2024年3月5日火曜日

世間の見方

 暦の上で今日は啓蟄、冬眠していた虫が目覚めて巣ごもりから這い出すとされる日。だが人の年寄には未だ寒さも去りやらず、なかなか目覚めた気分にはなれないのが正直なところ。と言ってもいつまでも惰眠を貪るわけにもいかず、起き出した。今日は昨日の仮歯が48時間以上抜けずに口中に鎮座している。珍しく昼から夜まで他人と会う予定があるので後1日頑張ってくれると有り難いが、どうなることやらだ。

昨日歯医者に行きがてら途中の書店で立ち読みした本が少し気になっている。危うく購入しそうになったが、踏みとどまった。書名は「暇と退屈の倫理学」著者国分功一郎、著者は今そこそこ売れている若い哲学者のようだ。暇は存分にあるが、退屈は余り感じない性格なので逆に気になったと思う。暇は物理的時間の問題、退屈は心理学的問題でと思うが、それを結びつけて理屈をこねてもあまり面白くないと考えるのは少しひねくれているかもしれぬ。

本に巻かれた帯の宣伝文句に<いま東大生京大生に最も読まれている>とあったように思う。今の大学生がそんなに暇しているとも思えない。むしろ多すぎる情報の波に襲われて狼狽えてしまってるのではなかろうか。むしろ今朝の<日刊ゲンダイ>に掲載された「将来つきたい職業」の方が余程リアルさを感じた。元ネタは学研教育総合研究所が2月27日に公開した「小学生白書Web版」(2023年10月調査)とのこと。

将来つきたい職業の全体ランキングは「パティシエ(ケーキ屋)」がトップで、2位「YouTuberなどのネット配信者」、3位が「警察官」、4位「その他スポーツ選手(野球、サッカー、水泳以外)」という結果に。そして「看護師」は前回調査の22位から5位と、順位を大きく上げているのだ。詳細は省くが、現代は小学生たちでさえ資格職・技術職を選びたがるとのこと。ある意味、我々の幼少期を思うと世知辛いと言うか、しっかりしてるとも言える。世間の見方は兎に角様々だ。日本の株価急上昇一つとっても同じことだろう。

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