昨年11月19日に購入して積んであった本を正月に入ってから読み始めた。読みながら先ず感じたことは、己の歴史に対する認識の浅さ。日本は古来幾つもの小国が民を分割統治していて、小国間の争いも多く、武士たちが戦を担うのは当然としても、行政を司っていたことは何となく知ってはいたが、日本と言う国家がどのように育まれてきたかはよく知らなかったとも言える。
古来日本人が外国で闘ったことは何度もあったことも薄々は知っている。しかし小国の集合である日本が今の蒙古(元)から日本人には理不尽な要求を突き付けられ、戦いで応じ結局は元軍を引き上げた経緯はよくは知らなかったとも言える。これが正に鎌倉時代の中期のことだ。老い先が短くなった今頃、そんな経緯を知ったところで何の足しにもならぬだろうが、外国の戦争や歴史を知るより益しだろうとも思っている。
結論から言いたい。日本は世界史的に見ても天皇制と公家、幕府と武士と言う極めて珍しい二重の統治機構を持つ国家で、平安の昔即ち千年以上前から現在に至るまで続いている。行政機構と書いたが、正確に言えば行政は主に幕府(これも鎌倉時代生まれた制度)が担い、天皇は行政に携わらないのも昔からのことで、何も先の大戦後アメリカの占領政策で始まったことではない。戦いや武力行使に無関係であった天皇が、先の大戦を別として、鎌倉時代の歴史上一度だけ巻き込まれたのが第95代の花園天皇や第96代の後醍醐天皇の時代。
天皇家が二派の流れが出来て、後醍醐天皇側は南朝と呼ばれ、天皇自身が戦いに加わったことで隠岐の島に流されたりして苦労している。この時代を歴史的には南北朝時代と言うが、武士の動きも含め実に複雑。何度読んでも理解できま兼ねる。現在の天皇家は北朝からの流れにある。でも「だから何だ」。どちらの流れから来ても正統な訳。源頼朝によって開かれた鎌倉幕府は現在にまで影響を及ぼしている武士や庶民に対しても多くの決めごとを残した。
頼朝は比較的早く亡くなったが、妻の北条政子と言う人物が大変優れたリーダーとなり後の鎌倉時代を築いていくことになった。歴史を知ることは興味深くはあるが理解することは難しい。半端な感想で乞うご容赦。
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