで終了したものの、自分の頭で考える訓練は残念ながら身につかっただろう。就職も親の力、政治家になれたのも親の地盤・看板・鞄のお陰。この経歴からして彼にまともな社会常識を求めるのは端から無理であることは明白。我が友人にも常に秘書任せで、自分では列車の乗車券を購入できなかった人もいた。似たようなもので、首相のポケットマネーの話を時折耳にするが、首相も買い物一つまともに出来ないのではと勘ぐっている。

国民の生活感を想像すらできずして、どうすれば国の舵取りができようか。経済一つとっても、生活困難な家庭対象に30万円配ると言った舌の根も乾く暇なく、誰の横やりか知らぬが撤回、全国民に10万円を支給ときた。自分の頭で何もイメージできない証拠だ。数え上げれば切りがないのでやめるが、最後にもう一つだけ、オリンピックの問題だけは言っておきたい。読者の多くはオリンピック中止はやむを得ないと思っておられるだろう。そのことは取り敢えず措いて、問題はオリンピックが中止になった場合に備えて計算しておかねばならない様々な事案だ。

中止にならなければ結構だが、夏の甲子園大会中止とはスケールが相当異なる筈。昨日だったか、IOCがJOCとどんな相談したか、或いはせずにかも不明だが、「来年開催できなければ中止」と明快に言い切った。報道はこれ以上何も言わないが、これって大変なことではないか。オリンピック開催を1年延期が決まったのはそんな昔ではない3月30日だ。これも定かではないが、日本側が中止でなく延期でと頼み込んだ可能性が高いと思う。だからその後も延期に伴う費用負担でごたごたしている。

頼み込むのも結構だが、その際日本側は如何なる道筋を見ていたのかが問題。結局昔の首相細川護熙氏と同じ「腰だめ」で1年あればなんとかなるだろうだったに違いない。しかし、今後はそうはいかない。きっちりした手順を示して、この時点で次の条件が満たされていれば開催と明確にする必要がある。世界のコロナ蔓延状況が最大の問題だろうが、経済面の利害得失も大きな問題となろう。A案B案があってもいいが、その戦略を立てられるスタッフがいるかどうかだ。

2020年5月21日木曜日

政治問題

昨日、政治問題として黒川東京高検検事長問題に触れた。今日改めてマスコミ報道に頼らざるを得ない市井の1人として、問題の見方が皮相であったことを痛感、反省したい。これまで国民の声を全く無視し続けてきた首相が、しおらしく「国民の意向には逆らえない」とした理由が、黒川氏本人のスキャンダル発覚にあったとは驚いた。傷がいっぱいのスネを心配するどころではあるまい。足元に油を撒かれて火を持った人間が傍らに立つような恐怖を覚えた(ている)ことだろう。自業自得だから当然だ。

話が逸れるが、文藝春秋と言う出版社も少し風変わりな会社だ。どちらかと言えば保守系右寄りだから自民党には近くても良いはずだが、時の総理大臣田中角栄氏降板の原因を作ったりしてきた。今日発売される週刊誌の放ったスキャンダル暴露がどのような道筋を辿るかは分からないが、黒川氏が辞任することまでは明確になった。

現在続いている世界的混乱のマスコミ報道で何となく分かりかけてきたことがある。世界各国共通かもしれぬが、国民から見て指導層が確認している情報は、彼らが敢えて一次情報だからと隠蔽しなくても分かりにくい。逆に指導層が確認している国民の実態は、どの面で切り取っても現実を理解するには難しい数字の世界だ。これは上下に通じる情報経路の整備問題と、時間差問題に原因があるのだろう。

このギャップの中和剤的な役割を演じるのがマスコミの役目で、国民の側からすれば「第4の権力」なんて持て囃し、権力側からも麻雀の相手ばかりでなく走り使いとしても重宝する結果になっていると思う。走り使いと言えば権力者側には「秘書」が存在するが、これも国民側から見えにくい存在で、彼らの役割も非常に大きい筈。安倍首相閣下なんかは政策立案や意思決定そのものを秘書に依存している、と言われるほどだ。

些か中途半端と自分でも思っているが、実は今日の午後友人と会う約束があるので今昼前に書いている。本当に書きたかったことの前書きに過ぎぬが、それは明日にしたい。

2020年5月20日水曜日

中途半端はいけない

自分でも情けなくなるが、何をしても中途半端を絵に描いたような人生だった。月曜日に、政府が強硬に審議を進めてきた国家公務員法改正案の今国会成立断念と言う結構なニュースが流れた。もちろん中に検察官僚役職定年延長が含まれていたことへの世論の強い反発を受けてのことだ。今回世論の反発が強かったのは言うまでもない。SNS(ツイッター)の広がりが未だ嘗て無いほど大きかったことに加え、検察OBからの反対も大きかった。

しかし、昨日も書いた通り政権は法案を引っ込めるとは言っていない。往生際悪く次期国会への継続審議とする腹のようだ。今回の成立断念は法案粉砕への一里塚であるので、中途半端とならないよう国民あげて見守るよう願いたいものだ。SNSで声を上げた芸能人を含む一般国民はそうかんたんに妥協しないと思うが、問題は検察官OBの皆さんである。有志の方が声明などを出して主張されたように、検察なる組織が本当に公正中立であるかどうかは正直なところ分からない。

元東京高検特捜部長の熊崎氏も言っていたが「検察官も人の子、出世はしたいし迷いもある。」が偽らざるところだと思う。検察官の中には悪い人もいるだろうし、不正を暴かれた人もいる。ましてや偉くなって政治家と付き合うようになれば、更に上を目指したくなる思いが募って当たり前だ。また人生哲学は千差万別、秋霜烈日の思いで現役時代を過ごすことが出来ても、一個人として別の人生を歩み始めれば哲学が変わるほうが自然かもしれぬ。

たまたま現在、広島地検の選挙法違反事件で河合克幸、杏里夫妻の秘書が逮捕され裁判が始まろうとしている。現政権の無法ぶりがどこまで暴かれるかどうか、河石夫妻の責任への及び方が一つの試金石になると思う。自民党は党本部への家宅捜査だけはさせないようあらゆる手段を尽くしていると噂されているから、噂の対象になっている黒川東京高検検事長へも様々な魔手が及んでいるだろう。

黒川氏がこれまで果たしてきた役割がどんなものだったか知る由もないが、安倍政権発足以来握りつぶされた疑惑は数え切れないほど沢山ある。握りつぶされた事件の当事者が、それを恩に着て大人しく引っ込めばまだしも、甘利明氏とか下村博文氏などは堂々たる幹部に返り咲いている。一旦不起訴になった事件の再捜査は出来ないのが法治国家だから仕方がない。しかし現在秘書の裁判が進行中の事件がどのように落着するか。

