2025年6月25日水曜日

読後感「アジア・ファースト」エルブリッジ・コルビー著 奥山真司訳

 親日的で反米的なフランスの社会学者エマニュエル・トッド氏が珍しくアメリカ政府高官、現政権で国防次官(政策担当)の著書「拒否戦略」をべた褒めした。国防相は杜撰な情報管理等で何かとお騒がせなヘグセス氏だが、次官はしっかりしているとのことなので一読に及んだ。本書は「拒否戦略」を分かり易く解説したダイジェスト版。著者はハーバート法科大学院卒で46歳の新進気鋭の政治家。小中学校時代に日本に8年も住んだ経験がある。

多くの人が未だにパックスアメリカーナを信じ、アメリカが世界の至る所を支配可能と無邪気に信じているだろうが、アメリカ軍が如何に強大であろうとアメリカが世界の2箇所での軍事行動を起こす余裕は無いとのこと。戦争はいつどこで始まっても不思議ではないが、現在の戦争は経済力がものを言う時代で冷戦時代と異なりイデオロギーは無関係だ。しかし習近平氏には、アジアに於ける主導的立場を築きたい明確な思想があり、そのために着実に軍備だけでなく準備をしている。世の中には中国が経済的にピークアウトとの希望的観測もあるが、それは甘い。

現代は世界経済の5割から6割近くがアジアに集中し、残念ながらアメリカは産業力が極端に落ち込み、兵器を産み出す鉄鋼の生産量なんて中国の1割にも満たない。中国に戦争を始める気を起こさせないためには、かの国が戦争を始めたらとんでもないことになると思わせる必要がある。そのためには状況を甘く見ないで準備が必要。中国が行動を起こした場合真っ先に矢面に立つのが台湾と日本と韓国。韓国は北朝鮮が控えているので緊張感があるが、台湾と日本はどちらも備えが甘い。

明日以降も平和でありたいなら、もっと真剣に備えを固めるべきだとの啓発をしている。日本政府の高官も読んだ人は多いだろうが、果たしてその受け止めは如何なものか、少し気になったところが少なくない。

米:明日と明後日、所要のためブログ書きを休みます。

2025年6月24日火曜日

平凡な日常

 満85歳を過ぎたが一応人並みの日常を維持できている。とは言っても体力的にも知能的にも劣化は進み、歩行スピードは遅くなる一方。片や物忘れが酷く、朝になって照明やエアコンのスイッチの消し忘れに気がつくことが益々多くなっている。電気器具の消し忘れは許せるが、ガス器具も使っているので恐怖を感じている次第だ。書店に行くと俗に言う高齢者向け健康書が多いし、毎月購読している月刊文藝春秋にも毎号関連記事が出ている。雑誌の記事もまともに読んだことも無いが、役に立たないと思っているのではなくて記事内容に沿った生活の変化は出来ないだろうと思うからだ。

生活習慣は長い年月の中で自然に出来上がってきたものなので、今更変更は非常に困難。余ほどのインパクトが必要だ。現在は長年家内と二人で生活してきた豊島区内の小さな一軒家に一人住まい。炊事、掃除、洗濯なんかも全て一人でこなしている。時々自分でも<よくやるな>と褒めたくなるが、朝5時前に起きて朝飯を自分なりに作ってしっかり食べ、昼間はそれなりに運動、と言っても街中を2時間近く徘徊、昼飯と夕飯は外食或いは買い食いで軽く済ませて、夜は8時半頃には寝る毎日。

楽しみは昼間にテレビで映画を観たり、ネット碁をするぐらいでスポーツをしたりすることは先ず皆無に近い。数年前までは月に1回くらいは近くの里山を歩いたりしたが、コロナ禍の影響もあったせいだろうか、これもやめて久しい。ブログ書きも日課のようなものなので、一応世の中の出来事は知るように努めるが、これもブログネタにすることもあるが書いてしまったら後はなるべく気にしないようにしている。

単調ながら楽しい我が家であれば良いが、正直最近疲労感が漂い始めた。狭いと言っても一軒家住まい、近隣との付き合いもそれなりにあるし、毎日郵便受けをチェックして回覧板があれば隣に運んでいかねばならない。今日も昨日と同じだし、明日も又今日と同じで何が不満か?と言われれば答えに窮す、しかしも少し楽になりたいのも事実だ。

2025年6月23日月曜日

慣例通り?

世界情勢が複雑で年寄りには難しすぎるので、余り偉そうなことは言えないが、今朝感じた疑問を書いておきたい。石破首相の北大西洋条約機構(NATO)首脳会議への出席である。これは岸田前首相からの慣例で今回で4回目とのことだが、韓国大統領府は次のようなコメントを発表して出席しないそうだ。「李在明(イジェミョン) 大統領は、NATO側から首脳会議への招待を受け、出席を積極的に検討してきたが、様々な国内の懸案と中東情勢による不確実性などを総合的に考慮し、参加しないことにした。」

それぞれの国にはそれぞれの事情があるのは仕方ない。では日本にはさしたる事情が有りや無しやだ。昨日夕方首相は記者団からアメリカのイラン攻撃に対する感想を問われ、「これから内部でじっくり検討しますので。」と即答を避けている。国内外に対し定見を持てない内閣。何ごともアメリカファーストで、都議会選挙でも惨敗している。都民ファーストであれとは言わぬが、自主独立の意味を弁えてほしいものだ。 

2025年6月22日日曜日

増税一本道

 誰に責任があるか小生には分からないが、昨日の国会終了日は実に不可解と言うか、誰にとっても消化不良の後味の悪い終わり方だった。普段開催されない土曜日に開催することを与野党でいったん同意したようだが、結局は野党が提出していたガソリン税の廃止法案も審議しないで廃案とすることが決まっただけのこと。立憲の小沢氏が主張していた内閣不信任案も無く、石破内閣は取り敢えず無傷で生き延びた。何とか委員会の委員長一人の首が飛んだだけの茶番があっただけのこと。

与党側は野党の対応を<代替財源の在り方も示さず究極のポピュリズム>と揶揄している。それが当たっているかどうかは知らぬが、現在の政権の念頭にあるのはどこまでも続く増税の一本道>2030年度にはGDPが600兆円で国民一人当たりの所得が100万円増加とか、それこそ夢物語を口にするが、2030年度まで自公政権が持つ保証はどこにもあるまい。増税で国民生活の何が良くなるかは一切示されないので、邪推すればアメリカあたりからの要求で防衛予算の増加が関の山だろう。

昨日大学同期会で聴いた小森義久氏の講演で印象に残ったことが一点だけある。トランプ氏の保守政策における最大の特徴は民主党政権が打ち出した大きな政府、即ち増税政策を決定的に否定し、減税に舵を切っていることにあるそうだ。日本政府もいい加減に<○○は貴重な社会福祉財源>なんて聞き飽きた言い訳はやめて小さな政府を目指して貰いたいものだ。

2025年6月21日土曜日

楽しき大学同期会

 現在午後3時半、ブログを書き始めるには少し遅いが、今日中にどうしても書いておきたくなった。実は今朝9時過ぎに家を出て11時少し前に三田の大学母校慶應義塾の同期会に出席してきた。小生は文学部社会学科の出身、文学部出身者で出席したのは名簿上は18人となっているが、実際に会話したのは精々5人か6人。しかし全学部では130名を超える出席者の名簿が渡された。しかし折からの真夏の暑さ、故に出席通知を出しながら急に欠席した人も10人近く居たようだ。

それにしてもこの同期会を設営した幹事には敬意を表したい。何でも生存が確認できている同期生は未だ2千数百人いるとのこと。今年の3月くらいからだろうかメールや電話更に伝言とあらゆる手段を使って連絡をつけて出席者を固めたようだ。そして11時に受け付け開始、開会の辞は11時半。塾歌斉唱から始まり、代表挨拶、塾の近況(塾員センター課長)講演「ワシントンで見たトランプ政権」講師:同期の小森義久氏12時半に乾杯となり、45分間飲食・懇談 13時25分から約10分再び応援歌斉唱。そのために態々6期下の元応援団長にリードを依頼している。

本当に至れり尽くせり設営。小生はじめ殆ど80歳半ばを過ぎた同期生だが、大いに若返った気持ちだろう。来年の再会を約しながら握手して別れたが、互いに明日のことはどうなるか分かっていない。

2025年6月20日金曜日

100mの登り降り

 今朝の朝日新聞で知ったが東京では屈指の観光登山の高尾山、ここの事故が近年相当増えているとのこと。

小生も好きな山で、標高が600mそこそこにも拘らず植生が実に多様で里山にありがちな戦後の植林を思わせる杉林は見当たらない。天気に恵まれれば富士山も望める眺望の素晴らしさ。しかもこの山には山頂近く薬王院なる古いお寺が祀られ、この寺の守護神が故郷長野の飯縄山の天狗様なのですっかり気に入ってしまったのだ。人気の山だけに整備された登山道が何本もあり、山頂から標高で100mほど手前まではケーブルカーもあるので幼稚園の遠足などにも使われる都内屈指の観光スポットとなっている。

しかし山は低山であっても侮ってはいけない。ケーブルを利用しても薬王院迄標高差100mは普段歩きなれない人には相当な肉体労働。高齢者は観光旅行が好きな人多く、しかも都心から僅か1時間ほどでケーブルの駅に到着と聞けば行きたくなるのは当然。たかが100mされど100mだ。小生も昔は気軽に出かけたが、ここ数年はもう無理と思って出掛けるのは控えている。

2025年6月19日木曜日

普通の暮らし

 人口が減っていると言っても日本には1億人以上が暮らしている。未だ幼児で意思表現ができない子供や、ボケ老人を引いても1億人近い人口になるだろう。利口な人、あまり利口とは言えぬ人が半数とすれば残りの半数が普通の人と言えるかもしれぬ。小生はもう世のため人になるようなことは何もできないが、なるべくなら他人様のお手を煩わすことを少なくして日々を送りたいものだ。

梅雨明け宣言は出ないが、うだるような真夏の暑さが続いている。行き倒れにならぬよう注意したい。

2025年6月18日水曜日

困ったことだ

 世間知らずと言うべきか、現在の中東動静とアメリカの関わり方を見てつくづく自分の知識の乏しさを思い知った。イスラエルとアメリカは何となく仲が良さそうとは感じていたが、一応キリスト教国のアメリカとユダヤ教が中心のイスラエルがかくも密接な関係とはつゆ知らなかった。それにしても20世紀になって突如中東に現れたイスラエル。出生率は異常なくらい高いようだが、それでも人口は1千万人そこそこ。

そこが戦争を仕掛けたイラン、ペルシャの昔から由緒ある古い国家。日本とも関係が深く、共産革命で潰されたパーレビ王朝は日本の天皇家と並ぶ古い王朝だった。大昔何故こんな場所に文明が発達したか知らぬが、知る人は知っているのだろう。革命後は宗教指導者が国のトップに立ち、パレスチナなんかを応援してきたようである。

しかしいざ戦争となると、イランは圧倒的に不利。あっという間に軍の要人も殺害され、主な軍需施設も破壊されてしまった。その上アメリカがイスラエルを露骨に応援して、トランプ大統領がイランに対し無条件降伏を迫っている。素人目にも力の差は歴然なので、意外に早く問題は片付くかもしれぬ。ではそれで結構かと言えばそうではないかもしれぬが、兎に角遠い国の問題で、結果世界に何がもたらされるかは想像できない。兎に角あちこちで血腥い話が沢山発生する嫌な世の中になったものだ。

更に情けないのはこの異常な暑さ。人間だけでなく野菜の栽培にも大きな支障が出始めているようだ。野菜は備蓄されていないし、急に海外から調達も難しかろう。長ネギ、ジャガイモ、玉ネギ、ニンジン、ゴボウは毎朝の食事欠かせぬ野菜。多少の価格高騰は我慢するとしても、品切れだけは勘弁願いたい。

2025年6月17日火曜日

アナログ人生

 長い人生だから楽しいことも悲しいことも沢山あった。でも結果的に考えれば、楽しい人生だったと思う。日本に生まれ育ったのは大東亜戦争終戦直後、俗に言われる民主主義国家、新憲法下のこと。直前の軍国主義国家時代だったら、とっくに寿命は尽きていただろう。社会の大きなうねりはちっぽけな個人の人生にも大きな影響を及ぼしていることは否定できない。10数年に及ぶ、基礎教育に関する小中高大学校が中心だろうが、教育を受けたり、自分の見分を基にいろいろ考えながら現在に至るも、思想の確立といったものは未だ見つからない。恐らく残された短い残日で発見できるとも思えない。

