2023年9月4日月曜日

偉業達成

 本当に久しぶりで涼しい朝、日中も30度前後で推移するとのこと。とてもホッとしたついでに朝一番から難事業に取り組んだ。この夏ずっと履き続けていた半ズボンのボタンが昨日取れてしまった。これはもう大分前登山用具店で購入したかなりしっかりした誂え品。その一番上のボタンが緩み始めていたのが気にはなっていたが、ついにアウトになってしまった。家内が逝ってもう6年目だと思うが、修理を頼む人が居ないので、家内の遺品の裁縫箱を持ち出して挑戦した。

最初から予想はしていたが、針に糸を通せるか否かが最大の難関。家内だって亡くなる直前は老眼鏡を使用していたのだから、こちらもハズキルーペか何か使えばなんとかなるだろうと思ったが、眼鏡の使用では木綿糸を通すことは不可能。世の中のご老人はどうしてるかと不思議に思いなが10分以上悪戦苦闘。も一度冷静になって裁縫箱をひっくり返しているうちに、糸切りバサミの近くに何やら不思議な道具を発見。ニクロム線くらいの細い針金に平べったいタグが付いていて、書かれているのはイラストに英語の説明。どうやら針の糸通しの道具らしい。

英語は苦手なので、イラストだけを頼りに糸通しに成功。思わず「ヤッタ!」と声を上げてしまった。後は小学生時代の家庭科授業で習った針仕事。直径1.5センチで4つ穴の大型ボタン。ベルトの下になるが厚地でもあり、適当な緩みをもたせる必要もあるので、ワイシャツのボタンのようにあまりきつく止める訳にはいかない。夏だけであるが、今年の夏は長い。多分百日は超えただろう。購入してから一度も付け替えはしていないので、着脱回数は千回を超えるかもしれぬ。昨日の経年劣化ではないが、脱落も已むを得まい。針箱を取り出してから仕舞う迄たっぷり45分間は掛かったと思う。

もとから手先は余り器用ではなかったが、この歳になってからだがら偉業と言える。今の小学校で家庭科の授業がどうなってるか知らぬが、裁縫の基礎ぐらいは男女共にしっかり教えたほうが良いと思うが、現実は分からない。

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