2024年9月20日金曜日

読後感「裏金国家」金子勝 著

 久しぶりに読み応えのある書に出会った。<日本を覆う「2015年体制の呪縛」>とサブタイトルがついている。一昨日夕方書店で得購入して昨日1日で一気に読んだしまった。総裁の「顔」を変えたところで、自民党の根っこは何も変わらない――。腐敗・衰退著しい日本の根本要因を徹底検証した、渾身の作。と宣伝はうたっている。

著者が指摘するのは安倍政権第2期2015年に安倍晋三氏によって、一種のクーデターが行われたと指摘する。「2015年7月16日衆議院で、続いて9月19日参議院で、憲法を無視した集団的自衛権を認める安保法案が可決された。その時著者は、国会を取り巻くデモの中に居たそうだが、小生には全く関係の無いことだった。今更悔いても遅い話だが、以来憲法を無視する政治が常態化するようになる。先ず言論の封殺が始まった。自民党に不都合な言説を述べる人間は政治力でメディアから追放されていくが、裏で手を握っているトップはそれを黙認していた。他には出世の遅れた公安関係者による官僚への締め付け等々。

自民党政治家は活動に金が掛かると言うが、これもあまり当てにできない。彼らが言うところの「活動」とは地方に金をばらまいて細胞を増やすことに他ならない。しかもその金は元は税金である国費や不正に入手した長年にわたる「裏金」である。そのように既得権益や縁故者を重視した結果もたらされたのが仲間内資本主義。古い重工業が優遇され、縁故主義による仲間内資本主義がはびこる日本社会。先進的情報通信やエネルギー転換など、先端産業分野から取り残され、軍事費だけが拡大して国民生活をどんどん貧しくしていく日本経済の構造的問題。

一方で政治家の質がものすごく低下している現実がある。これは言うまでもなく自浄作用を全く期待できない自民党政治家の世襲構造にある。この悪弊のため当然のように噴出した「裏金」問題があるが。一事が万事で総裁の顔がどのように変わろうと期待はできない。民主主義を破壊し、国際競争力を低下させた背景にある「2015年体制」の正体を分かり易く解説して最後に、著者なりの処方箋を述べている。

経済学者の著書故に少し難しいところもあるが、産業政策、金融政策も含め何れも読んで損は無いだろう。

2024年9月19日木曜日

Google大明神

 パソコンを使い始めたのは最初の会社を辞めて、3ヵ月ブラブラした後2度目の会社に就職した時だから、もう37年になる。最初に買ったマシンは「Windows85」で大学を出たばかりの新人社員が秋葉原に同伴してくれ購入できた。容量が2メガだったような記憶だ。この会社には8年近く在籍したが、パソコンは専らワープロ替わりでそれ以上のことは無かった。55歳で再び転職、この時初めてパソコン通信なる概念を教授してくれた青年と出会い、パソコンも新品を購入。インターネット環境が整備される直前だったので、パソコン通信大手のNiftyにも加入した。

しかし間もなくインターネット環境が整備され、パソコン通信は廃業するが、小生は当時のアドレスを使い続けているありさま。要するに社会の変化がよく呑み込めぬまま何となく波に乗って漂っているのが正直なところ。話が逸れてしまったが、インターネット環境が整備された頃に3度目の会社でネット環境を利用したWEBビジネスチョッカイを出した。この時サポートしてくれた青年が「Googleのブラウザにすべきです。」とのアドバイスで、そのアドバイス通り未だにGoogleを多用している。

所が今週Google絡みで不審な事件が続いて起きてしまった。最初は一昨日のこと。GooglePlayなるところが17日に我が銀行口座から250円の引き落としをしていることに気が付いた。慌てて確認すると名目は分からないが既に半年以上毎月引き落とされている。Playと言うからゲームソフトだと思うが、全く覚えが無い。大慌てで解約方法を検索して解約した。

ところが今日になると、今度はGoogle Oneなるところから「お客様の Google One のメンバーシップを解約しました」なるメール。中身が穏やかでない。「2024年10月16日以降は次のものをご利用いただけなくなります。」4項目あるが1番目に「Google Drive、Gmail、Google Photos用の 100 GB の保存容量」とある。現在使用しているメーラーはGmailだけなので何とも不都合だ。

「今ならまだ間に合います」とあるので、何とかしようと思うが、よく見るとGoogle Oneなる奴、GooglePlayと密接に関係があるらしい。後でゆっくり考えるが毎月250円ずつ払わされるような気がする。

