2021年3月5日金曜日

ボランティア活動

 自慢にはならないが生まれてこの方、所謂ボランティア、社会奉仕活動に参加したことが一度もない。報道では何か大きな災害が発生すると必ず、自然発生的に災害復旧の手助けのために駆けつける人が沢山いらっしゃる。10年前の東北大震災の時は、かなり長期間タレントなども入り混じって多くの人が思い思いの場所に駆けつけた様子を何度も目にしたものだ。このような行動に出る人には大いに敬意を払う必要があるだろう。

更に、このような事態にテレビで盛んに呼びかけられる募金があるが、これにも一度も応じた記憶がない。社会と言えば知らない人の集合体と思っているので、見知らぬ人のために時間とお金を割くほど暇でもないし、経済的余裕も無いと思っているからだ。ただ町内会で毎年秋に回ってくる赤い羽根募金だけはしているが、見方によっては相当ケチな爺ということになるかもしれぬ。どうしてそうなったか理由ははっきりしない。幼い頃育てられた祖母も両親も、それなりに社会への奉仕はしていた。

祖母は元来愛国婦人会に所属して社会奉仕は積極的に行っていたし、母も大学婦人協会と言う組織を通じて同様の活動をしていた。未だに記憶していることに、松本在住時代に少年刑務所の慰問に同行したことがある。息子である私に余り語ったこともないような調子で受刑者に語りかけていて不思議な気がしたものだ。ただ、その母も自分の子供達のPTA活動には殆ど参加しなかった。代わりに祖母と家内は教育熱心で、子や孫が通う学校の校長先生からは煙たがられていた可能性もある。

父は普段社会奉仕に熱心だったとは言えないが、相当大きくなった頃だから昭和30年代初めころだったか、何かの褒章を受章した際に故郷の北塩尻小学校に10万円を寄付して「小林(我家の姓)文庫」を作った。このことはこちらがリタイアしてから田舎の従兄弟と近くの知り合いの家に立ち寄った際、話題になったので驚いたことがあった。従って、こちらはとんでもない不肖の息子であり孫でもある。

こんな不名誉な話を書いたのは今朝観たテレビの影響。異なる番組が2件、同じように海外のボランティア活動を取り上げたからだ。一つはロシアの放送で、プーチン大統領がクレムリンにコロナ対策に協力している青年男女20数人を招き懇談したニュース。プーチン大統領が見たこともない笑顔を浮かべて「皆さんお陰でコロナもやっと沈静化に向かい始めた。」と感謝を述べていた。

もう一つはニューヨークからのレポート。こちらは低所得者層が密集しているブロンクス地区のボランティアのレポート。ネット環境はおろか英語もままならないお年寄りの家を1軒ずつ回ってワクチン接種をサポートし、その日は1日で130人かを接種まで持ち込んでいる。公的な支援にはどうして目が届かないことが発生しがちだ。その隙間を埋めるのがボランティアだろうが、アメリカにせよロシアにしても政府なりが経済的バックアップもしているようだ。

2 件のコメント:

村松 光 さんのコメント...

こんにちは。先日コメントを投稿しようと思いましたが、不具合でした。
再度挑戦してみますが、パソコン音痴でございます。

村松 光 さんのコメント...

本日は大丈夫のようです。懐かしい皆様のことが取り上げられていました。
伯父様が本を贈られたことは伯母様から聞いておりました。さすが考えることが高尚だと感心しましたよ。祖母のことはやはり女傑のイメージです。