これからも日々迷いながら生きていくしかあるまい。ところで最近の世の中デジタル化時代とのことで単純思考の人が増えてるようだ。ものを考える時、細部のことにも拘りながら深く追求するためにはデジタル化は有効かもしれぬ。小泉新農相が言うように、米の作柄を判定するのに、従来の人手と手間をかけたサンプリング的判定法は実情とマッチしないから、全ての田んぼを宇宙から観て判定する方法に変更したいとのこと。どんな衛星を利用すれば可能になるか知らぬが、やればできるのだろう。

太陽光線であれ、空気の流れ、水の流れだってデジタル化も可能かもしれぬ。しかし時間の経過とともに刻々と変化する自然現象を、そこまで厳密に把握できたとしてどんな意味があるのだろう。今から先のことは何が起きるか分からないのが自然なこと。最近は地球を取り巻く空気の流れなんかがそれこそデジタル科学なんだろうが正確に分かるようになって、天気予報精度は格段に進歩した。それは多とするが物価対策にまで応用が利くかどうかは甚だ疑問。

未来のことは分からない方が夢があって良いのではなかろうか。最近は暇になったせいか、歴史がますます好きになり始めている。過去は分からないことも多いが全て事実の世界。それを指し示す文化遺産の数々。数日前NHK・BS2時間の大型番組「2時間で回る東大寺」を観た。もう一度観たいと思って今日問い合わせると、これは基からBS4K作品なので総合での放送予定は無いらしい。関東にも鎌倉に大仏はあるが、天平時代に作られた奈良の大仏とは大分趣が異なる。聖武天皇に思いを馳せる小生は、やはりアナログが趣味に合っている。

2025年6月16日月曜日

採算性

 理由はよく分からないが、世の中こちらの思い通りには進まないことが多い。先週の11日に、アマゾンで1冊の新書を注文したが未だに届かない。確か14日か15日には届くはずだった。今日注文履歴を再確認すると<18日までに届かなければ代金をお返しします。>とのこと。ま、明後日まで待つことにするが、初めてのことなので気持ち悪い。それにしても、現役時代に長いこと広告の世界にいたが、現代のインターネットの活躍は想像が出来なかったし、その働きは驚異的だ。

郵便事業で配達に係る人々の苦労は分かるが、利用者が配達状況を確認する術は無い。最近ユーパックを利用したことは無いが、何でも配達員の朝の点呼が適切でなかったとして、配達用車両の使用が禁じられたとのこと。このことがどうも引っかかる。筋が違っているのではなかろうか。郵便事業は郵政民営化以来不採算部門として評判が悪い。しかし先に書いたアマゾンのような民間事業と比較するのは少し無理がありそう。昔の国鉄も同じだが、何でもかんでも民営化して採算性を追及すればよいと言うものでもないような気がしてならぬ。

2025年6月14日土曜日

信がおけない

 日本の政治家が頻繁に口にする「信無くば立たず」がある。どこからの引用か知らぬが、よくもぬけぬけと言えたものだ。特に政府関係者に言いたい。嘘虚言を弄するのもいい加減にしてくれ。息をするように嘘を言ってるではないか。先日の党首討論も一応は聴くことは聴いたが、党首がバラマキはしないと言っているより早く巷のマスコミは参議院選挙に備えて現金給付が確定したと報じていた。

その場凌ぎで党首が虚言を弄するような政党が政治家の多数を占める我が国だから、このままでは国家の将来が思いやられる。政治と金の問題も政治と宗教の問題も全てその場凌ぎ。農業を含む産業政策なんて無いも同然、たまたま中東で戦争が始まり、食料やエネルギー供給の不安がまたしても浮上してきた。この2件の供給が極めて脆弱なことは子供でも知っているだろう。海運不安が半年も続けば日本はどうなるうのか?それぞれ備蓄が3か月分くらいあるから安心と言えるのか。

米が無くてもパンや麺類の粉食は大丈夫か?大丈夫の訳が無い。製粉所に原料が供給されない、電気が来なくて工場が動かない、家畜の餌が作れないことの方が米不足より心配すべきだ。非常事態でもないのにそれを口にする愚かさ。治に居て乱を忘れないことが為政者の務め。今の為政者はすっかり平和ボケをしている。長年永田町界隈に住んだのでいつの間にか壮麗になり近寄りがたくなった国会議事堂や不必要に馬鹿でかい自民党本部を見るたびに思わざるを得ない。

