2020年12月8日火曜日

雑感「開戦の日」

 昭和15年生まれだから、記憶に残るところは精々20年の終戦の日頃からしか無い。教育を受け始めたのが更に2年後からだから、誕生する前の日本近代史は殆ど知らないに等しい。ただ誕生翌年の今日12月8日に、日本が対米英蘭(だったかな)に向け宣戦布告を発したことだけは知っている。それから80年余りの歳月を経た今日思うのは何も知らずに来た日本近代史のことだ。

昭和15年は西暦1940年、明治時代が幕を開けたのが1868年だから明治元年から小生が誕生するまでの時間は72年、既に年齢より短くなってしまった。今朝の朝日新聞には真珠湾攻撃に参加した102歳の方のコメントが掲載されている。真珠湾攻撃についても新たな事実を知ることになったが、それ以前の大正時代や昭和初期のことを知らなすぎると痛感している。日本人は何故大陸で長年戦争を続けていたのだろう?

近代史の専門家に尋ねれば簡単に教えてもらえるのかもしれぬ。明治大正そして昭和の初期時代、我が国は貧しかったかもしれぬが、多民族が居住する大陸に攻め込んでまで領土拡大の必要性は何処から来たのかが知りたい。最初に朝鮮半島や台湾を、やがては大陸の内部に浸透して領土は拡大したようにも見えるが、ロシア時代のロシアとはそこそこ勝った戦もあるが、ソ連時代になるともうボロ負け。大陸での戦も相手が複雑過ぎて結局誰にも勝てなかったようなものではなかろうか。

国内的には戦争ではなく事変だなんてごまかして国民を騙し続けても、軍を投入しているのだから戦争そのものだ。今の政府も国民を騙すことに関しては、当時の政府に引けを取らない。政府は代わるたびに成長してほしいが、99代にしてなお成長を期し難いとは情けない限り。国民が内閣を作っているのだから、国民性によほど問題があるのかもしれない。

毎年12月8日には先の大戦に関して思いを書いてるはずだが、昨年は8日の記述が無くて9日に「開戦の日:昨日のことではあるけど忘れてはならないこと。あったことを無かった事にしてはいけない。」とだけ書いてあり、一昨年は戦争に散った先人に思いを馳せている。平和な時代にボーッと生きた年寄りには子や孫に伝えるべき話が見つからない。

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