16時に公開予定がどうしたことか公開されていなかった。いろいろなことが起きるものだ。16:13現在修正。

2024年9月18日水曜日

現代版お呪い

 毎日外食するが、出来るだけ1週間以内には同じ店に行かないようにしている。最近気が付いたことだが、現代人は食事の後で薬を飲む人が多い。昨日の昼食時に見かけたまだ若くて元気そうなサラリーマン氏、さっさと食事を済ますと鞄からトランプケース大のプラスチックケースを取り出して錠剤らしきものを飲んでいた。如何なる薬か知る由は無いが、朝食時或いは夕食時にも同じようなことかもしれぬ。他に若い女性でも同じような所作に及ぶ人が多いことにも気が付いた。

小生も尿酸値予防の薬を毎朝1錠ずつ飲むので他人事とは思えないが、小生は薬は一種のお呪いとしか思っていない。もう記憶にないくらい前だから四半世紀以上昔だろう。理由は分からないが、ビールの大量飲酒や不規則な食生活のせいで痛風にアタックされ、当時渋谷で勤務していたので、近くの町医者に飛び込んで処方を受けて以来のことだ。近年では医者は変わったし、尿酸値も正常化している。しかし通っている掛かりつけ医との交際費のつもりで3ヵ月に1度の同じ処方を受けている。家内存命中は市販薬のアリナミンを毎朝1錠飲まされていたが、こっちは家内が他界してから飲み続けていた瓶が空になってからそこでやめた。

新聞は購読しないので知らぬが、少なくてもテレビや雑誌には市販薬や関節のサポーター広告は多い。腰のサポーターはご近所の旦那さんもしてるがきっと楽なんだろう。昔は風邪予防薬で「改源」なる漢方薬を家内譲りで購入して常備していたが、これもやめた。風邪だと思ったら掛かりつけ医に処方してもらうに越したことはないと思うし、薬を服用してる間は休むことが大事だと思う。幸い今のところヨボヨボであっても舗装道路を歩くことだけは出来るのでサポーターは不要だ。

毎日地下道に降りたり昇ったりをしてるがストックも持ち歩かない。昔は山歩きを時々していたので玄関の傘立てにはには2本ストックが刺さっている。街中でこれを持ち歩けば、逆に頼り過ぎて危険だと思う。昔はよく転んだが最近は歩行スピードに気を付けて転倒防止をしている。薬にしても歩行補助の道具にしても、結局は現代人たちのお呪いに過ぎないのだろう。

2024年9月17日火曜日

元気の素

 所謂暑気あたりかもしれぬが、昨日はまるで気持ちが落ち込んでいた。読者もお気づきだと思うがブログさえ書けなかったほどだ。しかし今日は何故か勇気凛々朝からやる気が満ちている。極端に言えば「矢でも鉄砲でも持って来い」で少し躁鬱症気味で危険かもしれぬ。考えられる理由が一つある。朝から洗濯機を開け中身を干そうと最初のタオルを取り出すと、手触りがおかしかった。当たり前だ、前の晩洗濯ものに石鹸だけ振りかけ、スイッチを入れずに寝てしまったようで、洗面所からキッチンにかけて粉せっけんだらけ。

仕方なしにモップで拭き取ったりモップを洗ったりひと騒動。碌でもない日の始まりで、何をしても上手くいかない、面白くない。そこで夕方になって考えた。「今日は敬老の日、誰かにちやほや持ち上げてほしいが、そんな気の利いたというか暇な人間が身の回りに居ない。ならば自分で気持ちが持ち上がるような贅沢な飯でも食おう。」てなことで、池袋東武百貨店の最上階まで行き、「人形町今半」に一人で5時少し前に暖簾をくぐった。予約が無いので受付で「2時間以内でしたらお受けします。」と言われたのは少し癪に障ったが、兎も角席を確保。

取り敢えずビールを注文して飲みながら「すき焼き」を注文。気分ががらりと変わったのがここからだ。久しぶりのすき焼きが美味かったのは勿論だが、担当してくれた歳の頃なら50歳前後の中居さんの態度がすごく良かった。キャリア的に大分ベテランだったと思うが不必要に口数が多くは無いが、こちらの希望を聞きながらツボを心得た箸捌きで、客が思うように料理を進める。肉は確か3枚かだったと思うが、野菜はかなりしっかり量があった。最後の飯はもういらぬ感じだったが、味噌汁から漬物までしっかり食ってしまった。

お茶を飲んでいたら、敬老の日なので店から手土産(長野県飯田市産のリンゴジュース)まで持ってきてくれた。この店はテーブルでの勘定なのでゆっくりして立ち上がると、外のエレベータまで見送り。ドアが閉まるまで深々と最敬礼。店が決めた通りの手順だろうが気持ちが良い。家内が他界して7年になるが、すき焼きを食ったのは初めてかもしれぬ。何れにしても、落ち込んでいた気分が回復したのは有り難い。今日から改めて元気を出す気になった。

2024年9月16日月曜日

お休み宣言

 昨夜の雨もあり、やっと少し気温が下がり始めたようだ。サンデー毎日だから3連休と言われてもピンとこないが、表を走る車の数が少ない気がする。何も思いつかない。今日もお休みだ。

