2013年9月12日木曜日

消費税増税の追い風に 政府高官「上げない理由を探す方が大変」

ある人に景気の感想を聞かれた。景気が良くなっているとは全く感じられい。年金生活だから諸物価値上がりを喜ぶ理由は全くないし、周辺で聞いても景気回復を実感している人が居たためしがない。

そもそも消費税増税は景気が良いから上げるとか、景気が悪いからやめるといった類の話ではない筈だ。国家財政の危機から脱出するために「万策尽きて他策無かりし故に、止むを得ず全国民に無理をお願いします。」と素直に頭を下げ続けるのが筋だろう。ならば国は他策をどのように講じてきたのか?抜本的節約は皆無であるから答えようもあるまい。御殿のような官邸に豪華な議員宿舎、国会閉会中(なんと長い夏休みか)をいいことに、相も変わらず外遊を続ける議員先生方。庶民の生活実感を知れと言う方が無理かもしれない。

兎も角安倍首相は10月1日に消費税増税を予定どおり来年4月から8%にするかどうかの決定を発表するという。さまざまな景気動向を見極め、折角順調に滑り出しているとされる安倍政権の景気対策が腰折れすることがないことを確認してからとのこと。総理はその判断能力が無いことを自覚しているのか、先月末には有識者60人を官邸に呼んで聞き取りまでしている。何を以て有識者か分からぬが、当然ながら7割を超える人が来年4月から消費税率を8%に引き上げることに賛成している。

政権はこれで免罪符を得たつもりだろう。「東京五輪」決定から一夜明けた9日の党税制調査会小委員会では、17人の所属議員が消費税率引き上げの是非に関し発言したが、「引き上げを見直せという意見は一人もなかった」(宮沢洋一政調会長代理)そうだ。「消費税を引き上げない理由が見つからない。」と聞いては「何たる傲慢さか、少しは申し訳なさそうな顔が出来ぬか!」と怒鳴りたくもなる。今週に入るとマスコミも、4月の引き上げに反対を唱えていた読売新聞も含めて安倍首相の背中を押し始めている。無責任で恥ずかしい連中ばかりだ。

先の有識者会議ではアベノミクス生みの親と言われている浜田宏一・内閣官房参与なんかは、何故か知らぬが来年4月の引き上げを1年待ってはどうかと言っている。消費税のことは既に法律で決まっている中でアベノミクスを持ち出した張本人が、今になってこんな言い訳がましく言うのも変な感じだ。今日あたりは政府見解として、消費税引き上げによる景気腰折れ防止のため、5兆円の特別策を講ずるなんて報道だ。何もかもちぐはぐしている。

既に抵抗の手段を失っている国民(小生)は、消費税のことなんかとうに諦めて「どうとでもしろ!」だ。毎日報道される関係者の場当たり発言を一々気にしている人は少ないかも知らない。小生にはどっちを見ても矛盾だらけで、国民を馬鹿にして煙に巻こうと言う魂胆ばかりが目立って仕方ない。筋の通った正論を連続的に発信していては、マスコミも商売にならぬと言うことか。

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