2016年1月17日日曜日

官邸ではさぞ苦々しく思っているだろう

TBS系列にある信越放送の地上波では放送されない番組に「時事放談」日曜朝6時からがある。BSで同じ時刻の放送になっているが、何で信越放送が地上波での放送をしないのか不思議に思っている。キー局と地方系列局との間には素人には分からない難しい駆け引きもあるだろうから、それは脇に置こう。
この番組はほゞ毎週観ているが結構面白いことが多い。特に今日は面白かった。ゲストが元民主党議員で大蔵大臣の経験もある藤井裕久氏と、元伊藤忠商事の会長で中国大使の経験もある丹羽 宇 一郎氏。

藤井氏は年齢的に大分先輩になるが、丹羽氏はほゞ同年。このコンビでの出演は過去にも多い。普通は先輩藤井氏の辛口が目立つが、何故か今日は違って丹羽氏の舌鋒が鋭かった。司会の御厨氏から丹羽氏に対して今後の経済見通しが質問されたと思うが、丹羽氏の答えが良かった。「経済の専門家でさえ、年初のこの状況を予測しえた人は誰一人いない。まして、株価が下がっている理由や先の見通しなんかとても言えるものではありません。行きつくところまで行けば何れは上がるのでしょう。一つ言えるのは、株なんてものは一種の博奕ですから、素人は手を出さないようにすることでしょうな。」

一寸聞き逃したので不正確かもしれぬが、今値段が下がっている原油や金属の商品の中には高値から9割も値を下げたものがあるらしい。何れは上がるだろうとの話はこっちだったかもしれない。面白かったのはその後段、例の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が株式運用比率を上げている問題についてだ。「私は世界を相手にそれこそ命を賭ける思いで商品の売買を40年以上やってきて、上手くいったこともありますが、上手くいかなかったことも勿論あります。同じようなことを、どんなに赤字を出そうと給料が減るでもなく、まして首になるなんてことは考えられない<ど素人>の役人が、国民から預かっているお金で博奕をしているようなものです。これはどう考えてもおかしいですね。」

藤井氏も頷きながら付け加えた。「安倍さんほど株、々と言った総理は嘗ていません。池田勇人総理時代株価が上がったのは結果論であって、実態経済を持ち上げる政策が功を奏したからなんです。現内閣に国家国民を念頭に置いた経済政策なんてものはありません、単に自分たちのご都合、選挙のための工作だけではありませんか。」両氏の意見は尤もだと思いながら聞いた。<ど素人>発言には婆さんが大拍手だった。

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