2024年9月15日日曜日

テレビ番組さまざま

 最近困ることの一つに、今日すべきこと或いは今すべきことがすぐに見つからないことがある。本当はあそこをそうじしなければいけないとか、家のここを手入れする必要があるなんてことは結構あるのだが、天気が良すぎるとか暑すぎてなんて理屈で結局着手せずじまいだ。出来ない理由しない理由だけは事欠かないのも困ったこと。暇なら読書でもすればいいが、読書もそこそこ根気がいるので最近は面倒くさくて進まない。思い切って散歩に出るしかなく時間が少し早いのに昼飯に出かけた。

朝テレビを観ていら「健康カプセル」なんてもっともらしい番組だった。中で日本人は糖質を取り過ぎるなんて言っていたが本当だろうか?嘗ては動物性脂肪や蛋白の方が危険だと聞いたような気がするが、どちらも当てにならないと言うことに違いない。あれがいけないこれがいけないなんて無責任なことを言ってはいけない。糖質だって蛋白だって脂肪だって皆同じエネルギー源。どれも適当に摂取することが大事で、ただ過ぎてはいけないと言うことはあるだろう。

テレビ「健康カプセル」の影響で、今日は米を避けて珍しく久しぶりにモスバーガーでハンバーグを食ってみた。ただドリンクのコーラだけは飲む気がしない。大差ないと思うがメロンソーダを注文。テレビの影響の強さに我ながら笑ってしまう。帰宅してからは12:30までNHK「素人のど自慢」父が大好きだった番組だ。その後で観た「NHK囲碁トーナメント」これが見応えがあった。

出場したのはこのトーナメントで何度も優勝経験のある大ベテラン張栩氏と僅か17歳かの新人関西棋院所属表優斗二段。最初はまさか新人が勝つなんて思わなかった。当たり前だろうが結果的には表二段の勝利。藤井壮太氏の活躍する将棋も同じだが、囲碁も数手先を読み勝ったほうが勝利するのが当然。年齢やキャリに大きな差があっても勝負は別。専門家の解説によれば、終盤でベテラン張栩氏にほんの僅かな読み違いがあったらしい。ど素人の小生には分からぬが、今日の解説者はAIの予想手順を全く無視していたことも気持ちよかった。解説を担当したのは関西棋院結城聡九段。全員がプロ棋士であることを見せてくれた。

2024年9月14日土曜日

少子高齢化社会

少子高齢化は万国共通の社会問題、昔言われた<揺り籠から墓場まで>は確かイギリスの手厚い社会保障制度を称える言葉だったと記憶するが、現代は誰もそんな言葉を口にしない。イギリスに見習ったかどうかは知らぬが、日本の社会保障制度、即ち保険や年金制度も、身体が丈夫な一定の期間働けば後は心配の要らない長い人生が楽しめることになっている。実にありがたい仕組みとも言える。アメリカあたりのことは知らぬが、少なくとも世界第2位の経済大国中国もご多分に漏れず手厚い年金制度があって、何でも50歳までまじめに働けば後は国が面倒見てくれえる仕組みになっているらしい。

大したものだと思うが、一時少子化制度を取り入れた付けがここにきて表面化し、流石に定年を15年掛けて5歳延長するとのこと。背に腹は代えられないのだろう。ところで日本は面白い。のんびり暮らすはずだった小生のような年寄りからも少しずつお金を召し上げる方向が打ち出され続けている。例えば健康保険料の改定問題。後期高齢者制度なんて意味不明な制度が設けられ医療費負担がいきなり1割から2割に倍増することになったのがいつか忘れたが、今度は近く3割負担になる可能性が高そうだ。

若いころは人並みに働き、人並みにいろいろな保険料も収めてきた。失業保険(現在の雇用保険)なんていくら収めたか知らぬが、保険金は1円も貰っていない。しかし今や生きてることで社会貢献度はゼロに近いから、お上にしてみればも少し召し上げようと考えるのも仕方ないのだろう。未だお上の立場にはついてない小泉進次郎氏なんて政治家などは人生100歳だからもっと働け見たいことを言ってるようだ。召し上げられたお金が子や孫たちの教育などに使われるならまだしも、政治家たちの贅沢や不必要な人殺しのための武器弾薬に化けるのは悲しいことだ。

2024年9月13日金曜日

欧州のこと

 日本からは遠く離れているが、フランスは先月までパリ・オリンピック、パラリンピックを開催したので親近感を感じてしまった。要は同じ人間だということ。しかし同じ人間でも思考回路に大差がありそうだ。先ず政治的には大統領制国家なので大統領は代わらないが、首相の名前は失念したが、最近替わったことは確かだ。

それは兎も角今朝知って驚いたのはこのフランスの気候条件。めっきり冷え込んでいるようで、アルプス地方だけでなくパリなどの都市部でも急に冬(今日は摂氏5度くらいだが明日はもっと冷えるとのこと)が到来して慌てているらしい。アジアでは未だ台風や熱帯性低気圧の影響が大きい中、地球の裏側とまでは思わないフランスの報道にびっくりしている。行ったことは無いが北緯的には札幌より北にあたるのは事実らしい。

イメージ的にはパリは大都会だが人口は300万人も無いらしい。見ると聞くでは大違いとはこんなことを言うのだろう。ついでに言えば英国のロンドンなんかはパリよりももっと北らしいから、こちらの想像とはかなり違う文化が生まれるのは当たり前だ。日本の東京や大阪は北緯35度前後、多少台風などの影響は受けるが比較的暮しやすい場所にあると言えるのだろう。フランス人から日本を見ればどのようなイメージが湧くのか、想像しようと思ったが出来なかった。

長い人生で結構引っ越しはしたつもりだが、結局は関西地方をちょっとの間知っただけで、所詮は日本人しか知らないことが今朝知らされたように改めて感じた。この狭い日本でも政治的混乱が続いているが、所詮は井の中の蛙同士の争い。長々と争っているようだが、暮している我々への影響は殆どあるまい。結果がどうなろうと、将来に語り継がれるべきお話にはなりそうにない。比較して思うのはヨーロッパの国々に残された数々の政治がらみ物語、中にはかなり血腥いものも多いが、ドラマチックなものが多い。

もちろん、北欧から南欧となれば地域的広がりが生まれるが。数多くの哲学、宗教が生まれたのも不思議でない気がする。日本は四方を海に囲まれた島国と言うが、海外に飛躍した日本人のドラマは少ない。文明文化を比較するほどの知見は無いが、大きな違いを感じた。

2024年9月12日木曜日

エンドレスの時代

 昔話になる。我が家にテレビが来たのは高校卒業以降のことだと記憶している。高校時代は映画館に通ったが、映画を観るのも楽しかったが、その前に上映されるニュース番組も楽しみの一つだった。現在の映画館にはこのニュース番組は無いから想像できぬ読者も多いと思う。テレビはこれに代わり、毎日朝から晩までニュース報道を流し続ける。生まれて間もないころからこのテレビを観続けている現代人が我々世代と少し異なる知恵があるのは当然だ。

ちょうど今は日本でもアメリカでも選挙戦の真っ只中、候補者たちはテレビを最大に利用するのも当然だ。物心ついたころの選挙では候補者たちはリヤカーを引っ張ってメガホンで立候補理由を競っていたが今は昔の話しとなってしまった。そんなことはどうでもいいが、今の候補者は視聴者にテレビ画面を通して「新しい時代を共に築こう」と呼びかけるのが決まり文句。これはこれで説得力があるかもしれぬが、残り人生が少なくなっている年寄りにはあまりピンとこない。

身体の痛みを抱える年寄りは早いとこ余り苦しまずにあの世に送ってくれ、と頼みたくもなるが、そんな馬鹿なことを言えば誰も投票はしないだろう。せめて、若い世代に対する訴えと高齢者に対するそれとははっきりした仕訳が必要な気もするが、誰もそんな気遣いはしない。それが現実なんだろう。

2024年9月11日水曜日

マスコミと政治

 昨日は珍しくブログ書きをしないでしまった。一昨日新宿の碁会所で指導碁を受けた時の先生の厳しい指導が頭にこびりついて、それを払しょくするために徹夜でネット碁をしてしまったからだ。徹夜で囲碁をしても上達しませんと先生に言われているのに、逆らって10時間近く負け続け、やっぱり先生の言う通りと改めて感じた。本当は碁盤を買って、参考にすべき棋譜を一手々々並べて覚えなければいけないのだろう。分かっちゃいるがやめられないだ。笑

2階の椅子に座りぱなしで約10時間、流石に身体全体が硬直して階段を転げ落ちそうになったり、仏壇に線香を立てるのも容易でなかった。人間、頭の整理がつかないときは足元さえおぼつかない。気を付けないととんでもないが起きる可能性がある。今朝は顔も洗わず仏壇の世話だけして、トマト1個だけを食って8時から11時まで3時間ほど寝て朝飯を食った。普通の朝飯を2度に分けて食った勘定である。少し人心地がついたので、昼にアメリカ大統領選候補者のテレビ討論会に関するニュースを観た、