この際だから広島地検の検察官には意地を見せて中途半端にならず、徹底的に追求願いたい。そうなれば、脛が傷だらけの首相閣下も少しは考えるだろう。

2020年5月19日火曜日

ガス漏れ

昨日は朝9時から東京ガスの下請け企業が来て、家の前でガス管交換工事が始まった。丁度我が家1軒分の道路を幅60センチくらい深さは1メートルくらい掘り下げ、古い鉄製の管を黄色も鮮やかなポリかなにの管を埋設すると言うので2時か3時までガスが使えませんので了解して下さい、とのことだった。昼食を済ませて帰宅したのが2時少し過ぎていたが、責任者が来て管の交換は終了したのですが、どうもガス漏れがあるようなので現在調査中です。もし漏れているようでしたら東京ガスの修理チームを呼びます。

築60年以上の木造住宅のこと、勿論そうしてもらわねば困るので呼んでもらった。1時間と待たずに修理班が到着、本管から我が家に引き込まれている枝管は家の下を通り10メートル近い。直ぐに交換といかないので、管の内側に特殊なプラスティックを注入して穴を塞ぐ応急措置をし、管の交換をすると掛かる費用の見積もりは後日ということになった。結局何やかにやと6時過ぎまでまる1日がかり。朝早くからガッタンゴットンと大きな音をたて、途中は少し間があったろうが、夕方は夕方で掘り起こした溝に砂を大量投入、またド、ド、ドっと地堅めをしてアスファルトで仕上げる。慣れているとは言え見事な作業ぶりだった。

騒音やら工事責任者との対応で落ち着かない1日だったが、国内のニュースで自民党が検察官定年延長問題に関する関連法案について、今国会での成立を断念したとのこと。「私が間違っていました。法案を引っ込めます。」とは言わず秋の臨時国会での成立を目指すなんて言っているようだが、何を考えているのかさっぱり分からない。今朝届いたメルマガに「森友学園問題で、一時私と同じ信念の持ち主と持ち上げていた籠池理事長をあっさり切って捨てたように、2月に閣議決定して定年延長までした黒川東京高検検事長を、切って捨てるのでは。」なんて憶測が書かれていた。

他人を切って捨てるのではなく、お前自身が腹でも切れと言いたい。

2020年5月18日月曜日

コロナ騒動収束後

これもコロナ騒動のせいだろうか、いつの間にか土日も休まずご粗末な作文を書き続けている。友人と直接会う機会が激減しているので不特定の読者の皆さんと会話をしているつもりなのかも知れない。今朝早朝にまた友人の1人が独居を見舞う意味で電話をくれた。夫婦二人でも相当に飽きが来ているみたいで、君は1人でよく頑張っているぜ、今週21に日にでも自粛要請が緩んだら早速今月中に昼飯を食おう、と有り難い仰せ。

確かに先が見えない中、ある日突然ぶっ倒れたりしたらどうなることやら、と不安がよぎらないわけではないが、どうしようもないことだから仕方がない。長生きしたお陰で良い社会見学が出来ていると思うようにしたい。朝日新聞に掲載された「ウイルス・ハンター」と呼ばれる、デニス・キャロル元米国際開発局新興感染症室長に依ると、氏は1千種類以上のウイルスを発見したが、自然界には160万種類ものウイルスが存在するらしい。どのようにカウントすれば160万なんて数字が出てくるかも不思議だが、現在問題化している新型コロナでも既に17種類かのウィルスに分かれているなんて説もある。

これじゃ、対応ワクチンや特効薬の開発なんて、前から本庶博士なんかが仰っていたように夢のまた夢になりかねない。前述のデニス・キャロル氏によれば、ウィルスの発生源は明らかにコウモリなどの野生動物(トランプ大統領とは全く異なる見解)で、動物から人に感染した理由は20世紀末に20億人だった人口が現在の80億人弱にまで膨れ上がったことで、動物が棲家が奪われ人間に接近してきたからそうだ。

何れにせよ、我々人類はこれからこのウィルスと共存するライフスタイルを模索する必要がある。これに関して面白い見解を示したおじさんを見つけた。昔TBS日曜日の朝放送されていた「時事放談」の司会をしていた御厨貴氏。氏が仰るには「新型コロナ対応、現政権のままでは限界」とのこと。何故なら角栄氏の列島改造で表日本も裏日本も失くなり、311の東北大震災では「絆」が強調されたりしてきたが、これから先祖返りで昔の藩と同様に地方自治が重要視されざるを得ない。

中央集権に慣れ親しんだ現在の中央官僚に寄りかかった安倍政権にこの発想の転換を求めるのは無いものねだりとのこと。流石に政治史学者と言われるだけに深い洞察かも知れぬ。

2020年5月17日日曜日

民主主義とは

昨日は体調が悪かったわけでもないが、記憶にないくらい久しぶりに家から1歩も出なかった。終日雨が降り続いていただけののことだ。友人からの電話が1本と、ショートメールが1本だけ。歩行数は733歩。恐らく記録を取り始めて以来の新記録かも知れぬ。テレビも面白そうなものが無かったので今月発売の月刊文藝春秋6月号を読んだり、ネット碁をしたりして過ごした。

文藝春秋の特集に「コロナに負けない心と身体を作る」特集があって、その中には興味深い読み物もあった。執筆者は文藝春秋では余り見かけない人が多く、トップにあった「2分間ストレッチ講座」<筋肉は人を裏切らない>は実際に体操をしながら読んだ。毎朝起き抜けに自己流で体操らしきことをやっているので大いに参考になった。他には、風呂は湯船に肩まで入って10分間とか、昼間の光が良質な睡眠をもたらすとか、起きたらすぐ歯を磨けとか、健康オタクが喜びそうな記事が沢山あった。

結局は運動と食事と睡眠のバランスが大事ということだろうが、平常時であれば現役世代には難しい相談だが、こんな時代だから現役世代も時間を持て余し気味のはず。だから時宜を得た特集かも知れぬ。今朝は今の国会で野党をして首相に対し「火事場泥棒」とまで言わしめた検察官定年延長問題をめぐり、一昨日来話題になっている「元検察官有志意見書」の全文を読んでみた。国内随一の法律家が書いた文書だから少し難しいが、頭の悪い政府高官でも意味はよく分かるよう整理されている。

中でも面白いと思った例え話、起訴状を書く時や法定でのやり取りでもこのような例えを上げることがあれば良いと思う。安倍首相が国会で「検察官にも国家公務員法の適用があると、従来の解釈を変更することにした。」と述べたことに対して次のように言っている。『本来国会の権限である法律改正の手続きを経ずに内閣による解釈だけで法律の解釈運用を変更したという宣言であって、フランスの絶対王制を確立し君臨したルイ14世の言葉として伝えられる「朕は国家である」と同じことで、近代国家の基本理念である三権分立主義の否定にもつながりかねない危険性を含んでいる』

ルイ14世は断頭台に上がっていないが、「朕は国家なり」の末裔は断頭台の露と消えてフランス民主主義への道が開かれた。日本に真の民主主義が根付くには未だ相当の年月が必要なのか?

