2024年9月12日木曜日

エンドレスの時代

 昔話になる。我が家にテレビが来たのは高校卒業以降のことだと記憶している。高校時代は映画館に通ったが、映画を観るのも楽しかったが、その前に上映されるニュース番組も楽しみの一つだった。現在の映画館にはこのニュース番組は無いから想像できぬ読者も多いと思う。テレビはこれに代わり、毎日朝から晩までニュース報道を流し続ける。生まれて間もないころからこのテレビを観続けている現代人が我々世代と少し異なる知恵があるのは当然だ。

ちょうど今は日本でもアメリカでも選挙戦の真っ只中、候補者たちはテレビを最大に利用するのも当然だ。物心ついたころの選挙では候補者たちはリヤカーを引っ張ってメガホンで立候補理由を競っていたが今は昔の話しとなってしまった。そんなことはどうでもいいが、今の候補者は視聴者にテレビ画面を通して「新しい時代を共に築こう」と呼びかけるのが決まり文句。これはこれで説得力があるかもしれぬが、残り人生が少なくなっている年寄りにはあまりピンとこない。

身体の痛みを抱える年寄りは早いとこ余り苦しまずにあの世に送ってくれ、と頼みたくもなるが、そんな馬鹿なことを言えば誰も投票はしないだろう。せめて、若い世代に対する訴えと高齢者に対するそれとははっきりした仕訳が必要な気もするが、誰もそんな気遣いはしない。それが現実なんだろう。

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