2017年11月20日月曜日

無駄遣いの最たるものだ

若者からは、当事者になる心配がないのでいい加減なことを言いやがる、と叱られるだろうが敢えて書こう。「15歳を過ぎたら、まず働くことを考えてはいかがですか?」更に学問をしてから働きたいならそれも良し。だが間違っても税金で行かせてもらえるなら高校へでも行ってみようか、なんて考えは間違っている。このことは高校生に言うより、親に言って聞かせるべきかもしれぬ。

日本の産業競争力が低下し、一部企業が儲かっているとはいえ経済成長が伸びず、凋落の一途にあるのは人口減少に起因すると言う人が多い。確かにそうかもしれない。日本の経済が凋落しようと別に困りはしないが、多くの人の賃金が下がり、多数の家庭で生活が苦しくなるのは政治的にも何らかの配慮がなされるべきだ。

対策はいろいろあると思うが、教育の無償化、特に義務教育以上におけるそれは解決につながるとは思えない。「働かざる者、食うべからず」は遠い昔に死語になってしまったが、昭和20年代に物心ついていた人は思い出してくれるだろう。ここまで飽食になった時代に「食うべからず」なんて言っても通じにくいので誰か上手い言葉を考えてもらいたい。若者が何となく大学に行って3年生になる頃「さてどこに就職?」と考えるのは、職探しでなくて会社探しだと言われて久しい。

少なくとも昭和20年代は、中学3年生になれば進学するか職業に就くかを、親のアドバイスもあったろうが判断したものだ。まして高校卒業となれば大多数は真剣に社会と自分の適合を考えた。個人的なことを言えば昭和30年代前半に県立の普通高校の卒業だったが、大学進学を考える生徒はまだ半分とはいなかった。彼等高卒者の活躍が社会にどう貢献したかは学者でないので分からな。しかし昭和30年代に日本が世界に冠たる経済成長を成し遂げたのは事実だ。

人間早く社会に出れば、稼ぎも早くなり、結婚も早まるだろう。これが少子化対策に役立つかどうか分からぬが、義務教育以上の無償化なんぞに税金を投入するなんて無駄遣いの最たるもの、与野党なれあいはやめて、どこか毅然たる方針を示す党が出現してくれないものかな。

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