2020年1月7日火曜日

電波芸者

アメリカ大統領トランプ氏の命令に端を発した中東での混乱は、断片的な報道からの想像を余儀なくされている小生には想像不可能だ。恐らくは大多数の日本人には同様でないかと思う。この先何が起きるか起きないか、考えても無駄なことだ。しかし、今年のオリンピックが無事開催できるかどうかが心配だ。フェニキアの古代遺跡を観たいなんて欲は昔から無いが、たまたま昨年パスポートを取得したので、今年もチャンスが有れば海外旅行も良いかなと思ったりしていたところ、やはり少なくとも年内の海外旅行など考えないほうが無難だろう。

海外旅行大好き人間の首相閣下はどう考えているか知らぬが、自衛隊員の中東派遣を考え直す気はないらしい。そのことは善しとしても、自衛隊の元大幹部がテレビに出演してもっともらしい話をするのはとても頂けない。自衛隊員は言うなら軍人武人の端くれ、電波芸者よろしく己の経験知識だけから他国の指導者の深層心理に立ち入り、ああでもないこうでもないと知ったような事を言うのは所謂ゲスの勘ぐりでみっともないことだ。

元々自衛隊員で政治家に身をやつしている森本敏氏(現拓大総長)中谷元氏(衆院議員)佐藤正久氏(外務副大臣)は観ていて余り愉快でないが、芸者の真似事も職業柄仕方ないと思っていた。ところが最近はこれに加えつい昨年3月まで現役の統合幕僚長河野克俊氏がこれに加わり、頻繁にテレビに登場している。統合幕僚長とは陸海空自衛隊実戦部隊の頂点にいた人物。そりゃ庶民が知らない情報を背負いきれないほど持っていらっしゃるのはよく分かる。

まさかそれを売りにしてテレビのお座敷に売り込んだ訳でもなかろうが、昨夜もテレビを観て、そう取られても仕方ないように感じた。まさか生活に窮している訳でもあるまいに、君も選挙にでも出たいのか?昔から武人は生産的仕事に一切しないで食うに困らない地位を保証される代わりに、一旦緩急ある時に国の命令に従い命を捨てるだけで、余計なことを一切言わないとしたものだろう。

自衛隊の幹部教育が何を教えているか実態は知らぬが、根本的な何かが欠落しているように思う。

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