学問や教育に関しても何を考えているのかさっぱり理解出ない。馬鹿な政治家が学者或いは教育者を管理しようとした結果何が起きたか?そう昔ではない過去のことをよく勉強してみろだ。

2025年6月13日金曜日

転ばぬ先の杖

イスラエルがイランを攻撃し始めたようだ、無ければよいが悪くすると第3次世界大戦がはじまるのかもしれぬ。肝心のアメリカはイスラエルのネタニアフ首相と同じように戦争が好きな国民性。トランプ大統領も口では平和愛好者のようなことは言ってもやることは大分荒っぽく杜撰なところがある。問題は日本の政治家諸氏だ。決断力に欠けるうえに、終始言い訳ばかり。一方の中国は大きく構えるが、いざとなれば行動も早い。

幸いなことに、台湾は現在の親米政権に対する野党勢力も親中で馬鹿に出来ないので、中国本土に爆弾でも飛んでこない限り簡単に兵は動かさないだろうが、中東のどこかで原爆でも使用されたら世界情勢は一気に変わることは必定。小泉新農林水産相じゃないが本当に非常事態だ。多くの国は常に有事に対する備えを想定して一定の準備はしているだろう。しかし日本では政治家もマスコミも、世界大戦と言った有事は誰も口にしない。

国連が存在している現在だから世界大戦のような有事は発生しない。仮に起きたとしてもアメリカとの連携があるからそれに従っていれば大したことはあるまい。と妙な楽観をしている節がある。しかし他国は日本を独立主権国家と見ていることは間違いない。韓国、北朝鮮、国とは言わぬが台湾にしても同じこと。それぞれに政府が日本政府の動きを目を凝らしてみていることだろう。

今年に入って備蓄米騒動が起こったお陰と言うのも変だが、食料や石油の備蓄も一定量確保されていることは理解できた。しかし国内に実際にミサイルが飛来しても庶民は何もできない。海運がストップしたら何が起きるかも分からない。漠たる不安は歳のせいかもしれぬ。

2025年6月12日木曜日

難問

 梅雨に入ったとは言え日ごとに日中が長くなって気温も上がり夏らしくなり、今日は梅雨の晴れ間で朝から気持ちが良い。庭の椿の青葉が朝の光の中眩しいばかりに輝いている。24節季の夏至は21日とのこと。日中が最短の冬至と比較すると日中時間は4時間も長いそうだ。日本はこの温暖な気候お陰で古来様々な文化が育まれてきた。未だに伝承されているもの忘れ去られてしまったものがあるだろうが、時々は少し立ち止まって考えてみる必要もありそうだ。

昨日のテレビ報道を観てて少し気になったことがある。現在日本訪問中のチリ大統領の発言だ。沢山日本を褒めてくれたが、最後に地球環境の問題に絡んで日本におけるプラスチック製品の過剰利用について釘を刺された。小学校低学年時代に既に開発されたナイロン、そして大学卒業する頃にはその生産大手企業だった東洋レーヨンは誰も憧れた最優良企業となっていた。誰もが生活の多くの分野にビニールやナイロン製品を取り込み、綿や麻などの自然製品の使用は徐々に縮小して現在に至っている。

日頃買い物をするスーパーやコンビニに並ぶ商品の大部分は綺麗に包装されているうえ、レジで改めてビニール袋を買って持ち帰るのが小生も当たり前の行動だ。しかしこれを観たチリの大統領が指摘するように、地球環境の将来を考えれば大変悪いことかもしれない。日課として毎日化学合成製品のごみを出す生活は考え直すことが必要だ。せめてショッピングバックくらいは持ち歩こうなんて考え始めたが、これとて純綿ではないだろう。しかし毎日ビニール袋を使用するより益しだろう。

2025年6月11日水曜日

備蓄米騒動

 小生も同じだが人間は皆あさましいもので何ごとも損得勘定で考えがちだ。買い物では安い方が良いし、売り手に回れば高い方が良いに決まっている。商品価格は売り手も買い手も共に満足する点で決まる筈。米の飯は食べたいが高いので買い控えていたところに安い米が出てきたら消費者がとびつくのは当たり前のことだ。しかし米は日本では1年に1度しか収穫できない貴重な食材、米不足を経験した国民は今や殆どいないが、政府ではそれこそ非常事態を想定して年間消費量の約15%を備蓄している。

