2021年9月28日火曜日

いい気なものだ

 関係の無い小生なんかにはただ騒がしいだけの自民党総裁選挙、オリンピックの騒ぎ以上に迷惑以外の何物でもなかった。やっとこれも今日で終わるらしい。国民の1%にも満たない党員とやらを対象にしたこの馬鹿騒ぎのお陰で、自民党の支持率が回復して、次回総選挙はひとまず安心と大半の現職議員が胸を撫で下ろしているとマスコミは報じている。選挙の結果は誰が当たりくじになろうとあまり関係無いらしい。僅か1年ほどで首相が二人国民の支持を失って退陣せざるを得なかった政党が3人目の首相を出せるとなれば喜ぶのも当然かも知れぬ。

これを見て思うのは、日本は果たして民主主義国家と言えるかどうかだ。専制国家か?と問われればそうでも無さそうだが、民意が正確に反映されてるとは言い難いのではないか。民意が反映されにくい理由は幾つかある。一つは政権に依って情報が恣意的に歪められて一般市民に届かないことだ。これはマスコミにも大きな責任がある。マスコミの中には政権に依るこの問題を時折指摘する向きもあるが、殆ど全てが一過性であって、徹底追及の信念で追いかける姿勢は見ることが出来ない。

もう一点は、国の形となっている三権分立が機能していないことにある。司法、立法、行政の間に立つべき壁の存在が曖昧で、国権の最高機関とされる立法府の機能が極めて脆弱になっていることだ。ここは国民から投票に依って選ばれた人達に依る議論の場でありながら、議論の内容が極めて形式的であるのは仕方ないとしても、内容の希薄さは覆い隠すことが出来ないほど劣化している筈だ。筈だとしたのは歴史に残りそうな演説を聞いたことがないからかもしれない。

歴史に残るかどうか分からないが、耳に残っているの田中角栄氏とか浅沼稲次郎氏とか春日一幸氏といった時代の政治家の声のみだ。残念なのはこちらがあまりに無知蒙昧だったので、彼らが話した内容を全く記憶してない。最近20年くらいはようやく物心がついて少し内容を消化するようになったが、政治家自身が内容を自分のものとして訴えてくるように感じた演説は少ない。政治家の出す音(とても言論と言えず)が殆ど芸能人の発する声と同様、国民に媚びてるように感じられる。

第三点はより大きな問題と言えるが、アメリカによる占領政策が続いてる問題。これが戦後社会の根幹にあって、日本の全ての規範が損なわれているのかもしれぬ。日本人が米英を主たる敵として戦争し、しかも負けたにも関わらず豊かになれたのはアメリカのお陰であるのは確かかもしれぬ。だからと言って日米関係がこのままであれば、我が子孫は永遠に救われず奴隷状態のままだ。この関係打破を問題視しない政治家もマスコミも真の値打ちは無いに等しい。

0 件のコメント: