山好きの日本人であれば当然のこと、そうでなくても生涯に一度は登ってみたくなる富士山。小生も一度だけ登ったことがある。新宿から山梨県側の5合目までバスで行き、昼頃から半日かけて8.5合目の山小屋で夕食をとって仮眠、12時過ぎからヘッドライトの明かりを頼りに歩き、山頂でご来光を拝むごく一般的なルート。満天の星空のもと延々と連なるヘッドライトが美しかったことが良い思い出となっている。
5合目から山頂まで普通であれば10時間以上掛かっても不思議は無いと思うが、世の中には凄い人が居るもので、今発売中の月刊文藝春秋9月号の巻頭コラムに今年82歳の、実川欣伸氏が「富士山のイチロー」のタイトルで一文を寄せている。42歳から登り始めてから約40年間に2240回登頂の言録をお持ちとのこと。最盛期は登り2時間、降りが1時間半で、1日に2回登頂もあるとのこと。
何ごとも10年も続ければ大体一人前になると教わった気もするが、40年とは凄いし、40年にしても凄いと思う。小生も山国信州の出身なので人並みに山好きではあるが、アルプスなど本格的な山は60歳を過ぎてからのこと。好きな山はやはり故郷長野市の飯縄山。都心に最も近い高尾山に飯縄山のご神体が祀られていることを知って、この高尾山も好きになり、双方の山には20数年の間に数回登ったものだ。
学生時代はスキーが好きで、志賀高原に魅せられて一生山で過ごしたいと思った時代もあったが、何のことは無い、現在はすっかり都会派。しかも山歩きは一昨年5月以来どこにも行っていない。但し墓は長野市郊外の見晴らしの良い山の中腹。ここにある先祖代々の墓に入れてもらいたいが、これも子供たち任せのことだ。
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