2021年12月2日木曜日

子供じみた大国

 今年の正月も年賀行事が少ない特別な正月だったが、来年の正月も同様になりそうだ。

現状ではコロナ新規感染者数は過去最低の水準にある。ところが先月末以来南アフリカに端を発した新たな変異ウィルス(オミクロン株)が世界に拡散し、ついに日本でも感染者が確認されてしまった。この騒動を受け政府は国民のためを思ってだろうが、コロナの新規感染者数が減っている現状に鑑み解除した都道府県をまたぐ旅行制限を出来るだけ失効させない代わりに、海外からの入国を厳しくし始めている。

新たな病原菌に対して水際での撃退に迅速に着手するのは褒められるべきことだ。しかしオミクロン株が既に国内で相当蔓延し始めているとすれば、現在国内で行われている制限解除の方向が仇になりかねない。我が家の一族は比較的慎重な様子だが、このところ街で見ていると、JRのみどりの窓口は結構行列が出来るようになってきている。年末年始の旅行シーズン間近だから当然だが、専門家が来月中旬以降に来るのではと予言している第6波が小規模で済むことを祈りたい。

世界中がオミクロン株を心配する中で再来月開催が予定されている北京冬季オリンピック。中国は開催できると強気だし、政治と無関係であるべきともされるイベントだが、もろに政治の影響でアメリカから外交ボイコットなる聞き慣れない言葉が発出された。即ち選手団は派遣するが政府関係者は出席しないとのこと。これに対抗して取った中国の態度がこれ又子供じみたこと。外交ボイコットを目論むような国には招待状を発送しない、とのこと。

アメリカは勿論だが、中国にしても今や堂々たる大国、何でこんなに角突き合わせなくてはならぬか。小国日本の小市民の一人として本当に悲しくなる。更に今朝の報道に依れば、EUが中国の一帯一路戦略に対抗して、途上故国に対して「グローバル・ゲートウェー」と名付けた38兆円のインフラ投資をすると発表したとのこと。途上国支援はどこの国が行おうと悪いことではないが、環境破壊が進むことだけは間違いない。

途上国支援とか投資とか大国は言っても所詮は綺麗事、自らの権益利益を追求するに他ならない。結果途上国に確実にもたらされるものが、環境破壊の他にやむを得ないことかも知れぬが格差の拡大がある。我が国にはそこまで大それた発想は無いが、分断されつつある世界の中でアメリカ一辺倒が当たり前になっていくのが何とも悲しいことだ。

0 件のコメント: