2012年4月25日水曜日

固唾をのんで見守る中

明日、検察審査会から告訴されている小沢裁判の判決が下る。たまたま昨日ネット上にあった小沢一郎氏への単独インタビューなる映像を小1時間かけてじっくり見たので感想を書いておきたい。先ず映像の在処は下記ですので時間がある方にはご一覧をお薦めします。収録日は4月18日です。
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/11540

小沢氏については好きな人と嫌いな人が相半ばしていて、どちらかと言えば女性には評判がよくないみたいだ。しかしどういう訳か、うちの婆さんはむしろ好感を持っているらしい。今日の週刊誌の広告に“小沢氏に隠し子”(非認知だからそうは言わないか?)と出ているよ、と話すと「そのくらいあったっていいじゃない。」と軽くいなされてしまった。小生もどちらかと言えばファンの一人かも知れない。

実は、昔は若いくせに生意気な奴だと思っていた。「日本改造計画」を読んでも角栄の真似をしているだけじゃないかと勝手に切り捨てていたし、尊敬する先輩が彼の自衛隊と国連軍の二元論に猛反対だったせいがあるかもしれない。副官房長官時代だったか、絶頂期に近い頃に、ある人が紹介してやると言ってくれたが断ったくらいだ。今にしてみると残念な思いがある。いつ頃からか忘れたが、政治に関心を持ち出してからは好感を持って見ているのは事実。

昨日見た映像でも、彼の言っている事は前から聞いている事と大きな差がある訳ではない。いつも原則とか根本の問題を指摘するから、変わりようがないと言えばそれまでだが。要約すれば「日本は自立しなければいけない、それには役人任せでは駄目だ」に尽きるのだろう。内政も外交も確かにそうかもしれない。しかしどうすればそれが可能なのか?改めて思わざるを得ない。

自公に比べれば若くて優秀な人材豊富とされている現政権だが、いとも簡単に官僚の抵抗に叩き潰され、あっさりと白旗を掲げて丸め込まれたように見える。むしろ無気力無能力の前政権の方が益しとするのが今の風潮だとすれば、仮に小沢氏が政権を作っても同じことではの思いも否めない。正直なところ、明日の判決がどうなろうと、裁判は続き彼が政治家としての力を取り戻すことは難しいだろう。

だからと言って小沢氏に対しては、鳩山氏のように引退を迫る訳にはいかない。引退をすれば間違いなく追う側の思う壺にはまるだけだ。小沢氏自身と同等の力量を持った腹心が一人もいないのは、彼にとっても日本政界にとっても一種の悲劇だったかもしれない。昨日の映像で新鮮だったのは中国と北朝鮮の話である。この2国が密接な繋がりを持っている事、そして何れも内部における権力闘争激化の予兆が見られる事、現在の緊張が破れると戦争になりかねない。

液体燃料のロケットなんか武器として使い物にならないのは当たり前だが、半島の戦争にそんな武器は不必要。あっという間に戦火が広がる。当然国連軍の出動になるだろうが、その際日本は国連軍には当然参加すべきとの事。この点を尊敬する先輩は忌み嫌っていたようだが、今では小沢氏の方に賛成したい。

5 件のコメント:

山猫軒 さんのコメント...

明日の判決がどうなりますことやら。ご指摘のとおり、
たとえ無罪の判決だったとしても、もう小沢氏の政治生命は絶たれたと言っていいでしょう。検察もマスコミも官僚たちもその目的は達したと思います。返す返すも残念でたまりません。
しかし、無罪判決の場合は野田政権にとっては大きな打撃になることは事実ですね。

Don Koba さんのコメント...

小沢氏の主張を制度的に確立しようと思えば、全面的な憲法改正が必要だ。大阪市長橋本氏が言う、首相公選や議員数の変更ですら憲法改正が必要だ。しかし、今の憲法改正のための手続きは非常に面倒にできていて、改正の実現性は乏しい。天皇は「象徴」であり、国民の負託を受けた「元首」ではない。官僚が省益を最優先した行動をとる背景には、本当の意味で国民が選んだ元首の不在がある。政策に優先度をつけて最終的に判断を行う者がいないからだ。海外に出かけアフリカの大統領とビジネス交渉をやるには天皇や皇太子では不適切だ。天皇の役割も含め憲法改正への議論が求められているが、余りにも道遠しだ。そんな憲法を国民的議論もしないまま、世界に誇る平和憲法だと信仰しているのも奇妙な民族だ。

しあわせさがし さんのコメント...

小沢氏、憎からず思っています。
アメリカに睨まれ冷や飯ばかり食べさせられている
彼に同情しているところです。

レチチア さんのコメント...

爺さん   こんばんは~
 小沢さんの裁判は随分長引いていますが漸く最終に為ったのですね。 政治家はどの人も胡散臭くて信用できませんね。
小沢さんも見るからに傲慢そうで尊敬できません。 西郷さんの
ような大きな人物が出てきて欲しいものです。

senkawa爺 さんのコメント...

山猫軒さん
コメントをありがとうございます。
先程、小沢氏に無罪判決が降ったようです。
ファンの片割れとしては良かったとは思います。
だがしかし、単に野田政権へのダメージで終わるとしたら、この騒ぎはなんだったのでしょうか?
真剣に考えるべき問題が幾つもあるように感じています。

Don Kobaさん
いつもありがとうございます。
今後小沢氏一人でできる事など知れているでしょう。
仰るように憲法から見直す事が必要でしょうね。9条以上に、問題は根本にあるのかもしれません。

しあわせさがしさん
コメントありがとうございます。
私も同情派なので裁判の無罪判決にはホッとしています。

レチアさん
コメントありがとうございます。
>政治家はどの人も胡散臭くて信用できませんね。
仰る通りです。先ずまともな人は政治家にはなれないと思います。
>小沢さんも見るからに傲慢そうで尊敬できません。
これも気持ちはよく分かります。但し、私は最近少し彼のファンになっているのも事実です。先ず、言っている事があまりぶれないようにおもうのですが、今日の読後感で上げた本によると、そうでもないように書いてありました。政治家を見極めるのは難しいなと思っているところです。