2019年12月14日土曜日

集団ヒステリー

先ず「ヒステリー」 である。子供のギャー泣きやこれを叱る母親の甲高いし怒り声などで何となく分かっているつもりではあるが、念の為調べてみた。「1.精神病質の一種。満たされぬ欲求の反応として、種々の精神的・肉体的症状を起こす。症状が大げさで演技的色彩を持つ。2.俗に、病的に興奮して感情を統制できず、激しく泣いたり怒ったりする状態。」と書かれていた。

こんな下らないことを調べて理由は、昨日の英国総選挙結果報道をテレビで観たからだ。本論と関係無いが、兼ねて不思議に思っていたことが勘違いであったことが分かったので告白しておこう。英国は日本人からすると民主主義の見本みたいに言われ、政権交代可能な2大政党に依る国会運営がなされているとずっと思っていた。これまでにも英国総選挙報道はあった筈だが、関心が無かったのだろう気が付かなかったが、政党が沢山ある。中でもスコットランド民族党なんて地域政党は鈴木宗男氏の北海道の何とか党以上に強そうだ。

余談はさて措き、歴史的勝利を収めたジョンソン氏率いる保守党の祝賀会風景についてだ。選挙に勝利した会場はどこの国でも高揚感に溢れるのは当たり前のことだ。ただ違うのは高揚感がどのように発露されるかにある。我が国の場合は与野党問わず、支援者の「バンザイ」三唱と相場が決まっている。これは長年培われた習慣で今更変えろというのは無理だろう。人によっては候補者も一緒に「バンザイ」を唱えているのを見るが、これは如何なものだろうか?

どうでもいいが、候補者の答礼もほぼ「皆さんのためにがんばります」とパターン化されてそれを超える話は余り聞かない。英国には残念ながら「バンザイ」のような集団的雄叫びは無いらしい。いきなり当選者の挨拶から始まるのが普通みたいだ。ジョンソン氏も最初は燥いで「ブレグジット」が支持されたこと喜んでみせたが、直ぐに40%を超す国民が不支持だったことに触れ、反対者への理解を求める努力を述べていた。

同じ思いを抱く人間が多く集まった時の高揚感は仕方ないだろうが、日本人はどうも感情的になりすぎでないか。悪く言えば極端に走って集団ヒステリーを起こしかねない。今回マドリッドで小泉環境相が日本を代表して率直な意見を述べた事に対し、各国メディアから遺憾の意が表されたことを受け、日本メディアの報道が正にこの症状だと思う。

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