2026年9月5日土曜日

季節感

 盆が過ぎ9月ともなれば本格的な秋、朝夕は涼しくなって夜になればどこからか鳴く虫の音が聞こえてくる。長い夜は読書をするとか、過ぎし夏の思い出に浸るとかロマンティックな季節の筈だ。当然雨は降るが、どうせ雨ならやはり<時雨>が良いと思う。ところが今年の雨は風情も何もあったものじゃない。それに台風、これは南方のフィリピン沖辺りの海上で発生して日本を襲うものと考えていたが、日本の近海で発生して行き場が分からず、ウロウロしている始末。誰のせいか分からないが何もかも異常な世の中になってしまった。気候がおかしくなると人間の精神状態までおかしくなりかねない。

古来日本には四季があって、季節に従った生活習慣を大切にしてきた。夏が終われば夏常用していた衣類を仕舞ってあいもの、或いは冬ものに替える。もうじき行われる稲刈りを楽しみに待ちながら、食するものも少しずつ変わる。秋は葉物野菜が減ってイモ類等の根菜が増えるし、果物が豊富な季節、長野の典型は柿とリンゴや酸っぱい葡萄。長野県には無かった海では、回遊魚が生まれ故郷の川に戻って来るのもこれからだろう。鰯や鯖の近海ものに混じるようになる戻りカツオも一種の贅沢だろう。長野県人なので魚には詳しくないが、さかな編に秋と書けば勿論サンマだ。

サンマと言えば炭火焼、家庭では薪炭の準備も始めなくてはいけない。物置に薪と炭俵を積み上げ、炬燵やストーブの準備をする。兎に角季節に追いかけられて暮らしを整えてくるのが普通だったが、現代はその必要だけは無くなった。燃料は電気とガスで年中安定的に供給されるし、食材は東京に居れば北は北海道から南は九州、沖縄までの食材がスーパーに並んでいる。こんなに便利で良いのかななんて思ったりすることもある。

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