2016年8月31日水曜日

本日快晴なり

日本も広い、北の方では未だ台風の被害が報道されているが、東京は久しぶりに快晴となった。熱帯性低気圧と称する台風が東北や北海道を襲うのだから、本州の果物やお米の産地が北上するのも当然かもしれぬ。お盆に沖縄に行ってきた友人によれば、逆に台風銀座の沖縄に台風が来ないのでサンゴが痛んでしまったそうだ。サンゴは水温が高い時期に海水が掻き回されないと腐ってしまうとのこと。今年だけの特異現象ならいいが、気象が完全に狂ってしまったとなると大ごとだ。

月半ばの終戦の日以降、ずっと雨やら低気圧に悩まされすっきりしなかった身体がやっとシャンとなった感じでもある。こんな日にこそ青空のもとルンルン気分で歩きたいのだが、友人に野暮用を頼まれ朝から終日車に乗せられてしまったので歩行数が全然上がらなかった。少しもったいないようで残念でもある。しかしこれから数日は天気も続きそうなので、ハイキングといかないまでも上野の展覧会場とか、皇居周辺でも散歩出来れば良いのだが。事務所閉鎖の準備ももう少しかかりそうだ。

ここで来月末をもって、東京電力との契約を解約しなければならぬことを思い出した。本日のブログはこれにて終わりにする。

2016年8月30日火曜日

95光年のロマン

海外旅行と縁が無くなってどのくらいになるか忘れてしまった。先日の大掃除で海外旅行用のカバン類も全て処分してしまったところだ。現在比較的長い旅行と言えば正月のお伊勢参りに、故郷長野への往復程度のものである。電車やバスでどんなに掛かっても精々4、5時間、乗り物の移動でも結構疲れてしまう。

先ほどネットで読んだ記事によると、ロシアにある電波望遠鏡が宇宙のかなたから「強い信号」を検知したことが明らかになり、科学者らの関心を集めているそうだ。電波望遠鏡の理屈も全くわからないが、この信号は地球から約95光年離れた恒星「HD164595」の方向から届いたとされる。光のスピードは秒速地球を7周り半と教わった。実際の距離が分からないので調べてみた。

秒速約30万キロメートルで、太陽の光が地球に到達する時間が8分20秒だそうだ。そのスピードでも95年掛かるのだから想像を絶する遠方の星からの話だから、長野に帰る何倍かなんて計算するのも面倒だ。これ正にロマンに満ちた宇宙を想像するいい機会なんだろう。宇宙は真空状態と聞いたが、無数の星があり、ゴミも沢山あるだろうに、どんなに強力であろうと直進しかしない電波がよく地球まで届いたものだ。

ことほど左様にこの世は分からないことだらけではないか。報道を聴いたり見たりしていると、何事も分かったような解説がついてくる。始末が良いか悪いか別にして、お天気でさえ予報がよく当たるようになっている。それでも今日は婆さんが病院、小生は千代田区での昼飯の約束をキャンセルせずに果たすことが出来た。婆さんは「天気予想」より自分の晴れ女を信じるのだそうだ。小生はそれに便乗しただけであるが、先のことなど余り心配しな方がいいのかもしれぬ。

2016年8月29日月曜日

世界の常識

このところ台風に翻弄され続けているような天気で、精神状態すらおかしくなりそうな東京の陽気だ。その影響でもあるまいが、総理はアフリカくんだりまで出かけて、お金をばらまく約束をしている。安倍家のお金ならいいだろうが、納税者としては本当に勘弁してもらいたい。このことについてもネット上では悪評サクサクだから、ここで触れるのはよしておこう。

先週のことになるが、どこかのテレビ局が政府の駆け付け警護の訓練を開始にあたり、専門家二人の意見を聞く企画があった。一人は髭の隊長さんこと自民党参議院議員佐藤正久氏、対するは現在はどこかの大学で教鞭をとる民間人だが嘗ては国連平和維持活動(PKO)の経験がある伊勢崎賢治氏。

