2024年4月8日月曜日

国際秩序?

 個人生活でも、社会でも手順とか順序が大切で、これを無視すると個人生活や社会秩序が乱れて碌なことにならないと思う。面白いもので、老後の楽しみになっている囲碁の世界は全くそうだ。と言うことは天然自然の法則がその様になっているからだろう。ところが、特に岸田首相の口から発せられる「法の支配に基づく国際秩序」ほど耳障りな言葉はない。「法」は人間が勝手に作ったものであり、天然自然とは明らかに異なる。首相にすれば国連などが定めたものだから天然自然と変わらぬと思っているのかも知れぬが、それは違う筈。多様性こそ国際秩序だ。

学生時代に法律を専門に学んではいないが、その程度の知識はある。要するに人間が勝手に決めた法律で社会を律しようとしても無理な話。ましてやその「法」自体を認めない人間だって居る以上、罰則だけで秩序が維持できることなんかありえないだろう。古来戦争が絶えない理由はそこにあると思っている。人間の生き様は様々であり、当然のことながら人間集団もそれぞれの生き方に沿った社会秩序を作って生きている。中国の指導者がよく「世界は多様な国家で形成されているのだから、互い自主性尊重しなければいけない」だ。

兎に角、一つの国家が自分の思いの儘に他国を飲み込むことは余り褒められた話ではなかろう。確かに中国は一帯一路政策でも見られる通り、他国に援助をするように見せかけ、経済で縛って中国の思うように動かそうとしていることは事実だろう。しかし、西欧先進国のように、最初から武力行使をして政権をひっくり返すような品の悪さと比べれば未だましかと思ったりもする。しかし本当のことはよく分からない。中国とアメリカを比べれば決定的な違いは、やはり歴史だろう。

中国は少なくとも3000年、アメリカは300年。後発の国がこの差を乗り越えるのは容易ではあるまい。我が日本はつい数百年前は中国に貢物をしていた国柄。自慢はできないが、150年ほど前から一時的に朝貢していた中国を相手に戦争を起こし、勝利した歴史もある。しかしその後アメリカとも戦争となり、散々に打ち負かされた。降伏したのは1945年9月2日。そして今日首相がアメリカ訪問に旅立った。この報道を聞きながら、また降伏文書を提出させられるかと考え込んでしまった次第だ。

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