食料の自給率が40%と言われる日本だが、100%自給できているうえに毎年約3%を備蓄に回して5年間保存。5年経過した米は加工品とか飼料に回して売却してたのだろう。これを突如現れた新農水大臣が米価格の冷却剤として市場に放出し始め、あっという間に全国各地に設置されていた倉庫を空にした。確かに備蓄米制度が実施されて以来何十年経つか知らぬが、本当に役立ったことは殆ど無いかもしれぬ。新農水相は、今の世の中こんな制度は無くていいと思ったに違いない。

現在物価高騰で物価の安定は政府にとっても喫緊の課題。選挙も近いし自公政権維持のためには米価格の鎮静はどうしても何とかしたかったのだろう。小泉新農相も眦を決して踏み切り連日記者会見を開いてテレビで大見得を切っている。買い手の国民も拍手喝采のような報道だが、実際のところは未だ分からぬ。政府の見込みが当たって米価格が沈静化することは願っているが、当面は備蓄米に手を出す気にはなっていない。

2025年6月10日火曜日

進歩と発展?

 どうやら関東地方も今日梅雨入りとのこと。例年並みであり、自然の力は人知の及ばざるところにあることを思い知る。自分には不快であっても然を克服できるなんて思い上がってはいけない。多くの生物にとっては恵みの雨だ。そこを思えば自然と向かい合って生きる農林漁業従事者には敬意を表したい。科学的知見に基づいて自然の暴威から守るすべを研究開発している試験所やの技術者、教育機関の科学者にも同じく敬意を表するが、その結果には自ずから限界はあるだろう。

米の種子をどうひねくり回しても麦にはならぬだろうし、イチゴやリンゴなども猿が人間になれないと同じではなかろうか。なんて言っても科学の進歩は素晴らしい。自分が苦手だからと言って科学者を馬鹿にしている訳ではない。種子の遺伝子組み換えや樹木の接ぎ木等の開発は有って当たり前かもしれぬ。しかし個人的には遺伝子組み換えで生まれた作物はあまり食したいとは思っていない。思っていたところで大部分が輸入されている大豆にそれが混じっていないとは限らないから少しばかり不安も感じている。それが現代と諦めている。

思えば物心ついてから80年余り、世の中はすっかり変わった。いろいろな病気にもかかり、そのたびに科学的薬品や新しい治療法で生き延びてきた意味もある。両親や祖父母たちが頼った鍼灸など東洋医術の世話にもなった。だからでもないが医食同源なる言葉も未だに信じている。一方自分でも面白く思うのは、昨日半年ぶりの定期検診で歯科医にに行ったが、待合室で周囲を見ると、マスクをしていないのは小生だけ。マスクがマストでないと思っていたが、歯科医も内科クリニックと同じお医者さん、次回はマスクを必ず忘れないようにしたい。

自然科学の変化も激しいが、社会の在り方も随分変わった。教育や職業の在り方の変容のせいかもしれぬ。中でも大きいのはやはりマスコミの登場。物心ついた時にはラジオも新聞雑誌はあったと思う。大学に入った時はトランジスタラジオを貰って上京したが、実家ではその翌年ぐらいにテレビを購入していた。テレビは中学時代に既に世に現れていたから、その普及の速度は恐るべき速さだと思う。男女平等は今や全く当たり前、長幼の序なんて死語みたいものだ。

2025年6月8日日曜日

生きてるよ

 6月に入ってから気分がすぐれずブログ書きもお休みしていたが、心配してくれる友人もいるので、存在証明はやはり必要かと思い再び書く気になった。とは言っても頭の動きは鈍い。長島茂雄氏の他界、アメリカトランプ大統領と親友イーロンマスク氏の喧嘩別れなど重大事件もあったが、前者はいつあってもおかしくない事で、後者も我が人生に特に関係なさそうだ。