解説者によると、圧倒的にハリス氏が有利とのこと。引き続いてみた自民党代表選挙関係の報道では、小泉進次郎氏が圧倒的に強いらしい。小泉氏では出馬会見の時「経験が不足し過ぎて不安。」と質問をしたフリージャーナリストが居たようだが、今日の昼になると、もうそんな質問は不規則発言であったかのように、思い出されもせず解説者のほぼ全員が進次郎さんに是非総理になってもらいたい風情のご意見のオンパレード。明るく爽やかで意見の内容が分かり易い。何となくカマラ・ハリス氏も似てるような気がする。

昔日本ではアメリカと戦争をおっぱじめる直前、学者的雰囲気の近衛文麿氏にとって代った東条英機陸軍大将氏、彼も若くて分かり易いところがあって国民的人気が高かったと聞いている。これも結局はマスコミが作り上げたイメージあだろうが、敗戦が決まるとマスコミは手のひら返しで、戦争前に持ち上げたことなどおくびにも出さない。数年後には犯罪者になり、絞首刑で殺されてしまった本人は可哀そうすぎる。

日本もアメリカも次の指導者が決まるのは11月、本格的始動は来春だろうが、それぞれの国民の期待がいつ破られるか。マスコミも気楽なものだ。

2024年9月9日月曜日

これからが楽しみ

 今日は昼前から新宿に行って囲碁のお稽古。指導碁が終わり隣の小父さんの指導碁を見ていたら帰宅が遅くなってしまった。最近はプロ棋士の国際戦で久しぶりに日本代表の一力遼選手が優勝。一力選手は未だ27歳、これからが楽しみだ。小生は大ざるのへぼ碁なので、楽しみは尽きない。

2024年9月7日土曜日

人生いろいろ

昨夜も恒例の高校同期生5人のリモート懇談。話題で印象に残っているのは、日本人家庭の保守性、即ち個人の自由が制限され過ぎていること。新憲法下で保証されている法の下での自由がありながら家父長制の名残で家が子供を押さえつけていることと、少し飛躍するが教育格差問題。

家父長制に関しては相当に強い両親のもと男兄弟だけで育ったので、余り気にならないが、もし女性の子供が成長して世界を舞台に活躍するようになると、結婚して姓が変わるのは少し不便かもしれぬ。我が家は男の子はいなくて娘が二人だけ。二人とも結婚して姓が変わっている。当人たちは当然として受け止めているし、小生も別に不自由は無い。右翼とされる日本会議に所属する政治家が夫婦別姓問題に強硬に反対するのもよく理解できない。夫婦同姓であろうと別姓であろうと仲良く暮せば良いではないか。

最高裁も、この問題は裁判所でなくて国会で決めてくれと言ってるようだ。小生からはつまらぬことに拘らず、別姓も認めればよいだろうと思う。むしろ問題は教育問題だった。同期生は全員高校卒業後大学に進学してる筈。詳しく知らぬが、卒業してしまえば大学なんてどこも一緒。学んだことはその後殆ど役には立たないことが多いだろう。娘も一人は四年制大学に進学してるが、一人は短大だけ。高卒だけでも長野一流企業の社長になった友人もいれば、四年制大学を出ても小生のように下らぬ人生になっている者もいる。

教育無償化なんて下らぬ政策はやめて、高校入学を少し厳しくするほうが日本人の質を向上することになると思うが、誰もそんなことは言い出さない。詳しくは聞かなかったが、何でもこの少子化の中で長野市には新しい大学ができる話が進んでいるとのこと。来週改めて聞いてみるが、何とも馬鹿々々しく思う。 

去りやらぬ酷暑

 24節季で処暑や白露も過ぎ、秋分に近づいても季節外れの暑さが続いている。古来日本は四季がほぼ均等に割り振られるとしたもので、長く続く酷暑が異常であればよいが、どうも常態化の危険もありそうで困ったものだ。四季のバランスが崩れると人間にも悪い影響が出るかもしれない。酷寒酷暑の合間に花の春と実り秋があることで日本人の情操が育まれて来たのだろうが、最近はそれも薄れつつあるとの感が否めない。

この週末は我が家の氏神様長崎神社の秋祭りで、これまでは夏の締めくくりと言う感じがあったが、この暑さでは秋と言う実感が湧かない。昼食のついでに千川駅前の千川町と要町合同のお宮の出先前を通って観察したが、まだ準備中で白装束の男衆が20人ほどで屯はしていたが、まだ本格的に飲み始めるには至っていなかったし、女衆は未だ一人もいなかった。それでも神社の掛け軸の前には1升便が10本並べられ、男衆は1合瓶を片手に手酌で飲み始めている者はいた。小屋掛けの完成祝いのつもりだろう。

午後に入ると、家の前を子ども神輿が何往復化した。ついてる男衆や保護者の方が暑さで大変そうだ。例年2日目は雨と相場がきまっているが、明日は雨の予報になっている。ついでに気温が下がってくれること期待するが、果たしてどうなるだろう?