二人の話は殆ど噛み合っていないと言える。佐藤氏はこれで自衛隊も国際貢献ができると胸を張るが、伊勢崎氏は自衛隊のままいくら派遣しようが、他国軍隊のお荷物が増えるだけで何の貢献にもならない。伊勢崎氏に言わせれば、駆付け警護なんて言葉も自衛隊独自のものらしい。PKOとして派遣されている施設部隊員も本来であれば襲撃されたら反撃しなければならない。しかし自衛隊の場合は反撃は歩兵の仕事で、施設部隊は反撃する武器すら持っていない。

自衛隊施設部隊が襲撃されてSOSを発信すると、先ず駆け付けるのは地元の警察、続いて国連軍の歩兵部隊が応援に来る仕掛けになっているとのこと。自衛隊の歩兵部隊が来るのはその後になる筈で、実際に自衛隊の歩兵部隊が役立つなんてことにはならぬだろう。要するに軍隊でない自衛隊が危険極まりない南スーダンで道路修理をするなんてこと自体が間違いだそうだ。

南スーダンは既に内戦状態として世界中が認めている。そこに派遣されているPKO部隊の殆どが、お金が入るので危険を承知で派遣している近隣諸国である。そんな場所に自衛隊を派遣しなくても、国連平和維持活動にはもっと日本にふさわしい仕事はたくさんある。佐藤氏は国連平和維持部隊の交戦規程Rules of Engagement(ROE)が新しくなって、施設部隊でも反撃でいるようになっていたことを知らなかったようだ。

否、知っていたかもしれぬが、それでは南スーダンに施設部隊を派遣できないのでとぼけたのかもしれぬ。

2016年8月28日日曜日

過去の話で済むのか?

不思議なことに最近になって福島県々南のある林業々者さんと縁が出来て、話を聞く機会があった。県南は特段の産業は無いが、終戦直後に植林された針葉樹が育って、森林資源が豊富な場所柄になっている。彼の事業はそれほど大規模ではないが、それこそ唯一の産業で個人企業として考えればそこそこと言ったところだろう。社長として10数人の社員とともに毎日元気に働いている。

ところが先週一夜食事をしながら話した時のことだ。お酒は進んでいたがこちら同様タバコは吸わないので「昔からですか?」の問いに対し驚くべき話が返ってきた。「いや、ごく最近まではヘビースモーカで1日に40~50本は吸っていたよ。ところが喉の調子がおかしくなって吸えなくなってしまったのさ。」

「あれはもう5年前になるか、2011年3月18日の早朝のことさ。役場からの電話で、浜通りの東京電力福島第一原発サイトへの緊急応援を要請された。この辺は津波の被害も無かったし、放射線も関係無しとされていた土地柄だ。そろそろ山仕事の準備に取り掛かっていたところさ。なんでも役場の話では、福一サイトは地震と津波の被害で足の踏み場が無いほど木材が散乱している。これを出来るだけ早く細かく断裁して整理をつけないことには人も車も入ることが出来ないので何とか協力願いたい。」

「この要請で山用の機材を車に詰め込み現場に急行した。そしてほぼ24時間近くぶっ通しで現場での作業をして帰宅することになると、東電の社員が来て、着ていった靴から身に着けていたもの一切、脱いで置いていって下さい。代わりのものは用意させて頂きます。までは分かったが、車やら山用の機材も全部同じとのこと。これには参ったよ。結局すべてのものを現場に置き去りにして家まで送り届けてもらった。もちろん車や機械については全部新品を買う金を支給してもらったし、手当は1週間分は貰ったと思う。」