国内政治も終盤国会ではあるが特に大きな事件は起こりそうにない。22日に都議会議員選挙があるが、これもあまり興味が湧かない。他にはアメリカとの関税交渉、何故1か月も経たない間に担当大臣が5回も渡米しなくちゃならぬか?昨夜リモート懇で友人が怒っていた。「中国が相手ならアメリカ側がロンドンまでノコノコ出掛けてるではないか。」尤もだとも思う。米価格対策もあまり関係ない。普段どんな飯を食ってるか知らぬが、舌禍でで辞任した江藤大臣を引き継いだ小泉新大臣。大いにハッスルしてる。お米は自然の恵みを受けて育つもの。来年の今頃が見ものかもしれぬ。

今週中には東京も梅雨入りしそうとのこと、これもごく当たり前の自然現象。恨みつらみを言ってはいけない。一昨日は3か月ぶりの掛かりつけ医の定期検診。長年世話になった先生が娘さんに世代交代。先代と同じ脈をとって腹部と背中に聴診。脈は135と65だったかな、いつもより少し高めのような気もしたが、いつも通り痛風予防で尿酸を下げる薬90日分を処方してもらう。明日は半年ぶりの歯科医の定期検診でもある。その後新宿に用事があるので明日また休むと思うが、ご心配は無用。

2025年6月4日水曜日

お休みします

 一昨日までは毎日16時にはアップしてきましたが、昨日から体調不良もあり暫く休養します。おそらく1週間ほどになるかと思います。

乞うご容赦。

2025年6月2日月曜日

少し先のこと

 もう6月、今月が終われば一年の半分が過ぎることになる。月名は水無月ながら雨模様の日が多いのも不思議だ。小さい国ではあるがそれでも人口は1億人以上、いろいろな人が居て当たり前。何かがあるとすぐ行列ができる。個人的には辛抱が足りないので行列に並ぶことは殆ど無い。好きな食い物でも行列してまでは入店しない。順番待ちの筆頭はお医者さん、世の中病人が如何に多いかだ。JR新幹線特急券購入も結構長く待たされる。

大阪の万国博も、並ばない万博をうたい乍ら結構行列ができているとのこと。家族連れの場合は子供のためにそうなるのか、親が子供に強いているのか分からない。なんだかんだ言っても日本人は子供のの頃から辛抱強く行列して並ぶことを学び、行儀の良い習慣が形成されてるようだ。我々はごく当たり前に行動するが、公共交通機関でホームに書かれた順番待ちの列に並び,、整然と乗車していく様子はフランスの新聞が驚異的と褒めていた。

このところ暫く掛かりつけ医にも行っていないが、今月は3ヵ月ぶりに行かねばならない。歯医者も半年ぶりだが同じこと。大学の同期会もあるし、結構何かとあるものだ。大した夢は無いが少し先のこと等考えてみたい。

2025年6月1日日曜日

流行語

マスコミがそんなに発達していなかった子供時代から流行語はあった。記憶に残る古い流行語はトニー谷が算盤を弾きながらの「ざんす、ざんす、そうざんす」伴順三郎の「あじゃ、ぱー」がある。意味がよく分からなくても学校に行くとどこかで使ってみたくなる。面白いものだ。これから流行ると思う「唯一無二」なんかは格好がいいので使ってみたいが、小生個人としては先ず無理だろう。小泉農水大臣なんかが似合いそうだからお任せしよう。

元衆議院で旧阿部派の重鎮下村氏が国会に参考人として出頭して使った「認識の祖語」。流行らないかもしれぬが使ってみたいの一種。少し解説すると裏金作り再開の当事者の疑いを掛けられ、国会から参考人招致された。安倍派当時の事務局長が裁判で述べた事実としては、安倍派幹部から指示されたと証言している。そこを突っ込まれていた際に、事務局長に「何人かの議員から裏金のキックバック復活してほしいとの要望があった。」と話はしただけのこと。要望や指示はしていない。」事務局長の証言はなんて言い回しも何となく格好が良いので使ってみたくなる例だ。

最近の流行語は「米」とかトランプ大統領になるのだろうが、使う気にもならぬし使えても何も面白くなさそうだ。第一子供たちには意味不明だから流行る筈が無い。流行語ではないかもしれぬが、世の中「知りません、存じません」の大流行。歌舞伎などの芝居からの引用で「知らざあ言って聞かせやしょう!」も出来れば使ってみたいが、使える場面は永遠に無いだろう。