テレビ報道では今年珍しく豊漁になった秋刀魚の話や、やがては松茸や果物の話を取り上げるだろう。そして無理やり季節感を強調するが、所詮は独居老人には無縁のお話。匂いも無ければ味も無い。感じるのは耐え難い暑さのみ。自然が勝手に人から遠ざかるのか知らぬが、太陽と地球の距離は昔から変わらない筈で思えば不思議でもある。学者先生たちは、人間が炭酸ガスを余りに多く排出したからだと言う人が多いようだが、地球上の人間数は僅かに80億人強。知れたものではないか。何れにせよ、今まで日本人は自然に恵まれ過ぎていたと考えた方が正しいのかもしれぬ。

円安の影響で海外旅行する日本人は減ってるそうだが、逆に日本に来る留学生は増えているとのこと。いろいろなメリットがありそうだが、「日本を選んだ理由で目立つのは、平和や安全。次が優しく親切。自然豊かで美しいというイメージも。」とのこと。結構ではないか。

2024年9月6日金曜日

寿命への欲

 最近暑さのせいもあるだろうが、何となく疲労感が溜まっている。同時に身体の劣化が益々激しいので何か良い対処をなんて考えたところに一昨日NHKが絶好の番組を放送した。夕方の「クローズアップ現代」< 健康寿命を延ばせるか “老いにあらがう”研究最前線>僅か30分のテレビ番組で1日でも寿命が延びればこんなうまい話は無い。まさに老いに抵抗している小生にはうってつけでもあった。しかし世の中はそんなに甘くない。

結論を先に言えば、専門家によって細胞の老化を食い止める研究は進んでいるが、未だ動物実験の段階らしいが、細胞の劣化を食い止めるとがんが発生しやすくなるとか、結構ハードルは高いようだ。身体機能の衰えをカバーするための道具も、単に杖だけでなくいろいろ開発されているとのこと。何のことはない、長生きの薬が発売される前に小生に死が訪れるのは間違いなさそうだ。テレビはあまり参考にならなかったが、関連して思うのは平均寿命の男女差。

我が家は家内が先に旅立ってしまったが、女性の方が5歳も長生きすることになっている。これって少し不思議に思ってGoogleのAI(Gemini)に訊いてみた。しかし応えは非常に曖昧ではっきりしない。「日本のような大きな差がある国: 日本のように、女性が男性よりも平均で数歳長く生きる国は、先進国を中心に多く見られます。これは、女性の社会進出や医療の発達、生活習慣の違いなどが複合的に影響していると考えられています。」

換言すれば、我が家は発展途上国と同じような社会形態だったのかもしれぬ。故に今でも非常に単純な生活を続けているのかもしれぬ。ま、どうでもいいがお迎えが来るまで大人しく待つしかない。

2024年9月5日木曜日

新聞の意地

 テレビ報道は連日自民党総裁選関係報道を続けているが、昨日の朝日新聞Evening-Aに実に興味深い記事が掲載された。<朝日新聞社の「自民党派閥の裏金問題をめぐる一連のスクープと関連報道」が4日、今年度の新聞協会賞に決まった。>ことを受けての記事だけに非常に内容の濃いもの。そもそも朝日の裏金疑惑報道は昨年の12月1日「安倍派、裏金1億円超か パー券不記載、立件視野 ノルマ超分、議員に還流」から始まったようだ。8か月以上も経つので原点なんか忘れても当然。

朝日新聞側は『「故意犯だ」自民の裏金の闇、総力取材で明らかに 今後も迫り続ける』としているので、今後一層の活躍を期待したいものだ。現に昨日は、これまで裏金と無関係とされていた麻生派にもこの問題が飛び火、麻生氏自身の求心力が急速に傾き、政界引退まで囁かれる事態になっている。

これまでマスメディアについても随分悪口を書いてきたが、この記事を読んで大分考えが違ってきた。新聞社に限らないかもしれぬが、政治部記者は総じて若い。それでも彼らは一匹狼、秘書もいないし、補佐役もいない。政治家本人に質問しても、まともな返事は期待し難いだろう。昼間だめなら夜討ち朝駆け、周辺取材。神経を研ぎ澄まし思えば結構な労働量だ。やっとおの思いで書いた原稿もデスクには無視される。

しかしデスクはデスクで、その若者たちを叱咤激励しつう俯瞰的に見下ろしているのだろう。昨日のEvening-Aは言う。党の総裁なんか誰が就任しても同じ。組織の根幹が腐れているのだからまともな政党に戻れるはずも無かろう。一人岸田文雄氏に限らず主だった人間はすべて政界から立ち去るべきだ。