「そこまでは今となれば笑い話で済む話だが、翌日から喉の調子がどうもおかしい。そうこうするうちに煙草がまずくて吸えなくなってしまった。今でもこの辺がおかしいのさ。」と喉の周りを手でなでる。酒を飲みながら妙にあっけらかんと話をするので、医者には通っているかなど、それ以上話を詮索しなかったが、小泉純一郎元総理がトモダチ作戦に参加した米兵の放射線被害を強くアッピールしている話を思い出した。関連して思えば福島県内の当時5歳以下の子供たちの追跡調査のこともある。

原発事故のアンダーコントロールが相当インチキ臭いことは周知のことではあるが、最高責任者が無責任に「アンダーコントロール」を口にすること自体、行政の無責任は想像以上に酷い実態であるようだ。

2016年8月26日金曜日

人物の表と裏

自民党二階俊博幹事長、この人物どこか得体のしれない人物とは思っていたが、参議院選挙直後だったか自民党総裁任期延長論をぶち上げたりしたので、よけい嫌な奴だと思っていた。しかし昨日の報道によると皇室問題に触れ、総理ご一統様が最も嫌う「女性天皇を容認」、更に天皇陛下自らが望まれている生前退位問題に関しても、総理が「この内閣で」で処理すべきと語ったらしい。殆どの政治家が「畏れ多い」を理由に、自らの考えを語らないこの重要案件についていとも簡単に意見を述べたことについては評価したい。個人的には有識者会議なんてことをだらだらやっても意味が無いと思う。むしろ与野党政治家同士の根回しの問題だろう。

総理も谷垣氏の後任幹事長に据えるぐらいだから、彼の政治的手腕には無視しえない何かがあり、味方に引き込む必要は感じているのだろう。しかし二階氏側が安倍氏に対してどれほどの共感を持っているかは別かもしれぬ。総裁任期延長論が単なるリップサービスだとすれば、相当な狸おやじだ。改めてwikiで調べてみると、顔は成程狸を髣髴させるが齢は1歳上の77歳で、大学卒業後すぐに議員秘書からスタートして、県会議員を経て一貫して政治家で進んできている。

多分二階氏から見れば、15歳も若い安倍晋三氏なんかは洟垂れ小僧みたい者だろう。自民党には安倍総裁よりキャリアも古い議員は結構いると思うが、何故か安倍応援団の「日本会議国会議員懇談会」に所属している者が多い。次期総裁を狙う石破氏なんかまで幹部に名を連ねているし、岸田外相自身は参加していないようだが親分の谷垣氏は大幹部になっている。引き換え二階氏は日本会議とは距離を置いているようだ。派閥の中には日本会議の議員懇談会に参画している者もいるが、あまり多くない。

そりゃその筈だ、彼は党内現役議員では今や数少ない中国、韓国通のようだ。来月4日から中国浙江省の杭州市で開催されるG20向け裏で相当活躍しているのではなかろうか。何れにせよ、何を考えているか何をしているか、本当のところは何もわからぬが、このような政治家がいないと困るのも事実。総理も相当気味が悪いだろうが、いざとなればお友達の若い連中では誰も役に立たぬだろう。二階氏にとっての問題は、肝心なアメリカとのパイプがどうなっているかだ。

何と言ってもアメリカほど厄介な国はあるまい。強かな政治家ともなれば、そんじょそこらの芸者以上の手練手管を用意しているとは思うが、「さんざ遊んで転がして、あとでアッサリ捨てるのね!ネー トンコ、トンコ」とならぬよう願いたい。

2016年8月25日木曜日

健康オタク

久し振りで強い夏の陽射しがそそいだので、ふと昨年の夏を思い出した。昨年の8月はあまり雨が降らず今日のように暑い日が続いていた。そんなことを何故思い出したか、昨年の8月は前立腺がん放射線治療のため1日も休まず病院通いだったから強く記憶に残っている。思えば早いものだ、次回1年の経過検査日は10月6日になっている。この検査でPSA値が1以下ならかなり安心できるのだろう。