2020年5月16日土曜日

地方政治

欧米先進国は連邦制などがあって地方自治体に権限がかなりあることが何となく知っていたが、中央集権制と勝手に思い込んでいた日本もそれなりに地方に自治権があり、各地方ごとに特色ある自治を発揮できることが今回の騒動で大分明らかになった。とは言うものの、日本に自治体なるものが幾つあるかも知らない。少なくとも現在属している自治体は東京都の豊島区という自治体。これは故郷長野県長野市と面積的には大分狭いが、人口や予算規模ではほぼ同じ規模だ。

しかし残念なことに豊島区は、コロナ騒動で他の区と比較して区民に対し積極的対策をとって来たとは言い難い気がする。既に何回か書いたが、東京都自身がオリンピックにボケてコロナ対策に出遅れていた意味もあり、区が当初関心を持たなかったのもやむを得なかったかも知れぬ。日頃連絡を取り合っている区会議員に問い合わせても、区内の感染者数や病院関連情報が全く確認できなかったのが実態だ。約1月前くらいからやっと東京都も感染者の情報を更新するようになったので、区のホームページからもリンクが貼られるようになった。

先程確認すると昨日の時点で感染者は142人、全体が5,036人だから約60ある市区町村の中で10番目くらい。相変わらず世田谷区、新宿区、港区が400人前後で多い事がわかるが、ここに辿り着くには相当パソコンになれていなと無理かもしれぬ。入院中の患者数は都内で約千人だが、これがどこの病院かが分からない。区内にも都立病院もあるので、当然受け入れていると思うが、そんな情報は皆公開すればいいじゃないか。

何れにせよ言っちゃ悪いが区長は20年以上お勤めの爺様だから、常に頭にあることは、こちらが期待するようなこととは全然別であるのは分かっている。今更文句を言う気にもならない。23区の区長の中には、国がかなり制約している中でも自主性を発揮して地元医療機関と協力して、果敢に対応にあっている人もおられるようだ。次の選挙がいつか知らぬが、今回の対応は区民の脳裏に刻まれ、その反応が示されることになるだろう。

同じことが都道府県レベルでも言える。政府がご粗末だから仕方ないが、都道府県知事の方が本気度が勝っているような気がする。残念なのは東京都知事が地理的のみならず、野心的にも中央政府に近すぎて、政府と同じような目線になってしまっていることだ。人材や資金に恵まれすぎると頭が働きにくくなる典型かもしれぬ。

2020年5月15日金曜日

韓国と思い込み

昨日も少し触れたが、韓国のコロナ対策に興味を持って見始めている。韓国について持っていたイメージは先ず貧しい国だった。初めて韓国を訪れたのが多分30年近く前のことで、まだ戒厳令下にあった時だから仕方がない。韓国の旅客機で往復したが、同じ頃搭乗した記憶のあるマレーシアやシンガポールの航空機と比べるとサービスもイマイチだし、スッチーもなんとなくみすぼらしく見えたりしたものだ。

それから約10年位経つと日本に韓流ブームなる波が押し寄せ、盛り場には韓国クラブが大繁盛。昔搭乗した航空機で植え付けられた韓国の女性はブスとの印象はあっさり覆った。しかし、多くの女性が日本に出稼ぎに来るくらいだし、通貨は円に比べて相当安いのも事実だろうから貧しい国との印象は未だに大きく変わっていない。では、国が貧しいから国民が貧しいかどうかは改めて考えて見る必要があろう。

大学時代に韓国人の同級生がいたので知っているが、韓国には昔から少数の大金持ちいて、大多数の国民は貧しい暮らしをしているとの思い込み、これも相当な偏見であったようだ。日本は自動車産業が国策的に保護されているせいか、韓国製の自動車を目にすることが殆ど無い。しかし産業面に於いても日本の主要産業の多くが韓国籍になったり、気がつくとIT産業では日本が相当後塵を拝するようになってしまっている。

なんと言っても皇紀2600年生まれのご老人故、属国朝鮮を上から目線で見下す癖が治っていないことに改めて気がついた。本論に戻ろう。韓国は一旦緊急事態宣言を解除した途端?一昨日にソウルのナイトクラブで大規模なクラスターが発生、新たに130人以上の感染者が見つかり、政府は対応に大わらわになっているようだ。韓国が緊急事態宣言で何を国民に要求したか詳しく知らないので、状況全般については正確を欠くと思うが、感心したのはソウル市内の1ナイトクラブに3000人を超える来客があったこと。

店には来店客全ての住所を記録することが義務付けられていたこと。そして政府がクラスター発生を即座に確認したこと。店に住所録の提出を求めて、全員にの追跡を開始した結果千人強の検査を実施。それで上記130人強の陽性が判明。しかし約2千人が虚偽記載で連絡がついていないこと。そこで政府は全国民に「来店した人はプライバシーは守るから申し出よ」とを呼びかける一方、クレジットカード履歴からの個人を特定を急いでいるとのこと。

一連の作業を知って驚いたのは国民がこれを認めていることだ。これって凄いと思わずにはいられない。報道でははっきり分からないがPCR検査も被験者負担が無料のようだ。AI関係では精々携帯の位置情報を解析して駅周辺の人の動きを見る程度の我が政府は、何事につけ韓国を小馬鹿に見ているが、小生と同じ過ちを犯しているように思えてならない。

2020年5月14日木曜日

自粛

今日で大部分の県で自粛要請が解除の見込みとなったが、残念ながら東京を含む8都道府県は解除に至らないとのこと。疫学的に仕方ない措置のようだが、外出とマスク着用は申し訳ないが協力できない。前にも書いたようにマスクはできるだけ目立つようにポケットチーフ宜しく胸ポケットに入れて、毎日池袋までは歩いている。途中で昼飯を摂るために飯屋に立ち寄るが、この店で多少オヤジと会話をするものの、後は一切口を開かないから他人に迷惑を及ぼさないはずだ。

