2025年3月3日月曜日

終戦前夜

 万物の霊長なんて自称しながら人類は愚かなもののようだ。地球上に存在してきた生き物で、同族間での殺し合いを繰り返しながら数を増やしてきたた生き物はそう多くはあるまい。人類は歴史が残されてる昔から世界中で殺し合いを続けながら生き残っている。現代は国家が一つの旗印となっているが、この国家が年ごとに増えていることも不思議でならない。最近ではアフガニスタンとかシリアなんて国が消えて無くなるかと思いきやどっこい生きているしイスラム国なんて国まで生き続けているそうだ。

他国のことは扨措いても、大日本帝国なんて国も民主主義国日本として生まれ変わったのは小生がこの世に生を受けて以降のことだ。建前的には生まれ変わったても、蛹が蝶々になったり蚕になったりしたわけでもなく殆ど変わっていない。精々政府が所管していた煙草に「新生」や「Peace」を加えただけくらいとすればおかしなことだ。先ほど帰宅するとNHK・BSで「日本のいちばん長い日」が上映されていたので、最後の方を10分くらい観てしまった。画面は白黒で四角いサイズ。

昭和20年(1945年)8月15日、即ち天皇が国民に向けて、連合国側がポツダム宣言に示した無条件降伏を受け入れたことを表明する前後の騒動を描いた名作だ。原作は大宅壮一、監督は岡本喜八、主演は山村総の名作で、これまでに何度も観ている。この映画でも少し描かれたように、国を挙げての総力戦の最終局面しかもそれが丸3年も続いたのだから一夜にして国民を納得させるのは容易ではなかったことだろう。

これは日本国の歴史が長いから難しかった訳でもなく、ウクライナのように建国僅か30年そこそこの国でも同じことだと思う。日本の場合も政府高官から天皇側近の重臣を含め偉い人たちが2週間以上協議したうえでのこと。過去を論じても全員の一致はしないだろう。ましてや現代のウクライナには関係する外野の多くの国からいろいろな意見がある。日本がどのようなメッセージを送るか分からぬが、なるべく何も言わぬが好いとするのが、エマニュエル・トッド氏だ。

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