以下のURLで全文が読めれば良いが、駄目の可能性もあるので編集者伊藤大地氏のまえがきの一部を転載する。以下引用

金融所得への課税強化が、自民党総裁選の争点に挙がっています。岸田政権下で「貯蓄から投資へ」というスローガンのもと、新NISA制度が始まったのが今年のこと。一時期、4万円を超えた日経平均は、8月5日、そして今日と急落し、マーケットは荒れ気味です。利上げなど金融政策も曲がり角を迎えるなか、新総裁候補はどのように考えているのでしょうか。 2本目には、自民党の裏金問題について、取材のプロセスをお伝えしています。この報道により、朝日新聞は今年度の新聞協会賞を受賞することとなりました。」

https://mail.google.com/mail/u/0/#inbox/FMfcgzQVzXVPQQkrWRHMglShBGMGpJvd

2024年9月4日水曜日

父の訓え

 子供の頃、と言っても高校時代までだが。我が家では朝から家じゅうを手分けして掃除し、終わると勝手に続く茶の間に長方形のちゃぶ台を組み立て、正面に父、両側に母(父の脇)と兄弟5人が2人と3人に分かれて並んで、一緒に食事をするのが習慣だった。現代のように余りおかずが無かったので、目の前にあるのは茶碗とお椀だけ。真ん中に大皿に盛った菜っ葉の漬物とか、生卵を溶いた丼くらいは置かれていたかもしれない。朝食時は互いに話はあまりしなかったと思う。

昼飯の印象は殆ど無いが、時々父が夕食時に帰宅することもあり、その時は朝と同じ配置で並び、若干のおかずもあったと思う。何よりも父の前にはお酒が供されていた。父は謹厳実直居士的な存在だったが、こんな時は必ず冗談めいた話をした。そんな機会によく聞いた話で印象に残っているのは「実ほど頭を下げる稲穂かな」とか「志は高く身は低く」。或いは「急がば回れ」や「学問に王道なし」などは英語の勉強を兼ねたつもりだろう、英語と日本語を交互に言うのが常だった。

そして決定的極めつけが「私は小過は沢山あるが、大過なく過ごすことが出来た。これはお母さんのお陰が大きい。」と母に世辞を言うのだ。父は2005年生まれだから35歳年長。母は7歳下。5人の男児に対する教育方針についてどんな話し合いがあったか知らぬが、両親は長男に厳しい時代も一時あったが、暫くすると進路に関して何も言わなくなった。総てが子供任せだったような気がする。通信簿なども中学くらいまでは両親に見せていたが、高校に入り成績が悪くなってきたので見せるのをやめてしまったが、文句を言われた記憶は無い。

今日は朝から快晴、気温も午前中は精々26度とやっと秋らしくなってきた。気分が良いので朝から書いている。父の思い出が中心だが、教えとして大事なことは「自分でよく考えて行え。」「当然上手くいかないことも多々あるだろう、そしたら反省してやり直すまでだ。」大学卒業まで仕送りを送ってもらい「私たちは塩を舐めても卒業までは送るから、アルバイトはしてはいけません。」何時も相談には乗ってくれて、手助けもしてくれた。しかし最終的には自分で探し当てたところで何時も落ち着いたような気がする。ただ、就職してから親に送金したことは一度も無いのが悔やまれる。

2024年9月3日火曜日

期待外れ

 幾つになっても世の中は思うように動いてくれない。当たり前と言えば当たり前かもしれぬ。昨日の夕方早めの夕飯をと思って入った池袋の飯屋「大戸屋」と言うそこそこの店。少し前まではタブレットで注文する仕掛けだったが、数か月前にスマホで注文するように変えたらしい。タブレットの代わりに印刷物が置いてあり<スマホでのご注文にご協力ください>とある。水を運んできてくれたウェイトレスに「口頭で注文可能ですか?」と聞くと「どうぞ」と言われたので注文した。

ところが、この注文がどこかで忘れ去られてしまった。こちらより後から座った客の注文を運んできた男性の店員に「こちらの注文は?」と尋ねると「注文を伺っていません。」とのこと。さっき注文した女性は既に勤務時間が終了したようで見当たらない。申し訳なさそうな顔をした外国人の男性が改めて注文を受け付けてくれたが、予定した時間より30分は余計にかかっただろう。昨日は雨も降らず遅くまで比較的明るかったので、血が上りかけた頭を冷やしながらゆっくり歩いて帰宅した。

話が前後するが、行きがけに米屋に寄って米を注文した。ずっと買っていた長野県安曇野や、前回前々回購入した京都産も未だ新米の入荷が無し。店頭にあった新米は千葉県産と茨城県産の2種類だけ。料金が共に1キロ650円。安曇野産を食していた時代は500円だから3割高になっている。米屋が品薄に乗じて暴利をむさぼっている訳でもないだろう。今朝の新聞によれば「サトウ食品、パックご飯値上げ 原料米高騰で最大14%」何万トンの単位で購入するであろうパックご飯メーカーでもこれだから、月に5キロしか購入しない我が家が3割高でも文句は言えないかもしれぬ。

