終戦の日前後だったが、確かTBSの「報道1930」で小生とほぼ同年齢で戦後史に関して詳しい保坂正保氏と同席出演をして、保坂氏に負けぬ論陣を張った若き論客。初めて見た人だったが、翌日ネットで調べてこの著書を知って、その日のうちに購入した。
先に若いと書いたが、44歳も若い。しかも慶應義塾大学文学部の後輩であった。これだけでも身贔屓するには十分だ。しかし贔屓目は差し引いてもこの本は賞賛に値する。現代は現職の首相でさえ「あの戦争なんて知らない。今更責任をなんて撮りようがない。」と無責任なことを言う時代。彼女をこれ以上引き合いに出すのは著者の労苦を汚すのでやめる。
1945年(昭和20年)8月15日、正確には14日らしいが日本はポツダム宣言受諾(無条件降伏)を当事国に伝えた。ポツダム宣言を正確には読んでいないので断定できないが、ロシアのプーチン大統領は北方4島はロシアに帰属と書いてあるようなことを言っている。日本外務省がこれに反論したとは聞いていない。もう一つ大事なことは小生も最近は先の大戦なんて呑気に書くが、あの戦争が大東亜戦争であったことは十分分かっている。
現代社会で大東亜なんてことを持ち出した著者には再度敬意を表する次第だ。小生はこの本を読み進めるため、大きな地図帳と虫眼鏡、それと歴史年表が必要だった。終戦後戦争犯罪人として法廷に立たされた人間は多いが、判決を受けて死刑執行された人間は恐らく千人強くらいではなかろうか。A級戦犯として巣鴨で拘置所に拘留されながら後に釈放になった賀屋興宣氏や岸信介氏。日の丸を振りながら出所してきた笹川了平氏。人間の運不運なんて本当に紙一重だ。
本書で一番感心したことは、著者自身が東条英機が大東亜と称した圏内を隈なく自らの足で回り過去を尋ねると同時に現在の住人が過去と現在の日本をどう捉えているか実際に探訪したことだ。
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