ワクチン後進国の日本では関係ないかも知らぬが、アストラゼネカ社製ワクチンに脳血栓を誘発するとの副反応が発見され、世界各国で一時使用が保留されていた。ところが今週になって欧米の専門家が、コロナウィルス感染症を防ぐメリットに比較すると、この副反応の発症は２０万人に一人と比較ならないほど低い。従ってこの使用を止める理由にはなりえない、と発表。それぞれの国が再び使用を開始している。
世の中でアドバンテージの裏にリスクが存在する物事は多い。従って欧米の専門家の判断は正しいと思う。このワクチンの問題は欧米の専門家の判断が一致しているが、他のことで考えると物事の利害得失、軽重に関する判断は非常に難しいものがある。個人的には囲碁のことが真っ先に思い浮かぶ。囲碁は白と黒の碁石を交互に好きなところに置いて結果的に囲った地の大きさで勝負が決まる。好きなところと言っても縦横に引かれた線の交差点で、碁盤上には縦１９本、横１本の線が引かれているので合計３６１地点となっている。
どう考えても極めて単純な話で、相手より少しだけ大きそうな場所を見つけるだけなのに、不思議なことにこれがなかなか見つからない。ある時点で大きそうだ確信して石を置いても、次に相手に置かれた予想図で見直すと、こちらのほうが小さくなってしまっていることが頻繁に起きる。対局相手とたった二人で同じ碁盤を上から睨んでいるだけなのに何故だ？この不思議さがどうしても分からない。
囲碁を習い始めた頃指導してくれたプロの先生がよく口にしていた言葉「ここは銀座４丁目の１等地、ここは大事にしなさい」なんてことも、最近は通用しないようなので忘れるようにしているが、一旦刷り込まれたことは忘れようにもなかなか忘れられるものではない。ダイヤモンドや金塊にしても同じだと思う。ある日気がついたら、ただの石ころと何の価値も感じない金物じゃないかなんてことにもなりかねない。昔ジム通いしていた頃、女房にさんざ笑われたのが「命より健康重視ね」だ。
人それぞれで価値判断の基準は異なるが、多くの人間を指導する立場の人は、判断の基準線を明確にして、今何が一番重要か、大小の判断を間違えず重要なことことから順序良くこなしてもらいたいが、問題が多すぎるからだろうか、どうもそこがはっきりしない。内閣府なる役所は国の重要課題を優先的に処理する役所のようだが、この役所が大きくなりすぎていることが心配だ。宝石箱の筈が子供のビー玉入れに思えてくる。
3 件のコメント:
以前、私のブログで書いたのですが。
ダムを造る国家事業で、付いてくる作業員の死亡は事業者にとっては当然の事と見ます。
COVID-19についても、医療を崩壊させないためにワクチンを打って社会を維持しようとする国家側と、死にたくないと願う国民とでは望む姿勢が異なると思います。
交通事故にしろ、労働災害にしろ、eyc.
国を司る視点でしか見ていません。
戦国時代でも、相手に勝つことか目標であり、そのための犠牲は当然なのでしょう。
当県の中でも特に田舎の珠洲市にワクチンが運ばれたと国営放送は報じています。
あたかもそれで全てが解決し、これで助かったとばかりです。
勿論、ワクチンに効果があり感染しない事は望ましいかもしれません。しかし。感染して重症化しても治療する手段が確立されていません。それらも関わらず、ワクチンを打ちさえすれば万全であるかの報道は如何なものでしょうか。
「脳血栓を誘発するとの副反応」の存在は、少なくとも2週間前にネットのニュースで知りましたが、日々煩く語るワイドショーは触れません。勿論NHKは知らんふりです。
私、これまでコメント投稿時は「名前/URL」という物で行ってきました。
しかし、最近はブログ側からチェックが入ります。山とか、信号とかを選べという内容ですが、目の悪い私的には山なのか信号なのか分かりかねています。
すると、結果的にはコメント投稿にとっても時間が掛かります。
これも時節柄とは思いますが．．．てなわけで、向後は「Google アカウント」という物で投稿することにします。
これにより、プライバシーがどの程度詳らかにされてしまうのか不安要素はあります。
呑兵衛あなさん
いつもコメントをありがとうございます。
後段のアカウントの変更は単純な私には理解いたしかねますが、目が見えにくくなりつつあることは同じですのでよく分かります。
肝心の前段の件です。
マスコミは公平を期すことを前提に制作しているつもりでしょうが、却って受けての理解が混乱しますね。毎日のようにワクチンについての報道がありますが、実際に考えれば、日本のワクチン接種は始まったばかりで報道にも値しないように思っています。
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