天気はいつか回復するが、個人的期待はいつも外れてばかりで情けない。嗚呼

2024年9月2日月曜日

長寿健康診査結果

 8月初旬に受けた区の後期高齢者向け健康診査結果が先週郵送されてきたので、掛かりつけ医まで審査結果を聞きに行った。郵送された用紙を見れば過去2年の審査結果も併記されているので、お医者さんのご高説を聞くまでも無く、特段変更すべき点はないと思うが、無視すると、医院の方から電話が来た経験もある。それも面倒だし、ドクターと仲良くして損は無い独り者。先月の検査日の血圧、上が140、下が72も少し気になっていた。

行けば又計り直すだろうとの思いもあった。案の定ではあるが、今日計り直すと上が120、下が70。ドクターも因縁の付け所が無くて弱ったかもしれぬ。かと言っても、身体の弱点は昔から変らない。腎機能が弱いことだ。これを改善するには塩分の摂取を控えるに限るようだが、我が家の味噌汁は結構塩気があるかもしれぬ。何れにせよ自分なりに考えている健康法、3食きちんと食べて、1日1万歩の運動、7時間の睡眠を続ければもう少し生き永らえるだろう。

一見几帳面ではあるが、息抜きも大事だ。毎日1食は外食するが、同じ店に2日続けては行かない。昔は寿司屋にもよく行ったが、何故か最近はあまり行かなくなってしまった。やはり肉食に比べれば寿司は高級なのかもしれぬ。肉は種類や料理法も豊富で値段もそれなりだ。魚も鯖や鰯あるいは秋刀魚のような近海魚でも安くて美味く食える店が少ない。魚はスーパーに行けば切り身で買えるし、自宅にガス・オーブンやレンジはあるが始末が大変なので使ったことが無い。

家内の存命中は毎朝魚料理が出ていたことをふと思い出した。それなりの後添えを娶るか、家政婦を雇えば済むだろうが、そこまでの甲斐性が無いことが悔やまれる。

帰り際にドクターが思い出して言った。「ワクチンについてまだ何にも連絡が無いのです。月末には入ると思いますので、来たらご連絡します。」1ヵ月前の測定時に、新型コロナについて質問したことを覚えていてくれたのだ。丁重に礼を述べて診察室を後にした。待合室に戻ると受付嬢が態々診察券と保険証を持ってきてくれた。「今日は無料ですから、これでお帰り頂いて結構です。

2024年9月1日日曜日

読後感「大衆への反逆」西部邁

昨日読了するまでたっぷり2か月以上掛かっているだろう。感想もまともには書けないのでご容赦願いたい。小生は著者の講演を2回ほど聞いた経験がある。主催者は確か自民党代議士の比較的小さな資金集めパーティーだった筈だ。その時の印象は日本政府のアメリカに対する弱腰とアメリカ政府の横暴を強く非難していたので場違いな面白さを感じたものだ。その時、氏は「私はCIAから目をつけられているから、そのうち殺されるかもしれない。と冗談交じりに話していたことを覚えている。

風変わりな人だとは思っていたが、まさか自殺するとは思わなかった。話は変わるが、高校時代の同期で東大にストレートで入学したのに1年足らずで自殺した友人がいた。著者も彼も頭がずば抜けて良かったことは共通してると思う。友人がどのくらい読書家であったか知らぬが、著者の読書量と記憶力は想像を絶するものがある。以下内容に踏み込みたいが、重すぎるので省略する。

何れにせよ著者は現代日本を高度に大衆化した社会とみなし、これに一撃を加えたかったのだと推察する。大衆は個が集合することで発生する現象ではあるが、そのことで逆に国民から個性が奪われつまらぬ社会になりかねないことを内心心配したのだろう。著者は学生時代は60年安保闘争真っただ中、ブントと称された過激派の一員。もちろん逮捕歴もあるが、卒業後は母校東大で教職に就き、アメリカスタンフォード大学とイングランドにも留学して、西欧と言っても自由主義と保守主義の違いなんかも十分体感している。

更には東欧諸国も旅行して、旧ソ連圏諸国が国民に残した物質的、精神的負の遺産も確認済みだ。その上で、目下日本がどっぷり嵌りつつある大衆化社会の危険に警鐘を鳴らしたかったに違いない。何もアナクロ的に旧に復せという訳でもないが、何でもかんでも民主主義万歳も困り者だと言いたかったようだ。政治面でも鋭い指摘がある。田中角栄氏や大平正芳氏、特に大平氏については第一秘書であった伊藤昌哉氏の著書「実録自民党戦国史」を引用して面白く解説している。

正義に関する欧米との違い、文明比較、自由に関する意識、どれをとっても少し難しいが社会学を少し齧った経験がある小生には興味深かった。