2023年4月17日月曜日

米国贔屓

 朝夕は東京でも未だ少し寒いが、今年は全国的に暖かいとのこと。長野の友人が北信濃の春景色をラインで送ってきてくれた。菜の花畑と緑なす山脈に青い空、本当に懐かしい。一昔前であればゴールデンウイークの風情だろう。全国各地で旅行は解禁、マスクも自主判断とのことで、観光地は賑わい始めてるに違いない。東京池袋もこの週末の人出は大変で、行きつけの飯屋どこも行列ができていた。

世相は、そんなそんなにのんびりしていない。首相が昨年7月に安倍元首相が暗殺されたばかりだが、先週は岸田首相が和歌山県で選挙演説中に手製爆弾を投げつけられる事件が発生した。世界を見るとヨーロッパの国々で賃上げを求めるデモが多発している。特にイギリスは医療機関勤務者の賃上げ要求が厳しく、30%以上の賃上げを要求してのことだからそう簡単に収まりそうにない。日本の医師や看護師の待遇がどうなっているか知らぬが、お医者さんのストは余り聞いたことがない。イギリスのストは手術の予定があっても無視して実行するとのことだから念がいっている。

フランスは社会保険料の支払いを62歳から64歳に引き上げるだけでも、国を挙げての大騒ぎ。マクロン大統領の政治生命な関わることらしい。マクロン大統領は外交的にも中国にすり寄ってアメリカ・バイデン大統領の不快感を買ってるらしいが、小柄の割に根性が座ってるかも知れぬ。日本では既に騒ぎが始まってるG7広島サミットに来て、何を言い出すか、チョットした期待もある。サミット絡みでは明日まで3日間長野県軽井沢でサミット外相会議が行われている。

日本政府とすれば、サミットでロシアと中国を槍玉に挙げて制裁の一掃強化に衆議一決で纏めたいらしい。先に書いたデモもそうだが、日本人はお上に従順だからインフレの要因にウクライナ戦争が関係していることは知りながら、アメリカのお先棒を担ぐ政府に対して文句を言わない。議長提案に不満を言うとしたらマクロン氏ぐらいだろうと思うが、それで纏まるかどうかだ。少なくとも、北海道で開かれた環境・エネルギー担当相会議では統一見解は纏めきれなかった。

そもそも日本が目の敵にしている中国にはアメリカの政策に反対する諸国から首脳が連日のように訪れ、仲良くしましょうと言っている。彼等の間では貿易を自国通貨で行う取り決めが流行り始めているらしい。この現実は世界の分断化が進んでいる証拠。あまり感心できぬにしても、多勢に無勢の喩えもある。米国贔屓も程々にしてはだ。

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