2023年12月1日金曜日

読後感「安倍晋三vs日刊ゲンダイ」小塚かおる著

 著者は日刊ゲンダイの現役第一編集局長。副題に<「強権政治」との10年戦争>と謳っている。先日さいたま市での飲み会で友人が「面白いから」と薦めてくれて、本自体を譲ってくれた。実はこの友人の友人を介して著者と直接合わせてもらったこともある。日刊ゲンダイを毎日購読してるわけでもないが、新聞売り場の褌広告を見るだけでも楽しくなる。このブログでも何度も取り上げてきたが、理由は2018年3月17日のブログに書いた記事に象徴されるだろう。

当日のブログタイトルが<モラルの底が抜けた国>で、<昨年のことなのでうろ覚えだが、ある英国人ジャーナリストが次のように言ったそうだ。「日本で唯一のクオリティーペーパーは<日刊ゲンダイ>である。」>と書いている。この記事は比較的新しいが、もっと以前から大マスコミでは得られない情報源として注目していたことは間違いない。本書は10月30日初版発行だが、書店では気が付かなかった。

表紙の見返しに書かれた宣伝文を以て感想に替えたい。曰く『アベノミクス、安保法制、「モリ・カケ・桜」ー憲政史上最長政権の大罪を徹底検証する。これが歴史法定の最終報告書!』内容的には以下の6章で構成されている。

1.失敗したアベノミクス

2.戦争を『身近なもの』にした大罪

3.破壊された民主主義の根幹

4.社会「分断」の冷酷

5.失われた自民党の矜持

6.メディアを壊したのは誰か

どこも簡明で解りやすい。ボケ老人には最適だ。特に興味深かったのが社会問題化した安倍氏の国葬関連で、村上誠一郎議員が処分を受けた問題が取り上げられている。村上氏は『「国賊」を「国賊」と呼ぶのは当たり前だろう』と言って大臣の職を解かれたが、党秩序からすれば当然だろうが、著者は言論を封殺する自民党を糾弾している。

何れにせよ、現在の自民党執行部からすれば許せない書物だろう。

2 件のコメント:

呑兵衛あな さんのコメント...

ネット版の日刊ゲンダイです。
https://www.nikkan-gendai.com/

senkawa爺 さんのコメント...

呑兵衛あなさん
いつもご教示ありがとうございます。