2016年8月26日金曜日

人物の表と裏

自民党二階俊博幹事長、この人物どこか得体のしれない人物とは思っていたが、参議院選挙直後だったか自民党総裁任期延長論をぶち上げたりしたので、よけい嫌な奴だと思っていた。しかし昨日の報道によると皇室問題に触れ、総理ご一統様が最も嫌う「女性天皇を容認」、更に天皇陛下自らが望まれている生前退位問題に関しても、総理が「この内閣で」で処理すべきと語ったらしい。殆どの政治家が「畏れ多い」を理由に、自らの考えを語らないこの重要案件についていとも簡単に意見を述べたことについては評価したい。個人的には有識者会議なんてことをだらだらやっても意味が無いと思う。むしろ与野党政治家同士の根回しの問題だろう。

総理も谷垣氏の後任幹事長に据えるぐらいだから、彼の政治的手腕には無視しえない何かがあり、味方に引き込む必要は感じているのだろう。しかし二階氏側が安倍氏に対してどれほどの共感を持っているかは別かもしれぬ。総裁任期延長論が単なるリップサービスだとすれば、相当な狸おやじだ。改めてwikiで調べてみると、顔は成程狸を髣髴させるが齢は1歳上の77歳で、大学卒業後すぐに議員秘書からスタートして、県会議員を経て一貫して政治家で進んできている。

多分二階氏から見れば、15歳も若い安倍晋三氏なんかは洟垂れ小僧みたい者だろう。自民党には安倍総裁よりキャリアも古い議員は結構いると思うが、何故か安倍応援団の「日本会議国会議員懇談会」に所属している者が多い。次期総裁を狙う石破氏なんかまで幹部に名を連ねているし、岸田外相自身は参加していないようだが親分の谷垣氏は大幹部になっている。引き換え二階氏は日本会議とは距離を置いているようだ。派閥の中には日本会議の議員懇談会に参画している者もいるが、あまり多くない。

そりゃその筈だ、彼は党内現役議員では今や数少ない中国、韓国通のようだ。来月4日から中国浙江省の杭州市で開催されるG20向け裏で相当活躍しているのではなかろうか。何れにせよ、何を考えているか何をしているか、本当のところは何もわからぬが、このような政治家がいないと困るのも事実。総理も相当気味が悪いだろうが、いざとなればお友達の若い連中では誰も役に立たぬだろう。二階氏にとっての問題は、肝心なアメリカとのパイプがどうなっているかだ。

何と言ってもアメリカほど厄介な国はあるまい。強かな政治家ともなれば、そんじょそこらの芸者以上の手練手管を用意しているとは思うが、「さんざ遊んで転がして、あとでアッサリ捨てるのね!ネー トンコ、トンコ」とならぬよう願いたい。

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