2021年9月29日水曜日

思わぬ落とし穴

 季節につきものだから仕方ないが、台風が関東に接近中とのことで昨日からテレビはずっと騒いでいる。その割には少なくとも都内では台風の気配は殆ど感じず厳しい残暑が続いている。それとは全く関係無いだろうが、世界も日本も経済の先行きが大分おかしいみたいだ。先ず大きいのは中国のこと、不動産大手の恒大集団の経営不安が国内外に如何程の影響を及ぼすか知らぬが、昨夜の報道からはエネルギー不足が大きく報じられている。

何でも、政府の温室効果ガス切り下げ政策の影響を受けて、石炭の産出量が激減、価格高騰の影響で石炭火力発電量不足が起きて東北方面で深刻な電力不足が起きているらしい。この影響は一般家庭のみならず産業界にも深刻で日本を含む多くの海外企業が大巾な減産に追い込まれているとのこと。中国の石炭火力はエネルギー供給の60%を占めているのが現状でありながら、一方で習主席は中国のCO2排出について、2030年までにピークを迎え、60年までに実質ゼロにするということを昨年来示している。

半ば国際的なこの公約が、絵に描いた餅のようなものでありながら、習政権は強引にその目標実現を現実化しようとしているのだろうが、結果がこんな悲劇を生んでいることをどのように判断し、辻褄を合わせるのだろう?他国のことながら大いに気になり始めた。似たようなことが欧州にも見られる。イギリスのガソリン不足問題だ。目下何かと支持率の低下に悩むジョンソン政権は、本件は些細な問題で、軍隊の協力も得てすぐ解決するから、と国民に呼びかけてるらしい。

しかし事がそんなに簡単に収まるか否かは今のところ不透明な状態だ。何故ならこれも遠因が先年実施されたブレグジット(EU離脱)にある故だ。意外な因縁となるが、EUメンバーだった時代にガソリンを運んでいた大型トレーラーのドライバーが英国から居なくなったため、ガソリンの運搬に支障が生じたことが原因らしい。佐川急便やヤマト運輸等、我々も日常的に様々な運送業のお世話になっているが、大型トレーラーのドライバーはどこの国でもそんなに沢山は居ないのだろう。

産業や経済は思わぬところに落とし穴があるものだ。今回は落とし穴かとの推測でエネルギー問題を取り上げてみた。エネルギー問題は何もこの2国に留まらない。知る限りでも欧州にもあり、アメリカやロシアにもあるかもしれない。まして日本に於いても原発をどうするかは大きな問題だ。今日たまたま電気とガスの9月分引き落とし金額が送られてきた。合計10620円也。これが安いか否かであるが、8月分は8420円だから未だ暖房を使っていないのに大分高くなっている。ちょっと不思議だが気を引き締める必要がありそうだ。

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