そもそも公衆の面前で会話をする必要がある政治家の先生たちがマスクをしているのは結構なことだろうが、誰と会話したくても相手のいない独居老人が何故マスクをする必要があろう。人影の少ない道をトボトボ歩くご同輩を見ていると「無理しなさんな」と声をかけてあげたくなる。元気な若者がランニング訓練中でもマスクをするのは高地トレーニング替わりと思えばいいだろうし、息が荒くなればウィルスを撒き散らす可能性も高まるだろうから理屈にあっている。

精々2キロ一寸の外出も健康のために必要と思うから、不要不急とは言えまい。韓国のコロナ対策が優等生と報じられるが、韓国では当初から外出自粛要請はしていない。しかも昨日初めて知ったのが、韓国は財政的理由でこれまで感染症専門病院が存在しなかったらしい。因み日本は東京だけでも感染症に対応できる病院が70以上あるとのこと。だからこそ、PCR検査に力を入れて感染者の早期発見に努めてきたらしい。そんな東京でも医療崩壊があちこちで見られ、対応が間に合わず亡くなる人が増えているようだ。昨日報道された力士の勝武士さんの例など悲惨と言わざるを得ない。

専門知識がないのであまり声高に言いたくないが、日本の対応のどこかがおかしいように思ってしまう。日本だけでなく世界各国で自粛解除の方向に舵が切られ始めるようだが、生活習慣がアジアと大分異なる欧米は舵取りが一層難しそうだ。欧米では親愛の情の表現がアジアと大分違うだろう。アジアは日本に限らず人前でやたらに他人に抱きつくようなことはしてこなかった。中国に行くと大人数で大皿をに箸を突っ込んで分け合うのが当たり前の食事作法だが、これからは新しい生活様式に変化していくことだろう。

2020年5月13日水曜日

思いつくままに

世の中にパソコンと全く無縁の家庭はどのくらいあるだろうか?勝手に憶測すると100世帯に1世帯くらいはパソコンが無くても不思議はない。そのうちの半分がスマホを持っていれば0.5%程度の家庭ではネット情報にはアクセスできない。最近は政府やら自治体の広報が非常に多いが、その大部分が詳細はネットでと言うのが当たり前だ。役所は通知は公開したと言い、読んだ覚えのない市民は読まないのが悪いので、役所の方針を誤解するのは仕方ないということか。

日本に限ったことではないが、目下政府は多額の財政出動をして失業者や経営難事業者の救済にあたっている。勿論大事なことで一刻も早い対応が必要だが、全て国の借金だから何れは今課せられている復興特別税と同じで、何れは税金に跳ね返ってくるのでしょうね、と飯屋のオヤジが呟いていた。夫婦で働いているので休業すれば100万円貰えるかも知れませんが、2ヶ月も休んだら再び仕事に戻る気を失くしてしまうことが心配と、売上が50%減はなかなか難しいそうだ。

定員16名のこの店、今日は久しぶりに昼に満席になった。でも夜は全くだめらしい。2月から平年の7割程度の売上だそうだ。「休業して好きな釣りにもパチンコにも行けないとすれば、私はアル中になるしかない。」会計を担当する女将さんは「コロナが終わっても、8時閉店を続けようかしらと思っていまるの。閉店時間1時間早くなることが毎晩風呂にゆっくり入れるし、こんなに素晴らしいとは思っていなかった。」とのこと。

兎に角、住みずらい世の中だ。最近痛感するのは愛煙家やパチンコ中毒症の人たちが悪人扱いされること。誰にだってタバコを吸ったりパチンコをする権利はあって当たり前。愛煙家の生涯納税額は馬鹿にならぬだろうし、パチンコと競輪競馬との違いはなにか、合理的に説明はできないだろう。タバコやパチンコと酒類の違いもよく分からない。毎日最低でも1回は外食するので、酒類で納税に励む人を見かける機会は多い。

タバコの広告が世の中から消えて久しいが、現役時代に普段吸わないタバコを買って専売公社に通った日々が懐かしい。昔の寿屋、現サントリーは元気で長生きできるような宣伝文句のインチキ臭い薬(宣伝では薬とは言わないが)の広告に莫大な費用を投じている。薬もどきで足腰がシャンとするなら医者は要らないから、この手の医者の営業妨害になりかねない。政府が在宅要請をする昨今でもこの手のテレビコマーシャルは大々的に流されるので、これに騙されている人間が多いことが分かる。

2020年5月12日火曜日

安倍晋三氏の顔写真

昨日は久しぶりに国会で予算委員会が開かれた。しかも1日で衆参両院でとあるからそれぞれたったの3時間ずつ。連休中の政治家は何をしていたのか?少なくとも首相動静を見る限り、首相は圧倒的に自宅で過ごした時間が長い。ご本人とすれば別荘でゴルフに興じることが1日もなかったことを自慢したいかどうかだが。質疑応答内容は詳しく確認するまでもなく、不毛のや取り。勿論焦点はコロナ対策と検察官の定年延長問題に絞られたと言ってもいいだろう。

この長期政権ほど野党との議論が噛み合わないない内閣も珍しかろう。与党と野党だから立場も違えば当然意見が異なるのは当たり前のこと。そのための議論の場であるはずがの国会が、まるで議論の体をなしていないことに飽き飽きしている人も少なくないだろう。昨日びっくりしたのは、質問する野党に対し、応答する政府側の参考人として出席していたコロナ対策専門委員会の尾身茂氏までが、質問にまともに応えないこと。

参議院で立憲の福山氏から「現在日本のサイレントキャリア(未確認感染者)は確認されている約1万5千人の10倍はいても不思議はないと思います。先生どのようにお考えですか?」と聞かれ、応えて曰く「10倍か15倍かは誰にも答えるのは不可能ですからなんとも返事の仕様がありません。」といなした。

政権から釘を差されていたのかどうか分からないが、苟も専門委員会副会長職の科学者でないか。首相を始めとする政府要人が長いこと朝ごはん答弁で、質問をはぐらかしてきたのは改めて指摘するまでもないが、科学者まで丸め込んで、このようなはぐらかし答弁をさせたかどうか定かでない。尾身氏自身が政治的人材で政権に忖度しての発言かも知れぬ。何れにせよ、この内閣の末期症状が明らかになりつつあるように思う。

夜になってBS-TBS「報道1930」を観ると自民党石破茂氏と立憲枝野氏が出演していた。主題はむしろ検察官定年延長問題だったが、枝野氏が現在の国会の有り様を嘆いて、こちらもそれこそ国難と思って協力しているのだから、もう少し益しな対応をしてほしいと主張。石破氏も、東北大震災の際、当時官房長官だった枝野氏が態々自民党本部に来て頂き、真剣に対応を協議した思い出を語っていた。

