2020年8月24日月曜日

NHKの番組

 昨日と今日は大分凌ぎやすくなってきた気がする。未だ油断はできないだろうが、少なくとも就寝時にエアコンを付け放してたら夜中に寒気がして起きてしまった。今月は在宅時間が長いのでNHKスペシャルで海軍艦船に関する番組を立て続けに3本も観てしまった。2016年12月放送の「戦艦武蔵の最期 ~映像解析 知られざる“真実”~」・2020年1月放送「幻の巨大空母“信濃”~乗組員が語る 大和型“不沈艦”の悲劇~」・2020年7月放送「「少年たちの連合艦隊?“幸運艦”雪風の戦争?」

観ての感想は「なんて馬鹿な戦争をしたものか」の一言に尽きる。しかし現役時代に少しとは言えテレビ番組の制作に関わった経験からして、やはりNHKのドキュメンタリー制作能力には脱帽せざるを得ない。日本の制作プロダクションが民間放送からドキュメンタリー制作を受注するためには先ず企画書提出が絶対要件。企画書と資料を整えて局のプロデューサーに提出して認められたら、後は予算の折衝があり、続いて大体の放送予定日も決められる。海外ロケを含むかなり大型の企画でも、予算が5千万円を超えることは珍しいだろう。

自分がいた弱小プロダクションであれば、2千万円の作品を受注できれば大喜びだった。番組制作の手順としてはNHKも民放も大差ないだ筈で、NHKでも予算の制約もあるだろうし、外部のプロダクションやフリーのリサーチャー等など外部スタッフが大勢関わっているに違いない。大きな違いはそのスケールの差にある。特に外国の公文書館との交渉や、敵国であったアメリカ人兵士やその遺族探しや取材、これに関わる人材や時間は膨大なものがあるだろう。

更に民放に真似ができそうにないことは、記録映像のコンピュータに依る解析から進み、アニメ化する技術。軍艦の模型一つ製作するにも莫大な費用が投じられた筈だ。古い音声や映像の復元技術も、専門の研究所を持つNHKならではものであり、残念ながら民放では何年経っても真似できそうにない。普段ニュース報道や政治討論番組を観ながら、なんて下らない報道をするのか、高い視聴料を取りやがって政権ヨイショばかりとはとんでもない組織だと思っているが、こういった作品を見せられると、存在意義を認める必要もあるかななんて思ったりして。

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