2025年5月8日木曜日

米国の本質と取るべき他策

 何ごとによらず<過ぎる>ことは良くない。アメリカの短い歴史の中で、アメリカ人たちは先人を含めそれを繰り返してきた。典型的なことが領土の拡大、イギリスからの独立戦争勝利で独立を果たしたアメリカは当初13州で構成されていた。それが現在は50州の大国だ。経緯を詳しく書かないが、ルイジアナ州をフランスから買収したことは非難に当たらないかもしれぬが、その後は隣国メキシコと何度も戦争しながら南部の州を拡大していく。要するにアメリカの領土拡大主義は前世紀半ばまで続いて、ハワイ王朝を滅ぼしてハワイ州を加えたのは1959年とのこと。思わず嘘だろうと思ったがどうも本当らしい。

子供の頃から観ている映画の西部劇、100年ちょっと前でも原住民を悪者に仕立てて、白人には彼らを殺す権利があるような描き方で、占領地日本の青少年だから教育されてきた。つい最近までその路線での思考が続いていたが、最近アメリカ人の本質が徐々に見えるようなって考え方も大分変ってきている。アメリカの領土拡大欲望は20世紀から21世紀になっても相変わらずだ。要するに国家の本質かもしれぬ。日本も安政時代の蒸気船による脅しをかけられて横浜を開港せざるを得なかったように、その頃から領土拡張のターゲットにされ続け、80年前の終戦でその目標が半ば達成されて今日に至っているようなものだろう。

そういったことを考えれば、輸出の目玉になっている自動車や鉄鋼、アルミなどに藪から棒に高関税を吹っ掛けられたなんてことは大した問題としない方が良い。交渉で「何とか少し負けて、、」なんて頼むからアメリカは図に乗る一方だ。相手にせず対アメリカ輸出が減少することを前提に他策を考えるべきだ。アメリカの国力はGDPなる数字では世界一かもしれぬが、人口は高々3億人。世界に商機は他にいくらでもある。そろそろアメリカ一辺倒から脱却することも考慮した方が良い。

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