2021年5月9日日曜日

無策

 台風下の荒海で遭難した船に乗っているうような気分の毎日が続いている。コロナが中国の武漢で確認されて以来既に500日近く。この間、船長さんは「私が皆さんの命を守りますからお任せください。」と言うばかりで実際には何もしてこなかったに等しい。もとより日本は医学では先進国で、ノーベル医学賞第1回候補者になった北里柴三郎博士やお札に肖像画が描かれた野口英世博士から2018年にノーベル賞を受賞された本庶佑博士の例を引くまでもない。

事実500日間に海外では有効なワクチンが何種類も開発されたのに、先進国日本では未だに1種類も開発がなかった。この不思議さの原因はどこにあるのか?毎日のように書いているが、一に掛かって政治の舵取りがなっていないからと断定せざるを得ない。今朝の日経報道によれば「厚生労働省で医薬品業務にかかわる担当者は「米国や欧州ほどの感染爆発は起きていない。何がいけないのか」と開き直っているらしい。

そもそも日本は1980年代まで水痘、日本脳炎、百日ぜきといった日本のワクチン技術は高く、米国などに技術供与していた。にも関わらず、今や首相が態々アメリカ迄足を運んで、メーカーのトップに頭を下げて供給をお願いするみっともなさだ。どう考えても船の性能以前に操船する責任者の能力、判断力の欠如に依るとしか言いようがない。これは昨夜の高校同期生のリモート談義でも、参加者の大部分が自民党支持者だったにも関わらず衆目の一致するところだった。

そう言えば都議会議員選挙が近づいていることもあるようで、それを意識したポスターが多く張り出されているが、自民党候補者のどれを見ても菅首相の写真が見られない。自民党内でも首相の不人気ぶりが伺える。もっとも野党立憲民主党候補のポスターにも枝野党首の写真が無いのでどっちどっちかもしれぬ。何れにせよ、今の政治状況を市民がどう見ているか知らぬが、少し前の参議員補欠選挙で自民党が予想を超える負けを喫したように、これまで無党派層といわれた人たちの動き如何では思わぬことが起きるかも知れないし、期待するところだ。

2 件のコメント:

呑兵衛あな さんのコメント...

当地石川県では、「金沢大学付属病院」が筆頭です。
他に「国立病院」と称する病院があり、正式には「国立病院機構金沢医療センター」と言います。
この「国立病院機構」は厚生労働省が所管し、2004年に厚生労働省所管の施設等機関であった旧国立病院・国立療養所を引き継で発足もので、各県に在ります。
その生い立ちからして、今般のような感染症が流行した場合は真っ先に活躍しなければならない病院なのですが、監督省庁の厚労省と同様に働きません。
当地の金沢医療センターでは昨年の春にクラスターを出すという御粗末さです。
貴兄の言われるとおり「厚労省担当者の開き直り」と同様です。日本の感染者は極めて少ないのは厚労省が頑張っているからであり無知な国民が騒ぎすぎるというところでしょう。
なんせ、止められている送別会を開いても何とも思わない輩ですから

senkawa爺 さんのコメント...

呑兵衛あなさん
いつもコメントを頂きありがとうございます。
厚労省という巨大官庁については何も知らない同然ですが、現役中にほんの少しだけ関係を持ったことがあります。当時は厚生省ですが、悪名が高かった割には既に忘れられた存在になっている岡光序治事務次官時代です。上が上ですから私が接していた官僚も威張ってばかりいて嫌な感じの人間ばかりでした。三流官庁と言われているのに何故だろうと不思議に思ったことを記憶しています。