石破氏は首相からすれば天敵同様で身内と見ていないのだろうが、党内でも安倍氏に対する疑問や不満は相当高まっているようでもある。次の総選挙がいつになるか分からないが、安倍氏の顔写真入りポスターを掲げて戦いと思う人間が減りつつあるのは確かだろう。

2020年5月11日月曜日

10万円欲しさに

昨夜から本格的真夏の様相になってきた。今朝郵便受けを見に表に出ると、玄関前が落ち葉だらけ。慌てて箒を持って来ると隣の奥さんが掃除を始めていて、
「体調は大丈夫ですか?」と声を掛けてくれた。「お陰様でなんとかもっています。」と答えたが、隣のお婆さんさんは確か施設に入っているはず。「お宅のお母さんは大丈夫ですか?」と聞き返そうかと思ったがやめた。ヒョットすれば面会にも行けないのかも知れぬ。

どこの家庭でもコロナのせいで、大変なんだろう。確かにだいぶ退屈になってきたのは事実。と言っても自動車を持たないので出歩くわけにいかない。どうしても歩いていける範囲が中心になる。しかし考えようではお金を使う機会が少ないので、年金生活者としては経済的に大分助かっているかも知れぬ。なんでもシンガポールの調査会社が、23カ国・地域に住む1万2592人を対象に国・地域ごとの政府の新型コロナウイルス対策に対する満足度調査の結果を発表したそうだ。

対象国は23ヶ国だそうだが、日本の満足度は最低だったとのこと。特に政府の対応スピードについては84%の人が「遅い」と答えたとされている。それでも16%の人は遅くないと思っていることが驚きだ。お一人様10万円配布の件はどうなっているか、興味と期待が入り混じった複雑な気持ちで区役所に電話をしようかと思ったが、野次馬のような問い合わせで忙しい人を煩わせるのもいけないので、取り敢えずホームページで確認してみた。

今月1日に「特別定額給付金(10万円給付)について」のページ開設されていて、先ず次の注意事項が特筆大書されている。

オンライン申請の受付開始に伴い、特にマイナンバーカードに関する窓口が大変混雑しています。

<マイナンバーカードの申請から交付までは、通常でも1か月以上かかります>
・特別定額給付金の申請書は5月下旬に発送予定ですので、なるべく郵送申請 
 をご利用ください。
・ご不明な点については、ご来庁の前に、下記お問い合わせ先までお電話にて お願い
 いたします。
・新型コロナウイルス感染症の拡大を防ぐため、窓口の混雑緩和にご協力をお 願い
 いたします。

「オンライン申請は5月7日(木曜日)から受付を開始しています。」とあるので、若い人はそうするのだろうが、【申請に必要なもの】なる項目を読むと、e-Taxと同じ理屈でやたら面倒くさい。本当に国が構築したシステムは碌なものがない。要するに「今月末まで待っていなさい。」と言うことである。

2020年5月10日日曜日

「母の日」他1件

「母の日」

「母の日」とのことだが<墓に着物は着せられず>の喩えどおりで、後悔ばかりが思い浮かぶが、やはり母は優しかった。男子5人と両親の7人、完全な男所帯でだから嫌でも働き者にならざるを得ない。炊事に洗濯だけでも相当な量のはず。父が出征して帰国するまでの5年間の苦労は日本人とすれば人並かも知れないが、子供心に大変だと思った。野菜や米を親戚から分けてもらうために、交換用の着物をリュックに詰め、1時間ほど汽車に乗ってから田舎道を母子共にちびた下駄を履いてトボトボ歩いたことや、家の裏に作った麦畑に肥料として撒くため、便所の汲み取り口から長柄の柄杓で、人糞を救う姿を今でも思い出す。

一方で内に秘めた教養を誇り高く思っていた母。オヤジはいつも小馬鹿にしたようなことを言って、母のプライドを損ねようとしていたが、柳に風と受け流し、社会通念では母に叶わず、人との付き合い方について結局母の指導に従っていたように思う。オヤジが役人だったので、元日には役所の人たちが朝から夕方までひっきりなしだったが、母の人気は高かった。字や文章が達者で、これもオヤジは嫌がったが熨斗袋の表書きは母がいつもサラサラと書いていた。オヤジは葉書、母からはいつも手紙で便箋5枚位が平均だった。昔からこの類を保存するする習慣が無かったので、今残っている手紙が殆ど無いのも悔やまれる。

閑話休題:一昨日、朝日新聞デジタルで読んだ記事の件。

古い話なので記憶されてる人も少ないかも知れぬ。タイトルは「三菱電機へのサイバー攻撃」サブタイトルに<VPN装置にハッキングか>とあるが、VPN装置とは何かがわからない。記事を読み進めると「不正アクセスの起点が「仮想プライベートネットワーク(VPN)」と呼ばれる通信機器へのハッキング」と書いてある。三菱電機は大企業で企業秘密も多いだろうからかなり以前から社内のインターネット通信に関して、前述のVPNを構築してセキュリティ確保に意を用いていた。

当然ながらこのシステムを管理する優秀なエンジニア・スタッフも万全を期していた筈だ。ところが、公表された内容でも詳細は明らかにされていないが、当初上海支社のPC端末にハッカーからウィルス攻撃を仕掛けられ、重要なドキュメントが多数コピー流出した可能性が否定できないとのこと。発表は今年の1月になってからであったが、その後の追跡検討で少なくても10年以上前から行われていた可能性を否定できないらしい。

ハッカーの存在を事前に承知して十分防御していいる専門分野の大企業にしてさえ、やられてしまう。ましてや、ド素人の政治家がオンライン〇〇を軽々しく口にする昨今の風潮、最近では外国の真似をして行動履歴を政府が管理するサーバーで一元管理をしてコロナ感染者との接近具合を「見える化」なんて言い出している。その際言わなきゃ良いのに「個人情報漏洩に十分配慮して」なんて聞くと、思わず笑いたくなってしまう。

2020年5月9日土曜日

気安く言うが

オンライン〇〇とかテレワークとか年寄りには意味不明な言語が連日聞こえてくる。加えて東京都では小学生児童全員にパソコンかタブレットか知らぬが、兎に角インターネットが使える道具を配る、なんてことまで言い出している。チラシや回覧板を配るなら分かるが、インターネット用のデバイス(道具)を現在使用していない家庭に対し、仮にアマゾンのような組織を通じて送りつけたとして、その結果を想像しているのだろうか?

