2023年6月8日木曜日

文明の儚さ

 日夜あちらこちらで利便性が追求されて、世の中がものすごいスピードで替わっていく。その変化についていくのは困難だ。明日何が起きようと不思議はない。物心ついてから既に70有余年、歩んできた周辺を思ってもその変化は余りに大きい。仏教では現世、即ち現在が史上最悪の時期と訓えるそうだが、なんとなく分かるような気がする。

そこで栄華を極めている現代文明ではなく、過去の文明について少し考えてみた。小学生の頃から世界の文明発祥の地は大河の流域、アフリカのナイル川、現在ではイラクあたりが中心らしいがメソポタミア平原のチグリス・ユーフラテス川、インドのインダス川、中国の黄河の流域がそれと教わったように記憶する。

古代文明は他に南米にもありそうだし、中国も揚子江流域だってなんて言ってるから先に上げた四地域に限ったことではないかもしれぬ。それは措いても人間は生き物だから水が必要であるのはほぼ間違い無さそうだ。しかし、この四大地域は現在殆どが砂漠化している。砂漠化の原因も、羊が草を食い尽くしてしまったとか諸説あって、はっきりしないが砂漠のなかに遺構が多く見いだせるのも事実。今週ウクライナの大河ドニエプル川に設置された大規模なダムが破壊されて巨大なダム湖が決壊。

下流地域の被害は勿論、ダム湖に依って維持されてきた利水が一気に崩壊するから、この水に頼ってきた人間が生き物としての存在を危うくされることになるだろう。そう考えると、古代文明の消滅も戦争が原因で、何らかの理由で水の供給が不可能になったと考える方が簡単だ。

日本では政府が音頭を取って生成AIの利用を検討すると言っている。利便性ばかりに目を奪われると碌なことにならないように思ったりするが、取り越し苦労かもしれぬ。

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