2023年1月10日火曜日

DX教育と年齢差

 タイトル「DX教育」は今朝の日経デジタルから借用した。「DX教育」と書いてもDXの意味がそもそもよく理解できていない。記事は三井化学を取り上げている。同社は国内でも有数の総合化学メーカー。理系の会社は全く無縁だったので、何を生産してるかも定かでない。しかし昨今は衣類や建材は勿論だが、レジャー用品の殆どは化学合成され他製品で溢れている。大学卒業時の就職先でも三井系の東洋レーヨンが、当時の初任給トップに位置してたこと明確に記憶している。知ってるのはそういったさもしい事だけで、三井化学の実態は何も知らない。

記事には次のように書かれている。「三井化学は役員を含む国内グループ会社の全社員約1万1000人を対象にDX(デジタルトランスフォーメーション)教育に取り組む。教育を中心にDXの関連投資で2030年度までに1000億円を投じる。化学業界は人工知能(AI)などデジタル技術で新素材を効率よく探す技術革新の時代を迎えている。教育に手厚く投資し、自前で高い専門性を備える人材を育てる。」今の時代は理系の会社に限らず、AIを駆使して市場分析をする事ができる社員が必須のようだ。

一昔前までは、社内研修と言えば講師を招いてご高説を拝聴するのが普通だったと思うが、今はそれでは澄まず、社員自らコンピュータを駆使して市場の見通しを見つける時代になってるようだ。三井化学では1000億円を投じて、このような専門家を200人弱養成したいらしい。それはそれで分からぬでもない。しかしここで登場してきたAIなる新技術。これも流行りで、囲碁や将棋の世界でも大流行。

しかし昨日、将棋の王将戦七番勝負の第一戦で気鋭の新人藤井聡太王将(20歳)に敗れた羽生善治挑戦者(52歳)の言葉が胸を打つ。曰く「「将棋を究める作業で言えば、人間が一生でできる将棋はたかが知れている。大きいPCを使ったら一日くらいで、一生分のシミュレーションができちゃう(笑)。だから、何のためにやってるのかなって。局面について考えていると、必然的にそういうことを考えるんですよ。(思いついた手が)これ、AIで検索済みなんだろうなとか、AIの枠組みに入ってるんだろうなとか。またすぐその外側をふらふらしてみて、どこに行けばいいんだろうって(笑)」

羽生氏はもちろんAIも研究した上でだろうが「人間だから見つけられて、AIには見つけられない場所」を探してるとのこと。

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