2023年8月8日火曜日

限界点

 誰も同じだと思うが、自分の実力はなかなか自覚しにくいものだ。個人の力をぶつけ合う競技に人生を掛けるプロの選手でさえ、少しでも頂点に近づくため日夜練習を重ねるのだろう。ましてやボケ老人の囲碁なんかについては言うまでもない。昨日のブログでも書いたが、昨日は月1回の指導碁を受ける日だった。毎度参考になるアドバイスを受けるが、昨日は余程日が良かったのだろう、珍しく褒められた。もう何百回と指導されていると思うが、先生が「これまでで一番良く打てました。もし来月も同じように打てたら、現在の5子局を1子減らして4子局にしましょう。」

これが実現すれば、これまで幼稚園から大学まで5回の卒業証書を貰っているが、比べ物にならぬほど嬉しいことだ。調子づいて帰宅し、早速ネット碁に挑戦してみたが、3連敗を喫した。やはり世の中はそんなに甘くはない。生きて4子局が実現できるかどうかは相当怪しいものだ。なんだかんだ言っても先生が褒めてくれたのだから、体力知力が劣化する中で、精進の結果が少しでもでた証拠。ここに囲碁はやはり素晴らしさがある。

一方で劣化が止まらないのが日本の政治。政治家諸氏のご粗末さもさることながら、これを監視するマスコミの責任のほうが寧ろ大きいかもしれぬ。と言うのは昨夜NHKBS1で観た「独占告白渡邉恒雄:戦後政治はこうしてつくられた」昭和編なる番組、ナベツネさんは既に故人だから相当前の作品だと思う。ナベツネさんに限らず、新聞記者稼業の人は皆一癖も二癖もある曲者揃いだから、彼の告白をまともに受けるつもりもないが、彼が指摘する所の最近のマスコミ事情。

即ち、「政府はどうしても国民に嘘をついたり、不都合な事実を隠蔽することが多い。これを手段を厭わず暴くのが記者の役目だ。その心意気が最近のマスコミには全く感じられない。」との発言(毎日新聞で同時代に活躍した西山太吉記者の弁護人として)。これは全く同感だが、ガックリ来たのが解説者として登場した未だ現役の政治評論家の御厨貴氏。彼がナベツネさんを褒めたことに異論を唱えたくないが、これが出来たのはナベツネさんだからであって、他人には真似できない。と属人的行為に置き換えてしまったこと。

御厨氏には真似できなくても、新聞記者には東京新聞の望月衣塑子氏もいるし、赤旗の記者もいるだろう。このあたりが国営放送NHKの限界かもしれぬ。

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