22歳で会社に入って40歳で大阪に転勤となった。東京には東芝、日立、三菱、ソニーがあり、大阪にも松下、サンヨー、早川のシャープがあって日本中の家庭に電気製品を届けるためにどの会社も活気に溢れていたし、社会もそれなりに活気があったような気がする。所謂<モノづくり日本>最盛期の昔話だ。未だ自家用車を買うには早かったかもしれぬが、どこの家庭にも当たり前にテレビ・冷蔵庫・洗濯機は揃い、やれ電子レンジとか湯沸かし器或いはシステムキッチン等が普及し始めた時期だった。
それが今はと言えば、何れも見る影もなく衰え、消え。次に出現した自家用車ブームも終わりを迎えようとしている。日産のブルーバードとトヨタのコロナの戦いはとっくの昔に終わり、大型のアメ車、ベンツとBMWと北欧のボルボなんかがちょっと高級感があったりしたが、これら嘗ての高級車も今は姿を消し、むしろありふれた小型自家用車。電動自転車や電動キックボードの方が存在感があるのかもしれぬ。元来日本人は器用なんだろうし、小学生の頃から家庭科で工作を勉強している。大工道具も研ぎ方から学んで中学生になれば誰もが何とか使いこなせたし、男子も含め針仕事もひと通りは学んでいる。
この教育方針が今でも維持されているかどうか知らぬが、最近はモノづくりがかなり怪しくなってきている。半世紀以上も前と現在ではモノづくり自体基本から違ってきている可能性も大いにあるだろう。確かに半導体なる電子部品がモノの中心に置かれる時代だ。素材を切り、削り、こ組み合わせを考えるのとは訳が違くかもしれぬ。とは言っても、モノは手で生み出すもの、頭だけでは産まれない。幼い頃から手に覚えさせることも大切かもしれぬ。実は小生、大の不器用。それでも懲りずに朝飯だけは自分で米を炊いて準備することを習慣にしていることが自慢。
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