2024年3月23日土曜日

春未だ遠し

 日本銀行が長年続いた政策金利を引き上げたことで、後期高齢者への年金額が増えることもなければ、上がり続けている生活費が下がることもないだろう。しかし世の中には変化に敏感な人が多いようで、日経平均株価はバブル時代の最高値をあっさり更新している。この動きを主導しているのは勿論外資だろうが、動きに乗る日本人も少なくないだろう。何れにしても年金暮らしの年寄には関係がないが、社会の閉塞感が変わるかもしれぬので期待したい。

経済学者の中には失われた30年が40年へと続くと言う人もいるようだが、少なくとも大手企業は数十年ぶりの賃金引き上げに踏み切るとのこと。結構なことだが、我が現役時代と異なり、労働者の構成が正規非正規に大きく割れてる現在だ。格差が拡大することは避けられないのだろう。幸い現役時代に辛うじて年金保険料を払い続けることができたし、同額を払い込んでくれた経営者にも感謝している。お陰でこれから先、死ぬまで生活費の苦労をするような格差の下部に属さずに済みそうだ。

有り難いことに間違いないが、その下部に属してしまっている人も大勢いるだろう。若い人は努力次第で何とかなるかもしれぬが、高齢者で年金受給ができない人も少なくないだろう。毎日のように見かける建設現場で外国人と一緒に働く高齢者、或いはガードマン。現場が無い今日のような休日、何処でどのように過ごすのだろう?家族の事や過去の事を聞けても始まらない。聞けたところで何一つ手助けはできない。これが社会の現実なんだろう。

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