当然想像はしていまい。小生も毎日おぼつかない手つきでパソコンを使っているが、ここに到達する道筋は20年以上になると思うが、恐ろしく険しいものだった。小学生のいる家庭に届いたパソコン一式を設定する役目を担う保護者にすればとんでもない災厄で、取り敢えずは電気屋さんや電話屋さんに相談しなければならぬだろう。使い方も誰が教えるのだろう?先生が教えるにしても、先生の映像をパソコンに取り込むのが出来ないのだから、どうすれば良いのかだ。結果都内の児童全員行き渡るには1年ではとても終わるまい。

昨日もかなり若い友人が「ズームと言うソフトを利用していますか?飲みに行く代わりにオンライン飲み会をしましょう。」とメールで言ってきた。我がパソコンにそんなソフトは設定されていない。昔から海外に家族がいる人達がテレビ電話と同じ機能を持つスカイプなるソフトを重宝しているのは知っていたが、幸い海外に家族がいなかったので必要もなかった。今世界中で大流行のテレビ会議はこれ等に類似するソフトによって可能になっているらしい。都知事はじめ偉いさんは、道具の設定なんか専門家がすればいいだけだからいい気なものだ。自動車の理屈は分からなくても運転できれば良いと同じことか。

新しい生活様式なんて気安く言ってくれるが、里帰りにせよ飲み会にせよ人間同士の触れ合いにこそ意味があるので、幽霊でもあるまいに空間に浮かぶ絵を見て人間らしい感情が湧くはずがない。小学生時代からそんな教育を受けた人間がどうなるか?漫画だけで育った子より更に怖い大人になりかねない。偉いさん達のテレビ会議がどのような仕掛けで運用されているか知らぬが、隠れて見えないスタッフは容易でなかろう。

2020年5月8日金曜日

ハイキングでなくローキングか

今日は本当の行楽日和、しかし自粛要請が継続しているので都民たる者、掟を破るわけにいかない。仕方無しに思いついたのが、徘徊コースを少し変えて山ならぬ川べりを歩くことにした。目指したのは仕事の関係もあって通いなれた蔵前の厩橋から下流の行けるところまで行くことにした。いつもの飯屋で昼食を済ませて池袋まで歩き、地下鉄に乗って蔵前に着いたのが2時過ぎくらい。

駅前の厩橋から隅田川右岸(正確かどうか分からないが、川下に向かって右側)を遊歩道沿いに約4キロ、快晴で川風が心地良かった。ここであればマスク着用に及ばなくて変な目で見られる心配もない。当然ながら人影はまばら、たまにジョギングに励む人の中にはマスクをしていない人も結構いる。穏やかな川面を行き交う船は全てが消防とか水上警察の東京都のそれこそ公船だけで、係留されている屋形船を1艘見ただけ。

釣りも正式には禁止されているのだろうか、釣り竿を出している人は二人しか見なかった。歩いたり座り込んで休んでいる風情の人の殆どがこちらと同じお一人さん。夫婦連れ5組といなかったように思う。こちら側はどちらかと言えばビジネス街が多く、住宅街は向こう岸だったかも知れぬ。昔は汚いと言われた隅田川や今日歩いた中間点で合流している神田川だが、流れを見る分には随分きれいだし、嫌な匂いは全く無かった。

水天宮前から地下鉄に乗り1回乗り換えて千川経由、途中で食材の買い物をしてきたので帰宅が4時を回ってしまった。山歩きならビールでも買ってくるところだろうが、汗も全くかかなかったので取り敢えずブログにした。

2020年5月7日木曜日

スポーツのこと

都内は自粛要求が延長されたが、今朝は昨日の雨が嘘のような皐月晴れ。6時前の早朝から犬の散歩や1人でジョギングする人は多い。朝食が済むと、未だ回収が来ないゴミの山の側で、ご近所の父と男子が家の前の狭い道でキャッチボールをしている。傍らでお母さんが妹らしき少女に縄跳びを指導している。コロナは関係なく一般市民の健康志向は強いものがありそうだ。このご夫婦は比較的お若いが、早朝見かける健康志向者は皆高齢者。老いも若きも健康を志向するのは大いに結構なこと。ひょっとすると年配者の健康志向が、日本人の潔癖性と相まってコロナの蔓延を防いでいるのかも知れぬ。

健康志向では他人に引け取らないが、スポーツは何をやってダメ。見るのもそんなに好きとは言えぬだろう。でも小学校から中学校くらいまでは何でも一生懸命したものだ。

現代は、サッカー人気に押され気味で、少年野球はやや人気に陰りがあるようだが、小学生だった頃の人気スポーツは圧倒的に野球。小学校入学が昭和22年だったので、3年生頃には既にプロ野球が相当活躍していたように思う。子供心に川上哲治選手の赤バットに憧れ、我々少年たちも野球の真似事をして遊んでいた。真似事をすると言っても世の中は無いものだらけ。道具が買えるような高額なお小遣いを貰える子供がいない時代の話。遊びは全て代用品で賄っていた。

何故か雑貨屋にボールの代用品が置いてあった。ボロ布をテニスボール程の大きさに固く丸めて凧糸でカシメた代物。バットは太めの青竹を適当な長さに切ったもの。ピッチャーはアンダースローで投げ、守備陣はミット、グローブを着けず素手で遊ぶ。チーム編成は集まった人数で場合毎に異なるが、何れにせよ仲間を半分に分ければ良いだけのこと。昼休みにもしたかもしれぬが、主に遊ぶのは放課後の校庭。校庭の独占は出来ないから、三角ベースと言って本塁、一塁、二塁止まりが多かったと思う。

三角ベース野球に審判役がいたかどうか記憶がないが、見逃し三振アウトは無かったかも知れない。回数もその季節に応じてうす暗くなるまでやった記憶もある。野球の次は水泳。世界の古橋、橋爪、山中と世界驚かすような選手が続出。小学2年の時、近くの川で友人のお父さんから水泳を教わった。と言っても浅瀬で石につかまり頭を水につけて身体を伸ばせば自然に浮くことだけ。後は長野市内にあった市営プールでの独学。

赤いふんどしが欲しかったが、家には白い布しか無かった。思えばなにかも代用品と独学のスポーツだった。ノーベル賞受賞の山中先生が安倍首相に「来年のオリンピック開催は余程の幸運がなければむずかしい」と言われたとのこと。

2020年5月6日水曜日

出口戦略

大型連休がやっと終わり、と思ったが残念ながら政府の自粛要請は続くらしい。耄碌爺が迷惑する程度は問題無いが、生活の危機に瀕しているご商売の方々にとっては、迷惑程度で済ませる問題ではなかろう。全国民にとって大問題だと憂慮していたが、今朝の報道で、昨日大阪府知事が政府への怒りを込めて独自の出口への道筋を明確にした。これが非常に分かりやすいので、他国とも言える浪速のことであり、尚且余り好きではない橋下徹氏がオーナーの維新の会所属であるが、褒めなくてはいけない。

