2014年3月12日水曜日

無責任の極みだ

昨日書いたばかりだが、今日になると流石にネット上ではテレビ特集番組批判の記事が多い。1年目であれば兎も角、3回も同じような手口で編成されたのでは辟易するのも当たり前だ。

以下は「くろねこの短語」からの引用記事です。
「TVも勝手なもので、放射能に汚染されて、おそらく永久的に故郷に帰れないであろう地域の映像を垂れ流しながら、「福島から電気がきていたことを忘れてはいけない」なんてお涙ちょうだいのコメントしてたっけ。ちょいと待てだね。だったら都知事選で脱原発が大きな争点となろうとした時に、福祉はどうする、雇用はどうする、原発だけが争点じゃない、ってさんざん喚いて水差したのはどこのどいつだったっけね。ご都合主義もいい加減しろです。ようするに、TV局にとって、3.11は視聴率が取れる優秀なコンテンツ、それだけのことなんでしょう。」
http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/

事故発生当時から、復興に関して少し関わりを持った浪江町の町長も復興を信じている風情を演じているが、この町長はも今年か来年忘れたが、次の選挙に出ないことを決めているとのこと。5年先に除染が完璧に行われたにしても、2万人いた町民の何%が帰ってくるのだろうか?現在既に70%近い人が移住の決断をしている。仮にこの数字がそのままで、6千人の町民であの広大な町が運営出来る筈も無いだろう。示されている地図では、避難指示解除準備地域が海岸にごく一部あるだけで、9割を超すと思われる地域が赤い帰宅困難区域で示されている。

しかも、その避難指示解除準備地域の除染すら事故発生から3年を経た現在でも未着手である。こんな地域にレポータを送り込んで、お涙頂戴の放送をしてもどんな意味があるのか。受け手の町長も住民の意見が纏まらないとか、中央と連絡に齟齬があるとか尤もらしいことを言っているが、町長自身に街を復興させる確たる意思が無いのは見え見えではないか。要するに誰も彼もが無責任極まりない。チェルノブイリ事故の際のソ連の方が余程確たる意思を持って動き、それがロシア政府に引き継がれて現在も収束への作業が行われている。

経産省の関係者でなくても28年前に起きたこの事故については相当学習して当然の筈だが、日本政府は全く無視しているとしか思えない。チェルの事故はレベル7で福島と同レベルのように思われているが、本当に同じレベルなのだろうか?素人だから定かではないが、少なくとチェルの事故は原発1基だけのこと。燃料のメルトダウンから爆発が起きたが、福島の爆発はメルトダウンによるものでないとされている。これだけでも福島の方がレベルが低いように思わせるため、当事者は苦し紛れの嘘を並べているとしか思えない。

ソ連政府が投入した決死隊の数にせよ、死亡者数にしろ言いだせば切りがない。取り敢えず言いたいのは、半径30キロの居住者はほゞ強制的に移転させられている事実だ。福一の事故で飛散した放射性物質の量とか、放射能汚染の実態は分かっているようで実はよく分からない。海はアンダーコントロールだそうだが、放射性物質の空気中への拡散が止っていないことだけははっきりしている。関係者は半径30キロ圏内の居住が半永久的に不可能を承知の猿芝居を続けているだけだ。

3年経っても政府や東電の当事者は「被災地復興のため」と寝言みたいことを言い、国土から膨大な土地が無くなったとは誰も言わない。テレビ関係者がその事に気がつかないとすれば相当な馬鹿だし、知ってのことだとすれば罪が相当重い。

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