2020年4月16日木曜日

科学者の意見

今朝のテレビ朝日「羽鳥慎一のモーニングショー」に出演したノーベル(生理学・医学)賞受賞の本庶佑博士が分かりやすい解説をしてくれた。冒頭に言われたのが「現在連日マスコミから流される感染者や死亡者の数字には何の意味もない」こと。コロナウィルスはチョットやソットで退治できる相手ではないから長期戦を覚悟すべきこと。早急にすべき対処は、忍者と同じで何処にいるか分からない敵の所在を、検査数を増やして絞り込むことが肝要等々。これは同じく京大の山中伸弥博士はもちろんだが、民間テレビ局や野党なんかが2ヶ月間ずっと言い続けてきたことだ。

流石に一流の科学者の話は簡潔で理にかなっている。今月に入ると、東京ベースで言えば市区町村の自治体や大学病院などが政府に先んじる形で独自策を講じて、保健所でブロックされているPCR検査の障壁を乗り越える策を打ち出し始めたし、市中のクリニックでも、検査無しのCTスキャンだけで独自に新型コロナウィルスに依る肺炎と診断を下して治療に当たる例も先のテレビで紹介されていた。厚生官僚と感染症学会一部の医師の都合だけに合わせて、千人当たり1人の検査でお茶を濁せるほど感染の拡大が甘いものでないことが明らかになりつつある。

政権中枢部が、官僚の思い込みで選んだ一部人間の意見だけに従って進めている政策の脆弱性が露呈し、政権が揺らぎ始めている。彼らも近く路線変更を余儀なくされるだろうが、手遅れだろう。在野の大勢の科学者が感染者数分からないが、発表されている人数の10倍は下らなだろうと言っている。テレビ朝日の玉川徹氏に依れば、毎年インフルエンザの罹患者数は約1千万人、そして死亡者は約1万人の0.1%。新型コロナの死亡率は世界平均2.2%と強力らしい。

本庶博士や山中博士が強調するのは長期戦の覚悟だ。本庶博士曰く「ウィルスの撲滅は不可能だから、ワクチン開発もあまり期待できない。」毎年秋には几帳面にインフルエンザワクチンを大枚を払って打っている身としては些か辛いお言葉だが、たしかに毎年打っているのは、今年の新型に対向しうるか否か半分疑ったほうが良いかも知れぬ。話が逸れてしまった。

何れにせよ、ウィルス騒動でこれまで隠されてきた政権中枢のいい加減さが露呈し始めた。この騒ぎの中で年金法改正なんてとんでもない法案の成立を図ったりしている政府だが、コロナの経済対策で足元の自民党内や公明党からの批判が強まってきたようだ。野党やマスコミが騒いだくらいでは歯牙にも掛けずに済んだが、足元に火がついてしまった今後どう捌くのだろう。

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