2025年3月12日水曜日

春の夜の夢

 アメリカのトランプ大統領がロシアとウクライナの戦争を終わらせることに熱心であることは多としたい。しかし彼のしている対ウクライナと対ロシアの交渉は分かりにくい。彼の良いところかもしれぬが、相撲の行司のように全く公平な第三者の立場での介入であれば誰もが判定に従うだろうが、今度の場合はアメリカがこれまで応援し続けてきたウクライナを見捨てる形で決着をつけようとしている。バイデン前大統領の考える国益とトランプ大統領の考える国益の考えが異なるから仕方ない。とは他の関係者にはそう簡単に受け入れられないだろう。

アメリカだけでなく韓国にしてもフィリピンにしても大統領職にあった人物が警察機構に依って拘束された。トランプ氏は現在司法を含む国家権力の全てを手中に収めているので、自分にかけられていた嫌疑はは全てチャラにしているが、職を手放したら何をされるか分かったものかだ。人間頂点を極めたつもりになっても、その儚さや脆さで転落することもある。全ては平家物語の冒頭の一説「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり・・・」要するに盛者必衰で春の夜の夢の如しとはよく言ったものだ。

個人的には勿論他人を統治するような輝かしい体験は何も無く、暗闇の中をただウロウロさ迷い続けているような人生だが、逆に断崖から突き落とされるような目には合わず80代半ばまで来られた。この後三途の川べりまではそう遠くはなさそう。そこで閻魔様に舌を抜かれるのは嫌だから正直に生きることにしたい。

0 件のコメント: