2020年6月23日火曜日

一強の末路

マスコミ界に多数存在している安倍政権応援団筆頭は、時事通信社特別解説員と自称していた田崎史郎氏と言っても過言ではなかろう。昨夜彼が出演するBSフジ「プライムニュース」を観て、安倍政権が完全に詰んで(袋小路に追い詰められた)しまったと思った。話題は国会が終了して今後の政治日程と政局について。もう一人の評論家鈴木哲夫氏と評論家と言えなくもない野党応援団の政治学者山口二郎氏との鼎談である。

この中で田崎氏がいろいろ口にした中で印象に残っているのが次の二点「安倍氏は四選をしない(されない)と決めている。将来像を他人に託す人間には選挙を打つ資格は無い。」「後継に影響力を残すことを望んでいて、当初岸田氏と思っていたが、最近岸田氏にはにその力が無いことに不安を感じ始めている。」田崎氏もここに至れば自分の解説者としての立場を重視して本音を吐いたかもしれぬ。この番組の直前に放送されたBS-TBS「報道1930」では野党政治家3人が出演していて、やはりこの秋の総選挙が話題になっていた

安倍氏の総裁任期は来年の9月だそうだ。安倍氏とすれば、それまでにもう一度総選挙に打って出て一花咲かせたい気持ちは山々だろう。しかし来年に入ってからでは何が起きるか分からないから遅すぎ、年内と言っても政治日程的に10月しか考えられないらしい。これが常識で、野党は一応警戒してはいるようだが、先ず無理だろうと睨んでいるらしい。マスコミの話題がここまで来ると、もう安倍氏は完全なレイムダック、所謂死に体でまともな政治は何も出来ない筈。

活発に動き出している検察の動きをどこで食い止めるかに注力することくらいしか出来ないのではなかろうか。まともな神経なら「首相を辞めて次の選挙には出ないから勘弁してくれ。」で手を打ってくれと頼むぐらいが精々だと思うが、元からまともじゃないから何を考えているかは分からない。どっちにしても安倍氏は終わったので、マスコミ的には次なる首相関係の話題が増えていくことだろう。自民党内の陣笠諸氏は誰を担ぐべきか悩ましいに違いない。

順当に考えれば石破氏ということになるが、彼に関する党内の反発は意外に強いらしく、手続き的にすんなり行くかどうか、障害も幾つかあるようだ。かと言って枝野氏にも野党を纏めきる力は感じられない。安倍氏は既に8年首相の座にいたそうで、これほど長く居座って何もなし得なかったのも珍しいらしい。否、特定の人間には極めて有意義な政権だったと言えるだろう。例えばパソナの竹中平蔵氏、オリックスの宮内義彦氏に代表される一部のお金持ちにとっては。

政権は1年を待たず潰れるだろうが、日本の混乱は続くのだろう。

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