今暫く自粛要請はお願いするが、次の3条件が整ったならば徐々に解除します。で、その条件が極めて簡にして要を得ている。ボケ老人でさえ理解できるのだから、殆どの府民は納得するだろう。条件は次の3点。
1.経路のわからない新たな感染者の人数が、10人未満であること。
2.新規確認のためのPCR検査における陽性率が、7%未満であること。
3.重症者の病床の使用率が、60%未満であること。

*この3点について過去7日間の累計で毎日見ていくこととする。
*今後毎晩3条件について大阪城と通天閣や太陽の塔などを青・黄・赤のライトアッぷで府民に知らせる。
*実は既に4日連続で青信号の成果が出ているが、後3日ですぐ解除ではない。1週間後ぐらいに改めて専門家に判断をお願いすることになるだろう。

なんと分かりやすい話ではないか。一昨日行われた政府の方針発表で出口に関して何ら意味ある方針が無かったことに怒りを覚えるのは当たり前だ。大作譜の吉村知事は次のように言ってのけた。「大阪が発表しなければ、いつまで経っても出口なんか示せませんよ。」要するに政府はアホ揃いでどうしようもない、とはっきり言っているわけだ。前にも書いたが、同じ知事でも東京の知事ともだいぶ違う。

これまでテレビ報道の受け売りで非難を続けてきたが、政府や都庁では医療現場が全く分かっていなかったのは事実となった。小池知事なんぞ慌てて「今週中にも出口についての道筋を示します。」なんて言っているが、大阪のように最初から医療基盤を整えることを念頭に戦略が構築されていないので、形ばかり真似をしようにも、基礎となるPCR検査が行われていないと言うか、実態すら把握出来ていないので無理であることが明らか。

政府の責任者である西村担当大臣はかなり頭にきたようで「出口戦略はあくまで政府にしか言えない。」なんて負け惜しみを言っている。しかしこれで世の中の流れが変わるのは間違いないだろう

2020年5月5日火曜日

こどもの日

政府は相変わらずコロナ対策と称して無責任極まる。国民の協力が予想より低かったので、一層のご協力を願いたい、とのこと。一層のご協力とは、4月7日以来1ヶ月、国民に協力要請してきたことを更に1ヶ月延長させて頂く。聞いて怒らない人は余程の人格者だ。そもそも緊急事態を宣言した時の目標が何でたあったか、その目標達成のために政府が講ずべき対策も当初からはっきりしなかった。

会見の前振りは全て言い訳で、今月末までとした延長理由も前提の目標が曖昧だから、コロナ対策は進捗しているが、期待したところまで至っていない。と言ってるが、期待値が明確でないから意味が全くわからない。当然延期の理由とその目標も具体的には何も明らかにならず、新たな要請が強調される。発表する首相はプロンプターを見ながら、幼稚園の園児のように一語一語間違わないように意味不明な言語を読み上げている。マスコミもこんな無意味な会見をボイコットすべきだ。

「約束の5月6日までに収束に至らなかった責任があること。」「国民生活に多大な迷惑をかけているのは痛いほど分かっている。」なんてセリフを吐いていたが、双方ともに歯牙にかけていないことがミエミエ。会見会場の記者が思わず靴を投げつけなたらは握手喝采を贈るところだ。と相変わらず似たようなことを書いたが、これは前から分かっていただろう、と言われればその通りだ。
少なくとこちらは新型コロナウィルスと闘うために特別なことをする気は最初から無い。

厄介そうな相手であることは最初の段階から分かっているので、遠くにいる友人知人に合うのは極力避け、近くを徘徊するだけで我慢を重ねている。但し、徘徊の際にマスクは基本的に着用せず、文句言われないようポケットに入れている。今日は端午の節句でもあるので、池袋の百貨店で柏餅でも買おうかと思ったが、あまりの行列でマスク着用が面倒だからやめてしまった。80歳になって今更柏餅でもないだろう、と自分に言い聞かせながらのことだった。

2020年5月4日月曜日

規制緩和への期待

行きつけの昼飯食堂が昨日今日連休とのことで仕方無しに池袋まで行ったら、先月来土日祝日休業していたすし屋とそば屋が営業していて助かった。結局そば屋で「桜えびのと玉ねぎかき揚げそば」1300円也を大奮発。店は空いていたし味も上々、贅沢な気分だった。行きつけ食堂が明日から営業してくれるので、また700円台の昼飯に戻る。個人的にはさほどの不自由は無いが、この自粛要請の終点が見えないことが気になる。

少し角度が変わるが、一昨日いつもの店に入る時入り口に「禁煙」の張り紙がでているのに気がついた。座ってから女将に聞くと「嫌だ、今日気がついたのですか?先月1日から都内の飲食店は全面禁止になったので、先月から張り出していますよ。」目の前で包丁を使っていたオヤジも「仕方ないですね。」と苦笑いしながら相槌を打った。そう言えば最近オヤジがちょくちょく店を出ていたような気もするし、入店と同時に灰皿を取りに来ていた常連さんも暫く見ていない。

似たような話で、パチンコ屋叩きがある。パチンコ屋に休業を迫るなら、所管の警察から一言言えば済むと思うが、何故都庁や県庁の役人が仰々しく出向かねばならないのだろう?我が行きつけの食堂が、都が申し出ている50万円の協力金を当てにせず、この連休中も今日しか閉店しないのも自由なら、パチンコ屋だって営業していけない道理は無い。憲法に自衛隊を明記したいがために改憲を主張していた人たちが、急に緊急事態発出を憲法に書き込むべきだなんて言い出してみたり。

コロナ騒動の便乗組を含め、このところ長年馴染んできた社会の仕組みを一変させようと目論む動きが様々出てきた。学校の9が新学期説なんかも典型だ。議論は大いに結構だから、きちんと専門家を集めて議論した上で国会でも議論すべきだろう。間違っても地域ごとにお任せなんてことにならぬよう願いたい。小生にとってマスクは一種のアクセサリー、ポケットチーフと同じこと。着用はたまにしか利用しない電車の中と、余程混み合った店の中のみ。道路で几帳面に着用している人は偉いと思うが、マスク同士が手を取り合ったり肩寄せる様には違和感を覚える。

序に言えば、ネット上ではオリンピック中止論が大分本格的になってきたが、肝心のJOCや政府、東京都では議論している様子さえ見えない。コロナの収束が目処も立たないのに、未だ本当に開催可能と思っているのだろうか?アマチュアスポーツは殆ど今年は大会無しが決まったようなものだが、お相撲も夏場所休業が決まった。一流のアスリートは、練習を1日休むと回復に3日を要すとはよく言われている。既に4ヶ月のブランクを取らされた選手たちが、入場料に値するプレーをするのは年内は無理だろう。