今は排尿促進の薬を3日1回服用するだけになっているが、前立腺に関する自覚症状としてはかなり改善しているようだ。しかし問題は他の体力劣化である。
筋力の衰えは致し方が無いにしても、自分では確認できぬが骨なんかも相当劣化しつつあるだろう。今月初めに区から無料健康診断の案内が来ているので、10月6日の結果を持って隣の掛かり付け医に行くつもりだ。体重が増えて身長が低くなっていると言われるかもしれぬ。

今日は幼稚園時代からの古い友人から電話があり、来週昼に合うことにした。彼曰く「今年は夏の暑さに参って、遂に長野に墓参りもできなかった。」来週ゆっくり話を聞いてあげるつもりだが、こちらも何れは彼のような気持になってゆくのだろう。まだ自分は昼日中汗を流しながら歩くことは辛うじて出来ている。でもこれも時間の問題で、正直なところ段々辛くなっているのも否定できない。遠からず彼のようになるのは仕方があるまい。

逆に昨夜はまだ40代後半の現役の友人と食事を楽しんだ。働き盛りの現役だけに知識は豊富で話が面白い。何よりも食いっぷりと飲みっぷりが年寄り連中とは全く違う。何とかペースを合わせようと少し努力をしたが、すぐ無駄な抵抗と気付いて止めた。補給が効かないのだから身体が劣化するのは当たり前のことと改めて実感してしまった。いくら健康オタクを気取っても自然の摂理には抵抗の術はない。

2016年8月24日水曜日

過去の清算

事務所閉鎖の準備が着々と済んでいる。昨日は不動産屋に解約通知を出しに行った。大家の奥さんに何かと世話になったので「よろしくお伝えください。」と言うと馴染みの女子事務員が「大家さんもお嘆きになるでしょう。」とのこと。大家さんには顔を会わせるたびに、必ず何か差し入れを貰っていた。場所が良い上に家賃も安いので、後の借り手に不自由はないだろうが、こちらも手間のかからぬ程度の良い店子であったことは間違いない。不動産屋に言わせると「そりゃ引っ越しは大変でしょう。70歳を超して家を新築すると、すぐ死んでしまうと言われるのは、ありゃ引っ越し疲れですよ。」とのこと。分からぬでもない。

事務所においてある書籍は、明後日古書店に引き取りに来てもらう段取りが付いた。値が付くような本は1冊も無いことは分かっている。しかしブックカバーだけは外しておいてくれとのこと。書棚とキャビネットにしまい込んである本は背表紙が見えるようにしてあるが、箱に入れてあるものは買った状態のままだ。これが約300冊ほどあったろう。朝から床に座り込んでカバー外しで約1時間半。ブックカバーを外すと内容が記憶に蘇る本もあったり、全く内容が分からないものもある。中には改めて読みなおしたい本もあるが、そんなこと言いだせば整理はつかない。すっかり腰が痛くなってしまったので、接骨院に行って揉んでもらったら大分楽になった。

午後は先日亡くなった<むの・たけじ氏>の追悼ビデオを見た。今から5年前に収録されたものであるが、非常に見応えがある。即ち過去の清算に関するもの、是非皆さんに視聴をお薦めしたい。http://www.videonews.com/marugeki-talk/514/
氏は先の大戦の終戦当日に「国民に正しい報道が出来なかった」ことを理由に勤務していた朝日新聞社を退職したことはよく知られている。氏の話を聞くと、戦後国会図書館に通って自分の記事を全部チェックしたそうだ。結果、嘘を書いたことは一度も無いことは確認できたが、真実を書かなかったことが結果的に国民を騙したこと。更に指摘するのは、直接軍部から記事に関して強制されたことは一度も無く、全て自主規制であったことを率直に述べている。

そしてこの状況は現在も全く同じであろうと想像し、戦争で何が一番いけなかったかについてはっきり言っている。満州事変以降の15年戦争を通じて、日本人は全員自主性を失い、無責任になってしまったことに尽きる。確かに仰る通りである。