2020年5月3日日曜日

勝手読み

囲碁をする人にとって最も戒むべきことが「勝手(かって)読み」で、小生なんかが万度陥っていることでもある。相手の応手を自分が都合いいように自分勝手に解釈することを言う。一昨日、コロナ対策の専門家会議が開かれて、その検討結果を代表者四名が1時間以上に亘って発表し、NHKは1時間位は生中継していたし、民放も大分付き合ったので観た人は多いだろう。なんでも明日発表される政府の緊急事態宣言終結日5月6日以降の政策決定に資するものであったらしい。

長時間の割に内容は薄く、聞いたような話ばかりで、素人が聞いても取りあげるべきことは殆ど無かった。しかし1点だけ聞き捨てならぬ発言があったので今日書いておきたい。どうでもいいような内容がダラダラ述べられる中でさらっと取り上げられた「実効再生産数」である。初めて聞いた時は「なんじゃ、そりゃ?」と思ったが、一人の患者が何人に病気を移すか、の指数とのこと。都市封鎖の解除が問題化し始めた諸外国では(R0=アール・ノート、1名の感染者が感染させる人数の総平均)と言って状況変化を見る時に重要視する指数の筆頭とも言えるかも知れぬ。

一昨日の会見では何故か3月25日と4月10日分の発表のみを示し、3月25日時点では2.0(東京は2.1)だったものが4月10日時点で0.7(東京は0.5)だったから感染が下火になり始めたと説明している。科学者たる専門家が何を根拠に持ち出してきたか知れぬが、こんなに重要な数字(調査の分母も分子も不明)を何ら根拠を示さずサラッと言ってのける無神経さ。否、周到に準備して膨大な報告書に滑り込ませたに違いあるまい。

4月10日の0.7が当日までに如何なる変化をしているのか、何処でどのような調査をしたかも示さず、棒グラフだけ並べて傾向もへったくれもあるまい。そして挙句の果てが「今回のウィルスについて収束がいつかなんて誰にも言えません」だと、ふざけるな!。答申を受ける政府は無学者揃いかどうか、叱り飛ばす根性もなければ報告書を読み取る能力も無いのだろう。国会で野党から「現在の感染者数は何人ですか?」と質問された総理大臣閣下が答えられす「事前の質問通告がありませんでしたから。」で済んでしまう国柄だ。

今日は憲法記念日とのこと、日本は最初に憲法を定めた1890年以来、戦争の泥沼に自ら足をツッコミ、55年目の1945年にしてやっと、泥沼から足を抜くことが出来た。その事も忘れて今やまた少しおかしくなりつつあるが、それは措いて。一貫しているのは勝手読みの悪い癖が一向に無くなっていないことだろう。

2020年5月2日土曜日

デブ

平年であれば、夏も近づく八十八夜は今日、但し閏年だったので実際は昨日だったらしい。昨日か一昨日の朝まではフリースを着込んだりしていたが、今日は昼飯の後に店を出る時「コロナより脱水症状にならないようお気をつけください。」と声をかけられるほど暑くなった。季節が良いからゴールデン・ウィークと言われると思うが、少なくとも今日までの前半は、悔しいくらい天気が良い。

昼飯に通う店が明日から3連休と聞いていたが、今日行くと日月だけの休みに変更したとのこと。「貧乏だから3日も休めないことが分かりました。」なんて冗談を言っていたが、パチンコ以外は釣りくらいしか趣味が無いマスター、釣り船も皆休業らしい。美味い店で常連客も多いが、客の入りは普段の半分くらいだろう。何れにせよ小生にとっては、連休3日が2日になったことは大助かりだ。

昨日、新宿にある東京ガス電話サポートセンターに勤めている次女と電話で少し話したところ、運動不足で太って困っているとのこと。確かに終日座りぱなしは体に良くないだろう。フラの稽古も出来ず、新宿は書店ですら休業状態らしく、家でアルコールを飲むしか無いとなれば、そうなるのも分かるような気がする。孫二人のアルバイトも失くなり失業中とのこと、1人は筑波から帰宅したいと言ってきたが、「緊急事態の間は移動はいけません」と止めたそうだ。

仙台に単身赴任中の旦那も同じこと。もう一人の孫は大人しく家に閉じこもっているとのこと。「一番ヤバイのは毎日職場に通う私だけれど、今のところは大丈夫。お父さんも気をつけて。」なんて言われてしまった。これから暑くなるので少しは楽になるかも知れぬが、運動不足は娘と同じ、体重を計れば相当増えているかも知れない。

デブと言えば北朝鮮の金正恩委員長、20日も病気と伝えられたのに写真を見る限り少しもやつれてない。少なくとも重体節はガセだったようだ。

2020年5月1日金曜日

悩ましき問題

2020年も3分の1が過去のものになってしまった。年初にあれこれ考えていた計画が大幅に狂っている人も多いことだと思う。小生も勿論その1人、ハイキングと帰省絡みの計画は全てキャンセル。この分では秋の墓参りさえ出来るかどうかだ。こんな些細なことはどうでもいいが、気になるのは若い人たちの学業の問題。このところ参加している高校同期生のグループメールで盛り上がっているのが高校時代恩師の思い出話。

高校以上で検討されそうなインターネット授業が如何なるものか想像がつかないが、中学時代に父から毎朝聞くように強制された「ラジオ基礎英語講座」を思い出す。寝ぼけ眼でテキストを広げて15分我慢していたが、大した役に立たなかったような気がする。江戸時代の寺子屋から受け継がれている学校教育は、生徒と先生が対面することで成り立ち、先生の顔と息遣いが分からないと生徒の受け止めも度合いも低くなって当然。今の時代それしか方法が無いなら仕方ないとしたら、結果についても一考すべきだ。

それにしても義務教育を含め、1年分の授業内容を半年で詰め込むのも無理がある。グループメールにあった昔の先生の言葉「映画を観るのもビタミン剤」が印象深い。勉強も結構だが、時には脳みそにビタミン剤の注入が必要であることを説いている。3ヶ月学校に行ったら1ヶ月以上の休みがある、そのリズムが重要だと思う。教育専門家はそのへんのことをじっくり考えて、良い案を出してもらいたい。

数週間前に今年度は全員留年なんて暴論を書いたが、最近は9月新学期論が台頭し始めた。全員留年よりは益しだろう。兎も角、今年学生だった人が将来において、ハンデキャップを背負わずに済む方法は無いものだろうか?